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厚生労働省は、2008年4月に施行される高齢者医療制度について、「後期高齢者医療の在り方に関する基本的考え方」を発表した。私は、この高齢者医療保険制度は多くの問題があり、中止・撤回すべきと考えている。
「考え方」では、「後期高齢者の心身の特徴について」について、「後期高齢者については、心身の特性のほか、経済面を含めた生活環境が多様であることに留意すべきである」と述べている点は重要である。厚生労働省からの資料によると、高齢者世帯の生活・経済実態は、平均を論じたものであり、高齢者の実態を正確には反映していない。高齢者の生活・経済実態は、年金支給額に大きな差があり、平均で論じると、低所得者に大きな影響を与える。
○高齢者世帯の15.2%が年間100万円以下の収入で生活している。(2003年調査)
○高齢者世帯の10.7%が貯蓄なしの世帯である。(2001年調査)
全日本民医連が昨年秋全国2万人を対象にした高齢者実態調査でも、全体の3分の1が生活の苦しさを訴え、4割がここ4~5年で暮らし向きが下降したと訴えている。特に、昨年の税制改定に伴う住民税・保険料などの引き上げが高齢者世帯を直撃している実態が明らかとなった。また、全体の4分の1を占める一人暮らしではその半数が健康上の理由による生活上の支障を抱えている。低所得者層は、外出の頻度も少なくなり、孤立化に拍車をかけている。
このように、高齢者への負担増は医療だけではなく、介護、所得税・住民税などの負担など全般にわたっており、高齢者の様々な負担増という視点から論じなければならない。特に、年額18万以上の年金受給者から特別徴収を行うということは、年金生活者の生活そのものを脅かすものである。また、年金金額が少ない者は、7割軽減によって月900円程度なので負担も大きくないので問題ないということであるが、どのような生活をしているのか、実態を理解しての判断なのか疑問を感じざるをえない。
また、保険料が未納の場合は、現行の国民健康保険と同じように、短期保険証や資格証明書を発行するとしているが、医療依存度の高い後期高齢者から保険証を取り上げることは決して行うべきではない。
低所得者や資産が全くない後期高齢者に対しては、生活保護の申請を推奨するなどの対応をすべきだとしているが、一方で2007年度の生活保護に関する予算を400億円削減するなど、生活保護の受給を厳しく制限しており、低所得者への対応を真剣に行っているとは思えない。
以上の理由から、すべての高齢者に負担を強いる高齢者医療制度は、経済的な困難を抱える高齢者に耐え難い苦しみをもたらす 以上の理由から、すべての高齢者に負担を強いる高齢者医療制度は、経済的な困難を抱える高齢者に耐え難い苦しみをもたらすものであり、2008年4月からの実施を中止すべきである。
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