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本来なら、ネット関連の話をと思っていました。しかし、最近の落雷事情より、落雷対策の話を優先することとしました。
以前にもかいたことですが、去年は落雷で電話が1回不通になりました。電話機のINS端末の故障で、基盤交換が必要でした。幸いにも、損害保険の対象でした。
今年は、昨日までに4回落雷後の電話不通が生じました。(今日は別な問題で、一時期不通となりましたが・・・)この界隈は、畑と水田で高い建物がなく、周辺に雷が落ちると、その雷の衝撃が、電話線あるいは電気線を伝わって、電話交換機の内部に影響を与えます。
電話機の基盤損傷だけであれば、まだいいのですが、クリニックの電話は、PHSとナースコールとドアホンと連動しているので、そちらにも影響がでます。さらに3回目の落雷では、そちらの基盤にも損傷があり、被害額はそれなりの値となりそうです。
経済的な被害も頭の痛い問題ですが、それよりも電話が通じない事態が生じることのほうが、きわめて不便であり、そしてクリニック自体の信頼性に関する根幹的な問題である、と思います。
ただ、その対策をとっても、 万全となるわけではないようですが、しかしクリニックの信頼性を少しでも高めるためには必要なことではないか、と感じていました。そしてそこに、今季4回目の故障が発生したことより、落雷対策に本格的に手をつけることとしました。
工事とまでは行かなくても、新たな危機を設置することとしました。金銭的な負担はつらいのですが、しかし今のままでは・・・・ということで決断をしました。
電話線と、電気線への対応が可能な、サンダーカット・ハイブリットといわれるシステムです。しかしこうしたシステムを入れても、同じ事態は起こる可能性があります。
またそのシステムがすぐ稼動できるわけでもありません。ということで、クリニックの電話がつながらない場合の当面の対策も必要です。
クリニックの代表電話番号;096-360-5511
予備の代表電話;096-360-5558
ファックス番号;096-360-6611
携帯電話;080-3180-0841
上記方法を順次お試し下さい。ファックス及びメールには、受信に確認が必要であり、そのため急を要する場合には携帯への連絡がありがたいようです。

ちなみに、ファックスの回線は、アナログ回線ですから、万一停電の場合にも、電話線自体の断線さへなければ、つながると思います。
ただし、ファックスの場合、受信場所が事務室となっているので、気付くのが遅れる場合があるかもしれません。
当面は、サンダーカットハイブリットで、と思っています。しかし根本的な対策も必要である、との認識は十分にあり増すので今しばらくお待ち下さい。
写真は、気分転換に訪れた阿蘇です。頭を垂れつつあるお米を見れば、そろそろかな、と、
病院を中心に、電子カルテ、オンライン請求の整備が進められ、診療所にもその波は及びつつあります。数年後には、オンライン請求のみなる予定と聞いています。
ちなみに、ご存じない方のために簡単な私なりの解説です。クリニックを受診された、皆様は、診療費としてその診療行為の3-1割を負担いただきます。残りの7割から9割を、帆社会保険、国民健康保険、その他の機関に請求することとなります。つまり、請求して、その診療行為が正当であると認められて、その行為に対する報酬が振り込まれます。
従来は、この請求するという行為は、レセプトと総称される紙の用紙の束にまとめて、社会保険支払い基金あるいは国民健康保険連合会に持参していました。この行為を、電話回線を通じて送信しよう、というのがオンライン請求ということになります。
現在のグリーンヒルでは、レセプトの総枚数は500枚前後、紙に束ねると厚さ5cmほどでしょうか。このレセプトのつづり方にもルールがあり、そうした一つ一つにルールがあり、理由があります。
そういえば私が子供であった頃、両親が毎月このレセプト請求の時期に、事務室にこもりっきりとなっていたことを、思い出します。レセプトの点検からT、提出まで大仕事でした、と子供ながら感じていました。
昔ながらのこうした光景は、レセコン、電子カルテ、そしてオンライン請求により変わりつつあります。その一部には、依然として紙の媒介でないと受付けない、という部門もあることも事実です(返戻分とか、母子保健などの分野です)。しかし、世の流れとして、こした流れの方向にあることは事実でしょう。
幸いに、グリーンヒルでは、電子カルテ、オンライン請求と、開業した当初より導入しました。(とはいえ、最初の数ヶ月は手書きのカルテであったり、レセプトを直接提出しましたが)。しがらみが少ない分、導入はなんとかできました。スタッフの電子カルテ導入もなんとか果たせました。
現在、クリニックでは、その電子カルテ・オンライン請求の第二段階への移行を検討中です。入院のオーダリング、レセプトの点検操作、オンライン請求のバージョンアップなどなど。(キーボードの苦手なスタッフには、まだまだ大変なようですが・・・)。
しかし、オンライン請求にしても、電子カルテにしても、ようやく1年の試行錯誤を安定しつつある、というのが正直な感想です。となると、これまで縁のなかったそうしたクリニックに、こうした一連のシステムを、導入することは、きわめて大変であろうな、と思います。きっと1年後、2年後には、大混乱になり、結局導入できないままの施設も残るような気がします。
確かに法律では決まったことですが、法律どおりに移行しようにも、人手とお金の問題が付いて回ることと思います。決してグリーンヒルが万全の体制というわけでは無いのですが、電子カルテ、オンライン請求を曲がりなりにも果たしている現況では、その点の心配がないことはありがたい限りです。
写真は、3年前の地鎮祭前の当地の写真です。あの頃と、今と何が変わったかな・・・・と。目の前の中華料理屋さんだけは変わりません。遠くに見えるセメント工場のバルーンの絵も変わりません。パチンコ屋さんの看板はなくなりました。
クリニックを開き、産婦人科という仕事上、クリニックを離れづらくなったこと、各種取引が夜間祭日に可能なこと、などより、さまざまな作業をネットを経由して行うこととしました。
こうしたブログやHPの更新は当たり前として、インタネットバンキング、オンライン請求と。こうしたネット経由はそれなりに便利ですが、落とし穴もあることも事実です。
つい先日も大チョンボをしでかしましたが、しかし、まァ、それも経験であり、実際の被害が出なければ、と。こうやって学んでいくことであると、思っています。
そうしたネット経由の関連について、最近の私個人の経験を少し述べていこうかな、と考えています。

最近の一番のトピックスは、住民基本台帳カードの取得でした。クリニックの毎月の会計において発生する、未払い消費税や所得税の納付に、銀行に行くのは、面倒だな、と感じていました。コンビニで支払いができるわけでもなく、昼間に銀行に行って、待ち時間があって、と。
そこで、etaxを試してみることとしました。そのためには、まず住民基本台帳カードが必要である、と指摘されました。
私の居住する熊本市においては、住民基本台帳カードの発行は熊本市役所となります。まずそこに行って、申請して、と。住民票を確認して、待つこと30分、さらにカード作成を依頼して、待つこと30分、計1時間の待ち時間が必要でした。
申請のために500円、電子署名の取得のために500円必要で、計1000円必要です。これで、写真入のICチップつきのカードを手に入れました。
次に、現在の会計ソフトに、カードを認識させるためには、読み取り機が必要となります。読み取り機を用意して、認識させ、それから各種のインストール操作が必要となります。
そうしたインストール作業にも紆余曲折があり、試すこと3時間、ようやくできました。未払い消費税の申告はあっという間に終了してしまいました。
そこで次に住民税を、と思ったら、熊本市はまだ住民税へのetaxへの対応ができていませんでした・・・・・。残念。
しかし、国税は各種対応可能ということですから、来年の確定申告などには、これが使えるのかな、と密かに期待しています。この方面はまだまだ私自身の経験が必要であり、まずは導入編というところでしょうか。
しかし、今後etaxにしても、利用の機会があれば、さらに積極的にと考えています。
写真は、また生えてきた、芝生です。この時期、芝生も含めて植栽には定期的管理が必要となります。芝刈りは現在の私の息抜きの作業となりつつあります。しかし、剪定は難しそうで、こちらは依頼かな、と。
去年は落雷の影響として、電話機の端末が壊れて、使用不能となりました。
今年は、すでに3回端末が壊れました。内1回は、電話機以外にナースコール、院内のPHS、ドアホンにまで影響の及ぶものでした。修理をお願いした業者の方にお尋ねすると、今年は落雷の被害が各地で相次いでいるそうで、中にはマル焦げになった電話機も報告されているとか・・・・。
しかし電話機が使えない、というのはやはりクリニックとして信用問題にいたることで、対策を是非とも講じなくてはなりません。
現在、クリニックの代表電話を一つ、ファックス用番号を一つ公開しています。これ以外に、予備の番号がもう一つ有り、携帯の電話があります。こうした電話番号を公開することも一つかな、と思っています。
また、使用している電話回線は現在、光電話、ISDN回線、アナログ回線、それに携帯(ソフトバンク)となっています。こうした電話回線を、より被害の少ないものに変えていくことも必要かな、と思っています。しかし、電話回線の変更には、インターネット、電子カルテの設定、オンライン請求、非常用電話回線の問題があり、そう簡単には変えられれないことも事実です。
また電話回線と電力線からの落雷の影響を低減するための、装置があることも聞きました。これらの機器により、落雷の影響を減らすこともできる様です。しかし、落雷の影響で、この装置がダメージを受けることで、本体は守れるかもしれないけれども、この装置が壊れる、あるいは本体にも影響が多少は出るかもしれない、と。
ということで、この問題の解決には、今後NTTと九電工と沖電気の方々との詳細な相談が必要であることが判明しました。
幸い、沖電気の電話機修理への対応がすばやいことが現在の救いです。あとは雷の影響が少ないように、天に願うしかないようで・・・・。

写真は、リュウノヒゲとフッキソウです。中庭で少しずつ広がり始めました。
この7月から8月にかけての時期、雷も発生することが多い時期です。ちょうど、去年の7月も落雷後に、電話交換機の一部が不良となりました。今年も7月の落雷後より電話が不通となりました。去年同様、電話交換機の一部の故障でした。
そしてつい先週の土曜に、電話機がまた使えなくなりました。今回は、電話機だけでなくて、ナースコールも使えなくなりました。
現在クリニックの電話は、院内の固定電話のほかに、PHSが数台有り、このPHSは院内のナースコールやドアホンなどに対応できるようなシステムとなっています。
お盆の時期でしたが、急遽業者の方に連絡をして、状況を確認いただきました。(お盆で土曜の夜にもかかわらず、対応いただいた沖電気の方、ありがとうございました)
どうも、電話の端末の一部のほかに、ナースコール対応の基盤にも落雷の被害が広がっている、というものでした。さしあたり、外線への対応ができるように、臨時の処置を講じていただきました。ナースコールのPHS連動は、基盤が届くまでのお預け状態となりました。
クリニックの周辺は、見渡す限りの畑と田んぼで、ちょっとはなれて他の建物があります。クリニック自体に避雷針は無いのですが、周辺にちょっと高い建物があるから、落雷はそちらに、という想定でした。
しかし、こうした一連の被害は、周辺の落雷により電気あるいは電話のケーブルから電気的衝撃が逆流して、基盤の損傷となっている、というような現象が考えられる、とのことでした。
そのため、落雷の後には、電話の状態を確認することがクリニックの仕事となりました。と、同時に、今後対策を講じなくてはなりません。落雷後の対応できなくなった電話の変わりに、クリニック専用の携帯電話の番号を表示すべきか、どうか検討しています。
また、今後こうした被害が少なくなるように、基盤への対策(落雷用のフィルターほか)もと思っています。損害保険から、今回の被害も対象になるのか、ちょっとそれが気がかりです。

写真は、クリニックの裏の田んぼと、遠くに見える小学校です。距離的には50mくらいでしょうか。
8月20日の更年期を主題としたミニセミナーに7名の方の参加を賜りました。更年期の話から、葡萄の話まで約1時間お付き合い頂き、どうもありがとうございました。
次回は、9月17日(水曜日)午後7時から予定しています。今回は、趣向を変えて、”性行為感染症(俗に言う性病)”ということで予定しています。
ミニセミナーは、毎月第3水曜の午後7時から8時まで1時間程度。テーマはその都度変わります。ブログ・HP・フリーペーパーなどに予定を公開いたします。
参加費は無料、ただし参加を希望される場合には、前もってクリニックまで、人数とお名前を連絡下さい。
私自身も、診療とは異なるスタイルで、皆様とお話しすることは楽しいし、新たな観点を与えてくれる大切な機会と感じています。昨日の参加者の方からも貴重なご意見をいただきました。
医療の中身も少しずつ変わっていくように、私の知識も新しい知識を取り入れつつ、セミナーに向けてちょっとずつ勉強をと心がけています。
現在テーマは、私が選定していますが、今後皆様のご要望があれば、そうしてテーマも順次取り上げていきたいと、思っています。
みなさまのご意見をおまち申し上げます。

写真は、差し入れにいただきました、山本ぶどう園のロザリオビアンコです。ちょっと冷えていたので、表面に水滴が付いて、霜がついたようにみえますが・・・・。これで1kgです。
8月20日が近づいてまいりました。今回も、前回に引き続き更年期をテーマに、午後7時から1時間ほど予定しています。
9月からも新たなテーマでミニセミナーを予定しています。しばらくの間は、毎月第3水曜の夜に、ということになります。緊急避妊、性行為感染症、月経前緊張症、腰痛、などのテーマを考えています・・・。
写真は、現在の私のお気に入りの葡萄です。クリニックから車で30分ほどの場所にあります。熊本で緑の葡萄を食べたいな、と去年探していたときに、出会いました。
熊本で作られていますが、このロザリオビアンコを作っているのは、たぶん熊本ではここだけとか。九州でもあまりない、とのことです。手間暇、ノウハウ、そうしたことの積み重ねと思います。
8月上旬から、9月までの期間限定品です。今年も糖度が19以上合って、美味しいとうかがいました。先日うかがいまして、いったい畑はどこに?と尋ねると、ここでした。

山の上にこのような形で、温室栽培ですだから、雨でも出荷可能です。1kgの化粧箱に入った葡萄はずっしりと重く、これが一房かと、と。写真の箱の上の葡萄は、味見用に頂いた葡萄ですから、1kgはありません。
茎の部分がまだ枯れていない、新鮮で美味しい葡萄を堪能したければ、http://www.yamamotobudou.com/へどうぞ。
無痛分娩に関してあれや、これや思うこと。
その1
無痛分娩でよかった、と思うのは、最後に切れたあるいは切開した部分を縫うときです。お産も痛かったけれども、縫うときも痛かった、といわれることがあります。その点、無痛分娩であれば、縫うときも痛くありません。
つまり無痛分娩で痛いのは、無痛分娩のための背中に針を刺すとき、点滴をするとき、そして抜糸するとき、ということになります。
私個人としても、縫うときは、痛い思いをすることのないように十分に麻酔をして、さっさと縫うことを心掛けています。しかし、自然分娩の場合、切れた部分の麻酔のために針をさすことも痛いことであり、いつも申し訳ないな、しかし・・・仕方がない、と思いながら麻酔して縫っています。その点、、無痛分娩であれば、十分に麻酔が効いているので、心情的にも楽です。
その2
無痛分娩のための硬膜外麻酔は、万一帝王切開となる場合には、そのまま麻酔用の手技として応用できます。つまり、無痛分娩をもう少し広く強力に効かせれば、帝王切開の麻酔となります。
そのためには、使用する麻酔薬の濃度を変える、注入する量と時間を変えることで、調節可能です。こうした調節が可能であるであるのも、基本的には麻酔の原理に従う硬膜外麻酔を応用しているのが無痛分娩であるからだと、思います。
その3
硬膜外麻酔を持続させるためには、背中にチューブを固定する必要があります。このチューブ固定が時に人によっては、気になる場合もあるようです。腰のところに針をさして、そこからチューブを背中を伝って、胸の前まで持ってきます。
患者様の体位や固定の仕方が悪いと、背中の固定した部分の具合が悪い、とか痛みを感じられるかたがいらっしゃいます。そのため、できれば固定する時間をなるべくみじかくするようにと、思っています。
その4
背中にもお肉が付きます。妊娠中の体重増加も一因ですが、やはり元から背中の辺りにお肉がついている方がいらっしゃいます。麻酔のために、その背中の骨と骨の隙間を、意識しながら針をさす必要があります。そうしたときに、背中にお肉が付いていて、背骨の隙間がわかりにくいと、麻酔に時間がかかる場合があります。
ということで、無痛分娩するなら、背中を太らないように、お願いしたいなー、と思っています。
と同時に、麻酔のときに、不安があっても、背中をなるべくまげて英語の”C”の字の様なカーブを背中で描くことを心がけていただければ、と思っています。
最後に
グリーンヒルでの無痛分娩は、まだ完成した形ではありません。開院して1年と少しですが、その中でも少しづつ変わってきました。今後もまた変わっていくことと思います。
それは、皆様からの声であり、麻酔学の変化であり、スタッフの習熟度と経験であり、さまざまな因子があることと思います。
無痛分娩は、分娩という一大イベントを円滑に済ませるための方法の一つであると思います。と同時に、お産という経験を、皆様の胸のうちにいい形で深く刻み込むための方法でもあると、思います。
私自身、無痛分娩を推奨いたしますが、この無痛分娩を最終的に選択するかどうか、それは分娩する当事者の方々の選択にゆだねられています。みなさまが、ご理解のうえで、無痛分娩を選択いただければそれが一番ですが、無痛分娩以外の方法であっても、クリニックの分娩に関しては、なんら問題はありません。つまり、分娩様式の選択は、基本的に当事者の方々の自由意志で、と思っています。

写真は、8月11日朝食となります。
少子化の時代と言われています。また産婦人科、小児科は仕事の割りに拘束時間が多く、希望者の少ない分野であるともいわれています。
私自身、産婦人科には進みたくないな、と学生時代は思っていました。しかし、そうした私が産婦人科の道に進みました。一時期は興味ある内視鏡手術や体外受精などの分野に進もうかと、いや半分くらい進んでいました。
しかし、そうした流れから大きくコースを変えて、お産を中心とする開業の道へと大きく舵をとりました。そこにはいろいろな理由があり、その時点でのさまざまな事実があります。しかし何はともあれ、今のグリーンヒルという形態が、今の私にとっての大きな目標です(この膨大な借金を払い終わるまでは)。

日常的に分娩に関与する現在、お産が毎日あっていても、ひょんなことから分娩に対して目頭が熱くなり、感動することがあります。それは、家族の些細な言動であり、分娩された方の安心した顔であったり、と契機はさまざまです。でも、多分こうしたいくつかの感動が、私にこの職にとどまる最大の理由であるのであろうと、思います。
私は男性であり、分娩や妊娠そのものを経験することは不可能です。しかし、こうして横から見ていると感じることがあります。
つまり妊娠や分煙はもっと楽しいものであったら、と。当然そこには、悲しみや苦しみもあります。しかしそれを上回る喜びと感動がある、と知ってもらえたら、と。そうしたことが女性の皆様にもっと知ってもらえれば、この少子化の時代に幕を下ろせるのでは、ないかと心ひそかに思っています。
とはいえ、そうした喜びと感動だけでは長続きしませんので、そうした女性をサポートする仕組み(社会的な支援)の充足も必要でしょう。子供さんがいる家庭が、次に妊娠したとき、あるいは分娩後の生活において生じるさまざまな問題に対して、サポートできるような仕組みがないと、安心して次に望めません。
と同時に、生むことが楽しい、育てる事が楽しい、と感じて頂くこと、私も妊娠したいと感じていただくこと、こうしたことも大切ではないかと思います。
そうした観点から、無痛分娩による、分娩時の負担の軽減は大きなメリットがあると思っています。無痛分娩にすることで、後ろめたい思いを感じる必要はないと思います。妊娠した女性にとって、生むことは次の一歩への段階であり、この段階を喜びに満ちた時間で過ごして、次の一歩へ進む(育児)ことが大切ではないか、と思っています。
確かに女性は、(いやこれは男性も同じですが)、出産と育児を経験することで人間的に成長するものであると思います。しかし、その出産の記憶が、痛い苦い思い出であれば、次に進めないのでは、と思います。
生みの苦しみは、文学的な、あるいは研究的なものであれば、試行錯誤することは必須であり、推敲として必要なことであると思います。しかし、こと分娩に関しては、生みの苦しみは必ずしも必要ではないと、思っています。
どこかのパチンコ屋さんのコピーに昔ありました。”人は楽しいところに集まる”と。
妊娠も、お産も楽しい、と感じていただければ、きっと生む人ももっと増えるでしょうし、産婦人科医や小児科医もきっと増えることであろう、と思っています。
クリニックの分娩や手術の方法を決めるのは、最終的にはその対象である皆様に決めていただいています。皆様に決めていただくことができるように、クリニックより情報提供を行い、その中で決めていただく、というスタイルを基本的な形としています。そして、皆様の意向を基本的には尊重したいと、思ってます。
ただし、皆様の意向を尊重したいしますが、基本的には、皆様とお腹の中の赤ちゃんの安全を最優先いたします。また状況によっては、クリニックの安全性の維持のために院長より協力をお願いする場合があるかもしれません。
そうした形で、できれば皆様といろいろなことを決めていければ、と思っています。そうした場が、外来であり、両親学級である、と思っています。

さて、私がそうした状況において無痛分娩を推奨する状況を説明いたしましょう。
まず、疲労紺困憊している場合です。不規則な陣痛で、睡眠が十分でない場合、食事もとれず、疲れ切っているような状況では、陣痛がきてもとても分娩に進行するとは思えないような状況です。こうした場合には、まずは、眠って、それから食事を取って、と行けばいいのですが、不規則な陣痛があればそうも行きません、
そうした場合には、まずは無痛として、痛みを取り除き、少しでも休んで、食べることです。休養と栄養補給により心身のリフレッシュをはかり、その上で分娩に望む、ことできっとお産をすることができる、と信じています。
次に、ご本人さんの緊張が強い場合です。一般的には赤ちゃんが大きいと難産になる、と思われがちですが、しかし赤ちゃんが2500g以下の場合であっても難産となります。精神的な緊張がもとで、体の余計なところに力が入っているのでしょうか、一向に陣痛の割りに分娩が進行しない場合があります。こうした場合にも、無痛分娩にすることで、方の力が抜けて、スムーズに進む場合が多いようです。
家族や子供さんがお産に同席することをクリニックでは薦めています。こうした経験を共有することは、家族の絆をより強固にすることであると、思っています。さて、そうした場合に、お母様が痛みに我を忘れる場合であると、家族もちょっと腰が引けてしまいかねません。あるいはお母さんの意外な一面を家族に見せるというのであれば、それはそれで、と思います。
しかし、どうせなら、分娩台の上で、微笑みながらお産という形のほうが、同席した子供さんもきっと安心できるでしょうし、より一層気持ちが高まるのでは、と思います。また、お産に間に合わないご主人に、分娩前後に直接電話をすることも可能でしょう。
またお産自体に少しリスクのある方(血圧が高い、赤ちゃんが標準より小さい、へその緒が体に巻いている)においては、特に無痛分娩を推奨します。
分娩という行為においては、自然の陣痛が来たときに、思わず本人様も力んでしまうことがあります。入り口が開いて、赤ちゃんの頭がそこにあれば、力んでお産、ということで問題は無いのですが・・・。
入り口が開かない状態のはるか前から力むと、外陰部の浮腫が強くなります。力むという行為は、子宮の収縮という行為ですから、長く力めば力むほど、赤ちゃんへの酸素の供給が低下します。酸素の供給が滞ると、赤ちゃんの心音の低下という事態となります。無痛分娩においては、十分に痛みをとって、そして本人様に発作時に力を入れないようにと、説明を重ねることで、分娩前の胎児心音の低下をある程度防止できるような気がしています。
また陣痛発作時に力むと、母体の血圧も急激に上昇します。こうした血圧上昇も、無痛分娩にすることにより、ある程度抑えられるような気がします。こうしたことにより、結果として帝王切開の頻度が減っているのでは、と密かに思っています。
また現在痔でお悩みの方にも、無痛分娩は効果的かもしれません。分娩という行為は、ある意味では骨盤の中にある大きなものを出すという行為です。分娩台の上で、力む時間が長くなり、力いっぱい何回も、ということになると、痔がポッコリと出てきます。すでに痔が出ている方においても、できれば、さらりと分娩ができれば、これ以上悪化させることはないであろう、と心ひそかに思っています。
また、ご主人が多忙な方で、なかなか都合が付かない、あるいは里帰り分娩でご主人は遠方にいる、場合においても、無痛分娩と計画分娩にすることで、ご主人の同席も可能となるかもしれません。
*先日、日本経済新聞の夕刊にも、無痛分娩が記事として掲載されたと聞いています。読者の方より、連絡をいただきました。