現在、癌末期の患者様が二人入院されている。来週にはもう一人入院されてくる予定である。こうした患者様はいわゆる緩和ケアを行う。日本では主に我々外科医の仕事となっている。
入院する患者様はもう食事を摂るのが難しい方が多く、高カロリーの点滴が必要である。腹水の溜まってくる患者様は、腹腔穿刺による腹水除去が必要であるし、何よりも痛みを伴う方には麻薬の投与が必要である。
麻薬の投与の仕方は、今は良い教本が多く出ていてかなり系統立てて行うことができ、患者様の除痛も勉強さえしていれば、研修医でも上手に行うことが出来る。
ちなみに癌が再発していることや麻薬を使用しているということが、イコール癌末期と勘違いされている方が多いと思うので一言。癌が再発していても、多くの患者様は外来で麻薬を使用したりして、全く普通に生活されています。
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先日、医者からは、もう「今日明日の命」とまで言われました。歳も82になりますし、癌摘出手術から3年も生きてくれたので、あとはもう、ゆっくり休んでほしいと願うばかりなのですが、ここのところ、体中に水が溜まっているということで、やせ細って骨と皮しかなかった足が、まるで象のようで、背中をさすれば、水に触れる感触が・・・。
素人考えで注射器でもさして水を抜いてやりたい!と、ネットで調べていたところ、「腹腔穿刺」こういう単語に出くわし、こちらのブログに辿り付きました。お医者さまということもあり、質問させてください。
高齢患者にこの方法で水を抜くというのは、危険が伴うのでしょうか??先はもうない・・・と分かっているので、無理はさせたくない。。。でも、リスクもなくほんの少しでも 楽になるなら、水を抜いてあげたいんです。今は、足からお腹の真ん中ほどまで、水に浸っている状態だと聞きました。私は外孫でしかも嫁のぶんざいなので、ある程度の予備知識を入れてからでないと、意見できる立場ではないんです。。。なので、こちらでご意見を聞いて、もし、やるべき事なら、親族や主治医に申し出てみようかと思ってます。なにぶん時間がないので、これを読んでお返事頂ける事を祈っております。
さぞかしつらいことと思います。
文面からしますと胃癌の末期でしょうか。
腹水に関しましては、著明に貯留しており患者様が苦痛に感じるようであれば、腹腔穿刺にて除去してあげることができます。特に年齢は関係ありません。しかし腹水を穿刺で除去すると、血漿タンパクなどが失われますので、輸血等で補充してあげないと、血漿の膠質浸透圧低下により、腹水や浮腫が悪化します。また、急速に除去すると、心臓に戻る血液量の減少から、血圧低下する危険があります。ゆえに、できれば、利尿剤などで尿として水分を排出するほうが理想的です。ただ腹腔内の癌細胞により強制的に腹水が作られることが多いですので、利尿剤では追いつかないことが一般的です。
浮腫に関しましては、下肢などの皮下に水分が貯留するのですが、これは穿刺等で除去することはできません。皮下組織と水分が一体となって存在するからです。お尋ねの文面からすると、浮腫が主体でしょうか。
浮腫の悪化を防ぐには、まずは点滴等で体内に入れる水分量を制限することでしょう。次に輸血(タンパク輸注)等で血漿膠質浸透圧を上げて、浮腫が起こりにくくすることでしょうか。また改善の策としては、利尿剤で尿として水分を排出させること、ハドマーと呼ばれる下肢のマッサージ装置で、強制的に浮腫を圧出すること等と思います。
あくまで私の私見ですので、詳しくは主治医の先生とご相談ください。
あれから容態が悪くなったりよくなったりで、急かしておきながら、読むのが遅くなり申し訳ありませんでした。
おっしゃるとおり、胃がんの末期です。「皮下組織と水分が一体となって・・・」という所を読んで、腹水というより浮腫というやつなんだなぁ・・・・と思いました。まさにそんな感じだからです・・・。
見舞い客は、ずっと足をさすってマッサージしてますが、「ハドマー」など
教えていただいた事を調べ参考にして、主治医と相談し、
残りわずかな時間を少しでも楽にさせてあげようと思います。
ほんとにありがとうございました。m(__)m
本人だけでなく、周りの方皆が辛い思いをされる事はよく分かっているつもりです。
診断に関して言えば、確定診断はまだにせよ、癌性腹膜炎に準ずる状態なんですね。
おそらく腰の痛みは、尿管閉塞による水腎、腎不全から来ているのでしょうか。
強い痛みを止めるためにはどうしても麻薬が必要ですし、それにより意識が低下するのもある程度仕方が無い事のような気がします。
おそらくその方が本人は楽でしょうが、その結果食事や会話が少なくなるので、周りの方は見ていて辛いとは思います。
転院に関しては、ホスピスを含む緩和ケア病棟を持つ病院が良いと思います。
ただ問題は、そうした病院がまだ少なくて、一般病院で過ごさなければならない方が多い事です。
それに大学病院を含め、急性期病院は、早急な治療を要する患者さんを優先せねばなりませんので、そうした緩和の患者さんを積極的に受け入れる事が出来ません。
ただ、例えば私が外勤で行っている療養型病院でも緩和ケアを行っていますし、空いている事もありますので、ケースワーカーさんを通すなりして、根気強くそうした病院を探すのも一つの方法かも知れません。
でも何よりもまず、ずっと見て下さっている主治医の先生とよく相談されるのが一番と思います。
大した事が言えなくてすみません。
患者さんのご希望を伺って、それに沿うようにコーディネートしてくださいます。
主治医の先生や看護師さんに聞いてみられると良いと思います。
確かに余命が長いと思われる方は、ホスピスはなかなか受け入れて下さらないかも知れません。
でもお話では既に強力な緩和ケアに入っていますから、聞いてみる価値はあると思います。
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