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2008.08.29 14:07 |  診療  |  仕事 / 職場  |  医療事故  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  その他(愚痴)  |  ER99  | 推薦数 : 1

血小板上昇!!!

先日、偽膜性腸炎の方に投与していたバンコを中止した結果・・・・血小板上昇!!!

やや、反応が早い気もするが、ほかに変えた治療方針もないし腸炎が極端によくなった感じもない・・・

内服のバンコでバンコマイシン誘発性免疫性血小板減少症が生じるかどうか分からないが・・・・結果として中止したら改善。

 もしかしたら症例報告ものか?

でもIgG,IgM,血小板反応性抗体やら測定してないから報告するにしてもpoorだな~

 

どなたか同じ経験ないですか?

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偽膜性腸炎に経口または経腸でバンコマイシンを投与することは多々ある。

先述した患者も腎機能の問題から腸からの吸収がないバンコマイシンをchoiseした。するとCRPは減少し改善傾向にあったが・・・・

血小板が減少してきた(PLT17万→5万台)

凝固の延長はない、DICではないが・・・・ITP,TTP?アレルギー性紫斑病の類?なんて考えていた。

が・・・・なんか腑に落ちない・・・・

そんな中、去年読んだNEJを思い出した・・・

VCM誘発性免疫性血小板減少・・・・

可能性はある!

IgGやらIgMやらのクラスを検索しないと確定できないが・・・・そんな検索、一個人病院でやるには保険で削られるに決まっている・・・・

とりあえず腎機能も改善してきたことからバンコマイシンからメトロニダゾールへ変更してみよう。

 これで、血小板が改善するようならやっぱりバンコが原因だろう・・・

 希望的にも・・・バンコであってほしいな~血小板減少の原因は・・・

 

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先日、紹介の患者が来た。

80代の女性だ。主訴自体は腹痛というよりは鼠径部の痛みと隆起だった。

問診上は隆起出現から2日たっており、鼠径ヘルニア嵌頓疑いで緊急手術を行った。

手術を始めると、鼠径靭帯より下部にサックを認め大腿ヘルニアの嵌頓であることが分かった。嵌頓した小腸は壊死していたため小腸も切除。mcVayにて補強し手術は無事終了。術後2日目でレントゲン上ガス像改善し傾向摂取としたところ大量の下痢出現。

“ま~イレウス解除後だからな~”なんてたかをくくった。これが甘かった・・・・

翌日も大量の下痢とともに発熱、ショックvital(BP50~60台、PR130over)、腹痛も若干認め小腸吻合部からのリークかと思いCT施行するも明らかなリークはない。

DOAにもまったく反応せず(10γ投与しても血圧70台~80台)、Volume3000ml overでやっと90台を維持できる・・・

hypovolemic shock+endotoxic shockの可能性大。

は!!!っと頭の中を軌道修正。もしかしたらpseudomembrane・・・?CDチェック!β-Dグルカンをチェックした。

CD陽性・・・・βはマイナス・・・・

“おい、おい・・・確かに抗生剤は3世代を使ったよ、うちに2世代セフェムないから・・・だからといって二日で偽膜?しかもショックまで?

だが認めざるを得ないし、まずは救命!!!

血圧はNADまで投与し何とか100台を維持。血管内volume確保目的にアルブミン投与。PMXを導入した。腸に関してはVCMをNGより投与。(メトロニダゾールも考えたが採血上腎機能が悪いため使いにくい。ここはVCMがbest choiseなはず・・・)

現在は何とか峠は超えた印象だがまだまだ下痢が続いてる・・・・

う~ん・・・・2日で偽膜か~なくはないけど・・・・エンドトキシックショックまで行かんでもいいやん・・・なんて考えながら今も治療してます・・・・

 

 

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昨日のメディアの報道・・・大野事件(事件という表現は適切じゃないかもしれないが・・・)

非常に注目していた。

もし有罪ということなら、産科だけでなく救急を含めた外科系は総崩れするだろうと考えていたからだ。

 たとえば、外傷・・・ショックを呈してきた患者はdeadly triadからDICとなり止血が困難なことが多い。たとえば脾損傷・腎損傷・肝損傷などいわゆる多発性実質臓器損傷はバイタル的に一機的に切除摘出できず、ダメージコントロール目的にガーゼパッキングを行い閉腹することもある。

その際に、なんで摘出しなかったんだ!血が出てるんだろう!だから死んだんだ!なんて言われたら、正直外傷なんてやってられない・・・・救命のための処置。これが納得できないのであれば救命はもちろん医療すらできなくなる。

 こんなことを考えて注目していた。

そんな折、妻と一緒にこの報道を見た。

妻は医療に関しまったくの素人。2人の子を持つ女性の立場で意見を聞かせてくれた。

 前置胎盤の治療方針について簡単に説明した上で、胎盤剥離で止血を得られるならまずすれをして欲しいし、それでだめなら子宮摘出してもらって構わんけど、胎盤剥離を試さず、ちょっと癒着して剥がれ難そうだから子宮摘出しましたって後から言われても納得できない、って言ってました。

 妻の気持ちは、ほぼ私と同じだったので、“ほー久しぶりに意見があった!”ってボソってつぶやいたところ、

“趣味のテニスと姑に関して以外はほとんど意見合わないもんね~”

なんて嫌味を言われてしまいました・・・・

悲しいけど事実ですな~。

 何はともあれ、加藤医師の無実が確定してよかったです。

 

でも、患者の父親・・・・あのコメントはないですよ。

 仮にも、孫の命の恩人を捕まえて訴えたうえに、真実が知りたいという本筋を忘れたかのような

“今後の医療界に不安を抱かざるを得ません”

 逆に私はあなたに言いたい!!!

“あなたがとった行動は一人の医師を断罪しただけではなく、医療行為の萎縮に拍車をかける行為だったんです。そのことでこちらが今後の医療界に不安を抱くようになったんだ!”

“産科不足、医師不足に拍車をかけるであろう、この裁判に関わった検察・警察方!この責任は重いよ”

 

 

 

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2008.08.17 09:36 |  診療  |  仕事 / 職場  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  その他(愚痴)  |  先輩  |  ER99  | 推薦数 : 6

目の前での交通事故

先日、当直明けで衝撃的な出来事を目撃した。

自分の前の車が交差点でトラックと衝突したのである。

突然の出来事だった。運転手は車外へ放り出され、後部座席の子供も窓ガラスを割りながら車外へ放り出された。

かなり交通量が多い道路でもあるので2次災害が懸念された。

自分の車のハザードランプをつけ車を降りて現場を確認しに行き、同時に救急車を要請した。

状況は残酷だった。

20台から30台の妊婦と3~4歳ぐらいの女児・・・・

動きが二人ともない。

野次馬が増えてきたがやはり2次災害が怖いため車道から歩道へ大人10人ほどで2人を運んだ。

妊婦の方は下腹部の方から出血。呼吸は浅く早い、脈は橈骨触れにくく、capillary  refilling timeは遷延・・・・ショック状態!(救急車急げ!ドクヘリ最初から要請すればよかったか?)

 子供はまだ動かない・・・・両側回外位・・・

橈骨は触れ呼吸はあるが、意識がない 。

脳挫傷、脳出血、頚椎損傷の可能性が高い・・・

いずれも、緊急を要する状態・・・・

頭の中がめまぐるしくまわる・・・・近くには2時の中核病院はあるが、妊婦のショックというだけできっと受け入れないだろう、下手すれば挿管、DIVすら拒否する可能性もある。

子供のほうも受け入れてくれないだろう・・・

となると、受け入れるのは救命センター(私が辞めた)ぐらいか・・・・ でも救急車内でCPAになる可能性が高い。救急車でセンターに行っても40分はかかる・・・・ドクターヘリ要請しても到着までに何分かかるか・・・・

救命センターへ連絡・・・した。

「●●です。今、目の前で交通事故現場にいます。現場はかなり緊急を要します。20~30代の妊婦でショック状態、ニアCPA、もう一人、子供は脳挫傷疑い、意識不明だがショック状態まではない。救命センターへ即刻搬送がよいと考えるけど受け入れられないか。病着まで何とか二人とも持たせるから」

『たぶんだめだろうけど・・・・受け入れるよ。』

!!!!オイ!!!あきらめ早くないか!・・・・なんてキレてる場合じゃない。

救急車到着し、状況を説明。あろうことか高規格車両じゃない・・・・最悪・・・ここじゃ何できんし、車内でも無理か・・・

とりあえず2次病院を中継しよう、そこで挿管して生食でももらおう。ご家族がきたらあとから受付してもらおう。

2次病院へ連絡し患者の免許証をコピーしてもらい、救急車内で挿管、CV,末梢確保(5分ほどで終了) 、子供用の挿管チューブなくアンビューでアシストとした。

車内でCPAにはならずに センターへ到着した(生食2000で何とか血圧は測定できる程度。)

・・・結果は・・・母・女児ともに 脳挫傷、胎児に関しては徐脈、母は腹腔内出血、子宮破裂疑い・・・・

センターの医師たちはやはりあきらめ顔・・・

『胎児は厳しいだろうが、この程度の脳挫傷なら 意識は戻るだろう!!とりあえず出血性ショックへ対応だろうが!!開腹して子宮全摘。胎児は取り上げた後、蘇生できるなら蘇生を新生児科に頼め!麻酔科がごちゃごちゃ言うなら、ここで開けんか!』

婦人科の医師たちもきた。救命センター所属の救急医より積極的だ。

『とりあえず開けましょう!●●先生(私)アドバイスと前立ちお願いします』

胎児取り上げまで、5分かからず終了。が・・・新生児仮死状態・・・新生児科頑張って。

何とか子宮摘出、他におおきな出血源はなさそうだが、DICのためかジワジワ出血が・・・・ ダメージコントロールにガーゼパッキングして閉腹せずICUへ・・・頭部へのダメージが気になる・・・・子供のほうは低体温療法を脳外科がしていた・・・・全身管理はセンターの救急医がやることとなった。

処置が終わる頃に、准教授・教授がやってきた、今後の対応をどうしたらいいか分からない医員から呼ばれたんだろう・・・

『・・・・・なんで君が処置してるの?ここの医師じゃないよね・・・・なんかあったら誰が責任取るの・・・』

 

「んじゃ先生は、あなたの教室の医師が取った行動が正しいとおっしゃるのですか?何も行動を起こさず、ただ看取るだけの行動が・・・確かに今後の術後管理はあなた方が中心になるでしょう。ただ、今回の一番の英断は救急医でなく産科医の先生です。実際、私は手術には立ち会いましたがアドバイス程度しかしてません。確かに、所属医師でない私があれこれ言った事は場違いですが、いち救急専門医として今回センター医師が取った行動は救急医を目指す医師の姿ではないし救急医がとってはいけない行動、発言満載です。ご家族到着まで待たせてもらい私がムンテラします。その際にあなたのところの医師が取った行動・発言を伝えた場合、万が一訴えられるとしたら私とあなた方教室どちらでしょうかね・・・容易に想像できると思いますが・・・・そんなことにならないようにしっかり術後管理含めた全身管理お願いします。」

 

言ってやりたかった・・・・でも何も言わず・・・ただただ黙って小言を聞いた・・・・

 

後から産科の医師、脳外の医師に頭を下げて帰ろうとしたとき『ご苦労様』と肩を叩かれた。それだけで、なんだか満足した。

旦那から電話がかかってきた・・・・お礼の電話だった。

『3人とも生きてます。ありがとうございました』

 

産科の先生、脳外の先生、新生児科の先生ありがとうございます。

センター医もっとしっかりせい!dicision makeが遅いし諦めが早い! もう、お前らしかいないんだよ。次は誰も助けてくれんぞ!

 

 

 

 

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大学時代、僕は社会人テニスサークルに入っていた。その時同じサークルに看護科で講師をしてた友人の話である。

  友人(A)はクルマで通勤中に飛び出してきた子供をよけ田んぼで横転したらしい。

 そして、勤務先である大学の付属病院(私の勤務先)へ搬送して欲しいといったとの事だった。

 その時当直(朝の入れ替わり時間)していたのが、俺より年上の外科系医師(なぜ、外科系といったかというと救急に所属して半年の医師で救急の専門医でもなんでもない)。

 彼は僕の名前を出した友人が女性である事(いやらしい関係だと妄想したらしい)、大学勤務という特権を生かし大学への搬送依頼をしたと考えたらしく、バイタル安定意識レベルOKで断った(2次病院へ搬送を指示したらしい)

 そして 出勤してきた僕へニヤニヤしながら話してきた。僕はその時まで彼(年上医師)を少しは全うな医師だと思っていた。が、失望した。“スピードはどれくらい出していたのか、シートベルトはしていたのか、車外へ体が放り出されたかどうか、ハンドル変形は?”など高エネルギー外傷を否定する要素を確認していなかったからだ。

 (ここからの話は、当然教授・助教授・先輩医師にはしていない。辞めると決めていた事と、彼らへの忠告は無駄を考えたからだ)

 その日は僕は出勤はしていたが自分の受け持ち患者が気になってでてきただけで本来は“非番”の日。救急隊へ何とか連絡を取り搬送先を確認し友人を訪ねた(友人の携帯電話はつながらなかったから)。

 搬送された病院は自分がよく知る病院で後輩が多く所属する病院だった。

 病室へ行くと、僕の友人はなぜかうずくまっている。

・・・・軽いって聞いていたのに、なぜ?・・・

『大丈夫?受け入れられないでごめんね・・・・』と話しかけた。その時・・・・・

「オエぇ~オエぇ~・・・」いきなりの嘔吐。

『大丈夫か?』 「うん、さっきから急に吐き気が強くなってきてさ~吐けば楽になるけどまたすぐに吐き気が来るんよ」

『痛いところはない?主治医には伝えた?』

「主治医って人外来でちょっとあっただけで、今は手術に行ったらしい 。手術が終わるまで診察できないってスタッフが言ってた」

『エコーとか道具借りるまではできないけど、診察しようか?』

「うん、お願い」

・・・・嫌な予感がする。徐々に強くなる吐き気、コミュニケーションはいいがなんとなく左眼瞼の下垂があるように思える・・・

・・・・プライマリーはと、、、、AはOK、Bは呼吸は早いが頚動脈怒張とかフレイリング、皮下気腫はなさそうだな、、、聴診器なくてごめんな~Cは橈骨は十分に触れる、ちょっと血圧高い感じだな~ 脈拍は遅い????40台ぐらいじゃないか?エコー、レントゲンは・・・撮りたいけどここの勤務医じゃないし、、、とりあえずDに。Dは意識は清明までは行かないか、E3V4M5(12)?瞳孔は2.5/4mm!!!!!

やべ~クッシング現象でてる!!!!

「オエぇ~・・・」『大丈夫か、おい、オイ!!!』・・・反応がなくなった!!!!

 ナースコールでスタッフを呼んだ『急変だよ!挿管の準備、救急カート、モニターも持ってきて。CTすぐ撮れる様に空けて、主治医でも誰でもいいからここの勤務医呼んでこい!!!』

 看護婦たちは“誰だこの人みたいな顔”、最初は誰一人指示に従わなかったが、医師であることを伝えると従ってくれた。 

 ・・・・CTを撮ると、急性硬膜下血腫、外傷性クモ膜下出血、脳挫傷・・・・ ヘルニア徴候あり・・・・

 ここ、脳外科あるよな・・・・看護婦へ脳外科医を呼んでもらい、一緒にオペした。

 ・・・・・主治医へ後から話を聞くとCTは撮ったが定期の手術が始まったので見ていたなった、救命センターが断ったので大きな異常はないだろうと思った。手術が終わったら検査結果を見るつもりだった。バイタルがいいから、油断していた。らしい・・・・

  僕は友人に大変申し訳なく、術後もその病院へお願いし見させてもらった(救命センターへ転院だけはさせたくなかった)。

 先日、この友人と久しぶりにあった。元気に今もテニスをしているらしい。『私をこんなにキズモノにしといて 、結婚しやがって』なんて冗談もいえる。そんなAがボソっと『あの時、助けてくれてありがとう』って言ってくれた。

 ・・・・・でも正直、こっちの方が申し訳ない気持ちだ。最初からセンターで見ていれば・・・同じ結果・同じ手術であっても 急変まではさせずに済んだはず。

Aは更にこう言った『正直いうと、あの後、あの病院の主治医と大学病院を親・彼氏が訴えるって聞かなかったの。でも、実際急変に気付いて、処置対応したのがそのセンター医師だって何度も説明して納得してもらったんだ。両親も、ウチの旦那もあんたに感謝してるよ。』

『・・・・でも、この先何があってもあの救命センターとあの医師(当時の主治医)には かからんけどな!!!!』

 

 救命センターの医師よ!!! 気軽に2次病院でいいよ、なんて救急隊へ言うな!!! 本当に2次病院でいいといえるのは診察の後だ!1回見てから外来で転院も可能なんだから。

その手間を惜しんだら、いつか後悔するよ!!

 

  

 

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昨日も例のごとく、嫁と一緒にヤマピーの救急医ドラマを見ていた。

今回の内容は、正直見ていて、救命センター時代に年上の医師(敢えて上司とは言わない、救急経験がない人だったので)に言われた事そのままだったので見ていてちょっとイラっとした。

 今の病院は平和だ。その平和を手にする前は家にもほとんど帰らない救命センター時代。今思えばきつかったが当時は苦にはならなかった(きっと今も苦にはならないけど)。

 私がいたセンターはその県で救急隊から最後の砦といわれ、何でもかんでも搬送される。

 当然、今回のドラマ内容のような出血源が不明なショックも比較的多い。ER型を取っていたため、原因が分からなければ当該科へコンサルトもできない。自分たちでも開腹などできない。命がありながら病院へ着き、何もできないまま死に行く患者を当たり前に上の医師たちは見ていた。

 そんな中、外の病院からセンターへ引き戻されたのが私。センターを立ち上げるのに救急医がいないからと言う理由だ。

 センターへ帰った当初は楽だね~自分で手術しなくてもいいんだからなんて思っていたが実際はジレンマとの戦い。

 明らかな腹腔内出血、それに伴うショックにも拘らず開腹という考えを前提とせずアンギオアンギオというお高くとまった外科連中。

 いざ、開腹させると、止血方法(ダメージコントロール)も知らないお粗末さ・・・

 そんなジレンマの中 、朝のミーティングで我慢の限界を超えた私は、『次の症例から患者を助けるために開胸するし、開腹、血管塞栓やります。もし問題になるならどうぞ辞めさせてください。』

 と教授、准教授連中に宣言した。教授は絶対反対、なぜなら何の根回しもなく、外科、心臓血管外科に歯向かうと宣言したんだから当然だろう。

 そんな時、交通事故、ニアCPAが搬送されてきた。評価の結果は大量血胸で待ったなし。当然のように開胸止血し後日根治術して独歩で退院。その症例のおかげでニアCPAと外傷性CPAに限り開胸してよいこととなった(救急教授と心外の教授が仲がよかったという事もあったんだと思う)。

 今度は、開腹だと考えていたとき、カンファレンスで上の医師から『お前、開腹、開胸とか言ってるけど自分がやりたいだけだろ!!患者は玩具じゃない!!』

 なんて言われた。

『俺が開腹開胸したいかしたくないかは別として、病院にショックで来て救命できない、救命しようとしない、あんた達は俺から見れば医師という名を借りた殺人者に見える』 

 言い返してやった。そういう状況で救急医療というチーム医療はできるわけない。

 実際は辞める直前に、今回のドラマと同じような外腸骨静脈損傷が来た。辞めるという事も手伝ってセンター最後に開腹手術を行った。術後一ヶ月で独歩で退院。但し、彼が退院するまで私は外来にも救急対応にも呼ばれることはなかった。

 現在、センターがどうなったか知った事ではないが所属する面子が変わっていない以上同じだろう。

 自分がやったことが正しかったかどうかは分からないが唯一分かっている事は患者は生きて退院した。それが一番の正解だと私は思っている。

 

 今回のドラマ内容はやはりいろいろ突っ込みたいところ満載だったが、大学の救命センター時代を思い出させる内容だった(見ていてちょっとイラっとしました) 

 

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先週、久しぶりに早めに帰宅できたときの出来事。

無事(?)娘も8ヶ月を向かえハイハイが上手(!!)にできるようになり戯れていた(親バカというクレームは受けません)。 

 そんな中、嫁があるドラマに夢中になっていた。

とある● ャニーズのアイドル:ヤマP-が出演しているDrヘリについてのドラマだ。

 嫁は大のヤマP-ファン(もう年を考えなさい!!!)。見入るのは無理もない。

ドラマは、おそらく研修医を終えたレジデントがフライトDrを目指して奮闘するものらしい。(ガッキーやら戸田エリ●ちゃんはかわいくて私も見入りました)

 ドラマが進むにつれて、ま~突っ込みどころ満載!!

『いいや!!!違うだろ!!ヤマP-!』『おい、おい、もう少しMISTで情報を報告させろ!!』なんて・・・(ついつい、医学物のドラマを見ると・・・・)

  そんな時、嫁がポツリとこぼす・・・

『あんた・・・・どうせドラマなんだから・・・・そんなにマジにならないでよ・・・・』

・・・はい。確かにアツくなるタイプです・・・・

でも、私はこう考える。あれを見て医師、特に救急医に憧れる学生が少なからず出るだろう・・・・でも現実とあまりにも離れた事をドラマ仕立てにやられると、ギャップが激しく学生見学の時点で救急医への選択をあきめることも・・・・

ま~そんなモチベーションでやれるものでもないけどね~ 

  

しかし・・・嫁の最後のポツリが・・・・身にしみる・・・・

『どうせ、あんたには助けられんやろ、ヤブの癖に・・・・ヤマP だから助かったんだよ・・・』

 はいはい・・・・こんなヤブにも救われた患者はいるんだよ・・・と突っ込む事もできず、ヤマP-にジェラシーを感じるドラマです。

 

でもガッキー、戸田エリ●コンビはかわいくて、ついつい見ちゃいます(ミーハーは私も一緒です) 

 

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最近、実に平和でした(患者数が減っているのかな~)

ま~季節ガラ自傷行為が増えて軽い怪我程度は来てますが・・・・

ところで、そんな平和な日々に隠れていた地雷について書いてみます。

患者は50代後半の男性。 

主訴は頭部打撲でした。

『先生~20分ほどで救急車が入ります。交通事故でフロントガラスで頭部を切った男性で意識は清明とのことです。受け入れていいですか~?』

いつものように看護婦からの電話連絡。

「はい~いいですよ、頭部CT撮れる様に技師さん呼んでください。あとエコーー採血の準備ね~」

 当院は1次から3次まで受け入れなければならない小さな個人病院。人件費の問題からかだと思うが各技師はオンコール体制(ま~この呼び出しで原因特定が遅れる事もありますが、3次がそう頻繁に来るというわけではないので、今のところ文句は言ってません)。

 

程なく救急車到着。日頃から搬送用紙にJPTECに準じろ!と意見してきたためか最近はよく固定してくるようになった。

今回も、しっかりネックカラーで固定し全身バックボードで固定してきた。

 状況は居眠り運転で電柱にぶつかったとの事。シートベルト着用していなかったとの事。

「分かりますか~お名前教えてください」いつものように救急車から下りると同時に 患者の状態を把握していた。

救急室に入って取り合えずA:気道、B:呼吸(胸部) は致死的外傷無くC:循環のサインでもFAST(エコー)、vitalなど異常所見はなかった。ただし・・・なんか左腎周囲が気になる・・・取り合えずD:意識もOKでJATECのprimaryはいったんクリアした。詳細にアナムネを聞いたところ患者本人はぶつかるまでは全く覚えていないとの事。本人の自覚症状としては、打った頭が痛いということだった。本人曰く左側の腰が違和感がある。2~3日前から痛かったらしいが・・・頭部は挫滅創があり出血あったためステープラーにて簡易縫合し止血。頭・頚部・顔面・胸部明らかな異常なく、腹部の診察をはじめようとしたところで

「ピコー!!!ピコー!!!」モニターのアラーム!!!! 血圧70台、脈拍120台、SPO2 92%!!

「酸素投与10L!!ルート、レベル2で生食2000L全開投与。」

「●●さん!!!分かりますか!!!」(反応がない)

「挿管するよ、それとCT頭と腹部いつでも取れるようにしといて!!」 Primaryへ返ったがA・Bにやはり異常はないFAST、ダグラス、モリソン、脾腎間、心嚢、胸腔液貯留はない。ただ・・・腎周囲のローエコーが増えている!!!

後腹膜出血!原因は?大動脈は?腎の形態は?AAA!!!!!

やばい!破裂だ。レベル2での反応は?血圧100/40ほどレスポンダーだ。CT急ごう・・・

腹部を撮りたいが・・・頭が除外できていない(瞳孔は3mm等瞳・対光反射はあるが ・・・)血圧は維持できているから頭部CTで除外しよう。

頭部CT・・・急性硬膜外血腫!!ミッドラインシフトあり!!!

腹部は!AAAの周囲の血腫。エクストラバセーション(血管外漏出像)!!!

 おいおい、どっちも緊急処置が必要じゃん。でも頭のテンション解除できてもAAAの根治術まではここではできんぞ・・・かなり距離は離れるが救命センター(救急車で1時間)に送った方がいい!!! 救命センターにCT室から電話!

救命センターの医師に状況を説明。自分のアセスメントと考える対処法を提案したところ承諾していただいた。 

そのプランは・・・胸部での大動脈遮断で出血コントロールおよび救急車内で瞳孔の左右差出現した場合は穿頭(車内穿頭はしたことないが・・・)それまでマンニトールで脳圧コントロール。

 結局、外来で大動脈遮断し、救急車では穿頭までせずにセンターに送れた(さすがに穿頭だけはしたくなかった・・・)

 

今回は事故の詳細は分からないがおそらくは、2~3日前からの腰痛=AAAの切迫破裂。居眠り=AAA破裂による意識消失。事故による頭部打撲=硬膜外血腫だろう・・・

 

 先日、仕事帰りに救命センターまで足を運びセンター医師に挨拶と患者のお見舞いへ行った。患者は開頭の痕と腹部手術の痕があり、まだ人工呼吸器管理だった。

 

救命センター医師より「ありがとうございました、何とか救命できました」と感謝の言葉をもらったが・・・こちらこそである。

 

 今回の地雷は恥ずかしながら『腰痛』=交通事故の影響の腰椎捻挫もしくは加齢性の腰痛症が頭から消し去れなかった自分の未熟さとFASTでの評価の甘さだ・・・FAST(1st)で異常に気付きながら・・・vitalがいいという事でセカンダリーへ進んだ自分の甘さ・・・・

 その後の止血処置・脳圧コントロールへのプランに多々意見はあると思います。

そんな意見お待ちしております。皆さんならどの時点でどんな処置をなされましたか・・・・(長くなって、すみません)

 

 PS。今日、抜管しました。元気ですよ、と救命センターの医師より報告がありました。嬉しい限りです。 

 

 

 

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つい最近の出来事。すべては看護婦から聞いたのだが・・・

私がCPA患者を受け入れ、CPRを施行し残念ながら蘇生できなかった症例だった。

その際、看護婦にご家族から

『確認だけでよかったのに・・・・こんなに治療費とって』

とクレームが入ったとの事・・・・

私自身、救急医としてCPA患者に対応する際、必ず救急車に同上してきたご家族に対しCPRを行ってよいか確認してきた。

 にも拘らず、こんな事例があったと総師長からクレーム・・・・

ま~実態を把握していない、しかも、救急医療に全く関心のない師長からすれば『それ見たことか』なのだろう・・・

 

患者家族の心変わり家族内での意見の対立・不一致はしばしば見られる。そのたびに責められ『はァ~なんで俺救急医やってるんだろう、医者やってるんだろう』って考える・・・・

 

訴えられないようにと『ビクビク』しながらの萎縮医療。それに漬け込むモンスターペイシェント・・・・

最近どこまで積極的にやっていいものか自信がなくなりつつあります。

だれか~心ばかりの応援を~ 

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