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ブログ1154htm

医療者にあるまじき発言...



 いやはや、困ったものだ..。医療ジャーナリストと称して、こうまで劣悪な論旨を展開できるものなのか? The Journalといえば、いささか玉石混淆ではあるものの、いわゆる既存のメディアっちゅうか、大マスゴミどもとは一線を画す良質な記事が読める大切なサイト。しかし、こんなきじがあるんだよねぇ〜。

 まあ、この人は、身内が医療事故で不幸なことになっているという話ではあるんだが、まるで逆恨みの如く、医療者を性悪説でくくっているのには、驚くほかない。

 そして、The Joournalも、せめてまともに臨床をやってる人間の話を取り上げてほしいものだとつくづく思う。(残念ながら、私は卒後2年ほどで開業したなんて医師は、そう簡単に信用しない...というか、ありえないと考える。)




  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


富家 孝(ふけ・たかし)

-----<経歴>-----

医師・医療ジャーナリスト。

1947年大阪市に生まれる。

1972年慈恵医大卒。

開業・病院経営・日本女子体育大学助教授を経て、現在、オフィス51取締役。

新日本プロレス・ドクター。

慈恵医大相撲部総監督。




刑事免責で医療事故は増える

http://www.the-journal.jp/contents/fuke/2009/12/post_1.html

 厚生労働省が創設を目指す医療版事故調査委員会のあり方をめぐり、議論が迷走している。このままでは「医療事故の真相究明と再発防止を図る」という役割が期待できないし、医師が刑事事件を逃れるための隠れみのとなってしまう恐れが強い。† 厚労省の設置法案では、届け出を受けた医療事故のうち、①カルテ改ざん②事故を繰り返す③故意や重大過失††については警察に通知する。当然だと思うが、昨年9月に法案の大綱案が出された時、日本救急医学会や民主党の一部議員からは「警察の介入を招く」、医師の一部からは「医師の行為を業務上過失致死罪に問うのはおかしい」などの反発が起きた。† 確かに、患者を救うためリスクのある治療に挑む医師が指弾されるようでは困る。しかしこうした人たちの主張は、設置法案どころか刑法の規定に正面から異を唱え、自分たちの行為の一切を刑事責任追及の聖域に置くという驚くべきものだ。この理屈が通れば、「技量が劣る医師が手術中に誤って頸動脈を切ってしまった」「素人同然の医師が専門医に相談や応援を頼まず手術を断行し、患者を死なせた」というケースは、刑事面ではおとがめなしということになる。

 刑事免責を求める主張は、医師が自らを特別視している現れであろう。司法人口拡大に対し、一部弁護士が「過当競争を招き、生活できない者が出る」との理由で反対しているが、同じような誤った特権意識を感じる。あらかじめ全員に成功が約束された職業があるはずはなく、刑事免責を約束された職業もあるはずがない。† 医療事故に対して「謝罪なし」「隠ぺい・改ざん」を押し通してきた事例を、私は数多く見てきた。医療はサービス業である。顧客の期待に応えられないレベルの医師が一定程度いて、そうした医師に当たると死亡することもある、というのでは何のための医師免許なのか分からないではないか。† 最近では、「医師が萎縮する」「なり手が減る」などと、医療事故の追及が医療崩壊につながるかのような議論も見受けられる。医療政策の誤り、劣悪な労働環境、病院経営者の無策などが主因の医療崩壊と、未熟な医師が患者を死なせる医療事故とはまったく別問題である。医療を人質に取るかのような論法は理解されないだろう。† 警察当局は「医療界が医療事故と真摯に向き合うという前提で制度に協力する」姿勢と聞く。事故調が刑事免責のための組織となって医師を特別視する風潮が強まれば、今以上に医療事故は増えるだろう。遺族も事故調に期待しなくなる。


投稿者: 富家孝 日時: 2009年12月 5日



捜査権の介入が医療事故を顕在化させた(1)

http://www.the-journal.jp/contents/fuke/2009/12/post.html

 医療事故と刑事責任を考えるうえでのターニングポイントは一九九九年である。この年の二月、都立広尾病院で看護師が患者に消毒液を注入してしまうミスがあり、患者が亡くなった。

 この事件を受け、警察への医療事故の届け出件数は急増することになる。全国の警察が受理した医療事故の件数は、広尾病院の事件が起きた九九年までの三年間は二十〜四十件台にとどまっていた。それが事件の翌年の二〇〇〇年には百二十四件まで一挙に増えているのである。

 捜査当局は「法と証拠」にもとづいて行動するというのが建前だが、世論や社会の動きには敏感に反応する。警察、検察は医療事故への対応を強め、九九年に十件だった年間の立件件数は二〇〇〇年には二十四件、二〇〇一年五十一件、二〇〇二年五十八件という具合に増えていった。

 ところが、医療過誤と刑事事件の関係は二〇〇四年に再びターニングポイントを迎える。この年、福島県立大野病院で帝王切開を受けた女性が大量出血し、死亡した事故で、執刀した医師が業務上過失致死容疑で逮捕された。これに対し、医療界から激しい批判が巻き起こる。特にこれまでの医療関連事件と異なり、任意捜査ではなく、医師を逮捕したことへの反発は強く、刑事訴追への批判は診療科を超えて広がった。

 軌を一にするかのように、その後、医療事件に対する無罪判決が相次ぐ。大野病院の事件も一審の福島地裁が昨年、医師に無罪判決を言い渡し、検察は控訴を断念。東京都杉並区で一九九九年、割りばしがのどに刺さった保育園児が受診後に死亡した事故も一、二審とも無罪となり、検察は上告できなかった。

 こうした流れの中で登場したのが「医療崩壊」論議である。救急患者、妊婦の受け入れ拒否問題や医師の過酷な勤務実態などが次々と明らかになり、「分かりやすさ」を第一とするマスコミ報道の中心は医療崩壊へと移っていった。新聞でも医師側の立場に立った論調が目立つようになり、相対的に、医療事故を扱う報道は影を潜めていくことになる。

 警察も検察も、そもそも医療事故を積極的に手掛けたいとは思っていなかったであろう。犯意がある一般的な犯罪と違って、業務上過失致死罪の捜査は難しい。高度な専門知識が不可欠なため、専門家に鑑定を頼む必要がある。患者の死亡と医師らの行為との因果関係を証明するのは困難な作業で、捜査は長期化する。手術中のミスなど、文字通り「密室」での行為を解明するという医療事故独特の苦労もある。警視庁や東京地検は専従チームを編成したと聞くが、通常、警察には医療事故を専門とする捜査員を置く余裕はなく、労災やその他の事故を手掛けながら捜査を行うというのが現状である。


以下次号   

投稿者: 富家孝 日時: 2009年12月18日



捜査権の介入が医療事故を顕在化させた(2)

http://www.the-journal.jp/contents/fuke/2009/12/post_2.html

 忘れてならないのは、九九年以降、警察が積極介入し、それがマスコミで大きく報道されたからこそ医療事故が社会の注目を浴びたという事実である。「以前は医療事故はほとんど起きていなかったが、九九年から突如、ミスが相次ぐようになった」とは誰も考えないであろう。

 前述した九九年から二〇〇〇年への届け出件数の急増は、なぜ起きたのであろうか。背景には様々な要因があるだろうが、実は届け出の約七割は、患者・遺族からではなく、医療機関側からのものなのである。

 医師法では、死体に異状がある場合、二十四時間以内に警察へ届け出るよう医師に義務づけているが、広尾病院は遺族側に促されるまでこの届け出を行っていなかった。誤って消毒液を注入したことで患者が死亡した事故を、「異状死」とはとらえていなかったことになる。その結果、消毒液を誤注入した看護師とは別に、病院長が医師法違反で書類送検され、有罪が確定した。届け出を怠ったことによる立件は、これが初めてのケースだったと思われる。病院側からの届け出急増の理由は、この事件に影響されたものだったのである。

 かつて医療機関側からの届け出がほとんどなかったのは、異状死を届け出るかどうかの判断基準を、厚生省(当時)が医療現場に委ねてきたからでもある。広尾病院事件に驚いたのは同省も同じで、この事件を受ける形で医療機関に異状死を届け出るよう指示している。本来、医療事故を把握し、改善を指導する立場の所管官庁がこうした態度であることを見ても、医療事故がいかに野放しであったかが分かる。

 統計の数字から浮かび上がってくるのは、「事件化されると思えば届け出るし、そうでなければ届け出ない」という医療機関の姿勢だ。警察が介入する危惧があるからこそ、異状死を届け出るようになり、一部とは言え実態が明らかになり始めたのである。捜査当局が現行医師法の届け出制度を担保しているといっていい。

 医師の無罪が確定した割りばし事故でも、警察が医療事故を疑い、司法解剖を行ったからこそ男児の死因が明らかになった。

 警察による積極的な介入があったからこそ起きた動きの象徴と言えるのが、厚生省が創設を目指している「医療安全調査委員会」(仮称)。†驚くべきは、公表された試案に対する一部の医療関係者の反応は、自分たちが医療の名の下に行った一切の行為を刑事責任追及の対象から外すということである。
 (以下次号)

投稿者: 富家孝 日時: 2009年12月23日



警察への通報規定をなくせば再び医療事故は闇に葬られる

http://www.the-journal.jp/contents/fuke/2010/01/post_3.html

 これは現行の刑法の枠組みにも変更を迫る暴論と言わざるを得ない。「訴訟や刑事事件になると、医師側と患者側が対立構造になってしまう。裁判になると医療者は本当のことを言えなくなる」という主張まで見受けるが、これは「医師は公判ではウソをつく」と言っているのと同じで、刑法どころか法治国家のあり方さえ無視する、まさに開いた口がふさがらない理論である。

 他の職業と比較して考えてみたい。たとえば観光バスや高速夜行バスの業界は、規制緩和による新規参入で安値競争が起きている。一台当たりの売り上げ単価は以前より減り、運転手の労働条件は厳しくなった。しかし、お客は格安のレジャーを楽しみにしており、公共交通機関としての社会的役割も大きい。多くの運転手が、お客を奪い合い、精神・肉体両面で無理を重ねて働いている。だが、人身事故を起こしてしまえば刑事責任を問われる。当たり前の話である。

 まだ独り立ちさせられない未熟なパイロットに旅客機の操縦を任せ、その結果、機器の操作を誤り、重大な事故を招いたらどうなるか。パイロットは当然捜査の対象となり、技量の劣るパイロットに運航を任せた会社の刑事責任も問われることになるだろう。

 マスコミが表現の自由や取材の自由について声高に主張することはあっても、自分たちを名誉棄損の適用から除外しろと言うことはないはずだ。

 一部医療関係者の意見に惑わされ、医療安全調査委員会から警察へ通報規定をなくしたり、極めて限定したケースに限ったりすることになれば、その組織はもう、医師を刑事責任の追及から守るための隠れみのとしか呼べない。医療界は再び、医療事故を届け出ることも遺族らに十分説明することもなかった一九九九年以前に戻ってしまうに違いない。

 医療関係者の多くが、「警察がこれほど医療事故に介入する国は、先進国では日本だけ」と口をそろえる。それはその通りなのだろう。しかしこれは「警察が介入しなければ事実が解明されず、反省も教訓もくみ取らない体質の医療界は日本だけ」ということの裏返しでもある。「日本では、医療事故を起こした医師を刑事罰に問う、と欧米の医師に話すとびっくりされる」という論文を読んだこともあるが、ぜひ、「日本では医療事故があってもカルテを改ざんして、遺族にまともな謝罪をしない」「腕が悪く、手術で患者を何人も死なせているリピーターの医師がずっと医療現場にいる」という話をしてあげて欲しい。もっとビックリされること請け合いである。


投稿者: 富家孝 日時: 2010年1月11日

==========================================================

M3com会員に置かれましては、是非、原文を読み、投稿されたコメントを読み、医療事故に対する正しい(あるいはより常識的な、あるいはより国際的な)認識を身につけて頂きたいものである。

  <参考資料>

医療事故調は密かに進行す..

http://blog.m3.com/DrTakechan/20090203/1

医療事故調第3次試案の闇

http://blog.m3.com/DrTakechan/20080404/1

事故調の前に法律を知ろう

http://blog.m3.com/DrTakechan/20080901/2

医療事故調査は世界基準でやれ!

http://blog.m3.com/DrTakechan/20080417/1




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ブログ1042htm

「朝まで生テレビ」で激論?−医療崩壊



TV朝日の『朝まで生テレビ』、久しぶりに途中まで見ました。「激論!ド〜する?!医療崩壊」というテーマが気になったのと、本田宏先生がどんな発言をされるか、というあたりが気になったもので...。でも、やっぱ眠いですね。開業医は土曜日も診察ですから...、さすがに最後までは見ませんでしたけど....。



 さて、討論ですが、田原と渡辺アナがいずれも「救急の『たらいまわし』がなぜおこるのか、『たらいまわし』をどうすればいいのか?」など、
『たらいまわし』の連呼で始まりました。

 まず、本田先生が口火を切り、例のOECDのグラフなどで、いかに日本の医師数が少ないか、その歴史などを説明。それに対し、自民党大村が弁解し、共産党小池が突っ込む、という展開。

 しかし、討論内容は発言者がかわるとどんどん飛んでいく。深まるというより、テーマが分散する傾向でした(いつもですがね..)。



 まあ、自民党大村が過去の政策の弁解と、効果の出てない最近の政策の有効性を早口でベラベラと強弁し、すかさず共産党小池や本田先生が、「それは違う!」と修正する場面が多数ありました。



 TV朝日の陰謀?か、なぜか民主党をはずし、共産党を目立たせた。小池と本田先生が並んで向い側の大村を攻める..。ちょっとヘンなパネリスト構成...。人選もちょっとね..。


   ===================

激論!ド〜する?!医療崩壊



今回は、医療崩壊の実情、原因、解決策を探り、

日本の医療再生に向けて政治、行政、医療機関、

そして国民がなすべきことは何かを

現場最前線で働く医師、医療関係者、政治家をお招きし、

日本の医療再生への道筋を徹底討論します。




司会: 田原 総一朗



進行: 長野 智子・渡辺 宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)



パネリスト:

大村秀章(自民党・衆議院議員、厚生労働副大臣)

小池晃(日本共産党・参議院議員、医師)



青木正美(青木クリニック院長)

石井苗子(東京大学医学部客員研究員、タレント)

小野崎耕平(日本医療政策機構 医療政策担当ディレクター)

河辺啓二(木崎クリニック院長、元農水省)

下村満子(ジャーナリスト・医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」前理事長)

菅沼定憲(元放送作家、がん患者)

本田宏(済生会栗橋病院副院長、NPO法人『医療制度研究会』副理事長)

村上正泰(評論家、元財務省課長補佐・厚生省出向「医療費適正化計画」担当)

堀口貞夫(主婦会館クリニック産科医、元愛育病院院長)

宮脇正和(「医療過誤原告の会」会長)



その他、医療関係者などが参加(東大などの医学部学生、元看護師、医師など50名)


   ================

 で、医師の労働環境の悪さ、医療費の低さ、医師不足の現状などが無節操に?論じられるんだけど、勤務医が多く開業しているという話題について、日本医療政策機構 小野崎耕平事務局長補佐がいきなり、勤務医の平均年収1500万円、開業医の平均年収2500万、なんて言うもんだから、ショックを受けましたけどね...。おまけに、参加者誰1人として、その数字に文句を付けない! ひょっとして、開業医の収入を勤務医に回せ、って結論に誘導してるんじゃないかとぞっとしました....。

小野崎さんはハーバード大を出た秀才という感じで、その後、いろんな統計資料を説明していましたね。医師の味方かどうかはわかりませんでしたが...、ただ、医師給与については、大本営発表を鵜呑みにしています。医師会が発表したTKC会計事務所の資料に基づいた数字の方がはるかに実態に近いでしょう。それによれば、個人開業医の手取り年収は1070万です。保険医協会も月収150万未満の個人開業医が全体の44%を占め、一部の高収入のクリニックが平均を押し上げているに過ぎないと報告しています。いっぽう、勤務医給与も1500万というのは比較的年齢の高い常勤医だけの平均であり、若い医師も含めた実態なら平均1000万未満でしょう。

  ==============

 さて、その後も議論はあちこちに飛びますが、わかってる人が見れば、まあ、日本の医療がなぜ崩壊したのか、その理由のほとんどは出たように思います。問題は、深く掘り下げられることなく話題が入れ替わったことでしょうか。

●救急専門医が少ない。アメリカの1/10しかいない。救急専門でない医師がみんな狩り出されて、本来、入院患者の急な事態だけに対応すればいいはずの当直業務が、夜間勤務になってしまった。

その結果、寝る暇なく働いて翌日も勤務という重労働が課せられている。

●その対策もなしに、いきなり新研修医制度を持ち込んで、医療崩壊を加速した。

●人口当り医師数は先進国で最も少ない。まして日本では働いてない医師も超高齢の医師も研究者も全部ひっくるめての数字。その数字でさえ、アメリカの現場で働いている医師数に大きく負けている。

●医師だけでなく、看護師も事務職も先進国の1/3〜1/5しかいない。それだけしか雇えないほど診療報酬を抑えてしまった。

●世界一高齢化が進んで医療需要が最も多いはずなのに誤った政策で医師の増加を抑えてしまった。

●出産時死亡は世界で最も少ない。これまで少ない医師数で最高水準の医療を提供してきた。しかしそれでも死亡例はある。産科医が3人以上いる施設なら救えた可能性のある症例もあるのだが、現実には1人か2人しか産科医を確保できない施設が多数ある。

●出産時死亡事故があまりに減ったので、安全と思い込みすぎているのではないか。

●助けようと一生懸命治療を行って、それで死亡したら逮捕というのが(大野事件)おかしい。

●かつて厚生省の吉村が書いた医療費亡国論を含め、政策ミスが続いた。経済優先、公共投資優先で、医療を潰した。医師数抑制と医療費抑制がコイズミ時代にさらにひどくなった。

●医療費を抑えた結果、医療機関の体力が無くなり、医師数を確保できず、労働環境はどんどん悪くなった。

●医療費の財源について、自民大村は消費税を力説した。小池と本田先生は、消費税だけでなく、所得税や法人税も含めて考えるべきだと反論した。埋蔵金の話を元官僚がしたら、すぐ大村が、「単年度しかもたない。安定した財源が必要」と、相変わらずの消費税ありきの発言。

●女性医師を活用する話。出産子育ての女性が働ける環境を整備せよとの意見多数。元看護師の学生も、「今の労働環境では辞めざるを得ない看護師が多い」ことを訴えた。


  ==============

 ま、ほかにもいっぱい討論はありましたが...。思い出したところだけ書きました(録画はしてないので...)。最後の1時間は見てません。



なお、ちょっと重みのない(失礼..)パネリストの印象を

大村秀章(自民党・衆議院議員、厚生労働副大臣)

 やはりこの人に医療は任せられない。弁解、強弁、ごまかしだけ。

小池晃(日本共産党・参議院議員、医師)

 珍しく、発言機会をたくさん与えられて大活躍。いちおう医師免許をお持ちなだけあって、まずまず正しい発言をしてたと思う。民主党がいないのはどう考えてもヘンだったけど..。

青木正美(青木クリニック院長)

 発言は多かったが、ちょっとしゃべり慣れていない。産科の問題、女性医師の問題で、正論を離された。

石井苗子(東京大学医学部客員研究員、タレント)

 医療のことも政治もあまりご存じない。まあ、女性医師問題、少子化問題で少し頑張った。

小野崎耕平(日本医療政策機構 医療政策担当ディレクター)

 いろんな統計をきちんとしゃべる秀才。そつはないが、上のようにねつ造データをそのまましゃべることもあり。解説者のような役割か。それなりの知識はおありのようだが、現場はあまりご存じない?

河辺啓二(木崎クリニック院長、元農水省)

 あまり印象なし。

下村満子(ジャーナリスト・医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」前理事長)

 もと、医療機関の経営に携わった経験から、診療報酬や医師の労働の過酷さを語る。ちょっと控えめだった。

菅沼定憲(元放送作家、がん患者)

 患者の立場から医師の話を。モンスターペイシェントはあかん、とか言ってたかな。

本田宏(済生会栗橋病院副院長、NPO法人『医療制度研究会』副理事長)

 まずまず期待通り?の働きか。最初は控えめ。徐々に、小池とつるんで大村批判。もしかして、共産党のオトモダチと思われたかも、ですよ..。医師数不足の話だけではないかと若い医師は心配してたかもしれないが、医療費不足の話もそこそこされていた...。

村上正泰(評論家、元財務省課長補佐・厚生省出向「医療費適正化計画」担当)

 あまり印象なし。財務省・厚労省の方針が医療崩壊を招いたことは肯定してたのではないかな。

堀口貞夫(主婦会館クリニック産科医、元愛育病院院長)

 正直、ちょっと押しが弱いというか、発言がおとなしいというか、医療界を代表してもっと若い現役のパネリストがほしかった...。

宮脇正和(「医療過誤原告の会」会長)

 控えめに話されていた。少なくとも私が見ていた範囲では、田原に発言を抑えられていたようで、過激な発言もなく、控えめな印象。あの中ではちょっとしゃべりにくいでしょうね。もっとも、患者の権利を感情的に話すような患者代表だったら、議論がもっとピント外れになったでしょう。

     ==============

 なお、フロアの参加者もいろいろ発言した。

東大医学部の学生は

「研修医制度を見直して計画配置をする案は納得できない」

と、はっきり言ってました。自民党大村は、いろんな議論を併せてまとめた結果だと言ってたが、非難ごうごうで、十分な議論されてない、研修医がレベルの高い都会の病院をめざすのは当然だ、研修が終わった後、医師の配置をどうするかの議論をする方がいい、などの意見が出てました。

また、別の医学生は

「小児科がいいと思っていたが、大学に入ると、小児科は大変だ、とあちこちで言われ、さっそく悩んでいる」と打ち明けた。

 なお、私の聞いている範囲では、マスゴミの罪についてはさらっと流しただけ。医療事故における医師の逮捕の問題(法律の問題)も、ほとんど話されず、でした。



 まあ、表面的な話が多くて、厚労省幹部や民主党など、重要なはずのパネリストがいないので仕方ないかな。でも、医療崩壊の原因が政府・厚労省の大失敗であることは、見ていた人はある程度わかったのではないかな。

最後の方を見ていた方は、ぜひ何か感想を書いて下さいね。



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ブログ1039htm

報道のウソは許されない。

思えば、医療者は政府・厚労省のウソやデタラメデータにどれだけ泣かされてきたか..。

そして、その動きに呼応するように、医療費削減が近づく時期になると、なぜか“効率よく”医師叩きの記事をでかでかと掲載してきた。その歴史、10年...いや、20年近くになるかな。

 しかし、さすがに国民も、「報道機関(大マスコミ)は堂々とウソを垂れ流す」、あるいは「報道機関(大マスコミ)は、知ってる事実を公然と隠し、あらぬ批判を繰り返す」という事実を知ったことだろう。

 これは、言うまでもない、あの、「酔いどれ大臣こと、中川昭一」を巡る報道であり、「かんぽの宿」事件の報道によってである。

 中川昭一は、あの世界に発信された『泥酔記者会見』の直前、美人?新聞記者を集めて宴会をやっていたことが今になって報じられている。読売新聞の記者が入っていたことはまず報道されたが、いまだに隠している記者もいる。由々しきことだ。

 それだけの証人が存在するにもかかわらず、睡眠薬だ、風邪薬だ、と飲酒をあたかも否定するがごとき記事を垂れ流した大マスコミは、自ら反省すべきである。

 さらに、「かんぽの宿」事件については、国民の財産340兆円の使途がかかった、国家の一大事であるにもかかわらず、一切の疑惑を隠そうとする政治家や学者先生の発言を大々的に取り上げ、あげくの果ては、「社説」にまで鳩山総務相の対応の批判を繰り広げる新聞まで出る有様だ。ふつうの国民の財産が、これほどまでに軽く扱われるとは、尋常ではない世の中が、今、目の前に広がっている、ということではないのか。

 さて、今日は、大阪の橋下知事が金子国交大臣に、「国の直轄事業に対する地方の負担のありかたを見直してほしい」と談判し、金子氏が「見直しを考える」と発言しているところが繰り返しTVに流れた。しかし、事態は全く進んでいないと私は思う。なぜなら、金子国交大臣は、「国の直轄事業に対する地方の負担については、中長期的課題として見直す必要がある」と述べたのである。政治家の『中長期的』は、過去の歴史が示す如く、「結論先延ばし」である。喫緊の課題という認識はゼロだったのである。もし、マスコミの大きな使命のひとつが故筑紫哲也の言った『権力の監視』であるなら、金子氏のこの発言にもっと注目すべきであったと思う(まあ、もうすぐ崩壊する政権の大臣が重大な発言はできないでしょうけどね...)。非常に残念なマスゴミさんである。

 そのようなマスゴミさんだからこそ、次のような民主党の反応は、極めて正しいと私は思う。

民主党:3機関7人の不同意を決定

2009年2月19日 20時37分 毎日jp

 民主党は19日の役員会で、政府が提示した8機関16人の国会同意人事案件のうち、

▽人事官1人

▽中央社会保険医療協議会委員1人

▽再就職等監視委員会の委員長と委員4人−−

の3機関7人について同意しないと決めた。野党多数の参院では23日の本会議で不同意となる見通し。

 人事官として提示された産経新聞特別記者の千野境子氏(64)を不同意とした理由について、民主党は「3人いる人事官のうち1人は1953年から報道機関OBが就任し続けており、マスコミの事実上の天下り先と断定せざるを得ない」と説明した。

 中央社会保険医療協議会委員として提示された首都大学東京の前田雅英・都市教養学部長(59)=刑法=については「医療問題全般を議論するのにバランス感覚の点で適格性を欠く」との理由。省庁による天下りあっせんを監視する再就職等監視委員会の委員長と委員計5人は「委員会の制度そのものに反対」としている。【白戸圭一】

<注>

産経新聞関係者がはずされるのは私から見りゃ、当然か...。

●前田先生は、法律の専門家だが、医療のミスは犯罪として取り扱って当然、というようなことをおっしゃっていたな..。嘉山先生と激論を闘わしていたのでご記憶の方も多いと思うが...

前田座長、利権を1つ失う

(2009年2月20日 10:52) ロハスメディカルニュース

民主党が中医協に公益委員として入っている1人の再任を不同意とすることを決めたそうです。

今回のは誰でもかれでも不同意というものではなく、名指しで不適格とされています。ポストを失うことになったのが、誰あろう、医療事故調検討会の前田雅英座長。

医療事故調検討会での振る舞いが大いに影響したであろうことは想像に難くありません。ただ、今回は手前味噌ながら拙傍聴記によって、たまたま振る舞いが外に出ただけで、実は不適格とされておかしくない振る舞いの政府審議会・検討会委員は他にもいるんでないかと思っています。少しずつであっても、そういう所に光を当てていきたいと考えています。

<注>

前田先生の話は、下記の記事をご参照下さい

医療事故調検討会16

(2008年11月10日 12:35)ロハスメディカルニュース

http://lohasmedical.jp/news/2008/11/10123529.php

 (あ、下は、ロハスの記事を引用させてもらった私の記事でごわす...)

山形の嘉山先生、日医木下をぶっ飛ばした!

http://blog.m3.com/DrTakechan?page=7

   =================

 さて、マスコミのウソと言えば、次の記事も結構注目されている。

あの、大朝日?が「社説」でデタラメデータを掲載し、チームバチスタやAiで有名な海堂先生の抗議にも平然としている、というのだから...。

朝日新聞社説によれば日本の剖検率はついに1.3%?

 2009.2.18  日経メディカルに掲載されている海堂尊氏のブログより

●なぜ記事で病理解剖が無視されたのか

 2009年1月25日付の朝日新聞に驚くべき社説が掲載されました。冒頭を引用します。

死因究明—監察医を全国に広げよう

 政府はすべての都道府県に死因を究明する医療センターを設立するべきだ。日本法医学会が、そんな提言書をまとめた。

 事件性がないとされた場合でも、死因不明の急死や事故などの異状死の遺体を調べ、解剖もする。感染症や食中毒の警戒、製品による事故などの対策に役立てるのが目的だが、結果的に犯罪の見逃しを防ぐこともできる。

 遺体の解剖には事件捜査のための司法解剖と、それ以外の行政解剖などがある。日本では年間の死者120万人のうち、解剖しているのは全部で1万5000人、1.3%だけだ欧米の10〜30%に比べきわめて少ない。

(以下略)

 はっきり申し上げますが、この社説の記述は間違っています。『日本では年間の死者120万人のうち、解剖しているのは全部で1万5000人、1.3%だけだ』という部分です。この記事は、かつて私を取材したジャーナリストが「これって病理解剖数がすっぽり落ちているのでは?」と教えてくれました。2007年剖検率は2.7%で、1.3%という数字など聞いたことがありません。†† その方は一市民として朝日新聞社に問い合わせし、朝日新聞東京広報部からの正式回答を教えてくれました。以下に転載します。

お尋ねの件、論説委員室に確認いたしました。(病理解剖が落ちているのでは、という指摘に対し)確かに一般的に日本の解剖数はご指摘の通りですが、社説に「遺体の解剖には事件捜査のための司法解剖とそれ以外の行政解剖がある」と書いたように、ここでいう解剖1万5000人、1.3%というのは司法解剖と行政解剖の合計の数字で、病理解剖はカウントしていません。いわゆる不審死に関しての解剖ということです。この社説に書いた日本法医学会の提言書でこういう数字を使っているそうです。この原典は、日本法医学会のホームページでも見られるということです。

 これが一般市民の疑問に寄せられた、広報部からの正式回答だというのだから驚きです。不審死に対する解剖だと強弁するならば、母数は不審死数にすべきでしょう。屁理屈極まれり、論説委員の不誠実な姿勢が見え隠れしています。なぜならこの回答自体「日本では年間の死者120万人のうち、解剖しているのは全部で1万5000人」ということを暗黙の内に誤りだと認めているからです。

 病理解剖数が100件に満たなければまだ理解できないでもない。だが、病理解剖は、この2つを合わせた1万5000件よりもはるかに多い2万5000件も毎年行われている。1.5倍の数の解剖を、「など」という言葉に含んで無視をするのは、そこに何らかの隠された世論誘導の意図があると考えざるを得ないではないですか。

 「確かに一般的に日本の解剖数はご指摘の通り」と言っていますが、一般的にも学術的にも、日本の解剖数は病理解剖も入れた数字なのです。だからそこの数字が違えばこれは誤報です。「日本では年間の死者120万人のうち、解剖しているのは全部で1万5000人」と明確に言っているのですから。

 解剖という一般論を論じるのであれば、朝日新聞社説が誤りであることは、明らかでしょう。

  =====<引用ここまで>====

 医師ならあれだけ叩くくせに、自分のミスは強弁で取り繕う。これを「見苦しい」だけで済ませてはならないのです。マスコミにこれ以上信頼がなくなったら、わが国の闇はもっと深くなることでしょう。<<追伸>>今、マスコミで香川県立中央病院の体外受精の問題が取り上げられています。早速、マスコミが正義の味方よろしく担当医を叩き続けています。

 この問題、まだすべてが明らかにはなっていないので、あくまで現時点での話ですが..

<私の考え>

●受精卵の取り違え、とは重大な医療ミスである。

●しかし、犯罪であってはならない。ましてや医師個人の犯罪にしてはならない。

●リスクマネジメントの観点から言えば、おそらく不十分な体制でこの手技を行う病院に大きな問題がある、と言わざるを得ない。

●担当医が過労状態であったかどうか、勤務体制の点検が必要である。

●ただし、一般論として、産科医や技師の人員に余裕がある病院などないはずである。日本で今後もこのような医療ができるかどうか、国(厚労省)は医療費削減、医師削減の責任者として考えを今すぐ発表すべきである。

●人工授精(医療保険)か体外受精(自由診療)のどちらか、という点も考慮すべきである。

●このような事例の被害者を救える補償制度でなければ意味がない。

●とりあえず、香川県は医師と医療と患者を守ることを優先せよ。

●マスコミは、叩く前に、香川県立中央病院の産科医療体制を、正しく報道せよ。

●マスコミは、もし、どうしても続ける必要がある医療であるというなら、どうすれば続けられるのか(カネ、人、物、制度、法)、十分な取材を行い、現状分析をした上で記事を書け。もし、医師を徹底的に批判するなら、今後の香川県立中央病院周辺のあるべき産科医療体制について、十分な取材を行い、報道せよ。



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ブログ1024htm

医療事故調は密かに進行す..



 
現場で必死に働く医師には医療事故調の話がどこでどう進んでいるか、なんて、ほとんどわからない。メディアも面白おかしく国会の議論やら、またやらかしたあほう総理の読みまつがいなんぞをイジっているだけだ。産経にいたっては、いまどき、野党批判の記事をちりばめて、何とか財界、政府におもねろうと必死だよ..。

 それにしても、官僚の用意した答弁書を国民に対する責任のカケラも感じさせずにナメきった態度で棒読みする総理大臣の姿を見て何とも思わないのかね?

 そして、答弁書を全部?官僚に用意させておきながら、その官僚の“渡りの帝王”谷にケンカを売るフリをしている総理大臣ってのも、滑稽ですらあるな..。

 本気で、公務員制度改革やる気あるの?

 でもって、混沌とした表舞台の政治のウラで、われわれはおろか、国民の命もかかっている“医療事故調査委員会”のお話は、これまた厚労省の引いたレールの上をひた走っている...。


        ==============

これまた、叱られるかな? ロハス・メディカルのニュースから、また勝手に引用させて頂きます..。なにせ、こういう情報を医療者も知ってないと、将来に禍根を残すから,,,,,。なお、こちらでこれまた勝手に、文章を削っています...



医療事故調の地方説明会in仙台



(2009年1月25日 20:16)

http://lohasmedical.jp/news/2009/01/25201637.php?page=1

コーディネーターによれば聴衆の9割が医療者だという。その意味では、国民に対する説明というよりは医療者に対する説明色が濃いようで、これはどこの地方(で行われる説明会)でも似たようなものらしい。

パネリスト

深田修・厚労省医政局総務課長(佐原医療安全推進室長の上司)†

田林晄一・東北大教授(モデル事業・宮城県地域代表)†

今明秀・八戸市民病院救命救急センター所長†

嘉山孝正・山形大医学部長†

永井裕之・医療の良心を守る市民の会代表(広尾病院事件被害者遺族)†


の5人。

 深田、嘉山、永井の3人に関しては他の地域からお呼びがかかってもおかしくない全国版の人たちで、これだけのメンツが揃えば、単に検討会の内容を要約して繰り返すのではなく、実体のある議論になるんではないか、と期待した。

 しかしながら結論から先に言えば、この段階で
説明会なんてやるだけ無駄というか、軋轢を増すだけじゃないかと以前していた予測がイヤになるほど的中してしまった。

「医療者」と「医療被害者」との対立を先鋭化させただけで、税金の間違った使い方と言わざるを得ない。
やらない方がマシだったと思う。



深田課長がプレゼンの最後に明らかにしたこと

法が成立した暁(現下の政治情勢では絶対に成立しないんだが)には3年程度の移行準備期間が必要であろうと考えている。1年目は現在10ヵ所のモデル事業を続け、2年目、3年目と徐々に実施地域を拡大していく

あまりに労力がかかり過ぎて掛け声倒れになっているモデル事業。その延長線上に医療事故調を位置づけるしかないということのようだ。そういう思惑があってのことか、実は今日になって気づいたことなのだが、
昨年8月に岡山、10月に宮城でモデル事業が新たに立ち上がっていたらしい。ただし当然のように両県とも実施が1件もない。事業だけがある。だから田林教授に関しては、自分の体験として語るべき内容を何も持っていない。



 モデル事業の延長線上に位置づけるんであれば、当然のことながらその総括は欠かせないはずで、それもしないで地方説明会を開いてもまったくナンセンスだ。実際には昨年11月の検討会でモデル事業に関与した方々がどれだけ苦労しているか、かなり詳しくヒアリングしたのだから、そこを議論の出発点にしないと訳分からん。



なお、コーディネーターを河北新報の記者がしていた。この問題についてどの程度の知識があったのだろうか。過去17回も検討会をやって、なおこの状況なんだし、民主党案も別にあるのだ。検討会の議事録を読んでからコーディネートしていれば、「
なぜこんなに話が噛み合わないのか」という司会進行をできたはずで、そうであれば逆に接点ができたかもしれないのに。



   =======ここから実際の議論に入る=========

 (注目は、やはり医療側の
嘉山先生と被害者側の永井氏の考えの違いだろう)

大江†「総論としては医療側、患者、住民サイド、誰も反対する立場の人はいない。しかし第三次試案や大綱案を個別具体的に見ていくと、ここはどうなんだろうという話や、あるいはここがもっと良くなるというのがあるんだろう。今後医療安全調査委員会を立ち上げていくうえで、この点だけは強調しておきたいということがあれば。まず嘉山先生から」



†この冒頭の発言を聞いただけで、ああこの人(大江氏)は経過を何も知らないんだと思った。本当に検討会の最初から、総論では誰も反対していないけれど各論では全く一致しないというのが2年続いているのに。厚労省から適当にレクチャーを受けて、分かった気になったのだろう。繰り返しになるが、直近3回だけでも議事録を読んでおけばよかったのに。



嘉山†「
その前に、この並び、大江先生が決めたんじゃないだろうが、最初が深田さんで最後が永井さん、こういうのは心理的にいろいろ影響がある。それはそうと永井さんは本当にヒドイ犯罪に遭われたと思う(注:永井氏は奥様が医療事故で亡くなられている。点滴に誤って消毒薬を入れる、というミスが原因だった。)。それは本当に気の毒に思うのだが、しかしその衝撃が強すぎて発言に国民が医療を育てるという観点が抜けている。というのが間違ったことをかなり言っている。

 たとえば医療安全室、国立病院機構でも何でも専従者を置くように厚労省から通知が出ていて、どこでもきちんと置いている。訂正してほしい。それから医療事故が増えているか減っているか分からないというが、そもそも永井さんは医療事故を定義していない。医療は安全でないというのは開き直りだという発言もあったが、まじめに医療をやっていればやっているほど100%安全なんて言えるはずがない。そういうことはテレビでインチキ医者が言っているだけだ。生物なんだから、薬を入れた時のサイトカインの出方もみんな違う。†

 根っこの部分では永井さんと同じだと思うのは、今が信頼を取り戻すいいチャンス。そのために患者の苦痛を医療側が真摯に受け止めなきゃいけない。しかし永井さんの話し方は医療側の聴く気を削ぐ。というのがエビデンスに基づかないから。それだけヒドイ目に遭ったんだということは分かるが、むしろ信頼関係を崩している。もちろん我々医療側が自律自浄をしてこなくて、それが必要なことは間違いが今は情報を出し合って、医療を国民が育てていくべきとき。永井さんには我々の仲間になって、本当によい医療をつくるために一緒にやっていきたい。†そもそもが日本の医療費、高等教育費がとんでもなく低いことが根底にあるんで、この問題についても大綱案では財政も何も触れられていない


大江†「制度的には法に明記される部分にとどまっているということだろう。モデル事業を通しての課題は何だろうか。今後、具体的にフィードバックすべきことはないか。田林先生」†

これも繰り返しになるが、田林教授は実はモデル事業実施の経験が一件もない。そして、モデル事業でどんな課題が浮かび上がったかは、直近の検討会で4人もの人が懇切丁寧に説明している。直近の検討会の内容をご存じない方はぜひ読んでみてほしい。

田林「4点ある。制度を立ち上げた折には24時間受付にする必要があろう。調査委員の権限も法的に記載される必要がある。3つ目に患者側・医療側双方に†である(聴き取れず)ことが大事。4番目はこの委員会は厚生労働省や内閣府の下請け機関ではなく独立させることが大事。3条委員会と8条委員会というのがあるが3条委員会として独立性を持たせる。以上のことが必要だと考える」

大江†「先ほど負担増という話をされたが、救急医療の現場からこのポイントはということがあれば」

今†「調査委員会をきちんとやることはもちろん大事。ただ委員会が対象にする医療事故と警察が捜査に入るような事故とでは、救急現場がよくなる調査は違う。救急医療がよくなるには徹底的にやることだと思う。警察が線引きしてくれれば思い切ったことができる。しかし線引きが時によってぶれるので思い切ったことをやる人がいなくなる。私も、お前いつまで救急医をやるつもりだと言われる。ぴしっと誰かが線引きしてくれたら、その線までは徹底的に治療できる」

大江†「医療側の情報の伝え方や姿勢について強調されていた。全国的組織と地方委員会に望みたいことは」

永井†「
その前に嘉山先生のクレームにお答えしたい。医療安全の部署はそれぞれの病院につくっているけれど、私に言わせれば形だけのところが多い。一番の問題は院長自らが責任を持ってやっているところは少ない。私なんかが講演する時も、院長は必ず出席してくださいというのだけれど、院長が出てくる病院は少ない。ちゃんとやっているというなら、その病院で事故にあった被害者遺族の色々な話を本当に聴いていただきたい。被害に遭った人に話をさせてほしい。それから言ってほしい。現実は形だけだ。医療の不確実性について、私などは事故に遭ってから時間が経っているから理解しているつもりだが、ほとんどの人がこういう医療安全調査委員会ができても医療側にいいようにやられるんじゃないかと思っている。そこを医療界に任せると言っているし、先生の現場だって第三者委員会をつくっているのに、なぜこの委員会を医療者がしっかりやろうとしないのかが分からない

嘉山「
気持ちは分かるんだが、しかし永井さんのところに自称被害者だと言って来ている人が本当はどうなのか。被害者といっても病気が重すぎてという被害者かもしれない。その辺が永井さんの話からは分からない。だってエビデンスがないから。公正中立と言いながら遺族側を入れろと言っているけれど、遺族側が入ったら公正中立ではない。言っていることが矛盾している。我々が今反対しているのは復讐の色が強すぎて、これでは誰も情報を出さなくなっちゃうからだ。重い病気で結果が悪かった人まで被害者だと、大野病院事件の遺族もまだ被害者だと言っているようだが、医療事故の定義がハッキリしてない。だからそこは互いに情報を出し合っていくしかない。永井さんの主張からは、医療者は嘘つきだから警察に捜査してもらうんだというコンセプトしか見えない。それでは、おっかなくて現場はどんどん萎縮していく。法を厳しくすれば官僚や官庁は責任逃れできるけれど、それでは社会が崩壊しちゃう」

永井†「
最後のところは全く同じ。だが、そこに行く前、最初に納得いくように説明されていない。理解できないうちにシャットアウトされて、それからはクレーマーだと言われる。納得できるように説明されてないんだから

嘉山†「
やってないというエビデンスを出してくれ。事実を出してくれれば、私は全国医学部長病院長会議の医療事故に関する長で、処分することだってできるんだから」

大江†「出発点は違うが2人の言っている情報公開とか説明責任とかは同じなので、お互いに歩み寄ることで差は埋められるのでないか。従来の司法手続きから独立して再発防止につなげるんだという点では異論ないんだと思う。信頼回復とか独立性とか事故とミスの線引きとかのために、では委員会は何ができるのか。そうはいっても事故調の実態が不明なままだと疑念を抱かれてしまうのはあるのだろうが、共通しているのは独立して儲けられる調査委員会の公平性や透明性という点では皆さんの意見は一致する。今後法案化していくにあたって、どういう形で国は進めて行くのか


深田†「独立性というのは、どこの役所に置くかということになるだろう。3条とか8条とか出ていたが、正直そこまで議論できていない。大事なことは、大綱案には委員は独立して権限を行使すると書いてあることで、大臣や行政当局が何か言うのはできないし起こしてはならない。報告の取り扱いに関しては、プライバシーの関係があるので、まずそういうところは除いて、そのうえで重要な点があれば提言なり勧告なりにつなげるという形で進めていきたい。それから誤解があるようなので断わっておくと、委員の中に入る『医療を受ける立場の者』というのは、被害を受けた方ではない。当事者を入れることではない。線引きを明らかにすることは、ご指摘のとおり大事だが、しかし言い表し難い。個別事案に即して判断していくしかないと思う。そうはいっても不安は分かるので、我々の方でも事例をまとめて、ご意見をいただけるようにしたい」

大江「どういう立場の人が調査委員会に入るのかという問題。医療者中心になるのはいた仕方ない。専門的な話なんだから。しかし従来の病院内の調査は必ずしも患者が理解しえないことがある。当事者でない形の住民や法曹界の人間が入ることは必要でないか。その辺どのようなバランスがよいのか、外の目を入れるために望むことは、永井さん」

永井†「
それは中央委員会の話か

大江†「当然、調査チームは医療的なものが重くなるかと」

永井†「
専門的に評価するのは医療者しかできない。ただし、その過程が普通の医療者が見た時、一般市民から見た時に本当にきちんと意見を言える人たちの集まりなのかというのは問題だ。学閥とか学会のしがらみを感じてしまう。であれば、専門的に医療問題を取り扱ってきた弁護士とか事故を経験している識者のような人が入って、検討内容に対する異議を発することで中立性を担保できるのでないか。医療界に本当に自律性が出てくれば、そういう人はいらないのかもしれないが

田林†「構成は大事だが、その医療機関内部の人間は除いて、全員外部にするとか、同じ大学の出身者ではないとか、外科が起こしたことなら同じ分野の内科が見るとかすればよい。外部の人を委員にするにあたっては法律家も必要だろう。それは報告書の文言を書く際に参考になる意見を言ってもらえる。大野病院事件の場合も、報告書の文言に問題があって、司法当局が刑事事件に値すると判断してしまったという面がある」

大江†「山形大の場合も外部から法律家が入っている。外部の意見はどのように生かされているか」

嘉山†「
弁護士は法学のレジームと生物学のレジームの違いをつないでいる。それによって調査報告書の質が上がった。我々は何の気もなしに障害が残ったと書いてしまうが、それでは傷害罪の対象になってしまうというような。しかし一番大事なのは科学的に調査して次の患者さんに起こさないということであり、その科学的にということでいえば先ほどのような委員はいらない。こんなことやっているのは日本だけだ。復讐の考え方を入れてしまうから、どの分野も萎縮してしまっている。本当に大事な患者さんのことを考えれば、きちんと科学的に調査することに尽きる。インチキするなら弁護士だろうが患者代表だろうがダメ。科学的にウソがあったら、そこでペナルティを科せばいい。エキスパートアナリストが調査するのが一番。日本のメディアは論調が復讐劇に走ってる。やらせてみて自律させてみて、きちんとしなければペナルティだ

大江「法と科学と一緒にすべきでないという意見だが、今回の委員会も親委員会、子委員会、調査チームと様々にレベルがあって、調査では真理の究明が最重視されるかもしれないが、親委員会での方向性を決める際には機能が違ってくるのかなと感じる。先ほど今先生は調査委員会ができることで現場の負担が増すんでないかという発表をされたが、実際に調査に対応することで何が大変なのか、より具体的にお話をいただけないか」



親・子・調査という階層構造が既に異論の出る代物であることに気づいてない。



今†「調査委員会に院内から入らないなら問題ない。また院内事故調査なら今既にやっている。だが調査委員会が入ったイコール犯罪ということになると。私は新聞記者が好きなのでそうは思わないんだが、現場の記者に聞くと、デスクのところに行くと記事の見出しが変わると言う。ウケ狙うような見出しをつけられて報じられるとしたら、まじめに医療の安全を願った委員会のはずだが、翌日から対象になった医師は仕事がしづらくなるだろう」

田林†「安全調査委員会が現場にどの程度負担になるかというのは、費用的なものを厚労省がどのように考えているかが大問題。調査委員は、大学の教授をやめて名誉教授をしているような方々がいるので、そういう方を雇えばいいと思う。いずれにしてもきちんと調査しようと思ったら膨大な費用がかかると思う。どうお考えか」

大江(生き返ったように。たぶんコーディネートすることに嫌気がさしてきている)†「いかがですか」

深田†「予算に関してはまだ何もしていない。大切なのは、調査チームに人を確保することが大問題で、そこのところをご協力いただけるなら、今でもモデル事業をやっているので、そういうデータを元に計算していきたい」

嘉山†「
大綱案に調査委員は大臣が指名すると書いてある。『指名』を外さない限り独立はない。それから田林先生は名誉教授にやらせればいいと言ったが定年退職した教授なんて全く役に立たない(会場がドーっと湧く)。田林先生はあと2年で退官だからご自分でされるつもりかもしれないが、私はまだ7年あるので、私がやる。日本で一番厳しくやる。それはそれとして、永井さんと私と根っこのところでは同じだと思う。ただ、この方法では、まじめにやっている医師ほど反対する。学会で反対しているのは救急と麻酔と脳外科で、どこもまじめにやっているところばかりだ。こういう所に出てこないような不真面目な中には永井さんの言うような医師もいるのかもしれない。しかし、信頼感を互いにつくるところからやらないと事故調なんてできっこない」

大江†「時間になったので最後に1人1つずつ訊いていきたい。医療訴訟が増えて、それは医療側にとっても患者側にとっても負担の大きい話。訴訟にならないような組織として、今後調査委員会ができていくと思う。患者本位の医療と言うのを強調されていたが、委員会ができることによって関係性がどういう風に変わればいいと考えるか


永井「
医療現場が厳しい状況なのは分かるが、今一番重要なのは信頼関係をどう築くか。きちんと日常から信頼関係があって説明もちゃんとされてで納得した患者は訴訟を起こさない。コミュニケーションをきっちりやっていくことこそ必要。今必ずしもできていない。事故調ができれば、できている病院はますますよくなるだろうし、できてない病院も見習おうという話になるだろう。そうして全体がよくなっていくきっかけになっていく仕掛けになるんだと思っている

大江†「委員会と個別の医療機関との連携はどうあるべきか」

田林†「事故は避けられない部分がある。起きた時に内部で解決するのも一つの対策。大きなものでないと考えたら内部で、大きいと思った時には安全調査委員会が重要になってくるだろう」

大江†「ケース・バイ・ケースということなんだということと国の調査と院内の調査が並立するということということか。そうなってくると、今まで以上に病院の情報公開が重要になってくると思うのだが」

今†「これまで以上にやさしく分かりやすく説明していきたい」

大江†「大学病院や拠点病院では院内調査が機能しているというお話あったが、そういう所は国内の医療機関の一部だろう。多くの医療機関では独立した調査委員会をつくるのが難しい現状があり、しかし事故はどこで起きるか分からない。全国規模の調査委員会がある必要はあるだろうし、各大学病院ごとには情報公開が進んできているとマスコミでは評価しているけれど、解析し改善するにはデータは多い方がよいと思うので、全国でまとめる組織は必要でないだろうか」

嘉山†「
まさにその通り。事故調査したら、それをフィードバックしないといけない。で、厚労省からの指示で届けているから医療機能評価機構が全てのデータを持っている。事例を分析して方策を探る中央委員会というのは既にある。それにも関わらず、なぜこれが出てきたかを考えると復讐するためとしか見えない。こういうことをすると、まじめにやっている構成員が悲しむし、調査をしてもちゃんと情報が出てこなくなる

大江「今日は中国地方でも同テーマでやられているようで事前に打ち合わせもあったんだが、今この場だけで終わらせたら、何のために私たちが3時間もこの場に座っていたのか分からなくなる。現場から出た意見は、今後委員会を誕生させ育て上げて行くのに重要な意味を持つだろう。どう反映していくのか」

深田†「今日いろいろ聴かせていただいたことを含め各地域で聴いたことを現場の意見として検討会など議論の場で紹介していきながら対応していきたい。この制度は医療安全だけでなく、率直に言えば司法当局が医療まで入っていることに対して、
医療者中心で仕切りをつくるというのが一つのポイントであり、それに加えて医療安全ももう少しキッチリやっていこう、さらに説明もキッチリやっていこうということ。現場からは、これが入ると今以上に委縮するという懸念が聞こえるが、そういうことではないんだと分かってもらえるように今後も説明していきたい」



最後の最後にとんでもないことを言った。もし本当に「
医療者で仕切りを作るのが主たる目的の組織」になるんだったら、国民の1人として、そんなもの要らないと言いたいし、一般国民に対しても同じ説明をするんでしょうねと確かめたい。永井さんが怒らなかったのが不思議だ。

     ====================

 やっぱりね...

 何だか、悔しいね...

 この議論をみると、いかに信頼(不信と言うべきか?)という問題が根深いか、改めてわかろうというもの。

 医療者側の目で被害者側永井氏の発言を読むと、どういう感想になるか...。嘉山先生の発言がすべてを代表していると思うが、私の正直な気持ちも入れてみたい。

 永井†「
その前に嘉山先生のクレームにお答えしたい。医療安全の部署はそれぞれの病院につくっているけれど、私に言わせれば形だけのところが多い。

(それは違うだろ? 形だけなのではなく、患者側の要求に見合うことが出来ない、と言った方が正しいのではないか? 患者側が納得する調査というのは、結局、処罰を前提としているのだから。それはいくら言っても無理だということは、2年間の議論で語り尽くされたはずなのだが....。)

 一番の問題は院長自らが責任を持ってやっているところは少ない。私なんかが講演する時も、院長は必ず出席してくださいというのだけれど、院長が出てくる病院は少ない。

(これもおかしい。院長が責任を持つ、ということは、患者側からすれば、「真実を明らかにせよ」ということではなかったか? 講演を聴きに行くのが院長の仕事だとはとても思えない。)

ちゃんとやっているというなら、その病院で事故にあった被害者遺族の色々な話を本当に聴いていただきたい。被害に遭った人に話をさせてほしい。それから言ってほしい。

(私は、幸い訴訟を経験しなかった。しかし、その前段階でクレームやら弁護士からのカルテ開示請求などは何度か受けた経験がある。また、さまざまなクレームに対し、話し合う機会も何度か持った。そこで感じることは、患者・家族側が言うことは、「ミスだと白状せよ。」「ミスなら謝罪せよ。」「責任をどう取るつもりだ?」の繰り返しだ。いくら時間をかけて説明しようと、納得しないものは納得しない。何度でも「説明不十分だ」と押し掛けてくる。そうなると、最後は訴訟になるか、カネの話になるか、どちらかしかないのだ。病院内でそのような話を重ねると、その度に多くの職員が集められる。これには医療現場として限度がある、という現状を十二分に知ってもらわねばなるまい。なにせ、患者さんは次から次からやってくるのだから。

 そして、院長という仕事は、実は非常に雑多だ。あらゆる責任がかかってくる。「講演会に行く」よりも、二度と同じ悲劇が起こらないよう、現場でしっかり目を光らせよ、と言うことが本当ではないのか? 残念ながら、もし、ふつうの医師が、被害者家族の講演などに参加し、悲痛な叫びを聞いたとしたら、次のような感想を持つのではなかろうか? 「どうしようもないことを、これだけ言い続けられては、もう医師としては何もやりたくない。」 無論、医療事故もピンからキリまであり、悪質なもの、意図的なものは許せない。しかし、人間として避けられないミスも多々あることもまた事実。想定できないことが起こったり見つかったりするのも事実。それらがすべて、巨額な慰謝料や裁判につながっていることもまた事実。医療に対する法整備が未熟なこと、被害者・遺族補償制度がないこと、そして政府・厚労省の医療崩壊政策に対して、被害者・遺族の怒りがなぜもっと向けられないのか? なぜ、現場の疲弊した医療従事者だけに責任がかかろうとしているのか? これだけの矛盾を放置して、現場にだけ感情を向けることで、いったい何が解決するというのか?)

 現実は形だけだ。医療の不確実性について、私などは事故に遭ってから時間が経っているから理解しているつもりだが、ほとんどの人がこういう医療安全調査委員会ができても医療側にいいようにやられるんじゃないかと思っている。

(ここに遺族・被害者意識の発露がある。この感情を前にして、医療者ができるのは、状況を説明すること(説明してもわかってもらえないことがいかに多いか...)、そして精一杯やったことを信じること、そして最後は、貝になること、かも知れない...。)

 そこを医療界に任せると言っているし、先生の現場だって第三者委員会をつくっているのに、なぜこの委員会を医療者がしっかりやろうとしないのかが分からない。」

(なぜ、しっかりやろうとしない、と言い切れるのか? それが理解できない。結局は、過去のいくつかの事例に基づき、「医師は真実を隠す」「医師は信じられない」「医師は逃げる」と決めつけているだけのことにしか思えない。何よりも、まず、信じられる医療を求めるのであれば、嘉山先生のような考え方がひとつの解決に近づくのではないかと思われる。そして、何よりも許されないのは、民主党が出している、政府案よりはるかに世界基準に近い、より現実的な提案が全く議論されていないことだ。被害者・遺族感情は当然のことだと思うが、それが制度を歪めては事態は悪くなるばかりだ。医師が少しでもミスを減らせる制度を、医師(医療者)と患者が歩み寄って進めて行かなければならない。厚労省のゴマカシには絶対乗らないよう、どうか気をつけて下さいね。)



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ブログ1016htm

なんとなく替歌“とんぼ”..



いや、なんとなく、前のエントリーだったか、“こつこつ”という言葉を書いて..

ほんでもって、なんとなく、ふと思いついた歌だったんですが...

むかし、同じ研究室のK君がカラオケでよく謳ってましたね...

その後、わたしが当直していた時に救急車で運ばれた患者がK君だった、なんて昔話もありましたが...(あ、また書いちゃった...。K君、何度もカモにしてごめんね)



で、早速参りましょう!

  長渕剛の“とんぼ”をいじりまして、



 題して、
“チョンボ”



元歌を聞きたい方は YouTubeなら

http://jp.youtube.com/watch?v=VYsQ6ZRKlhU(清原引退のヤツ)

    とか

http://jp.youtube.com/watch?v=2Rvk939EpQQ(ふつうの)

 MP3なら

http://www.imeem.com/coming/music/YgzJ7QRI//

などはいかがでしょう?



え、いちおう、奴隷医の皆さんに贈りたいと思います

(注意:あまりに落ち込んでいるときは謳わないで下さい)



とんぼ - 長渕剛の替え歌、“チョンボ”



作詩:長渕剛 改変:DrTakechan 作曲:長渕剛

(1)

コツコツとアルバイトに励む 地雷野を踏みしめるたびに

俺は医者で在り続けたい そう願った

コンビニな患者たちが見えて やりきれない夜を数え_

のがれられない応召の中で 今日も眠ったふりをする

死にたいくらいに憧れた 花の都“大病院”

薄っぺらのポストもパンク 下へ下へ向かった

ぎらついたニクいボスにカモと ねじふせられた当直が

アラフォーになってやけに骨身にしみる

ああ しわよせでチョンボよ 奴隷医

あたいはどこへ 飛んで行く

ああ しわよせでチョンボが ほら

同意書忘れ 困った、さあ?



(2)

朝からまた急がぬ風邪が 救急室に駆けつけてくる

それでもおめ〜帰れと 言えねぇ俺を恥らう

冷めたマンマじゃマズくて 凍りつくような夜を数え

だけど俺は当直室を愛し そしてこの病院を憎んだ

死に体のくせにバッくれた 厚労のバカヤローが

知らん顔して点数 また削っている

サツの逮捕の多い都会で 憤りのコメを載せたら

半端な俺のブログに“荒らし”



ああ しわよせでチョンボよ 奴隷医

あたいはどこへ 飛んで行く

ああ しわよせでチョンボが ほら

同意書忘れ 困った、さあ?



    ======================



えぇ..、奴隷医の皆様に刺激が強すぎたら、申し訳ございません。

また、アラフォ〜の皆様におかれましては、たかが替え歌で、人生を見直さないようお願い致します....。人生のチョンボ(失敗)など、あとになってみないとわかりませんよ(ふつうは...)




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ブログ1009htm

薬害対策も天下り優先?



どうも霞ヶ関の考え方というのは、われわれ一般人には理解し難いところが多い。独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)についても、本来、本気で薬害を防ぐつもりなら、人員配置から権限まで一貫した制度設計が必要なのだが、その議論をするはずの委員会で、厚労省の作った予算案に強い疑問が出された。こうやって天下り先の拡大を優先することが厚労省のホンネなのか?

    ==================



薬害でPMDA職員の権限をどうするか



     2009/01/15 22:17   キャリアブレイン

 厚生労働省の「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」(座長=寺野彰・独協医科大学長)の第9回会合が1月15日に開かれ、研究班がまとめた報告書イメージと事務局が整理した論点を中心に議論を行った。委員からは、薬害における独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」の権限について多くの意見が出た。

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 報告書イメージを説明した研究班の堀内龍也班長(日本病院薬剤師会会長)は、水口真寿美委員(弁護士)が要望していた患者の被害や偏見の検証について、昨年12月から班会議で議論を始めたことを明らかにした。班会議には、薬害専門家の片平洌彦・東洋大教授が研究協力者として加わったとしている。



 提言取りまとめのために事務局が整理した論点は、

(1)薬害肝炎事件の経過から抽出される問題点

(2)これまでの主な制度改正等の経過

(3)薬害再発防止のための医薬品行政等の見直し

の3点で構成。(3)では、市販後の安全対策の中で、副作用情報の本人への伝達や情報公開の在り方について、「感染リスクの高い生物由来製品については、医療機関や企業で記録を保存しておくだけでなく、患者本人が使用された製剤名やロットを知って自らも記録を保存しておくことができるような方策を検討すべきではないか」など3つの論点を事務局が新たに示した。



●PMDA職員以外の増員も必要

 厚労省の2009年度予算案に盛り込まれたPMDA職員の100人増員について、泉祐子委員(薬害肝炎全国原告団)は、同委員会で検討した増員に関する内容が事務局の論点にないのではないかと指摘。さらに、「07年にPMDAが出した書類の中に、きちんとした(増員に関する)資料がある。これをどうして、事務局は委員会に出さなかったのか」と事務局側に質問した。

 これに対して、事務局は「指摘いただいたのは新薬の承認・審査要員をどのように増員するかということで、07−09年の3か年計画で増員することが決まっていたので、それが書かれているのだと思う」と説明。その上で、「中間取りまとめに至る過程で、PMDAが出した資料を意図的ではないが、出さなかったことは謝りたいと思う」と述べた。



 しかし、泉委員は「ここには承認審査と安全対策、両方の業務に関して書かれている。なぜ、同じ議論に委員会の大切な時間が使われたのか」と追及。さらに、「究極的には、薬害の監視システムが必要だ。(薬の)安全性が認められない場合には止めるような人員をどのように配置するのか。そこまで踏まえないと、薬害はなくならない」と訴えた。



 花井十伍委員(「ネットワーク医療と人権」理事)は、「中間取りまとめでは、PMDAだけ増員すればいいとわたしたちは考えていなかった。日本の場合、
コントロールする部分は本省(厚労省)に置いているのだから、本省の人員も30人ぐらい増えていないとおかしい」と指摘。これに対して厚労省側は、「本省は4人の増員が認められている。そのうち、安全対策課は1人となっている」と答えた。



 森嶌昭夫座長代理(日本気候政策センター理事長)は、「PMDAの職員は国家公務員ではないと思うが、その人たちが企業なり医療機関に出掛けて処方をストップする権限を持っているのか。公務員なら薬事法を変えればできるが、公務員以外の人が権限を持つかどうかは分からない。次回までに整理してほしい」と事務局に求めた。



 次回の会合は2月27日に開かれる予定。

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 皆さんはどう思われるか知らないが、「国が責任持って薬害から国民を守れ!」という“正論”をタテに、厚労省の外局を作るようなマネをされたのでは、責任の所在は曖昧なまま、不要な厚労省職員のバラマキ先が増えるだけ、ということになる。被害者団体の皆さんもどうか目を光らせて、本質を見失わないようにご注意下さい。本来、国(厚労省)ではなく、独立機関が検証すべきなのだと思います。政府のヒモつき機関というだけでは、権限の所在も範囲も限定され、あまり意味がないということになりかねません。

 役所が予算処置を考える時、まず省益を大切にする、という習性、お忘れなく。



 非常に不幸なことだが、わが国では、官庁に“もっと働け!”というより、『お前たちは手を引いてくれ。こっちで独立機関を作る方がいい!』というふうに、お仕事を減らす(つまり予算と人員を減らす)方が、はるかに国民全体の幸せにつながるようだ..。



 ちなみに、厚労省は、薬害訴訟さえも省益に利用し、まんまと予算と人員を勝ち取ったと噂されている。名付けて、『
薬害焼け太り作戦』だって...。



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ブログ1007htm

医療崩壊と後方支援



MRICを見ていると、大阪成人病センターの平岡 諦医師から貴重な提言があった。

全文はMRICに掲載された
「医療崩壊」を防ぐために必要な二つの後方支援を読んで頂くとして、重要な部分を紹介する。



後方支援;その1):職場環境は病院管理者から。



 「医療崩壊」と呼ばれる現在の医療危機は、勤務医が病院を去っていくことで起こる。何故病院を去るのか、過重労働による医療ミス・過労死の危機を感じるからである。過重労働の根源はいわゆる「応召義務」規定である。押し寄せる患者(特に救急患者)に“不眠不休”の状態で、診察を強いられるからである。

 現在の救急医療は殆どが病院、特に公立の病院で行われる。「応招義務」規定を「医師法」より「医療法」に移して、病院として対応すべきである。停電に対する電力会社、断水に対する水道会社の対応は、従業員個人の責任でなく会社としてその責任を果たしている。時代の変化に追いついていない法律、その結果が、勤務医の過重労働、病院管理者の無責任となっている。しわ寄せに耐えられなくなった勤務医が立ち去っていく、これが「医療崩壊」の構造である。

 平成18年「医療法」の改訂が行われ第3章「医療の安全の確保」が追加された。これにより「病院管理者は、従業者に対する研修の実施その他の、医療の安全を確保するための措置」を講じなければならなくなった。しかしここには、勤務医(他の従業員を含めて)の過重労働が医療の安全に対するリスクファクターである事の記載が無い(当然、勤務医の過労死・過労自殺も医療の安全に含まれる)。これを追加することで、勤務医が病院管理者により守られることになる。病院管理者に守られている意識が出るようになり、働きがいのある職場となる。そして、立ち去りが解消されるのである。



(後方支援;その2):医療内容は所属学会から。



 医療内容に納得がいかない患者・家族・遺族からのクレームや訴訟が増えている。時には検察から起訴されることもある。医療内容に妥当性があると考えれば訴訟を受けて立つことになるが、そのストレスは大きい。この精神的ショックを機に病院を立ち去ることも多い。これが「医療崩壊」のもう一つの構造である。

 「医療内容に納得がいかない患者側」対「医療内容に妥当性があると考える主治医」、必要なのは医療内容を判断出来る専門医の見解、特に専門医集団の統一見解である。患者側、主治医側双方からの申し入れに対する受け皿である。受け皿を作り、見解(統一見解)を出せるのは、日本の現状からはそれぞれの学会であろう。

 医療内容が不当と判断すれば学会として主治医に処分を科す事になるだろう(自立的処分制度)。学会としては医療内容の底上げを行うような専門医・施設認定制度(自助制度)が不可欠である。「自浄制度」と「自助制度」は車の両輪の如く、専門医を擁する学会には必須の制度である。

 一方、医療内容が妥当と判断しても、患者側が納得せずに起訴することもある。その時は、専門医の見解(統一見解)が意見書あるいは鑑定書として法廷に提出され、主治医に有利に働く。特に2008年4月25日の最高裁の判決が後押しをすると思われるからである。この判決を突き詰めれば、「診断は臨床医学の本分だから、例外的な特段の事情のない限りは、医学鑑定を十分に尊重すべきだ」と表明したと考えられるからである(井上清成;「裁判での医学鑑定の尊重」MMJ June 2008, 524-525)。したがって、この様な制度は主治医を支援する制度である。福島大野病院事件で主治医が無罪になったのには、関連学会の統一見解が大きく役立ったと思われる。

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 まず、平岡先生の最初の提言だが、病院管理者に当事者能力がどれだけあるのか、残念ながら今は皆目不確実な状況である。個人病院の院長であれ、国公立の開設者であれ、責任を背負う度量がどれだけあるのか、そのような教育をされているのか、非常に難しいところだ。なにせ、いまだにミスとは言えない事象であっても安易に慰謝料(あるいは見舞金?)で妥協する院長あるいは開設者が多すぎるのが現状だ。せめて、法律家が胸襟を開いて、医療再生のために尽力してくれる環境がほしいものだ。

 さて、平岡先生の提言は非常に重要で、医師が安心して働ける環境を作るために最低限必要な条件ではないかと思われる。ただ、医療事故、あるいは訴訟について、山形大学の嘉山先生が主張されたように、大学病院を中心に議論をすべきか、学会として議論すべきか、ちょっと悩ましいところである。大学病院がいかに大きくともすべての領域の専門家が揃っているとまでは言えないだろうし、さりとて、全国からの寄せ集めである各専門学会が十分な議論を成し得るのか、これも難しいところだ。

 とはいっても、ネット時代に全員が一カ所に集まる必要もない。ここは、両者の長所を是非生かしてほしい。医療事故、訴訟がらみの問題が起こったら、調査の窓口はまず地元である大学。調査の上、判断が難しいケースのみ必要に応じ、学会を利用するような筋道を是非つけてほしい。



 ただし、この二つだけで解決するほど医療崩壊は甘くないだろう。

 医師数を増やし、医療費も大幅にアップする、せめてOECDの平均に近いところまでは増加させなくてはこれからの日本の医療は維持できまい。

 また、マスゴミという非常識集団に常識を持たせることも必要だ。もともと政府・財界の代弁者たる産経・読売、医療崩壊の首謀者毎日、そして、アカい新聞と言われていたのがいつのまにか財界代弁者となってしまった朝日..。社会保障の重要性を説く大マスコミはいないのか? 赤旗の読者が多少増えたところで、この国の医療がよくなるわけではないというのがわからんのかね?

 そして少子化対策。究極の経済対策は、少子化対策なんだよ。ついでに言えば、少子化対策が大幅に改善すれば、現場から離れている女性医師の中で、多少は戻って来てくれるかもしれないんだよ。

 2兆円も選挙対策に浪費するヒマはないのだ。まったくぅ〜〜....。



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ブログ992htm

ああ無惨、NHKもフジも...



1)NHKスペシャル『医療再建:いま何をすべきか』は、医療崩壊促進番組だった...

何とも寒い番組だった..

コーディネーターたる司会者は、医療に詳しいとは到底思わず、NHKの用意した映像も、およそ本質から遠いものだった。

なにせ、コメンテーターが、厚労省の谷口医政局長、日医の竹嶋副会長、WHO西太平洋地域事務局長の尾見茂氏、それとよく知らない人...。

  <番組の宣伝>

「必要な時、必要な場所で、必要な医療が受けられない。」救急や産科、小児科、外科など、特定の診療科で深刻化する医師不足。地方と都会で広がる医療格差。夜間に頼れる医療機関がない在宅の患者たち。そして、過酷な病院勤務に見切りをつける医師たち。今、日本の医療が崩壊の危機に瀕している。こうした事態に、政府は医師の増員を打ち出したが、医師の数が増えても、診療科や地域など「医師の偏在」の問題に取り組まないと現状は変わらない、という声が医療現場や専門家から相次いでいる。“必要な時に必要な医師がいる”安心をどうしたら実現できるのか。番組では、妊娠中の女性や救急患者が受け入れを断られて亡くなるケースが続出する東京都の医療現場や、崩壊の危機に直面し医療体制の全面的な建て直しに乗り出している地方の模索など、全国各地の医療現場の最前線を取材。医師を計画的に配置しているヨーロッパの事例などを交えながら、「医療再建の処方箋」について徹底討論を通じて考える。スタジオには、厚生労働行政の代表、日本医師会の代表、全国各地の患者、医師、行政担当者など。司会は、高橋美鈴アナウンサー。

▽なぜ必要な時、必要な所に医者がいない?

 今さら、そんなこと言うまでもないと思うのだが、ZEROのまとめくらいは見てから番組をやりゃあよかったのに...。



<ちなみに、NEWS ZEROの提言は次の通り>

(1)開業医の力を有効利用して、軽症患者の救急が大病院に集中しないようにしよう。

(現在の状況を、とりあえず少しでも改善するために)

(2)医療費を増やそう。

(医療費を増やして、医療崩壊に歯止めをかけ、誰でも適切な医療と介護が受けられるようにしよう)

(3)コンビニ受診を抑制しよう。

(国民、あるいは患者が医療再生のために意識をかえること、そして、コンビニ受診がどうしても必要な軽症の人のために、夜間診療所などを有効活用しよう)





▽“自由開業”は日本だけ? 好きな診療科を選べるのも日本だけ?

▽英・独では医師の計画的な配置で偏在対策


 これには驚いた。日本を本気で社会主義国にするつもりか? 職業選択の自由などくそくらえ。医療崩壊の原因追及などぬるいぬるい。まず、医療費を増やせよ! 診療報酬を大幅にアップせよ! 儲けすぎたら高額所得者からカネを取ったら良かろう。カネさえあれば定額給付金もお断りする。それが『矜持(きょうじ)』とやらいう総理が知ってる唯一の難しい熟語だよ。

 さらに驚いたのは、あの厚労省のデタラメ統計が、画面いっぱいに大写しされたこと。

 勤務医の平均年収1400万

 開業医の平均年収2400万
 みたいなヤツですよ...。

 一部の医師しか調査対象になっていない偽りの数字を平気で使ってくるこの神経。

 まさに、NHKスペシャルの中でもとびきり最低級。

(いろんなサイトに現実の数字が出ている。30台、40台で年収1000万に満たない医師はゴマンといる。開業医だって、今や半数以上は年収1500万以下である。)

 東京などでの開業医の急増は、勤務医の労働環境(給与と休暇)を整備し、訴訟リスクを軽減すればすぐ止まる。生き甲斐のある病院生活なら、多くの医師は病院で働くだろう。それだけのことだ。

 診療科の偏在だって、訴訟リスクがなくなり、労働環境と報酬が整備されれば改善されるに決まってる。それを無視してネットワーク機能だの情報だのとごたくを並べるのは、典型的な役所のムダ。国民の税金だからこそ、有効に使ってほしいものだ。

 日本医師会も、わざわざFAXで竹嶋副会長が出演します、と全国の医師会員に連絡していたのだが...、ただ失望しただけだった。竹嶋副会長は、最後に、『この討論で勉強させてもらいました』などと言っていたが、果たして何を学んだことやら..。医師が自律的に(みずから)偏在しないように考える、みたいなことを言っていたが..。私には全く意味不明。国が、厚労省が、バカなことばかりするから狂ってしまったのだから、それを反省して、方針を変えれば良いだけなのだが...。まるで厚労省(政府)応援団のように見えたのは、私の偏見だったのかな? いや、悪夢かも...。

 ぬる〜い番組進行に、中途半端な意見のオンパレード。本質が見えないままに時間ばかりが過ぎる。

 地域医療が崩壊したのはまるで医師の偏在がすべてのような番組の流れ。医師の偏在を避けるために、診療科の制限や、勤務地の制限や、開業の自由を奪え、という感じ。

 天下のNHKがこの番組作りでは、ますます地方から逃散する医師は増えることだろう。



 最後は、医療の公共性を医師自身が考えよ、ってことかな? 税金を使って育成されてんだから、わがまま言わずに規制が出来たらそれに従え、というのが結論でしょうか?

(この番組、さっそく掲示板で袋叩きになっているようですが...、まあ、百害あって一利無しの番組でしたから、当然と言えば当然か。)



2)フジテレビ系列の関西テレビ『サキヨミ』もひどかったな..。

 例の国立循環器病センターの未承認の人工心臓を治験で使っていた話。最初から最後まで、『同意書の疑惑』ばかり。相も変わらず、患者がどういう疾患でどういう状態だったのか、なぜ機械をつけなければならなかったのか、そういうキホンは語らず、あくまでも循環器センター側に疑惑があるという。これこそ魔女狩り報道の復活ではないか?

 『サキヨミ』の叩き方はどうみても私には理解不能であった。

 十分な情報がないままに叩くというのは、報道機関にあってはならないことだ。



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ブログ980htm

やっぱり毎日くん...



殺傷事件で誤報した毎日新聞 犯人扱い、未だ紙面で謝罪せず

    J-CASTニュース 2008/12/ 1 †††† † † †

††毎日新聞の大誤報問題で、犯行示唆と決めつけたネットユーザーに紙面上で謝罪していないことに批判が上がっている。このユーザーもネット上で、紙面での謝罪が拒否されたことを明らかにした。同社は「会って誤報についておわびした」と釈明するが、背景にネットへの不信感があるのではとの指摘も出ている。

「毎日新聞さんの報道が私の現実の生活にも影響」

††大誤報は、警察がまだ目星を付けていないうちに、犯人と決めつけたことから生まれた。

†††元厚生事務次官宅の殺傷事件で、ウィキペディアを編集した「Popons」名のネットユーザー。毎日新聞が2008年11月19日未明、「犯行示唆」と報じると大騒動になった。その後に記者が日本時間と勘違いした誤報と判明したが、このユーザーも大変な騒動に巻き込まれたらしいのだ。ウィキペディアの項目「ノート:社会保険庁長官」で、そのてん末を綴っていることが分かった。

†††ユーザーは、ウィキペディア上で19日、誤解されたことを反省したとして、事件の遺族や捜査関係者に謝罪。そればかりでなく、騒ぎを受けて、警察に連絡した結果、「被疑者」として1日中取り調べを受けたという。このために、会社を休み、個人情報やアリバイになるものを警察に提出しなければならなかった。22日の書き込みでは、「精神的にとても疲れました。毎日新聞さんの報道が私の現実の生活にも影響を及ぼした」と漏らしている。

†††同じ日に、毎日新聞社に抗議の電話をしたといい、その結果なのか、29日になって、社会部の担当者と会ったことを明らかにした。書き込みによると、新聞紙上での自分への謝罪、誤報の原因究明、不利益を受けたことの補償をその場で求めた。これに対し、担当者は、騒動については口頭で謝罪したものの、紙面での謝罪は拒否。その理由として、当時の書き込みが被害者を傷つけるものだったため、紙面での謝罪は道理に反すると説明したという。補償については、誤報がなくても警察の取り調べはありえたとして拒否したとしている。

†††ただ、毎日の担当者は、原因究明については紙面で取り上げる可能性があること、騒ぎを大きくしたことは認識していることを明らかにしたという。

「編集の担当者がご本人に会って誤報についておわび」

††毎日新聞社社長室の広報担当者は2008年12月1日、J-CASTニュースの取材に対し、「Popons」名のネットユーザーとの話し合いを認め、「本件につきましては、編集の担当者がご本人に会って誤報についておわびしました」とFAXでコメントした。このユーザーは、担当者が「毎日新聞は正義」と言ったと書き込んだが、この点については、「誠意を持って対応しておりますが、ご本人とのやり取りの中で『毎日新聞は正義』という発言はしておりません」としている。

†††とはいえ、コメントでは、犯人扱いされたユーザーに紙面で謝罪するかどうかの答えはなかった。ITジャーナリストの佐々木俊尚さんは、こうした毎日の姿勢に対し、「
記事で書かれたために警察の取り調べを受けたのですから、きちんとした謝罪が必要」と批判する。同社のおわびがユーザーへの責任転嫁だと指摘されていることにも理解を示し、その背景には、根強いネット不信があるとする。

「変態ニュース問題など以来、社内では『インターネット憎し』の雰囲気で凝り固まっています。新聞読者しか世論とは思っておらず、ネットユーザーらは得体の知れない連中と見ているようです。だから、そんな対応になるんですよ。おわびは、言い訳をしているとしか見えず、冷静さを失って感情的に反応しているように思えます。ほとんど矯正不可能で、世代交代を待つしかありませんね」

†††補償については、佐々木さんは、「普通はそこまで求めない」として、こう指摘する。

「言ってみれば単純ミスで、悪意はないのだから、謝ればよかった。変態ニュースのときと同じで、ユーザーのせいにするなら、最初から謝らなければいい。また、おわびだけでなく、冷静に事実に基づいて誤報を検証するべきです。話し合いも記者がブログ上に書くとか、経過を見えるようにすることが大事。きちんとしないから、そんなことを言われるんですよ」

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犯人扱い、未だ紙面で謝罪せずの文字を見て、こりゃ、てっきり医療事故問題かなと思ってしまいましたが...。

 多くの医師を殺人犯に仕立て上げ、国民がみんな『殺人だ!』と誤解する。

 無罪になっても知らん顔...。



 やはり、同じようなことをあちこちでしているのですね..。



ネットがいくら嫌いでも、間違いは間違い。麻生の弁解と同じ。



さて、財務内容が良いと言われる朝日新聞が100億の赤字だそうです。広告収入などの減少がかなり大きいそうです。となると毎日はど〜なるのかな? ちなみに、某TVでは『激安広告枠』が取りざたされているとか...。



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ブログ974htm

日本三大トンデモ判決?



日本の医療者を恐怖と混乱の渦に巻き込み、医療崩壊を推進した迷判決も数々あれど、ネットで語られるトンデモ判決の最高峰は次の三つあたりかもしれない...。



●加古川心筋梗塞訴訟

●奈良心タンポナーデ訴訟

●亀田テオフィリン訴訟



加古川心筋梗塞訴訟 については

Dr.I先生の『加古川心筋梗塞事件、判決文

 や

yosyan先生の『加古川心筋梗塞訴訟・法廷の実相』などに詳しく書かれています。

私も遅ればせながら『大野だけじゃない。加古川を忘れるな!』を書きました。



奈良心タンポナーデ訴訟については

yosyan先生の『救急の黄昏』や

Dr.I先生の『救急医療も崩壊1』に詳しく書かれています。



そして、亀田テオフィリン訴訟については、

yosyan先生の『千葉亀田事件控訴審判決文』や

春野ことり先生の『救急医療も崩壊1』に詳しく書かれています。

しかし、何と言っても興味深いのはロハスメディカルブログに掲載された、この訴訟事例についてのオープンカンファレンス傍聴記『亀田訴訟、国民は怒るべきだ』ではないでしょうか? 改めて読んでみて、なるほど、原因の究明とはかくあるべき、と感じました。(これだけ専門家が集まってもなお、わからないところがあるのが現実の医療なのだということも実感致します。)

このような、詳細な検討会によって初めて難しい事例の真実が少しずつ明らかになるのでしょう。ただ、はっきり申し上げたいのは、仮に、このカンファレンスに警察、検察、弁護士が何人集まろうと、遺族がどれだけ集まろうと、真実に近づく議論は全く深まらない、ということです。医学の様々な分野の専門家が現場にいた医師と十分な討論をして、初めて真実に近づくという事実です。

この事実にほおかむりをして、死因究明委員会(事故調)の議論をすることは医療の圧殺に他ならないということです。

裁判は、有罪か無罪を医学的真実とは別に、医学を知らないものが類推によって定めるだけのものである、と言えましょう。もし、医療事故などの被害に遭われた患者さんやご家族、ご遺族が、真実を求めることを目的に裁判を行うとしたら、それは全く筋違いの話だと言わねばなりません。医師を有罪に祭り上げたら救われる、というのは、真実とは何の関係もない情緒的な話であることは明白です。

むしろ、こういう判例を積み重ねることにより、いかに多くの国民が甚大な被害を受けるに至ったかを真剣に考えなければなりません。



この話の延長線上に、先日ご紹介した

厚労省の検討会で医師のホンネ炸裂!

  や

山形の嘉山先生、日医木下をぶっ飛ばした!

などの激論・正論・オブジェクション! があるのだと理解したいと思っております。まあ、これらのトンデモ判決を出した裁判官のおかげで、医師が真実に目覚めたのかもしれませんがw..

今後も、現場の先生方のますます熱い発言が出ることを心より願っておりますが、相変わらず厚労省は、発言させるだけさせて、知らん顔で事故調設立に猛進するつもりでしょうか? ホンキで医療を潰すつもりなら、主権者たる国民にはっきり説明してからにしなさいよね。



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