昨日はクリティカルパス委員会を開き、本日は夕方から業者さんに病院全体でのクリティカルパス説明会をしていただいた。
クリティカルパスとは簡単に言えば医療計画書である。つまり入院時にこういう検査をして、手術のときはこういう処置をする。検査は術後と1週間目に行い、退院は10日後、とこんな感じで、あらかじめ計画を決めて、その通りに行っていくのである。
利点は、医療が標準化され、医師によって医療内容が変わらず、確実な医療を行うことができる。患者様もあらかじめ自分の治療内容がわかる。無駄な検査や処置、入院が避けられる。つまり医療費の削減につながる。他にもいろいろと利点があるが、今後は多くの病院がクリティカルパスを導入していくものと考えられる。特にDPC(包括医療)を行っている病院ではなおさらである。DPCについてはまた別の機会に説明します。
午前中は外来、午後からは賓客をお迎えした後、ソケイヘルニアの手術を行った。ソケイヘルニアには先天的なものと後天的なものがあり、我々一般外科医が手がけるのは、成人の後天的なものが多い。
ソケイヘルニアの原因は、例えば男性だとソケイ部に精子を通す管などがあるソケイ管がある。この部は腹壁全体から見ると弱い部分にあたる。力仕事などで常時ソケイ部に腹圧がかかったり、高齢になってさらにソケイ管の部分が弱くなったりすると、お腹の内容物がその弱くなったソケイ部を通じて出っ張ってくる。これがソケイヘルニアである。
昔はソケイ管周囲の組織を縫い合わせて補強することで、ヘルニアを治していたが、この方法だと、術後、同部の突っ張りが生じ、不快感や疼痛が残ることがある。今はメッシュプラグなどの人工物をソケイ部に挿入して補強することで治すのが主流となっている。人工物が感染を起こす危惧は残るが、術後、突っ張り感などが残らない。
今日は研修医の先生に前立ちになっていただき、解剖を解説しながら手術を行った。ソケイ部の解剖はなかなか複雑で、実際に見ないと理解は難しい。
手術後、患者を病室に送り出すのは研修医の先生に任せて、クリティカルパス委員会を行った。やはり木曜日は今日も忙しかった。
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