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【インフルエンザ流行の特徴】
インフルエンザは潜伏期間が短くて感染しやすいため、短期間で急速に患者数が増加して多数の患者が発生します。例年のイギリスでは11月から2月にかけて、日本では12月から3月にかけて流行することが多いようですが、流行の開始やピークの時期、流行規模などはそのシーズンによって様々です。
【新型インフルエンザ出現の歴史】
インフルエンザの流行が科学的に立証されているのは1900年ごろからで、数回の新型インフルエンザの世界的流行が知られています。1918年には「スペインかぜ(A/H1N1亜型)」、1957年には「アジアかぜ(A/H2N2亜型)」、1968年には「香港かぜ(A/H3N2亜型)」、1977年には「Aソ連型(A/H1N1亜型)」などのパンデミックが分かっています。この20〜30年の間はAソ連型、A香港型、B型インフルエンザの3種類が少しずつ姿を変えながら世界各地で小流行を繰り返していました。2009年4月にメキシコと米国から新型インフルエンザA/H1N1の発生が報告され、その後、世界各国に流行が拡大し、6月にWHOが世界的な流行(パンデミック)を宣言したのは皆さんもご存じの通りです。
【イギリスの昨シーズンからの流行状況】
新型インフルエンザはイギリス国内では2009年4月に最初の報告があり、その後、急速に感染が拡大し、7月 (第30週頃)には前年冬期のピークの5倍近くの発生率でした。ウイルス型のDNA分析ではそのほとんどが新型であり、新型インフルエンザ流行の第一波と考えられました。その後、夏期休暇の時期に報告数は減少しましたが、第35週以降には再び増加に転じ、そのピークは例年と同程度でしたが、長期間にわたって続き、流行の第二波と考えられました。(図1)
図1:イギリス国内の流行状況(10万人あたりの患者数)
【日本の昨シーズンからの流行状況】
日本国内では2009年5月(第21週頃)に関西地方を中心に集団発生が明らかとなりましたが、この流行は全国的な流行へは結びつきませんでした。日本国内での報告数を実際に増加させたと考えられるのは第28週頃からで、その後、35週以降に報告数は大きく増加しました。前年度と比較すると、流行は10週間ほど早く始まり、そのピークは前年と同程度でしたが、長期間にわたって持続しました。(図2) 注)イギリスとは患者発生率の単位が異なります。
図2:日本国内の流行状況と学級閉鎖数
日本ではイギリスでの流行の第一波に相当する時期(第30週頃)には全国的な大流行は認められませんでした。その理由としては手洗いやマスクなど国民の感染予防に対する意識の高さもあると思われますが、広範囲な地域における学校休業によって全国的な拡大が抑制できたと考えられています。
【新型インフルエンザの今後の動向】
今回の新型インフルエンザが、今後、季節性インフルエンザとして定着するかどうかはまだわかりませんが、2009/10年シーズンに検出されたウイルスのほとんどが新型であることから、入れ替わっていくことは充分に考えられます。
当診療所では今後ともインフルエンザについて最新情報を入手するように努め、皆さんに情報提供できるようにしていきたいと考えています。
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