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毎日新聞の記事です。
プラダー・ウィリー症候群:染色体異常原因で低身長や過食、虚言 ; 周囲の理解必要
プラダー・ウィリー症候群は染色体異常により生じる諸症状を合わせ持つ症候群であり、根本的な治療が不可能な疾患のひとつです。すべての症状が全患者にあてはまるワケではありませんが、病気を持ちながら、うまく生活していく方法をそれぞれが工夫して考えていかなければなりません。「病気」というよりも「体質」と表現するほうがしっくりと来るかもしれません。高血圧や糖尿病も根本的に治らないことが多いですが、いかに病気(=体質)とつきあっていくかが重要、という点では共通したものがあります。
このような体質の場合は、本人へ働きかける努力をするだけでなく、周囲への理解を広めることも重要になってきます。正しい理解が得られると必要な支援も得るコトができます。
そんなワケで、多くの「病気」といわれるモノが病院だけでは解決しないんです。周囲の理解や社会福祉の充実が必要なのです。病院に行けば、何とかなる(=患者側)とか、何とかしなくてはいけない(=医療側)というコトは、もう一度考え直した方が良いのカモしれません。
5年前に診断をした、あの子は今ごろ元気にしているんだろうか?
ご両親がこの記事を読んでくれると良いなぁ。
あっ、このブログの記事じゃなくって、新聞の記事ですよ (^_^;;
関連する記事 → 2006-09-03 ダウン症:「赤ちゃんを授かったあなたへ」
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↓続きは新聞記事の全文です。
プラダー・ウィリー症候群:染色体異常原因で低身長や過食、虚言;周囲の理解必要
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070711ddm013100050000c.html
「プラダー・ウィリー症候群(PWS)」という先天性疾患がある。染色体異常の一種で、低身長や過食、行動の問題など、心身にさまざまな症状が表れるが、周囲の理解が不十分なこともあり、トラブルになりやすい。現状や課題を、家族や専門家らに聞いた。【柴田真理子、板垣博之】
◇最近になって診断方法普及
PWSは、15番目の染色体にある遺伝子が働かないことによる疾患。1956年にスイスのプラダー医師らが発表した。1万~1万5000人に1人の割合で生まれるとされ、国内には8000~1万人程度の患者がいるとみられる。しかし診断方法が普及したのが最近のため、同症候群と診断されないまま大人になった患者もいる。
乳児期は筋力が弱いため、歩行や首のすわりが遅かったり、自力で母乳を飲めない、体温の調節ができない、低身長などの身体的症状が表れる。幼児期からは、過食による肥満になりやすい。過食の傾向は思春期のころから強まり、糖尿病などの合併症になるケースも少なくない。
その後、小学生から顕在化するのが盗み食いや固執、おしゃべり、睡眠パターンの異常、虚言などの行動。認知面の遅れによるコミュニケーション障害などがあるためだが、知的障害は重くなく、多くは正常から軽・中度の知的障害。PWSに詳しい小児科医の長谷川知子医師は「普通に会話ができても、認知機能が赤ちゃんレベルで自己中心のところがある。周囲がこのギャップを理解できず、問題が大きくなってしまう」と指摘する。
◇ほめてトラブル減少
新潟市の庄司英子さん(61)は、PWS患者の三男、励(れい)さん(33)が数年前に福祉施設で受けた扱いが、頭を離れない。
「PWSについては理解することができた。しかし(励さんの)反社会的な行為は黙認できない」。お金を盗んだり、人の上着を脱がせるなどしていた励さんについて、福祉施設の職員は行動観察記録にこう書いた。
庄司さんは「病気によるものだと説明したのに、福祉専門の職員にすら分かってもらえなかった」とうつむく。
励さんが生まれた時、「虚弱児」と言われ、しばらくチューブで鼻からミルクを飲ませた。成長が遅く、「何か障害がある」と確信したが、検査しても原因は不明。
小学校時代、先生から「庄司君がいるとクラスが落ち着かず、勉強が進まない」と言われた。他人の財布からお金を盗んでも、励さんは「東京に行くお金なんだよ」とうその弁明をした。過食で、体重が1カ月に10キロ増えたこともあった。周りからは「(問題行動は)親の愛情が足りないからだ」とまで言われた。
PWSと分かったのは中学2年の時。患者団体などに通い、病気について学んだ。夫の敬さん(65)は「百回でも千回でも怒ればいつかは分かると思って、手をたたいたこともある。でも病気を理解して接し、ほめたりすると、トラブルは減った」と話す。
庄司さん夫妻は05年6月、各地の医師や親たちと「日本プラダー・ウィリー症候群協会」を作った。メンバーは現在、約70人。研究会を開いたり、難病認定を求めるほか、患者のグループホーム開設を目指す。
励さんは中学卒業後、作業所や病院を経て、今は入所施設で暮らす。夫妻は「同じ思いをする親子が少なくなってほしい」と心から願う。
◇「親、行政、医師が連携を」
欧米や台湾などでは、小児科医や臨床心理士らによるチーム医療や、PWS患者のグループホームなどが普及し始めている。が、国内では本格的な研究がまだ進んでおらず、専門医も少ない。「小児慢性特定疾患」として公費で成長ホルモン治療ができ、筋力増大や呼吸障害などに効果はあるが、日本では低身長のみに適用される。難病に指定されていないので成人は対象外だ。
ただ、PWSの団体は各地で少しずつ増えている。発足16年目を迎えた「竹の子の会」は全国に11支部があり、会員は約520世帯。05年には仙台市周辺で親の会「ひなた」もでき、今は10家族で活動する。九州では、武田康男・北九州市立総合療育センター歯科部長らが中心となり、10月以降定期的にセミナーを開く。
長谷川医師は「PWS患者でも、適切な援助や教育、周囲の理解があれば、普通に生活することができる。親がまずPWSの特性を理解し、子供と向き合うことが大切。また行政や学校、福祉関係者らもPWSを理解し、医師、家族も含めて互いに連携することが必要」と話している。
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■プラダー・ウィリー症候群に関する主な問い合わせ先
◇日本プラダー・ウィリー症候群協会
電話025・231・6838、ホームページhttp://www.pwsa-japan.org/ メールsupport@pwsa-japan.org
◇竹の子の会
電話03・3791・1033、ホームページhttp://www.pwstakenoko.org/ メールinfo@pwstakenoko.org
◇九州山口地区PWSセミナー実行委員会
電話093・922・5509(北九州市立総合療育センター歯科外来)
毎日新聞 2007年7月11日 東京朝刊
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コメント
コメント一覧
周囲の理解を深めながら体質と付き合っていく必要がある先天性疾患を扱う小児科医らしい記事、ありがとうございました。
受精とともに治療を開始しないといけないので、染色体異常症に対する遺伝子治療は不可能なのではないかと考えています。というより、倫理的に問題があるような気がして、ヒトのカラダはどこまでいじって良いんだろうかと悩んでしまいます。
う~ん・・・。
染色体治療の実現性についてかなり真剣に考えた時期もありましたが、結局はコドモ自身に働きかけるよりも周囲の環境の整備が一番現実的だという結論に至りました。
病気があっても楽しく過ごせるようにするのも治療のひとつの手段ではないかと。
そんなわけで、ボクはこのブログを書いています。
これからもよろしくお願いします。
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