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無痛分娩に関してあれや、これや思うこと。
その1
無痛分娩でよかった、と思うのは、最後に切れたあるいは切開した部分を縫うときです。お産も痛かったけれども、縫うときも痛かった、といわれることがあります。その点、無痛分娩であれば、縫うときも痛くありません。
つまり無痛分娩で痛いのは、無痛分娩のための背中に針を刺すとき、点滴をするとき、そして抜糸するとき、ということになります。
私個人としても、縫うときは、痛い思いをすることのないように十分に麻酔をして、さっさと縫うことを心掛けています。しかし、自然分娩の場合、切れた部分の麻酔のために針をさすことも痛いことであり、いつも申し訳ないな、しかし・・・仕方がない、と思いながら麻酔して縫っています。その点、、無痛分娩であれば、十分に麻酔が効いているので、心情的にも楽です。
その2
無痛分娩のための硬膜外麻酔は、万一帝王切開となる場合には、そのまま麻酔用の手技として応用できます。つまり、無痛分娩をもう少し広く強力に効かせれば、帝王切開の麻酔となります。
そのためには、使用する麻酔薬の濃度を変える、注入する量と時間を変えることで、調節可能です。こうした調節が可能であるであるのも、基本的には麻酔の原理に従う硬膜外麻酔を応用しているのが無痛分娩であるからだと、思います。
その3
硬膜外麻酔を持続させるためには、背中にチューブを固定する必要があります。このチューブ固定が時に人によっては、気になる場合もあるようです。腰のところに針をさして、そこからチューブを背中を伝って、胸の前まで持ってきます。
患者様の体位や固定の仕方が悪いと、背中の固定した部分の具合が悪い、とか痛みを感じられるかたがいらっしゃいます。そのため、できれば固定する時間をなるべくみじかくするようにと、思っています。
その4
背中にもお肉が付きます。妊娠中の体重増加も一因ですが、やはり元から背中の辺りにお肉がついている方がいらっしゃいます。麻酔のために、その背中の骨と骨の隙間を、意識しながら針をさす必要があります。そうしたときに、背中にお肉が付いていて、背骨の隙間がわかりにくいと、麻酔に時間がかかる場合があります。
ということで、無痛分娩するなら、背中を太らないように、お願いしたいなー、と思っています。
と同時に、麻酔のときに、不安があっても、背中をなるべくまげて英語の”C”の字の様なカーブを背中で描くことを心がけていただければ、と思っています。
最後に
グリーンヒルでの無痛分娩は、まだ完成した形ではありません。開院して1年と少しですが、その中でも少しづつ変わってきました。今後もまた変わっていくことと思います。
それは、皆様からの声であり、麻酔学の変化であり、スタッフの習熟度と経験であり、さまざまな因子があることと思います。
無痛分娩は、分娩という一大イベントを円滑に済ませるための方法の一つであると思います。と同時に、お産という経験を、皆様の胸のうちにいい形で深く刻み込むための方法でもあると、思います。
私自身、無痛分娩を推奨いたしますが、この無痛分娩を最終的に選択するかどうか、それは分娩する当事者の方々の選択にゆだねられています。みなさまが、ご理解のうえで、無痛分娩を選択いただければそれが一番ですが、無痛分娩以外の方法であっても、クリニックの分娩に関しては、なんら問題はありません。つまり、分娩様式の選択は、基本的に当事者の方々の自由意志で、と思っています。

写真は、8月11日朝食となります。