エイズは個人の健康や生活の問題ばかりではなく、人間社会全体の歴史や文化に大きな影響を与えています。
日本のエイズ研究者の会合は1987年に京都でエイズ研究会として発足しました。京都会館で2会場だけでしたが、テレビカメラが沢山入りマスコミの注目も浴びました。臨床セッションの会場の中央最前列に血友病患者の石田吉明さんが陣取り、「もっと患者の僕らにわかりやすく説明してくれませんか」と発言され、大変驚きました。最新の情報が欲しいという切実な思いが伝わりました。
毎年、研究会を重ね、やがて研究会から学会に昇格しようとしたとき、「日本エイズ医学会」という名称が有力視されていました。ところが総会の場で「エイズは医学だけでは理解も制御もできない」という意見があがり、「医」を削除しました。研究会を立ち上げて引っぱって来たのは、基礎のウイルス学者たちでしたが、柔軟に受け入れて下さいました。
以後、日本エイズ学会は基礎的な生物科学や臨床医学にとどまらず、心理・社会的な関心を持った人たちもともに集う学際的な場として歩んでいます。年に1回の学術集会は、各分野の努力の成果が発表されます。同時にロビイや、休憩所や、会場周辺のあちこちで、他の地域の人たちとの情報交換や交流の輪ができます。初めて参加されたひと、遠慮せずに友だち作りをしてください。
固定リンク
|
コメント (2)
|
トラックバック (0)
トラックバック
この記事のトラックバック URL
http://blog.m3.com/JAIDS2007_Day_by_Day/20070930/1/trackback
コメント
コメント一覧
私の記憶では第5回あたりに「医学会」の名称で学術集会が開催されたと思います。その後「学会」と名称が変わり、また1ステップ昇格したのだと考えていました。ウイルス学者でも医師でないものはたくさんおりますし(特に若い方)、個人的には「医学会」では基礎にとっても肩身が狭いときもあると思います。
もうひとつ「AIDS」ではなく「エイズ」であることを指摘しましょう。医学用語からマスコミ語、一般語になっているということです。
当初から、患者さんたちが積極的に発言し貢献してきた学会です。基礎系の研究者も「肩身が狭い」と思う必要はありません。エイズが共通のキーワードとなった様々な人の集合体。これだけで十分。あとはお友達作りです。[TAKATA]
コメントを書く