ドクトル虎の巻
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特攻精神

ドクトル虎の巻 / 2008.02.29 20:38 / 推薦数 : 3

 久しぶりに感動しました。

 うちの科をまわっている2年目のローテーター君曰く、

 「深夜の呼び出し、こんな自分でも人のお役に立てるんだと思うと、うれしいです!」

 今だから白状しますが、ドク虎も若いころはしょっちゅう夜中に呼び出しがありましたが、やりがいはあるものの、眠いし、修羅場での責任の重さにおしつぶされそうになるし、はたまたストレスによる夜食の食べすぎのせいか、しょっちゅうお腹ピーピーでした。

 「これが修行じゃ!」という気持ちはありましたが、とても「うれしい」とまでは言えませんでした。

 彼は体育会系ですが、先輩に媚びるようなキャラではありません。

 偉い奴です。

 感動しました。

 さらによいことに、彼は循環器科志望だそうです(笑)。

 

 でも、一つ間違うと、神風特攻隊です。

 彼のような純真さをいいことに、病院はそれを利用し、食い物にしてはなりません。先輩達が、できる限りよい環境を整備してやらなければなりません。

 それがひいては患者さんのためにもなります。

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論理性を大切に!

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独裁国家

ドクトル虎の巻 / 2008.02.26 22:47 / 推薦数 : 6

  独裁:独断で物事をきめること、また特定の個人・団体・階級が全権力を掌握して支配すること(広辞苑)。

 どこかの北の国のことではありません。

 つまらん話かもしれませんが、ふと素朴な疑問を覚えました。

 医師の皆さんの医師免許証の発行者は厚生労働大臣です。たしか医政局長の印もあったように記憶しますが、大臣や局長って、医師免許持っているのでしょうか?

 ご存知の通り、たまたま持っている場合もあるでしょうが、基本的には医師ではありません。

 医師でないものが、医師免許を発行しています。

 試験委員は別にいるので別によいといえばよいのですが、それにしても何だかおかしくありませんか。

 お花を生けられない人がお花の免許を発行するのはねえ・・・

 と思って、ウン十年前にもらった黄ばんだECFMGの証書を引っ張り出してみると、署名はECFMGのプレジデントとエグゼクティブディレクターでした。

 ECFMGというのは米国の機関で、米国以外の医学校を卒業した医師のレベルを認定する機関です。いままで政府の機関だと思っていたのですが、なんと民間のNPOでした。

American Board of Medical Specialties

American Medical Association

 Association of American Medical Colleges

 Association for Hospital Medical Education

 Federation of State Medical Boards of the United States, Inc.

 National Medical Association

で構成されています。すでに医師資格を持っている人たちが医師資格を認定するのですね。プロがプロを認定する仕組みです。

 米国の州免許は持っていないのでわかりませんが、ECFMGから類推するに行政機関ではないような気がします。違っていたらごめんなさい。DAICHAN先生、もし読んでおられたら是非おねがいします。

 資格のないものが資格を与えるって、なんだか変だと思いませんか。

 閑話休題

 厚労省の大臣や文官トップは、医師でしょうか?

 違います。

 それでは誰が日本の医療政策を行っているのでしょうか?

 厚労省です。

 行政についてはプロかもしれませんが、現場の医療についての素人が判断した医療政策がうまく回れば、奇跡だと思いませんか。

 いくら現場の技官がよい提案をしたとしても、トップの文官がノーといえば、だめですよね。

 国際政治学者が医療に関してノーといえば、だめですよね。

 実際の医療に関わったことのない人たちがトップにいる組織が、権力を振っているのです。

 それを建前上制御できるのは、これまた医療に素人の政治家たちです。

 はー(ため息)。

 現場を知らずに、権力を振るっているのです。

 旧日本帝国陸海軍と同じ、「机上の空論」「大本営発表」のメカニズムの一部が垣間見えたような気がします。

 こういう体制を、明治以降容認してきた、日本医師会や日本医学会のエラい人たちの罪は重いといえます。

 そういえば、無線免許も、放送の許認可も、行政機関が握っています。

 ちょっとご機嫌を損ねると、「君たち、わかっているだろうな。」

 これでは、マスメディアも動きづらいでしょうね。

 今は知りませんが、少し前は、外国籍の人はアマチュア無線局さえ開局できませんでした。これではまるで独裁です。くわばら、くわばら。

 日本って、一見自由なようにみえて結構アブナイ国なのですね。

 集団行動が好きな国民性からしても、一つ間違えば、どどーっと変な方向に行ってしまいそうな気がします。

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ふたたび世界の医療事情

ドクトル虎の巻 / 2008.02.24 23:11 / 推薦数 : 6

 

 川崎医科大学胸部心臓血管外科学教授の種本和雄教授の講演を拝聴しました。

 講演の本題もすばらしかったのですが、最後に、川崎医科大と提携しているイギリスの名門大学病院のお話をされました。

 皆様ご承知のように、イギリスは過去の医療費抑制政策を反省し、今では医療にお金をかけるようになり、医療事情はよくなっていると聞いていました。

 ところがどっこい。

 先生が滞在された、名門の大学病院では、ナース、技師、医師共に、ほとんどが外国人だそうです。医師も、レジデントばかりでははく、指導医もイギリス人医師は数人で外人医師が主力だそうです。インドや、フィリピン、東南アジアの人たちが頑張っています。特に心臓血管外科などのハードな科は外人部隊が主力だそうです。

 あるケースをだされたのですが、循環器内科医が心カテをして、かなり急いで手術をしなければならないケースで、心臓外科医に紹介状を書き、まず外来受診予約をとるのに2週間以上、そしてそれから手術を受けるのに数ヶ月待たないといけません。それでもかなり改善されたとのことです。

 日本の病院なら、「かくかくしかじかの患者さんがおられるので、急いで手術が必要だと思います。」「わかりました。ありがとうございます。明日の私の外来に受診させてください。」ですみます。

 心臓外科の手術、一日に何件も入っていますが、日本と同じでしょっちゅう終了時間は遅れるようです。

 ところが、日本と決定的に違うことがあります。日本では、仕事を休んで入院し、朝から絶食して不安ながらも覚悟をきめている患者さん、いくら遅れても、その日には手術をしてもらえるのが当たり前です。

 ところが、先生の滞在された名門大の病院では、午後3時をすぎると、あとの予定手術はすべてキャンセルだそうです。それが日常茶飯事だそうです。キャンセルの理由が公開されていますが、ほとんどが病院側の要因(前の手術の遅れなど)だそうです。

 それでも3時すぎると誰もやってやろうという人はいない。誰も文句を言わない。ちなみに手術をキャンセルされた患者さんは、執刀医である有名教授がその次の週出張のため、早くとも2週間は延期になったそうです。

「よいものは待たなければならない。」

 と思っているようです。

 はー(ため息です)。

 日本では考えられないことです。彼我の差に、愕然としました。別にイギリスがよいといっているわけではありません。よいわけがありません。

 しかし、日本のドクターがいかに患者中心に医療をまわしていたのかが、自分でもわかっていませんでした。患者さんはそんなこと思ってくれていないところが悲しいですが。

 けれども、日本でも、近い将来、そうなるのかもしれません。我々の病院でも、麻酔科の先生たちが、手術の終了が午後5時をすぎたら次回からその科にペナルティーを課し、手術枠を減らすと言い出しています。

 酷いと思っていましたが、イギリスに比べたらかわいいものですね。

 ちなみにバッキンガム宮殿の衛兵の交代を見るためには、イギリスの人たちは長い列を作って待つそうなのですが、散々待った後に突然、「本日は衛兵交代はありません。」という看板が出て、三々五々おとなしく帰っていったそうです。

 日本なら、クレームの嵐でしょうね。

 日本は、一億総クレーマーになってしまったようだと、苦笑されていました。

 「次回は是非市民講座でお話ください。」といったら、「そうですね。」と笑っておられました。

 何事もきっちりしすぎの国民性が、医療崩壊を加速させるのでしょうか。

 

 だれも「神様」じゃないのです。

 「お客様は神様」じゃないのです。

 限られたリソースを、お互いにシェアしないといけないのです。

 完全なものなど、この世の中にはないのです。

 自分に完全を要求するのは自由ですが、他人に完全を要求してはいけません。

 (自分にも完全を要求するから、「うつ」になってしまうのかもしれませんが。)

 

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「井の中の蛙」にならないためには、使える英語が必要です。 

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法律家と医師の溝

ドクトル虎の巻 / 2008.02.22 17:25 / 推薦数 : 8

 加藤良夫先生

南山大学法科大学院教授

弁護士

 M3でみつけました。

法律家としての意見でしょうが、このままでは由々しき事態です。 

(以下M3より引用)

「薬の有効性や安全性、化学的な構造などに関する知識を最も蓄えているのは製造販売会社である」という前提のもと、添付文書は薬事法の定めに従って製造販売会社により作成、提供されています。薬は化学物質の塊です。その塊にはさまざまな“情報”が含まれています。

  薬の成分としての化学物質の組成はどうか、どういう形で保存し、どのように投与するか、どうすれば副作用を最小限に抑えられるかなど、製造販売会社が持っているさまざまな情報の中で、重要なものを正確かつ明快に提供することが添付文書の大きな使命といえるでしょう。つまり、人命を左右しかねない情報が記載されているという点で大変に重みのある文書と考えられるのです。

 その重要性が認識されながら、医師は「患者のために」という考えを優先してしまうことがあります。しかし、それが「患者さんのため」という気持ちから発したものであったとしても、添付文書から逸脱する行為は特段の合理的理由がない限り原則として許されないというのが法律の考え方です。」

(引用終わり)

 

 医師から見ると、とんでもない考え方です。

 添付文書は、神様ではありません。

 この法律家が思っておられるほど、添付文書はサイエンティフィックではないのです。

 PL法や経済効果、厚労省のからみなど、いろいろな思惑が働いているのです。

 循環器分野に限っても、古い薬アスピリンが狭心症の治療薬として認可されたのはごく最近のことです。

 それまでは、「適応外使用」でした。世界では虚血性心疾患に対する有効性は圧倒的なエビデンスに基づき常識だったにもかかわらず、日本では、添付文書上は長年使えなかったのです。

 アスピリン内服は血小板を押さえますので、当然、消化管出血などの副作用も伴います。両刃の剣です。しかし、過去においては、保険適応がないからといって指導を受け、投与を中止した某循環器の病院では、それから明らかに急性冠症候群の頻度が増え、緊急カテーテルで大忙し、医師と患者さんは悲惨、医療費が上がって病院の事務はニコニコという、笑うに笑えないエピソードもあったようです。

 でももし良かれと思って処方し、急性心筋梗塞にはならなかったとしても、消化管出血をおこしたら、適応外使用ということで訴えられ、負けるのですね。

 こんな安いふるい薬の治験をしても、製薬会社は利益が上がりません。でも有効です。外国からも、「日本はどうなっとんねん」といわれます。

 それでやっと低容量アスピリンが認可されました。

 ステント後のパナルジンも、実は添付文書上は使えないのですが、使わないと薬剤溶出性ステントは遅発性血栓症を起こして危険なので、黙認です。

 これでも添付文書に従えというのでしょうか。

 もうため息がいくつもでます。

 抗生物質も、特に古いアミノグリコシド系などは、安くてよい薬であるにもかかわらず、TDMからみると、添付文書の量では到底効きません。添付文書に従っていては理論的にきくはずがないことを、恥ずかしながら最近知りました。

 添付文書の通りに使って有効なのは、新しい高価な抗生剤のみのようです。どこかの陰謀かもしれませんね。

 ちなみに、ドク虎が講演をお聞きしたある薬学部の学長は、「どうぞ訴えませんから、私には添付文書に従わずに古い薬を有効量だけつかってください。」と苦笑いしながらおっしゃっていました。

 

 ちなみに、添付文書の「禁忌」にも、臨床医として納得し難いものが多々あります。

 この法律家の教授先生、そういうことはまったくご存じないようです。医学の根源的な性質をご理解なさっておられないようです。臨床経験がなく、法律家だから仕方がないのかもしれません。

 ご高説通りにすると、EBMではなく、完全にlegal based medicineになります。そんな医療、私自身は受けたくありません。医療は自分自身が受けたい医療を人に行うというのが基本哲学です。

 もちろん、法律家らしく逃げ道をつくっておられます。

 「特段の合理的理由がない限り」

 なるほど。さすが法律家です。でもそれなら世の中「特段の合理的理由」だらけになってしまいます(笑)。

 添付文書はあくまでガイドラインとしての範疇にとどめるべきで、法的効力を有すべきものではないはずです。この先生が、「医療事故調査委員」になったとしたら、ぞっとします。

 しかも、このサイトは製薬会社がスポンサーです。

 やれやれ。

 製薬会社の担当者でさえわかっとらんのですね。

 本来は、ドク虎のような臨床現場の雑魚が吠えるのではなく、医師会、医学会の重鎮の先生方が音頭をとって、早急に法曹界に申し入れをしていただかなければ、おそろしくて人のためになる医療はできません。

 誰に言えばいいのでしょうか。医学会の重鎮たち、極楽トンボすぎませんかねえ。

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医師っておめでたい人種??

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新聞記者の英語力

ドクトル虎の巻 / 2008.02.19 19:50 / 推薦数 : 2

 新聞記者って、いわゆる文系ですよね。

 なんちゃって「理系」のドク虎より、英語は強いはずですよね。

 ところが、天下の朝日新聞、紙面の英単語のハイフネーションが未だにむちゃくちゃです。

 以前にも直接指摘したことがあるのですが、「検討させていただきます」というだけで、改善されていませんでした。

編集長がこれでよいと思っているのでしょう。

 朝日新聞の記事:

JAL機、英語の指示聞き違え滑走か 新千歳空港

200802172300

  日本航空(JAL)の502便が北海道・新千歳空港で許可なく滑走路を離陸滑走した重大トラブルで、管制官と操縦士との具体的なやりとりの一部が17日、わかった。現地で調査した国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、JALの操縦士が英語の指示を聞き違えた可能性とともに、吹雪で滑走路や誘導路が一部しか使えない状況にみあった交信だったのかなど、さらに調べる。

   事故調査関係者やJALによると、管制官が502便に出した指示は、
「expect immediately takeoff」
(直ちに離陸するよう備えよ)という英語だった。国交省監修のマニュアルにはない表現だが、混雑時などに国際的に使われているという。この表現では、冒頭の「expect」(予期する)を聞き落とした場合、
「immediately takeoff」
(直ちに離陸せよ)と受け取れる。調査関係者は、操縦士がこの後段部分に影響され、離陸を許可されたと誤認した可能性があるとみている。

   現地を訪れた調査官は16、17の両日、502便の乗員と航空自衛隊の管制官から事情を聴いた。今後ボイスレコーダーを解析し、間違いが生じた背景を調べる。また当日は吹雪で視界が悪かったうえ、除雪作業のため先行の機体は一番奥の誘導路を使わざるを得ず、滑走路から出るタイミングが通常よりも遅れていた。管制との交信がこうした状況に適していたのかも、検証する。 (引用終わり)

 新聞紙面では、

immediatel-

y

と改行されていました。これは、まるで「学校」と書くのに、行がいっぱいになったからといって、

「学木

交」

と改行するようなものです。ガッキコウ?読めませんよね。

 正しくは、音節単位で、

immediate-

ly

とすべきです。

 音節単位で区切らないと、英語は発音できないのです。

トテモキモチワルイです。

 一般人なら知らなくても許されますが、いやしくも新聞を書くプロフェッショナルがこんな世界で通用しないようなことをやってはいけません。

よいこがまねをします。

 

 ところで、記事の内容も気になりました。

Expect immediately takeoff.

と、管制官が言ったのを、パイロットがExpectを聞き逃してすぐに離陸しようとしたという内容の記事ですが、ネイティブなら言わない、文法的におかしな英語です。

 正しくは、Expect immediate takeoff. (離陸に備えて待機せよ。)この場合、takeoffは名詞なので、形容詞で修飾されます。これならたとえexpectを聞き落としたとしても、命令文ではないのですぐには離陸しなかったはずです。

 もっともローカルの航空英語はかなり特殊なので、実際管制官がそういったのかもしれません。

 いずれにせよ、英語の文法ミスは、事故につながるということです。

 生兵法怪我の元です。

 文法は重要です。

 このような誤解は、英語論文でも、ままあることです。日本人なのに英語で発表しないといけない、日本人医師も大変ですが、日本人同志なのに英語を使わないといけない、航空業界も大変でしょうね。

 ところで、記事を書いた記者さん、ちゃんとそこまでわかって記事にしたのでしょうか。記事にそういう指摘はありませんでしたが・・・あまり追求しないことにしましょう。

 

 すみません、話は変わりますが、ドク虎は、外国へ行くときにはできるだけ外国のエアラインに乗るようにしています(単に安いからやろ、というつっこみは、しないでね)。日本人のパイロットさん、腕は信頼しているのですが、万一非常事態になった場合の英語でのやりとりがちょっと心配なもので・・・(失礼なことを言ってごめんなさい。)でも、日本のCAさんは最高です♪

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ドク虎の英語だってそんなたいしたことはありません。ご一緒に勉強しましょう。

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日本の医療と海外の医療

ドクトル虎の巻 / 2008.02.18 00:26 / 推薦数 : 4

  ちょっと面白いサイトを見つけました。

 海外赴任者のための医療情報サイトです。

 若干?なところもないではないですが、基本的には当たっていると思います。

 海外では、「自分の健康は自分で守る」というのは、まさにその通りだと思います。日本人が、いかに「おんぶにだっこ、井の中の蛙であるかがよくわかります。興味あればごらんください。

こちらです。

 

http://www.johac.rofuku.go.jp/med-service/index.html 

 

 政府の外郭団体なので、鵜呑みは危険かもしれませんが、国に対して結構辛らつなこともいっています。

 

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論理的判断、重要です。 

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アイ・コンタクトはZ型

ドクトル虎の巻 / 2008.02.15 17:24 / 推薦数 : 2

  英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 解説シリーズ第50回です。

 今日は、日本人がもっとも苦手な、ということは、ドク虎も苦手なお話です。

 アイ・コンタクトです。

といっても眼科の話ではありません()

 

 日本の文化では、あまり相手の目をじっと見つめることはありませんね。恋人同士なら別ですが・・・

(恋人同士ならすぐ目をつぶって他の行動に・・・というつっこみは、よいこはしないでね。)

 これ、難しいです。けれども、重要です。ことばによらないコミュニケーションです。 これをやらないで、原稿や、パワーポイントの画面ばかり見ていたのでは、日本はともかく外国では信用されません。(こういう人、日本人に多いです。) 

 さて、どうしましょう。 

 名づけて、Z作戦です。

 まず、壇上に立ったら、会場の4隅の少し内側に座っていて、うんうんとうなずきながら聞いてくれる感じのよい人を一人ずつ4人探します。

 原稿から顔を上げた瞬間に、その4人の目を、一回に一人ずつ、順番に見ながら、離すのです。結果的にZ型に会場をスキャンすることになります。これで、会場の皆さんは自分に話しかけられていると感じさせることができます。

 ただ機械的に顔を向けて会場全体を見渡すだけなら、目がうつろになり、心がこもっていないのがすぐに見破られてしまいます。 今日本政府が尻尾を振っている、世界的に評判の悪い、アメリカ人にも愛想を着かされている、ブッシュ大統領。そのご本人ではなくその奥様、バーバラさんは、女性の心疾患撲滅運動をなさっています。

 そのバーバラさんの演説を生で聴いたことがありますが、さすがでした。このテクニックをしっかり使っていらっしゃいました。 一人ひとりに話しかけられているように感じさせられました。

 だんなはダメでも、奥様はデキます。

 クリントンさんといい、アメリカも女性上位の時代になったのでしょうか。 

参考文献

英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻

忙しい若手ドクターのためにpp.66, 70.  

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真冬の夜の夢

ドクトル虎の巻 / 2008.02.12 20:39 / 推薦数 : 3

 

  ある日、目覚めてみると、日本の医療制度は、医療の質を確保しながら、医師の過重労働を軽減するため、次のように改革されていました。

 

  1)基幹病院の配置

 各地域ごとに基幹病院を国が認定し、国の補助を受け、企業その他から寄付を受けたNPOがこれを運営する。理想的には1000床から2000床規模の総合病院とするが、実現困難な地域では、600床クラスの複数の特定診療科に特化した病院を複数設置し、ローカルエリアネットワークを形成し、病院間の連携を保つことにより、地域における総合病院としての機能を担保する。

 医療行政機関により、人口集約度、疾病発生率がモニターされ、データに基づき、基幹病院の配置が見直される。

 基幹病院では定められた基準を満たすことを前提に、救急や高度先進医療分野の維持に十分な補助金を国から交付し、スタッフを維持する。

 基幹病院では、労働基準法に準拠した十分な医師数および医療専門職、スタッフを配置し、急性期医療を担う。救急医療もこれに含まれる。

 また前期臨床研修医および後期臨床研修医の教育研修をおこなう。 基幹病院では、大学と交流のある教育スタッフを配置し、前期研修医および医学生の臨床教育も行う。臨床研究については、これを奨励し、診療報酬とは別に申請に基づき研究助成金を交付する。それに基づきCRCや統計の専門家を配置する。

 

 2)ハウススタッフ制

 2年間の前期臨床研修終了後、後期臨床研修医(レジデント)は、各診療科に所属し、専門医としての経験をつむ。診療科の特異性を考慮し、3年から5年の間専門医としての研修を集中的に行う。後期臨床研修医はハウススタッフとして、入院、救急診療を担う。特に最終年度はチーフレジデントとして入院、救急診療の中核を担う。

 

 3)専門医

 後期研修終了後、専門医試験受験資格が得られる。合格者は専門医となる。専門医は、希望により基幹病院のコンサルタントとして基幹病院に勤務し、レジデントの指導に当たるか、あるいは専門医(プライマリーケアを含む)として開業する。基幹病院の専門医はレジデントからのコンサルテーションを受け、レジデントを指導する。また、手術、内視鏡、カテーテル等の専門的な高度医療の中核を担う。

 

 4)救急体制

 明らかな循環器系の救急以外の初期対応は原則として救急科が担う。基幹病院に、一次から三次までの救急部門をすべて設置する。すなわち、一次救急は、訓練を経て救急医療に関する資格をもつナースプラクティショナーNPが受診者を選別する。

 一次救急受診者は原則として全員経過観察のため疾患により12時間ないし24時間はNPにより経過観察され、受診後すぐに帰宅することは許されない。これにより、軽症の受診に歯止めをかける。

 NPにより選別された受診者は二次救急部門で対応する。二次救急では、主としてレジデントがチーフレジデントの指導を受けながら診療に当たる。

 三次救急は、救急専門医としてのコンサルタントが対応する。一次から二次の救急スタッフは、疑問点があれば常時同一施設内に待機している三次救急部門の救急医当直あるいは当該専門科のオンコールコンサルタントにコンサルトできる。

 

 5)病棟体制

 主治医制ではなく、ハウススタッフ制をとる。チーフレジデントの管理の下、レジデントは原則2交代性で勤務する。診療科により、昼間と夜間の人数配置を調整する。チーフレジデントは診断治療に困った場合はオンコールのコンサルタントの指示をあおぐ。専門医はコンサルタントとして研修医、レジデント、チーフレジデントの指導に当たるとともに、心臓カテーテル、特殊診断、手術等の高度医療を担う。

 

  6)時間外体制

 レジデントは2交代制により時間外診療の主力となる。チーフレジデントは一ヶ月から数ヶ月は交代で常時オンコールを担当し、医療の統合性を保つ (夜間業務翌日を除く)専門医は診療科毎にコンサルテーションのためのオンコール医師をおく。

 

 7)基幹病院以外の病院

 コミュニティーホスピタルとしてプライマリーケアを担当するか、長期療養型あるいは特定専門診療科に特化した専門病院とする。救急を受ける場合は基幹病院が後送病院としてバックアップする。

 

  8)開業医

 開業医は、少なくとも一つ以上の専門医資格を持つ医師である(プライマリケア医を含む)。通院患者が基幹病院に入院した場合、専門医資格のある分野ではハウススタッフにコンサルテーションを行うことができ、医療の統合性を保つ。

 

 9)医療費の保険償還は最新のガイドラインに基づきアップデートされ、プロフェッショナルな人たちにより判定される。

 

  キーワードは若手医師に対し、期間限定のシステム化された修行期間を導入することと、その先の将来に対する希望を持たせることです。

 しかし、実行するには先立つものがいります。

 

 ねぼけた一勤務医のたわごとです。馬鹿な夢をみました。皆様どうぞお笑いください。

 

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恩師に再会!

ドクトル虎の巻 / 2008.02.10 17:09 / 推薦数 : 1

 ほぼ20年ぶりに恩師に再会しました。

 中学校のときの英語の先生です。

 75歳になられたそうです。

 久しぶりに、とても楽しいひと時を過ごしました。アイルランドの方ですが、とても聞き取りやすい、美しい英語を話されます。日本在住40年です。

 ドクトル虎の巻は、中学校に入るまで、全く英語を勉強したことはありませんでしたから、先生の英語が外国語におけるmother tongueなのかもしれません。

 お話していると、なぜか不思議な安らぎを感じました。

 以前に「虎の巻」を献本したのですが、とても喜んでくださいました。

 「こういう専門分野に特化した、英語を書く人のための本が必要だ。」

 「専門分野で必要とされる英語の例がたくさん載っているのはとてもよい。こういう表現は英語の教科書ではなかなかでてこない。」

 「英会話はあまり役に立たない。」

 「不公平なようだが、人の印象は、最初の2分で決まる。耳と発音が大切だ。」

 などと、たくさんお褒めのことばをいただき、ちょっとはずかしくなりました。

 「私はnativeじゃないのに、こんな本を書くなんて・・・」というと、「君の方がnativeよりも日本人の英語論文を書く人たちの難しさ、問題点をよく知っているだろう。それが一番大切なことなのだ。」といわれました。

 もう40年近く前の生徒のことなのに、○○君はどこそこの大学へいったとか、同級生のことをよく覚えていらっしゃいました。一人、高校生のときに自殺した同級生がいたのですが、そのことを今でも本当に残念がっておられました。

“Accidents happen.”と、残念そうに言われました。

 悪童だった当時の我々にはわからなかったのですが、本当に生徒たちのことを考えておられたことが、いまさらながらよくわかりました。

 「日本の医師は忙しいと聞いているが、それはよくないのではないか。私が患者なら、忙しすぎるドクターにはかかりたくない。」「最高の医療を待ち時間無しで常に要求するのは不可能だ。」

と、日本の医療についても、メディア報道に流されず、我々勤務医が聞いたら涙が出るような、まともな受け取り方をされていました。

 脱帽です。

 今でも、日本語の文章を英語に翻訳するお仕事をされています。

 「頼むぞ。」ということば、日本人はよくつかうが、お願いするでもなし、命令するでもなし、かといって任せるでもなし、どう英語に訳したらよいのだろう、と質問されて、

「むずかしいですねえ。状況によるんじゃないですか。」

と答えたドク虎でしたが、英語の恩師に英語について質問されて、ちょっとうれしいドク虎ではありました。

 

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添付文書は嘘つきだった

ドクトル虎の巻 / 2008.02.07 20:16 / 推薦数 : 4

  最初にお断りしますが、ドクトル虎の巻は感染症の専門家ではありません。循環器医です。

 間違った意見を述べているのかもしれません。専門家の方にご指摘いただければ幸いです。

 さて、最近、抗菌薬のPK-PD理論について、同志社女子大学薬学部長の森田邦彦教授のお話を聴く機会がありました。

大変勉強になりました。

 薬剤には必ず添付文書というのがあって、今の医師は添付文書をよく読みます。昔は医師の裁量で、経験に基づき投与量や投与間隔を調節していました。いまはそんな恐ろしいことはできません。添付文書に逆らって、もし有害事象が生じると、お縄になります。

 ところが、なんと、添付文書は、嘘つきだったのです。

 特に少し前に出た抗菌薬、つまり比較的古い、薬価の安い薬の添付文書が示す用量は、PK-PD理論から見ると圧倒的に低いものが多いということでした。

 これは、我々のようなすこし古手のドクターの臨床経験と一致します。昔から添付文書の倍量以上を投与すると、よく効いたのです.

 ところが、今はlegal based medicineを行わざるを得ないような時代ですから、公文書である添付文書に逆らうととんでもないことになります。

 かくして、古い薬は効かないという烙印をおされ、薬価の高い新しい薬を使います。こちらの方は、添付文書どおり使えば効きます。医師は別に儲かりませんが、そのほうが製薬メーカーは儲かります。

 古い抗菌薬は、用量が諸外国に比べてかなり少ない設定なのです。いままで人種差かと思っていたのですが、どうやら違うようです。新しい薬については、諸外国とあまり投与量に差がないようです。

 新しくてよいからよく効くのではなく、新しい薬ではTDMが行われ、適切なdoseが設定されているというだけのことかもしれません。

 日本は、新しい抗菌薬の処方量が諸外国に比べて多いのですが、古い薬の用量設定が不当に低いために効かず、高価な新しい薬を使わざるを得ない状況なのかもしれません。

 我々の知らない裏で、変なことが行われてなければよいのですが・・・

 厚労省は、メーカー主導で大規模臨床試験をしない限り、一度出た添付文書の改訂をなかなか認めないそうです。メーカーにとっては、いまさら古い安い薬にそんな大金を投入して大規模臨床試験を行っても、経済的メリットはありません。

 かくして、添付文書はずっと嘘つきのままで、お医者さんはそれに縛られるのです。厚労省は、主成分のみ同じで製剤が異なり(主成分は薬のごくごく一部にすぎません。製剤が異なれば、それこそPK-PDが全く異なるかもしれないのです。)、治験が行われず、有効性の証明されていないジェネリックを、全く同じものだと国民を騙して推奨していますが、そういうものを推奨しなくとも、古い薬の添付文書をみなおすだけでもっと安全に医療費を削減できるように思います。

 いろいろなところの思惑があるのでしょうか。

 さて、どうすればよいのでしょう? 

 ちなみに、森田先生は、「私がもし患者なら、どうぞ訴えませんから古い薬を効く量だけだしてください。」とおっしゃっていました。

 わが国の医療行政は、最新のガイドラインを常に参照しながら、保険適応を逐次変えている他の国の医療行政と、えらい違いですね。

 行政で働いている人間は優秀なはずなんだから、システム作りの問題だと思いますが・・・

 そういうシステムを改善するよう指示するのが厚生労働省の大臣の本来の仕事なのではないでしょうか。

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