少し臨床的な話を書きます。
進行・再発大腸癌の抗癌剤治療はここ数年で大きな進歩を遂げている。ほんの10年位前まで全くEBMのない抗癌剤治療がごく一般的に行われてきたが、欧米で始まったIFL(今は治療死亡率の高いことがわかり、行われない)あたりから、かなり効果の高い治療法が使用されるようになってきた。
特に5FU/LV療法のRPMIレジメの有効性が数年前に判明して、大腸癌の外来抗癌剤点滴治療というものが日本全国に広まり、1年強前から日本でもやっと認められたOxa/LV/5FU療法のFOLFOXにいたっては、初回治療の症例では50%以上の有効率を上げるようになってきた。抗癌剤治療については明らかに欧米のほうが進んでいたが、やっと日本も追いつきつつある状態である。
昨日、再発大腸癌の患者様にリザーバーを挿入し、本日よりFOLFOX4を開始した。リザーバーというのは埋め込み式の点滴ラインであり、いったん埋め込めば、皮膚の上から針を刺すだけで容易に抗癌剤治療が開始できる。
個人的に行ってきた今までのFOLFOX4の有効性は極めて高く、半分以上の患者様はPR(50%以上の腫瘍縮小)を示している。大腸癌はそもそも抗癌剤が効きにくい癌であるが、進行が他の消化器癌に比べて遅いため、縮小ができると予後が十分に延びる。
大腸癌の根治という点から見れば、今のところやはり手術療法しかないが、抗癌剤治療の効果が近年上がってきたことは、患者様にとって大きな福音となっている。
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予後がさらに良くなることを願っています。
丁度今日も製薬会社の方とこれから使用が認可される二つの大腸癌に対する抗癌剤について話をしました。
これらの効果も実証されており、来年になると両方とも使用できるようになりますので、さらに予後の延長が望めると思います。
たいへんつらいことと思います。
詳しくは主治医にお聞きになるのが一番かと思います。
一般的な話として、私見を書かせて頂きます。
放射線治療の副作用は、照射の仕方や個人差もあるので一概に言えませんが、あまり起こらないと考えられれば良いかと思います。時に腸管に放射線があたる事により、下痢等の消化管症状、皮膚に放射線があたる事により、皮膚障害が起こる事があります。
化学療法の副作用は、その方法により大きく異なります。一般的には吐き気、食欲不振、下痢等の消化管症状、全身倦怠感、骨髄抑制による好中球減少等の起こる可能性があります。これらについては、化学療法の方法により何%の患者様に起こるかは統計がありますので、主治医の先生に聞かれると良いと思います。ブログにありますFOLFOX4の場合は、これらに加えて末梢神経の症状が特徴的に言われていますが、苦になるほどのものは日本人には少ないようです。また適切に副作用低減の処置が行われれば、結構副作用を感じる事無く過ごされる方も多いと思います。
最後に一言言わせてもらえば、私の患者様には、経口抗癌剤のみで再発後2年以上経っても、腫瘍の大きさの変わらない方もみえます。勿論化学療法の効果は個人差がありますが、やはり化学療法を受けられるに越した事はないと思います。
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