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< 無痛分娩と計画分娩 | メイン | 分娩に対する私の所感 >

クリニックの分娩や手術の方法を決めるのは、最終的にはその対象である皆様に決めていただいています。皆様に決めていただくことができるように、クリニックより情報提供を行い、その中で決めていただく、というスタイルを基本的な形としています。そして、皆様の意向を基本的には尊重したいと、思ってます。

ただし、皆様の意向を尊重したいしますが、基本的には、皆様とお腹の中の赤ちゃんの安全を最優先いたします。また状況によっては、クリニックの安全性の維持のために院長より協力をお願いする場合があるかもしれません。

そうした形で、できれば皆様といろいろなことを決めていければ、と思っています。そうした場が、外来であり、両親学級である、と思っています。

さて、私がそうした状況において無痛分娩を推奨する状況を説明いたしましょう。

まず、疲労紺困憊している場合です。不規則な陣痛で、睡眠が十分でない場合、食事もとれず、疲れ切っているような状況では、陣痛がきてもとても分娩に進行するとは思えないような状況です。こうした場合には、まずは、眠って、それから食事を取って、と行けばいいのですが、不規則な陣痛があればそうも行きません、

そうした場合には、まずは無痛として、痛みを取り除き、少しでも休んで、食べることです。休養と栄養補給により心身のリフレッシュをはかり、その上で分娩に望む、ことできっとお産をすることができる、と信じています。

次に、ご本人さんの緊張が強い場合です。一般的には赤ちゃんが大きいと難産になる、と思われがちですが、しかし赤ちゃんが2500g以下の場合であっても難産となります。精神的な緊張がもとで、体の余計なところに力が入っているのでしょうか、一向に陣痛の割りに分娩が進行しない場合があります。こうした場合にも、無痛分娩にすることで、方の力が抜けて、スムーズに進む場合が多いようです。

家族や子供さんがお産に同席することをクリニックでは薦めています。こうした経験を共有することは、家族の絆をより強固にすることであると、思っています。さて、そうした場合に、お母様が痛みに我を忘れる場合であると、家族もちょっと腰が引けてしまいかねません。あるいはお母さんの意外な一面を家族に見せるというのであれば、それはそれで、と思います。

しかし、どうせなら、分娩台の上で、微笑みながらお産という形のほうが、同席した子供さんもきっと安心できるでしょうし、より一層気持ちが高まるのでは、と思います。また、お産に間に合わないご主人に、分娩前後に直接電話をすることも可能でしょう。

またお産自体に少しリスクのある方(血圧が高い、赤ちゃんが標準より小さい、へその緒が体に巻いている)においては、特に無痛分娩を推奨します。

分娩という行為においては、自然の陣痛が来たときに、思わず本人様も力んでしまうことがあります。入り口が開いて、赤ちゃんの頭がそこにあれば、力んでお産、ということで問題は無いのですが・・・。

入り口が開かない状態のはるか前から力むと、外陰部の浮腫が強くなります。力むという行為は、子宮の収縮という行為ですから、長く力めば力むほど、赤ちゃんへの酸素の供給が低下します。酸素の供給が滞ると、赤ちゃんの心音の低下という事態となります。無痛分娩においては、十分に痛みをとって、そして本人様に発作時に力を入れないようにと、説明を重ねることで、分娩前の胎児心音の低下をある程度防止できるような気がしています。

また陣痛発作時に力むと、母体の血圧も急激に上昇します。こうした血圧上昇も、無痛分娩にすることにより、ある程度抑えられるような気がします。こうしたことにより、結果として帝王切開の頻度が減っているのでは、と密かに思っています。

また現在痔でお悩みの方にも、無痛分娩は効果的かもしれません。分娩という行為は、ある意味では骨盤の中にある大きなものを出すという行為です。分娩台の上で、力む時間が長くなり、力いっぱい何回も、ということになると、痔がポッコリと出てきます。すでに痔が出ている方においても、できれば、さらりと分娩ができれば、これ以上悪化させることはないであろう、と心ひそかに思っています。

また、ご主人が多忙な方で、なかなか都合が付かない、あるいは里帰り分娩でご主人は遠方にいる、場合においても、無痛分娩と計画分娩にすることで、ご主人の同席も可能となるかもしれません。

*先日、日本経済新聞の夕刊にも、無痛分娩が記事として掲載されたと聞いています。読者の方より、連絡をいただきました。

 

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