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少子化の時代と言われています。また産婦人科、小児科は仕事の割りに拘束時間が多く、希望者の少ない分野であるともいわれています。
私自身、産婦人科には進みたくないな、と学生時代は思っていました。しかし、そうした私が産婦人科の道に進みました。一時期は興味ある内視鏡手術や体外受精などの分野に進もうかと、いや半分くらい進んでいました。
しかし、そうした流れから大きくコースを変えて、お産を中心とする開業の道へと大きく舵をとりました。そこにはいろいろな理由があり、その時点でのさまざまな事実があります。しかし何はともあれ、今のグリーンヒルという形態が、今の私にとっての大きな目標です(この膨大な借金を払い終わるまでは)。

日常的に分娩に関与する現在、お産が毎日あっていても、ひょんなことから分娩に対して目頭が熱くなり、感動することがあります。それは、家族の些細な言動であり、分娩された方の安心した顔であったり、と契機はさまざまです。でも、多分こうしたいくつかの感動が、私にこの職にとどまる最大の理由であるのであろうと、思います。
私は男性であり、分娩や妊娠そのものを経験することは不可能です。しかし、こうして横から見ていると感じることがあります。
つまり妊娠や分煙はもっと楽しいものであったら、と。当然そこには、悲しみや苦しみもあります。しかしそれを上回る喜びと感動がある、と知ってもらえたら、と。そうしたことが女性の皆様にもっと知ってもらえれば、この少子化の時代に幕を下ろせるのでは、ないかと心ひそかに思っています。
とはいえ、そうした喜びと感動だけでは長続きしませんので、そうした女性をサポートする仕組み(社会的な支援)の充足も必要でしょう。子供さんがいる家庭が、次に妊娠したとき、あるいは分娩後の生活において生じるさまざまな問題に対して、サポートできるような仕組みがないと、安心して次に望めません。
と同時に、生むことが楽しい、育てる事が楽しい、と感じて頂くこと、私も妊娠したいと感じていただくこと、こうしたことも大切ではないかと思います。
そうした観点から、無痛分娩による、分娩時の負担の軽減は大きなメリットがあると思っています。無痛分娩にすることで、後ろめたい思いを感じる必要はないと思います。妊娠した女性にとって、生むことは次の一歩への段階であり、この段階を喜びに満ちた時間で過ごして、次の一歩へ進む(育児)ことが大切ではないか、と思っています。
確かに女性は、(いやこれは男性も同じですが)、出産と育児を経験することで人間的に成長するものであると思います。しかし、その出産の記憶が、痛い苦い思い出であれば、次に進めないのでは、と思います。
生みの苦しみは、文学的な、あるいは研究的なものであれば、試行錯誤することは必須であり、推敲として必要なことであると思います。しかし、こと分娩に関しては、生みの苦しみは必ずしも必要ではないと、思っています。
どこかのパチンコ屋さんのコピーに昔ありました。”人は楽しいところに集まる”と。
妊娠も、お産も楽しい、と感じていただければ、きっと生む人ももっと増えるでしょうし、産婦人科医や小児科医もきっと増えることであろう、と思っています。