ドクトル虎の巻
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< ふたたび世界の医療事情 | メイン | 特攻精神 >

独裁国家

ドクトル虎の巻 / 2008.02.26 22:47 / 推薦数 : 6

  独裁:独断で物事をきめること、また特定の個人・団体・階級が全権力を掌握して支配すること(広辞苑)。

 どこかの北の国のことではありません。

 つまらん話かもしれませんが、ふと素朴な疑問を覚えました。

 医師の皆さんの医師免許証の発行者は厚生労働大臣です。たしか医政局長の印もあったように記憶しますが、大臣や局長って、医師免許持っているのでしょうか?

 ご存知の通り、たまたま持っている場合もあるでしょうが、基本的には医師ではありません。

 医師でないものが、医師免許を発行しています。

 試験委員は別にいるので別によいといえばよいのですが、それにしても何だかおかしくありませんか。

 お花を生けられない人がお花の免許を発行するのはねえ・・・

 と思って、ウン十年前にもらった黄ばんだECFMGの証書を引っ張り出してみると、署名はECFMGのプレジデントとエグゼクティブディレクターでした。

 ECFMGというのは米国の機関で、米国以外の医学校を卒業した医師のレベルを認定する機関です。いままで政府の機関だと思っていたのですが、なんと民間のNPOでした。

American Board of Medical Specialties

American Medical Association

 Association of American Medical Colleges

 Association for Hospital Medical Education

 Federation of State Medical Boards of the United States, Inc.

 National Medical Association

で構成されています。すでに医師資格を持っている人たちが医師資格を認定するのですね。プロがプロを認定する仕組みです。

 米国の州免許は持っていないのでわかりませんが、ECFMGから類推するに行政機関ではないような気がします。違っていたらごめんなさい。DAICHAN先生、もし読んでおられたら是非おねがいします。

 資格のないものが資格を与えるって、なんだか変だと思いませんか。

 閑話休題

 厚労省の大臣や文官トップは、医師でしょうか?

 違います。

 それでは誰が日本の医療政策を行っているのでしょうか?

 厚労省です。

 行政についてはプロかもしれませんが、現場の医療についての素人が判断した医療政策がうまく回れば、奇跡だと思いませんか。

 いくら現場の技官がよい提案をしたとしても、トップの文官がノーといえば、だめですよね。

 国際政治学者が医療に関してノーといえば、だめですよね。

 実際の医療に関わったことのない人たちがトップにいる組織が、権力を振っているのです。

 それを建前上制御できるのは、これまた医療に素人の政治家たちです。

 はー(ため息)。

 現場を知らずに、権力を振るっているのです。

 旧日本帝国陸海軍と同じ、「机上の空論」「大本営発表」のメカニズムの一部が垣間見えたような気がします。

 こういう体制を、明治以降容認してきた、日本医師会や日本医学会のエラい人たちの罪は重いといえます。

 そういえば、無線免許も、放送の許認可も、行政機関が握っています。

 ちょっとご機嫌を損ねると、「君たち、わかっているだろうな。」

 これでは、マスメディアも動きづらいでしょうね。

 今は知りませんが、少し前は、外国籍の人はアマチュア無線局さえ開局できませんでした。これではまるで独裁です。くわばら、くわばら。

 日本って、一見自由なようにみえて結構アブナイ国なのですね。

 集団行動が好きな国民性からしても、一つ間違えば、どどーっと変な方向に行ってしまいそうな気がします。

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定年制・医師免許・保険制度
2007.02.02 12:08 | 医療制度 / 行政 | アメリカ社会 | Tai-chan | 推薦数 : 9 米国医師の定年制撤廃 6階までは階段を使うのだが、7階となる... [続きを読む]
posted from 【マイアミの青い空】 2008.02.27 21:22

コメント

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 かつての日本陸軍はシビリアンコントロール(文民統制)が上手くいかなかったために暴走しましたが、今の日本の厚生行政はシビリアンコントロールの暴走で崩壊しているわけですね。
 ……やれやれ。
written by おかだ / 2008.02.26 23:05
州の免許は州の保険局といいますか、公的機関だったと記憶しています。これがないと診療出来ませんし、州によって免許を申請しないといけません。日本にも保険医登録がありますが、県を跨って診療行為をしても構いませんがアメリカはうるさいです。
written by Tai-chan / 2008.02.27 21:20
現場を見ていても、見てないふりをしているのでしょう。これほどの失策続きで医療が崩壊危機に瀕しているのにさらに、IT化、DPC、先生が以前指摘された立ち会いの制限などなど医療にとどめを打とうと思っているとしかしか考えらません。効き目のない抗がん剤をまだまだ効いてないとその用量を患者さんの顔色を見るわけでもなく増量している感さえあります。国民の健康を担保する機関がこれで良いわけありませんが彼らは確信犯です。この状況を打破するために私は最近患者さんに医療政策に興味を持って監視しないと近い将来病院にかかれなくなる旨時間がある際にはお話することとしています。日本全国の医師が民意を育てないとだめな時代になったのかも知れません。これからも先生のブログ楽しみにしています。
written by tegetegeoyaji / 2008.02.28 11:42
ドクトル虎の巻先生
 Tai-chan先生がいわれたように、アメリカでは、50州それぞれ州による公的機関が、州での医師免許を出し、2年ごとに、年間50時間のCMEのつまり100時間の学会出席か、医学雑誌の読書の証明と免許更新費が、必要です。でも国家試験を合格していると、50州どこでも医師免許は、もらえます。ただ、その州での、更新費を払い続けないといけないので、たくさんは、無理です。DEAにも数年おきにライセンスを更新して、痛み止め、安定剤、リタリンなどの薬を処方するのに必要です。これは、アメリカの国の機関です。
 でも日本の厚労省は、現場を知らず権力を行使しています。
 旧日本軍のように、大本営の嘘の情報や、机上の空論は、いまの日本の政府のようですね。
 ”医療は、守ります。そして国民皆保険は続けて、医療崩壊は、起こりません!医師の権利はまもります。”と。
 嘘ばかりで、そのうちに国は崩壊します。ちょうど昭和20年に、国民が日本が負けたのは信じられず、驚いたように。日本は、医療に関しては、本当に独裁国家です。アメリカの医師のような自由は、ありません。日本全国の医師が、団結して、国民の支持で日本の政治を変えなければなりません。私も先生の応援をします。
written by DAICHAN / 2008.02.28 22:38
おかだ先生

今の官僚さんたちは、自分たちは手を汚さない、まるで昔の制服組のように思えます。

tegetegeoyaji先生

実は私も時間が延びて後の患者さんにおこられそうになりながらも外来でたまにやっております。
結構納得していただけます。どれだけ役に立つかはわかりませんが。

Tai-chan先生、DAICHAN先生

貴重な情報ありがとうございます。
ネットで調べてみると、医師免許は州が発行しているものの、その前提になるUSMLEはNPOが管理しているようですね。

厚労省は国民の福祉など何も考えずにただ忠実に「聖域なき改革」を実行しているのでしょう。

つまるところそういう政権を選んだ国民自身に責任があるのでしょう。


written by ドクトル虎の巻 / 2008.02.29 20:52

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