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11月29日の読売新聞の記事です。
→出産時事故の脳性まひ、補償数千万…来年度にも開始
11月29日の日経新聞の記事です。
→出産時の無過失脳性まひ、2000万−3000万円補償・自民が制度案
11月25日の日経新聞の記事です。
→出産時事故の無過失補償制度、出産一時金増額で対応
もう、他の先生方が関連した記事を書かれているようですが、ボクなりの考え方を書きます。
ボクは小児科医であり、障害を持つ子供さんも診ています。
また、障害児を育てている父親でもあります。
そして、つい最近に4人目の子供が生まれました。
そんなわけで、分娩における無過失保障制度については、一言あります。
『本当にこんなのでイイの?』
以前にも書きましたが、コレで産婦人科医の確保と少子化対策になると思ってるんでしょうか?
以前の記事→9月29日脳性麻痺児に補償金を検討
さらに、この制度を民間の保険会社に任せるってコトは・・・
保険会社の儲けのために始めるってコト? →厚労省の天下り先を増やすってコト?
障害の判定はただでさえ繊細な問題なのに、補償金が絡んでくると今までとは全く異なる問題が出てきますよ。 だいたい、その線引きはどうするんでしょうね?
現場で判定をするのはボク達小児科医で、その後のケアをするのもボク達ですよねぇ。
なんか、イヤ〜な予感がするのは、気のせいでしょうか?
障害の程度の判定だとか、保険金不払いだとか・・・。
もう少し重度にしてくれないと困るとか、障害の判定を誤ったとか・・・。
発達に心配があるお子さんは、小児神経外来や発達外来などに通うことになりますが、補償金をもらったヒトともらえなかったヒトが同じ待合室で待っていて、「あなたは補償金はもらえなかったの?」なんて会話が聞こえてきたら・・・(;^_^A
ハンデを持ったコドモ(親)たちはカネ欲しさに訴訟しているわけではないのです。
周囲からの理解と協力が欲しいのです。
それが得られないので訴訟という手段に出るしかないのです。
産科医はカネのために辞めるワケではありません。
一定の割合で障害児が生まれるというコトを医療側の不手際の責任にされて
不当な攻撃をされるからモチベーションが維持できなくって辞めるんです。
産科の外来や母子手帳、育児書などには「一定の割合で障害を持つコドモが生まれる」ということ、「お産には母児ともにリスクを伴う」、「高齢での出産は さらにリスクが高い」ということ、「何もなかったら、とても喜ばしい」ということを、そして「お産が安全なコトが当たり前ではない」ことをハッキリと書く べきです。
もう少し突っ込んで言えば、ハンデを持って生まれた後の支援が不十分なので、こんなコトになるんです。 ホントは母子手帳に「どんな子供が生まれても、みんなで面倒を見ますよ」って書いて欲しいんですけどネ (^_^;;
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↓続きは記事の全文です。
【出産時事故の脳性まひ、補償数千万…来年度にも開始】
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20061129i101.htm?from=main1
政府・自民党は28日、通常の妊娠・出産で障害児となった場合、医師の過失がなくても被害者に速やかに補償する「無過失補償制度」の原案を固めた。医療機関などから集めた保険料を基に、脳性まひとなったケースを対象に1件数千万円の補償を行う。来年度にも運用を開始する。
補償制度は、医師の過失の認定が難しく、長期の医療裁判になりやすい出産時の事故について、早期の解決と被害者救済を実現するのが目的だ。補償により訴訟件数が減れば、産科医不足対策にもつながると期待されている。
補償額は、脳性まひの発生率を基に決定する見通しで、2000万〜4000万円程度を想定している。沖縄県内の調査では1000人中2人前後の発生率だった。今後、厚生労働省の全国的な発生率の調査などを踏まえ、補償額を決める。
脳性まひは、先天性のものと、出産時に脳が一時的に酸欠になった場合があるとされ、原因の特定が困難で、訴訟に発展しやすい。
新制度では、国と日本医師会が創設する「運営組織」が、医療機関などから保険料を集め、一括して民間保険会社と契約するほか、補償の判断や原因の分析を行う。政府は、医療機関の出産費値上げを回避するため、出産育児一時金(35万円)を値上げし、運営組織に直接払うことも検討する。
(2006年11月29日3時1分 読売新聞)
【出産時の無過失脳性まひ、2000万−3000万円補償・自民が制度案】
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20061129AT3S2900G29112006.html
自民党の「医療紛争処理のあり方検討会」は29日、出産時の医療事故で医師の過失がなくても親に補償金を支払う「無過失補償制度」の枠組みを決定した。産科を持つ医療機関が民間の保険に加入。通常の分娩(ぶんべん)で新生児が脳性まひになった場合に2000万—3000万円を補償する。
これに関連し塩崎恭久官房長官は29日午前の記者会見で、「必要性からみて補正予算にふさわしいものがあれば入れていく」と述べ、今年度補正予算案に無過失補償関連の経費を盛り込むことも視野に入れて検討する考えを表明した。
保険加入に伴い、医療機関は保険料負担分を、出産費用として親から徴収する分娩費に転嫁する公算が大きい。このため健康保険から親に現金支給している出産育児一時金(35万円)を3万円引き上げ、親の負担増にならないようにする。毎年約100万件ある出産のうち、補償対象となる事故は1650件程度を見込んでいる。 (13:01)
【出産時事故の無過失補償制度、出産一時金増額で対応】
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20061125AT3S2402024112006.html
出産時の医療事故で新生児が脳性まひになった場合に、医師の過失の有無にかかわらず患者側に補償金を支払う「無過失補償制度」の創設に向け、政府・自民党が検討している財源案が明らかになった。医療機関が民間の保険に加入。これに伴う分娩(ぶんべん)費の上昇に備えるため、出産時に健康保険から親に支給される出産育児一時金を数万円増額するのが柱。月内に開く自民党内の検討会で了承を得た上で来年の通常国会に関連法案の提出を目指す。
財源案によると、医療機関は事故のリスクに備えるため民間の保険に加入する。通常の分娩で脳性まひになった場合に、保険会社から受け取る保険金から補償金を支払う。ただ、医療機関は保険料負担分を分娩費に上乗せする公算が大きい。これによる親の負担増を防ぐため、出産育児一時金(35万円)に数万円上乗せする。増額分は国が各健康保険に財政支援する。 (07:00)
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コメント
コメント一覧
私は、この制度についてまったく理解できなくて・・・
勿論、勉強不足は否めませんが、解せない面が多すぎて。
>通常の妊娠・出産で障害児となった場合、医師の過失がなくても被害者に速やかに補償する・・・
って、障害児が産まれると親は被害者なんですかね?
小児科か新生児、産科を目指して医学部に入学しました。でも、今になって思うことはただただ大変で重労働というのと違った意味で精神的な負担が恐ろしいほどのしかかります。
肉体的な面だけでの重労働や容態の悪い患者さんで帰れないというのは結構大丈夫だし、その子達を他の先生に預けてしまおうなんて少しも思いませんが、やっぱり私たちも同じように人間だって言うことさえ忘れられてしまっているかのような時には・・・・帰りたいし辞めたいって思います。
それこそ、産科や新生児だけにとらわれなくてもいいって思うと・・・。情けないですがモチベーションを保つことが何より難しくなってきています。ドクハラと言われる科も多いと思いますが、ペイシェントハラスメント?のような状況が日本に蔓延してしまいましたね。
kii さんは医学生さんなんですね〜。今からこんなコトに興味があるなんてスゴイと思いますよ (^_^)v
ボクなんて進級するだけで精一杯だったもんで・・・
まっ、その分、社会勉強したかなぁ (^_^;;
さて、
> 障害児が産まれると親は被害者なんですかね?
親を被害者にしてしまっているのは、不十分な福祉制度や医療制度を決めている「行政」です。医療従事者が加害者ではないコトに、みんなが気付かされていないだけだと思いますよ。
これからも、よろしくお願いしますネ (^_^)v
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