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ステキなピアノです。
何が違うかって?
みかけは真っ黒で無愛想にみえる普通のピアノですが、鍵盤に触れ、音を聴くと、木の息吹を感じます。
木霊(こだま)が宿っているのでしょうか(笑)。
心にしみるような音です。
私は音楽にはずぶの素人ですが、その音の違いにはびっくりします。
特にピアニッシモが美しいです。
演奏者の心が伝わります。
でも巷で言われているように、決して「幻の」ピアノではありません。
ベーゼンドルファー社は、フランツ・リストの時代からピアノを作り続けているオーストリアのメーカーです。現在までの生産総数4万8千台。
ちなみに、国産メーカーY社の生産台数は400万台だそうですから、百分の一の規模です。
ピアノは、ピアノ(弱音)という名前のくせに、どんどん大きな音(フォルテ)を出せるように工業的に改良されてきました。ちょうど産業革命と時を同じくして、楽器というよりは、鉄のフレームで補強された工業製品として発達しました。
現代の普通のピアノは、響版以外の主要部分は金属が多く使われるようになってしまいました。
ベーゼンドルファーには昔ながらの木が使われています。オーストリアの山の北側の斜面に生えるスプルース材です。約90年たった30mあまりの成木のうち、木目の揃った地上50cmから6mの部分を使うそうです。
これを5年間、上にトタンをかぶせただけでウイーンの郊外で自然乾燥させます。これは、根っこをなくして地面から水分が上らないようにした状態で、ゆっくりと自然の環境に順応させながら木を乾燥させる手法だそうです。そしてさらに2年間、屋内で自然乾燥させます。それからやっと切り出しと木工に入ります。
1年以上かけて部品を安定させながら組み立てます。
つまり、ベーゼンドルファーは、木を植えてからピアノになるまで、およそ100年かかるのです。
このピアノは、形は同じように見えていますが、修理しながら使えば100年以上もつように作られているそうです。
環境にやさしいのです。
これが、普通の工業製品とは違うところです。
感動しました。
現代の、日本やアメリカの使い捨ての文化とは、全く違いますね。
期限切れの材料や、表示と違う材料を使っても、ばれなければいいやというような姿勢とは対極にあるようです。
東京と大阪にショールームがあります。
磐田市の本社には、古楽器の博物館があり、大分昔にお邪魔したことがあります。
歴史的なピアノがちゃんと弾ける状態で保存されています。おすすめです。
再び訪れてみたいのですが、なかなか機会がありません。
このブログの一部は、日本ベーゼンドルファー社技術部の村上氏のレクチャーを参考にさせていただきましたが、決してベーゼンドルファー社の回し者ではありません(笑)。
<恐縮ながらいつものPRです>
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