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英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻解説シリーズ第三回です。
前回は、「師匠」の必要性でした。
「師匠」はコーチのようなものです。
いくら頑張って助走をつけても、我流では棒高跳びは飛べません。
コーチが必要です。
今日からは、いよいよ論文の書き方です!
でもちょっと待ってください。
いくらよい師匠がみつかったとしても、いきなりフルペーパーというのは、負担が大きすぎます。
がんばろうと思っても、「師匠」におんぶにだっこになってしまいます。
これでは、せっかくみつけた「師匠」が過労死するかもしれません。
なかにはヨーダのように、年を取ってもたくましい師匠もいるかもしれませんが(笑)。
そこで、まず学会の英語抄録に挑戦してみましょう。
英語抄録は、せいぜい数百語です。フルペーパーの十分の一以下です。 フルペーパーのような厳密なデータもいりません。 論文を書き上げることにくらべたら、十倍以上簡単です。 でも基本的な論理構成はフルペーパーと同じです。
もし採択されたら、留守番を頼んで海外出張できるかもしれません。 (ただし忙しい病院では院内の他部門の顰蹙を買わないように、細心の注意が必要です。)
出せば通る国際学会ではこのご時勢ではなかなか行かせてもらえません。 思い切って難関の海外の学会にチャレンジしてみましょう。 ダメモトです。
うちはフツーの病院なので、そんなネタないよ~。
確かに、そうです。シンデレラの魔法の杖はありません。
かぼちゃは馬車にはなりません。
しかしです。ここで思い出すのは、大学を辞めて、地域の病院に赴任された内科の先生が、ななななんと、臨床のトップジャーナルであるかのNew England Journal of Medicineにかかれた論文です。
夜中に老人病棟を回診していると、物音一つせず、異様に静かだった。
他の病棟ではそうでもない。時々いびきや咳がきこえる。
この先生は、老人では夜間の咳嗽反射が低下していること、それによって嚥下性肺炎が起こりやすいことに気づき、そしてACEIという系統の降圧薬を投与すると、副作用として咳嗽を起こすことにより、老人の肺炎を減少させることを論文にしたのでした。
大学を辞められてからのことです。
「す、すごいですね~。」と、尊敬のまなざしでお尋ねすると、「いやいや、英語なんかエディターが全部なおしてくれたんですよ。」と、謙遜されます。
LancetやNEJMは、門前払い(査読者に回さずにエディターレベルで不採用とすること)で有名です。
投稿数が多すぎるからです。その忙しいエディターに英語を直させるとは、ますます驚きのドクトル虎の巻でした。
日常臨床で気づいたことを、論理的に考え、きちんとしたデータをとられたのです。
ネタと、データと、論理構成がしっかりそろっていたのですね。
これについては、
ブログ既出の「Sushi Theory」をご覧ください。
論文・抄録の基本です。
とはいっても、いきなりホームラン(NEJM)狙いは無理です。
地道に出塁を狙いましょう。
地方会、地元の研究会、演題の集まりにくい会もあります。 当番幹事は苦労されています。 そういう会に出してみましょう。
練習です。成功体験の積み重ねが大切です。
日常の中に、少し非日常性をとりいれれば、少しだけ元気が沸いてきます。
お試しください。
参考文献 英語抄録・口頭発表・論文作成虎の巻 page 3他
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