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先日、医師会から新年号に来年の干支にあたる会員が一言書くように指示され原稿を送った。そのテーマを「百年の計」とした。
政治は、将来を見越して政策を立てるべきであるという内容である。
全く、今の政権与党の右往左往ぶりには呆れてものが言えない。
つい1年前に言ってきたことが、舌の根も乾かないうちにころころ変わってしまう。
昨日、来年度の予算作成の基本が確立されたという。
2006年の小泉の「構造改革」の時に、日本の財政赤字を解消するために2012年までにプライマリーバランスを改善するとした。それによって、社会保障費を毎年2200億円削減し、公共事業を毎年3%削減することを決めた。
社会保障を毎年2200億円削減によって、日本の国の医療や福祉は崩壊寸前という状況になっている。日本の医療を救うためには、この社会保障費の削減をやめ、安心して医療や介護、福祉を受けることができるために、大幅な社会保障費を増額すべきであると考えている。来年は介護保険の改定の時期である。3%程度の引き上げが報じられているが、3%では焼け石に水である。少なくとも、この間2回にわたって、介護保険の報酬を引き下げてきたのを解消するレベルまで回復させる必要があると考えている。
その一方で、公共事業3%の削減の凍結も検討されているという。日本の公共事業は、削減されてきた現在においてもOECD各国のレベルよりかなり高くなっている。道路計画では、これから毎年6兆円の道路予算を使って、道路の整備を行うことが決まっている。こんな無駄使いはない。これに、さらに公共事業を上乗せするというのはもってのほかである。
国の経済状況が厳しい時だからこそ、きちっとした将来計画にのっとった政治が行われなければならない。財政の保障なしには、国の歳出はありえない。負担能力のあるところろが負担をし、きちっとした財政を確立しなければならない。一律2兆円ものお金を国民にばらまくのではなく、本当に必要なところに手をあてることが必要である。
どさくさにまぎれて、味噌もくそも一緒にする論議には賛成できない。
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昨日、88歳の母親から以下のようなメールが届きました。
「10月からの今後の年金天引きは無いとのことです。おまけに払いすぎだとして200円返還されるとか、どこの金融機関に返金すればよいか知らせるように通知がきました。何度こうした通知が来る事でしょう。この事務費も結構なものだろうと思います。」
本当に、後期高齢者医療制度をめぐる混乱は異常です。この制度を創設したために、国や自治体は、どれほどの事務費を使い、通信費を使っているのでしょうか。私の母親のように、年金の天引きが中止になった人も多いはずです。それまでの過不足を、またまた調整しなければなりません。母親のように、200円返還するために、いくらの手数料が必要なのでしょうか。本当に呆れてしまいます。
そして、先日、舛添厚労大臣は、後期高齢者医療制度に代わる新しい保険制度を考えるということを発表しました。後期高齢者保険制度については、06年に国会で強行採決される以前から、その制度設計そのものに大きな問題があると主張してきました。国や厚労省は、まったく「聞く耳」を持たずの態度で、「ちゃくちゃく」と準備してきたのです。国は、政策決定にあたっては、最近、各種の審議会や委員会を開催したり、公聴会、パブリックコメントを募集して、国民の意見を取り入れるようなポーズを示しています。でも、審議会のメンバーは、「御用委員」が中心で、国民各層の意見が入る余地はありません。公聴会も、以前明らかになったように、あらかじめ意見を調整した公聴会となっています。また、パブリックコメントも、先に結論ありきのプロセスでしかありません。
国の「国民無視」「世論無視」の姿勢が、このような事態を招いています。
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24日の朝日新聞に、後期高齢者医療制度の負担割合が明らかにされている。
制度「改正」なし 後期高齢者医療制度
税金 6兆5300億円 5兆9100億円 △6200億円
75歳未満の保険料負担分 3兆4400億円 3兆5500億円 +1100億円
75歳以上の保険料負担分 8800億円 8100億円 -700億円
本人の窓口負担 1兆200億円 1兆1000億円 +800億円
なんと、税金の投入だけが減って、後期高齢者、現役世代の支援が増えることになっている。
そして、これは06年に厚労省が試算したものだという。
私も厚労省の資料は、まめに見ている方だが、この資料は初めてである。
税金をもう少し細かくみていくと、現在の国保料の国庫負担は38.5%で、後期高齢者の国庫負担は3分の一で33.3%となる。これを金額に置き換えると、国庫負担が、4兆5700億円から3兆9400億円になる計算となる。なんと国の支出が6300億円減となり、税金の投入減6200億円を上回るではないか。
ということは、国の支出のみが大幅に減り、自治体も現役世代も後期高齢者も負担が増えるということになる。
朝日新聞によると、「今度は高齢者に集中的に税金を投入していこうと決めた」と福田首相が述べているという。もう少し、正確なデータで国民に説明しないと、国民は正しい判断ができない。
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後期高齢者医療制度に対する高齢者の怒りが高まっている。
保険料の負担増など、主として年金で生活する高齢者の生活やいのちを脅かすということが最大の要因であるが、この制度がもつ理念的な制度設計そのものにも要因があるのではないか。
75歳になると、すべての高齢者がそれぞれ被保険者となり、保険料を納付しなければならない。
日本の文化の中で、これまで、家族という単位が大切にされてきた。
諸外国においては、夫婦別姓ということが当たり前になっている時代にもかかわらず、日本の社会では受け入れられない。むしろ、前の首相が言ったように「美しき日本」の象徴のように、考えられている。私は、この考え方に同調するものではないが、一方では夫婦別姓などを認めず、家族という単位を重視する立場を堅持しながら、今回の後期高齢者保険制度は、75歳になると家族という単位から強制的に引き離してしまった。
公的な社会保障を削減し子どもが親を扶養することを奨励しておきながら、75歳になると子どもの扶養家族から強制的に切り離してしまった。
日本は、いつの間に、個人を尊重する社会に変貌してしまったのだろうか。
このような基本理念のちぐはぐさが、大きな混乱を招いているのではないだろうか。
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4月から後期高齢者医療制度が導入されて、大きな混乱を招いている。
政府は、ネーミングが悪いといって、「長寿医療制度」と呼び名を変え、見直しの作業を開始している。自民党では、堀内光雄・元総務会長が制度の凍結を求める論文を10日発売の文芸春秋6月号に寄稿したという。ハイリスクの高齢者だけの保健制度というのは、世界に類をみないもので、根本的な制度設計が間違っている。
そのような制度の問題点は別にして、4月以降、私の外来にこられている高齢者の表情が暗い。私は、後期高齢者医療制度が与えた最大の罪は、高齢者に「長生きすることはいけないことだ」というメッセージを与えたことではないかと思う。生産性が極めて低かった大昔は別かもしれないが、人類の歴史は「長寿を祝う」文化であった。日本でも、還暦、傘寿、米寿、白寿などの、節目節目のお祝いがあるのも、そのあらわれだろう。それが、「長生きは悪」というメッセージを与えてしまった。
先日、山形市で「孝行息子」と評判の高かった団塊世代の長男が、87歳の母親を絞殺し、自らもいのちを断ったという痛ましい事件が報道された。その長男は「ばっちゃも年金から天引きされる。なおさら生活が大変になる」といっていたという。
後期高齢者医療制度を見直したとしても、高齢者に与えたメッセージは消えることはない。このことが、トラウマとして高齢者の生きる力を奪い取ってしまわないか心配である。
このメッセージを払拭するためには、明確なメッセージを発しなければならない。
見直しではなく、中止・撤回が最低条件である。
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少し前に、日本の保険会社が十分説明せずに、保険金の支払いを拒否するという事件がありました。
国は、保険会社を厳しく指導し、保険会社もその指導にそって、保険金の支払いに応じましたね。
この4月から始まる後期高齢者保険制度は、まさに、そういう制度か十分説明しないで、強制的に実施するという、まさに国が行う「保険詐欺」のようなものです。
75歳以上の後期高齢者保険の対象者には、保険料がどうなるのか、まだ十分に知らされていません。
65歳から74歳までの障害をもつ前期高齢者も、基本は、この保険に入ることになります。石川県では、3月いっぱいまでに、どちらの保険に入るのか返事しろという通知を出しています。
数日前、この通知がきた2人の障害者の方から相談を受けました。
「どちらが得なのですか?」という相談です。
説明書を読んでもよくわかりません。はっきりしていることは、後期高齢者保険に入ると、今まで通り「障害者の補助を受けられる」、国保に残ったままだと「障害者の補助を受けられない場合がある」というおどし文句です。
実は、石川県では、1割の補助しかしないことを決めています。65歳から69歳の障害者は、3割負担になりますので、これは大変です。そこで、金沢市などの8つの自治体は、残りの2割の補助をして、今まで通り、負担なしでいくことを決めたそうです。
このような説明が全くないのです。
一体、保険料がどうなるのか、医療費の一部負担がどのようになるのか、全く、説明なしに、制度だけが開始するって、これは、「保険詐欺」ではないですか?。
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