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当院のインフル事情と咳のカゼ
●今年のインフル
インフルはやっていますね。
当院のようなホソクリ(細々クリニック)でも、ここんとこ毎日陽性患者が2人、3人やってきています。
12月は年末にA型陽性を1名みつけただけだったのに、この1月はすでに少なくとも30人くらいは陽性ですね。
月初めはA型ばかり。それが中頃からB型が増え出して。今日も子供2名と大人1名からB型を検出。
何でも近所の小学校はB型が多いんだそうです。
ウチの患者層で言うと、初めの頃は学生さんのA型が多かった。そして、今は子供とその親がB型を発症している例が増えています。
それにしても...高齢者のインフルエンザって見ませんね。ウチに来ないだけなのか(ウチは子供より老人が主のはずなんですがね...。)高齢者は出歩かないからなのか、抗体持っていて強いのか、ね?
今年のインフルは、高熱がややましですね。年によっては40度近い高熱の患者が多かったと記憶していますが、今年は38度台が多く、ごく一時的に39度台、そして来院時は37度台、なんてのがかなり多いです。だから高熱、倦怠感で歩くのもふらふら、という患者が少ないです。無論、頭痛腰痛、そして倦怠感(だるさ、しんどさ)は訴えますが、例年よりマシな感じ。
また、B型の場合、少し胃腸の症状を訴える人がちらほらです。A型より多いかな。
一般的な感冒症状(咽頭痛、咳、鼻水など)は様々ですが、おおむね軽度です。
なお、3年ほど前かなぁ...私、インフルA型は、咽頭後壁のリンパ濾胞が目立つので、見たらかなりの確率で(8割以上)、これはインフルの咽頭だ、ってわかったんですよね。このブログでも書きましたが...。
ところが、今年は咽頭後壁では全然わかりません。これはウィルスの型によってちがうってことかな? 今の所、私にはさっぱりわかりません。
また、B型の咽頭後壁は、わりと全体的軽く腫脹してやや赤い、って感じですかね。
治療は・・・・、20歳未満の患者の場合、私、本人、家族さえ同意したら、わりと積極的にタミフル出してますよ。リレンザを説明すると子供は特に吸入の自信がない、って感じで、お母さん等ものみやすいのがいい、っていうので、タミフル、あるいはタミフルのドライシロップがよく出ます。ここ1Wほどはリレンザもそこそこ出ていますがね。
イナビルは...何となく1回きり、ってのが不安なようですね。少ないですね。
ま、正月休みが終わったら増えるだろう(人々が集団移動し、若者が群れる機会が多いので)と思っていましたし、天候も冷えて乾燥して、ちょうど拡大しやすくなりましたからね。でも、あまりに急に増えたおかげで、少しだけどワクチン売れ残ってしまって..(汗)。こんなに流行したら、ワクチン打つ人あまりいないでえしょうしね。昨年みたいに引き取ってくれないし...。まあ患者さん多いから仕方ないか..。
でも、インフルより、定期的に来てくれる患者さんが増えてほしいんですけどね。ゆっくりゆっくり...か。
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●咳のカゼ
昨年11月頃から、ちらほら、コンスタントに患者さんが来てますね。咳が長引く患者さん...。
まあ、咳が長引く、といったら、
1)咳喘息
2)マイコプラズマ
3)副鼻腔炎
4)百日咳
5)GERD
などの可能性をざっと考えるワケですが...、
今年はやはり京都だけにマイコさんが(ぁぁぁ...)気になりますね。
てぇわけで、最近のそんな患者さんを診てると
まず、咽頭痛、微熱
そんで咳と鼻水少し
2、3日したらだんだん咳が目立ってきた
市販の風邪薬飲んだが治らない
咳で、夜も寝られない
みたいな感じでいらっしゃいますね。
で、マイコを念頭にマクロライド
それに気管支拡張剤(よく使うのはホクナリンテープ)
そしてその他のカゼ症状によりPLやらムコダインやらいろいろ組み合わせ
昨年まではこれで結構治療が上手く行く例が多かったんですがね。
マクロライドでよく効いたのは
1)ジスロマック
2)ケテック
3)エリスロシンかクラリスロマイシン(?)
4)それで効かないときは呼吸器用のキノロン(ジェニナック)
まあ、これくらいの引出しでかなりまかなえた(と私は思ってるんですが)。
ところが、昨年11月から現在もちらほら来院される咳のカゼ、
こいつはやっかいです。
マクロライドがあまり効きません。手を替え品を替えてもなかなか治りません。
去年までは治らなくて3回も来られる患者さんはまれだったのですが、ことしは結構多い! これじゃ、私の評判がぁ・・・
すると、なおらなくて大学小児科を受診された子供のお母さんから貴重な情報が!
大学の先生が、子供にあまり投与したくないけど、と言いながら処方してくれたのは
みの邁進・・・
あ、ウソツキ官房機密費疑惑のみのむしもんたが躍進するみたいで
かなり不愉快になったりするんですが....
ミノマイシン・・
これがそこそこ効くみたいです。
で、最近、某MRさんが持って来た資料によれば、ここ数年の抗生剤に対するマイコプラズマの感受性のデータ。
やはり、マクロライドに耐性を持つマイコさんが昨年急激に増えた感じですね。
あと、ダラシンの点滴なんかもどうかな、と思ってるんですがね...。
というわけで、まだいろいろ苦労していますが、少しは対策が進んだかな。
================
京都は底冷えといって、底意地の悪い?じんじんと足元から寒さが伝わるような冷え込みが続いています。国会も冷えきってますね。
ウソツキ、ゴマカシ、公約破りの破廉恥なNOだ!内閣なんぞ信じてはなりませんぞ。
財務省主導の消費税増税路線など、霞ヶ関の官僚以外、誰も幸せにはなりませんぞ。
警察、検察、裁判所の裏金作り、冤罪作り、ストーリー作りを忘れてはなりませんぞ。
非人道的な原子力村の国民大量被爆作戦に負けてはなりませんぞ。
ウソツキ、ねつ造、大本営発表しか垂れ流さない新聞、テレビを信じてはなりませんぞ。
どんなに寒くても、ハートは熱く!
久し振りのDrTakechanでした。
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論文捏造問題に思う
いよいよ年の瀬...
何ともイヤな年でしたな...
1月に父が亡くなり
3月11日、あの大惨事、東北の大震災と福島原発事故。
そのとき癌末期で入院していた母は、ほとんど会話らしい会話も出来なくなっており
不思議に食事だけは食べさせるともくもくと食べ、テレビはつけてほしいというので
スイッチを入れると、朝から晩まであの大津波の映像が流され..
母はぼ〜っとその画面を眺め続けていた。
その母も4月には他界し
慌ただしく空虚な日々が続いた。
ああ、年が明ければもう一周忌か。
というわけで、論文捏造問題が結構激しく渦巻いていた事は、実は師走になって初めて気付いた(というより、友人から教えられた)ってえわけで...
まあ、開業医にとっては研究の話はする機会も相手も限られてるからね。
それに、ブログからもしばらく距離を置いてしまった事もあり...
ま、それはさておき、この年末、大学の先生達と話をする機会もあり、また、論文捏造問題を憂慮する人物にもお会いする機会があり、今回仕入れた情報を元に私の立場でこの問題について思った事を述べてみたい。
================
そもそもこの問題が波紋を呼ぶようになったのは、結構、M3comの某ブログが大きな役割を果たしているようだ。無論、それ以外にもいくつか論文捏造に切り込んでいるサイトがあるが。
ネットの威力はなかなかのもので、「ネットで○○万人も読んでいる内容だから問題だ」、みたいな表現で問題視する医師も多いと聞く。
だが、ネットで論文の問題点を指摘された研究者の側はどうか? こういう形で公共の場にいきなり晒された側は、じゃあネットで反論、というわけにはいくまい。中には10年近く前の論文も槍玉に挙がっており、そのときの研究責任者の反論なり言い訳を十分に吟味もしなきゃならない。(責任者ってのは必ずしも教授という意味ではない。実質的に執筆者(ファーストオーサー)を指導したのが誰か、執筆者自身がやったのか、その研究グループの上司か、といったところが重要なのだろう。医学部の実情を知るものなら、よくおわかりだろう。)
いずれにせよ、問題が、あっという間に全国に知られる事になるのだから、当事者の驚きあるいはショックは相当なものだろう。でも、毎日の業務を止めるわけにも行かず、とにかく重要な事は、責任ある外部委員を入れた第三者委員会を作って公平に調査し、公表する事ではないか。
実は、今日、この文を書いているのは、理由がある。
それは、論文捏造問題を利用して特定の医師なり研究者を失脚させようとコソコソ動くヤツに注意を促したい、ということだ。
少なくとも、関係者から必要にして十分な弁明を引き出し、その内容に対して外部委員が検討をし、一定の結論を出すまでは、拙速に失脚工作をするのは恥ずかしい事だ、と私は考える。
ご丁寧に、ブログ記事をコピーして行政にタレ込んだり、よりによってリーク記事しか書けないあのゴミ売り新聞はじめ、ウソツキゴマカシ記者クラブメディアにタレ込んでいる輩まで出るようでは、大学の自立性、大学の自治は破壊され、事は当事者だけでなく、大学の他教室にまで風評被害の広がる恐れがあるのである。だいたい、コソコソ動くヤツに限って、匿名で動き回るものだよ。どうやら、当事者である大学にも他大学にも、今述べたように学術的問題ではなく、単に自分の利害関係あるいは個人的感情(恨み?ねたみ?)から動いているのがいるようだね。
私は、論文捏造は非常に恥ずべき行為であり、実際にそうであるならきっちり謝罪し、その悪質度に応じた責任を取るのは当然だと思う。しかし、現実には、第三者委員会がこれから稼働するという時期である。真実を求めることではなく、「辞めさせる事」に主眼をおいた行為は避けるべきだと思うのである。
正直なところ、私は論文捏造を指摘されたいくつかの研究グループの内、ごく一部とは近い人間だと思われているだろう。だから、私の発言は論文捏造を指摘された先生達を擁護するものと映るかもしれない。それはどう思われても結構だ。
多少は母校愛も残っている私としては、この問題がウソか誤解であってほしいと心から願うとともに、実際に悪湿度の高いものであれば、医学界の常識に照らして適切な責任の取り方をしてほしいと願うものである。
(注:医学会の常識に照らして、という言い方に不満な方もいるだろうね。しかし、くそメディアの世論操作で作られた「国民の常識」なんぞより、まだマシだろうと思っている。まして、今や警察・検察・裁判所の不正義、いやそいつらの組織的犯罪が国民に知れ渡ろうとしている時代なのだよ。だからここはひとまず「医療会の常識」に委ねるのだ。なにせゴマカシがひどいとわかれば、大学への非難が増え、大学そのものの存在意義が危うくなるのだから。)
そして、繰り返しになるが、学術的批判からどんどん個人的誹謗中傷へとずれていくこと、権力闘争に悪用しようとする連中が出てくることを危惧するものである。
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注意! 菅は医療も破壊する
みなさんは、規制改革という名の新自由主義的暴挙をご存知だと思う。そして、わが国の規制改革の中心は、米国からの市場開放要求に日本政府が応じる、ということに他ならない。
かつて、小泉竹中時代にはオリックスの宮内らが暗躍して、規制改悪を行い、一部の企業が儲け、多くの中小零細業者が抑圧された。この規制改悪は国内では財務省主導で行われている部分が大きい。
医療制度もまた、新自由主義勢力により疲弊させられてきた。そして、念願であった政権交代により、ようやく国民のための医療、国民皆保険制度の改善が進むと思われたのだが...。残念ながらスッカラ管の国民裏切りクーデター政権により、時計の針は元に戻されてしまった。
菅政権の危うさ、それは、全くの密室でさしたる議論もなく本来の民主党公約とかけ離れた決定が、突然なされてしまうことである。放射能に汚染された水を海に流す、という信じられない事件をみればそれがよくわかる。
今回、指摘したいのは、さる4月8日(多分..)に閣議決定されたライフイノベーション部門における規制制度改革事項である。
何と、菅政権は、よりによって、医療以外の法人が医療分野に参入することを推進しようとしているのである。
http://www.cao.go.jp/sasshin/kisei-seido/publication/230408/item110408_03.pdf (この12ページあたりから御注目下さい)
医療法人以外の法人が医療法人を巻き込む形で医業に参入して良い、ということは、おそらく米国からの圧力であり、国内でも一部大企業からの強い要望がある事は想像に難くない。そして、万が一、この閣議決定が大震災のどさくさ紛れに国会で可決されたら、医療はゼニ儲けとばかりにいろいろな大企業がなかば買収のような形で医業に参入してくるであろう。国民生活のインフラであり、国民の生命を守るための重要な社会的財産であるはずの医療が、新自由主義者、市場主義者の餌食にされようとしている。
なお、これと同時に今、注目すべきは次期診療報酬改訂である。そもそも2年毎に診療報酬を改定する、というのは官僚の都合であり、何ら法的根拠の無い事である。
官僚(課長クラス)が診療報酬を削る事で、官僚の業績と評価され、昇進の根拠となるだけの事である。そんな官僚のご都合に2年毎に振り回されているのが、われわれ医療従事者である。
そして、何より恐ろしいのは、財務省の医療費抑圧が大震災復興資金をタテに強まる事である。
あの歴史的な政権交代のとき、どんな公約であったか思い出してほしい。医療崩壊を何としても食い止めるため、世界標準に近い医療制度と医師数を確保しようとするものであったはずだ。20年以上にわたって2年毎に削られて来た医療費を世界水準に近づけるためには、診療報酬改訂の際に、3%近い報酬のupをめざさねばならなかったはずだ。ところが、前回の改訂ではまさにスズメの涙ほどのup、それも主として救急担当の大病院など一部が対象で、開業医はじめ多くの零細医療機関のほとんどはまたしても減収となったはずである。
確かに、今、東北の大震災、そしてとどまるところを知らぬ放射能汚染を考えれば、診療報酬を増やす事など国民の理解は得られないかもしれない。しかし、現実に被災地の医療の復興をめざすのであれば、診療報酬を増やし、同時に医師数も増やし、医療機関の再生あるいは立ち上げをもくろまなければ、達成不能であろう。
今は、あえて非常事態だから診療報酬改訂を2年延期し、診療報酬upをあきらめる、という選択肢もある。
最悪なのは、またしても過去の亡霊、財務省による医療費抑圧の再現である。これだけは、何としても阻止しなければならない。
菅が危険なのは、自民党以上に強硬に突然に新自由主義的、市場原理優先的施策を行ってしまう可能性が高い事だ。
いまだに医者は儲けすぎ、と洗脳された国民が多いことと思うが、診療報酬は日本の医療のレベルを維持するためには、そこそこのレベルでなければならないのだ。それが崩されたから医療崩壊が全国的に進行中である事をユメユメ忘れないでほしい。
儲けすぎというなら、儲すぎた一部の医療機関のカネからそれなりの税金を納めれば済むだけの話である。
医師として、一医療人として、より多くの国民を助けられる医療制度にしたいと願うならば、今すぐすべての患者に菅内閣の危険性を告知すべきである。
アホ菅一派につき 今一度確認しておこう。
アホ菅一派とは
1)アホ菅一派=民主党ではない
2)アホ菅一派は、革命的政権交代の意義をすべて潰すために存在する
3)アホ菅一派は、かくれ小泉竹中政権である
4)アホ菅一派は、民主党内のクーデター勢力である
5)アホ菅一派は、日本を、日本国民を売りさばきながら延命をはかっている
6)アホ菅一派は、独断専行の北朝鮮的内閣を構成する
7)アホ菅一派は、密室談合記者クラブメディアのオトモダチである
8)アホ菅一派は、官僚の野望を満たすためなら、国民の命を無視する
9)アホ菅一派は、放射能汚染の実態を隠蔽し、多数の子どもたちを被爆の危険にさらす殺人鬼である
10)アホ菅一派は、過去のいかなる政権より無能である
11)・・・・多すぎてくたびれた...
なお、4月24日には日医の代議員会が開催される。若い先生からはなかなか信頼されない日医ではあるが、代議員会に出席する先生方の中には、アホ菅一派の危険性に気付き、対米隷属方針、財務省の医療抑圧政策に何とかして立ち向かいたいと思う先生が増えて来ているようだ。まだ不十分ではあるが、日医が社会保障制度の要である医療制度の改革のため、極悪非道な勢力に負けないで強いメッセージを発信し停くれる事を心より願う。今後も日医の方向性を確認してゆく必要がある。
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メディアのだいべん
年は開けてしまった。だが、新年の抱負を考えたり、未来を夢見る前に、どうしても総括しておきたいことがある。それは、悪質極まりないメディアのことである。
“だいべん”と聞いただけで慌てる人はどれくらいいるだろうか?なにせ、“だいべんをもらす”ことは人生における最大の恥のひとつだと、固く信じている人達がいるくらいだ。
しかし、この1年を振り返ると、メディアは“だいべん漏らし”に終始していた。いや、意図的に漏らしていた。まあ、この場合、“だいべん”は、“大便”にあらず。
そう、“代弁”なのだ。
民主党政権を良しとしない勢力...つまりは官僚や、大企業や、長期政権の恩恵で利権まみれになっていた業界、そして利権をかすめとっていた旧与党、自民党の政治屋ども(植草先生は、これにアメリカ守旧派なども含めて悪徳ペンタゴンと呼んでいる)のうめき、あがき、悪態を、それこそ連日国民に向って“漏らし続けた”のが、今の新聞やテレビということなのだ。
昨年3月に勃発した小沢献金問題では、オニの首を取ったように小沢の“犯罪”を臭わせる報道が洪水のように流された。しかし、逮捕には至らなかった。いや、それどころか、心ある支持者、心ある政権交代論者は冷静に受け止めた。なぜか?
それは、報道の“うさんくささ”である。おそらくは検察リークに依存した報道を繰り返したと思われているが、これはほぼ間違いがない。経世会出身の小沢がカネにキタナいことをしていないはずはない、という“結論”が先にあり、あくまでも小沢を追い落とすことだけが目的であった。 だから、小沢の何倍も利権がらみでキタナいカネに手を染めているはずの自民党議員はほとんど問題にされなかった。報道姿勢が根本的に違った。これも、検察があくまでも小沢をターゲットにして情報リークを続けた結果である。だから、多くの国民は、メディアが長期政権に毒されていることに気付いてしまった。だから、小沢が党首を辞めても熱烈な支持者は支援を継続した。そして、あの上から目線のあほうの失言過多にも助けられたとはいえ、まじめな鳩山、強い小沢のコンビに政治を変えてくれることを期待したのである。
逆に“メディアのあざとさ”はどんどんネットを通じて暴露された。そもそも自民党に200億以上献金している経団連など大企業も不景気のあおりで広告の量的規制を始めた。だから朝日新聞など大手の新聞の広告収入は半分以下に減ったと言われる。だから、民主党が大企業優遇から庶民のために政治方向を転じては困る。メディアは大企業を“代弁”したのだ。
それだけではない。毎日はじめ主な新聞社は大量の聖教新聞を印刷することで収入を得ている。共同通信、時事通信なども写真を聖教新聞に提供することで多額の利益を得ている。自民党だけでなく公明党もまたメディアの偏向に力を発揮した格好だ。
政権交代が現実のものとなったあと、100日間のハネムーンピリオドなどどこ吹く風、メディアは交代したばかりの政権にインネンをつけ、揚げ足を取り、イメージダウンを狙う戦略を徹底した。
まず、検察のみならずメディア内にも民主党をターゲットにしてネタ探しする工作隊が存在するようで(ウワサでは朝日)、鳩山献金問題、そして小沢の新たな4億円が連日報道されるようになった。確かに、鳩山はちょっと手抜かりがあったのだろう。しかし、国民の側は、メディアの期待とは違い、さほどこの献金に興味を持たない。あの田原でさえ、先ほどの元旦朝まで生テレビで「鳩山献金問題をヤルと、視聴率が下がるんだよな..」とボヤくほどである。
理由は簡単。われわれは、自民党のカネのキタナさをうんざりするほど見せつけられて来たからである。企業から献金をもらい、“便宜供与”をやって、票をもらう、という“国民の税金による自公政権の延命工作”により、多くの国民はうんざりどころか、奈落の底の落とされたのである。
献金まみれの元政権政党が自前のカネを政治に使った鳩山をののしる、それを大々的に“メディアがだいべんする”、その構図があまりにミエミエであるがために、国民は嫌気がさしているのである。
各大臣と総理の普天間・辺野古に関するバラバラな発言、天皇陛下の30日ルールに関する小沢とハゲタの論争、また、藤崎がクリントンに呼び出されたというガセネタ...
いずれも、裏で守旧派の暗躍があったことが暴かれつつある。(無論、民主側にも軽率な点は多々あったが。)たとえば、辺野古については、工事に伴う莫大な利権が陰の争点であろう。天皇陛下の問題は、30日以上前から知っていたはずの外務省のミステークが裏にあったことや福田元首相も「是非、面会を実現してほしい」と要求していたことなど、最近暴露された話では、別に小沢は何一つ悪いことはしていない。むしろ官僚が不手際を隠蔽するために責任を政治に転嫁したものだろう。そもそも30日ルールなど、官僚が勝手に作ったものに過ぎない。悪質なのは、自民党が天皇陛下を政局に利用しようとしたことである。
藤崎とクリントンの話でも、結局、藤崎の方からクリントンのところへ行ったというのが真実で、藤崎が民主党にダメージを与えるために自作自演をやった、という説が有力である。これは、一部ではハゲタや藤崎ら“官僚によるクーデター”であって、それを確かめもせず垂れ流し続けたメディアはまさしく、クーデターの代弁者となっていた、ということである。
さあて、年末くらいはきちんとシメる文章を掲載したかったのだが,,、
(もう、新年になってしまったし...)
“だいべん”だけに、締まりのない話になってしまったことをお詫びして、昨年の総括を終わろうと思う。今年は、もう少し引き締まった政治を見たいものだ。
恐らく、鳩山、小沢はもう少し腰を据えて改革に取り組むだろう。経済状態さえ多少なり好転すれば、医療ももう少しマシな方向へ向かうはずだと信じたい。まあ、メディアは変わりそうもないね。メディアに期待は禁物だ。せいぜい、どんな工作を仕掛けてくるか、高みの見物といきますか。そして、ネガティブキャンペーンの成果を「世論調査」という名前で発表し続けるだろう。もはやくだらん報道に惑わされる国民は大幅に減っているはずだけどね。「世論調査」は、実は「世論操作」だということも知っているからね。ただ、あまりにしつこいからな...。
あ、私の文章もちょっとクドくなったかも...。
負けてられないからね...。(元旦朝生をちょっと見たら、あまりにえげつない民主党叩きで呆れてしまった...。さだまさしにチャンネルを変えて良かった...。)
何とか、今年こそ、医療制度改革元年と行きたいもんですね。
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『あほう』が語る『善良な医師も逮捕される理由』
次の文を読めば分かる。オザワの秘書に起こったことは、すべての日本国民に起こりうる。つまり、医師にも起こるのである。
http://www.comp-c.co.jp/pdf/20090528_issue.pdf
首相が「罪を犯す意思がない行為でも逮捕される」と公言する国
名城大学教授・弁護士 郷原信郎
5月27日の党首討論の中で、麻生首相の口から、耳を疑うような言葉が発せられた。
「本人が正しいと思ったことであっても、少なくともは間違った場合は逮捕される」
鳩山民主党代表が、企業団体献金の廃止の問題に言及したのに対して、麻生首相は、小
沢前代表の秘書の事件とそれに関する説明責任の問題を持ち出した。そして、鳩山代表が、
「小沢前代表は第三者委員会の場で説明責任を果たした」と述べた上で、企業団体献金を
廃止すべきとする理由について、「正しいことをやっていた、全部オープンにしていた。で
もそのことによっても逮捕されてしまった。ならばその元を絶たなければいけない」と述
べたことに対して、麻生首相は、次のように発言した。
麻生 いろいろご意見があるようですけども、まず最初に、先ほどのお話をうかがって、
一つだけどうしても気になったことがありますんで、ここだけ再確認させていただきた
いのですが、正しいことをやったのに秘書が逮捕されたといわれたんですか
鳩山 本人としては、政治資金規正法にのっとってすべて行ったにもかかわらずと。これ
は本人が昨日、保釈をされました。そのときの弁であります。
麻生 基本的にご本人の話であって、正しいと思ってやったけれども、法を違反していた
という話はよくある話ですから。少なくとも、それをもって国策捜査のごとき話にすり
替えられるのは、本人が正しいと思ったというお話ですけれども、本人が正しいと思っ
たことであっても、少なくとも間違った場合は逮捕されるということは、十分にある。
それは国策捜査ということには当たらないのではないかと私どもは基本的にそう思って
おります。
麻生首相は、政治資金の処理に関して、本人は正しいと思っていても間違っていた場合、
つまり、「正当だと思って行った処理が結果的に虚偽だったことが判明した場合」には逮捕
される、と述べた。今回の小沢氏の秘書の事件に関して「本人が正しいと思ったこと」と
いうのは、「政治資金収支報告書の記載が正しいと思っていた」ということであり、要する
に「虚偽だとは認識していなかった」ということである。その場合でも、間違った記載を
した場合は逮捕されると言い放ったのだ。
一国の総理が、国会の党首討論の場で、「罪を犯す意思がない行為」でも、結果的に間違
った記載をしたら逮捕されると堂々と公言したというのは、信じられないことだ。
刑法38条1項に「罪を犯す意思がない行為は、罰しない。」と規定され、犯意が存在す
ることが刑事処罰の大原則であることは、刑法の基本中の基本である。検察庁を含む行政
組織全体のトップである麻生首相が、その基本原則に反する発言をしたのだ。
西松建設関連の政治団体から小沢氏の資金管理団体「陸山会」に対して行われた寄附が
政治資金収支報告書の虚偽記入に当たるとされて秘書が逮捕・起訴された事件については、
そもそも、寄附者を政治団体と記載したことが虚偽記入に該当するのかどうかに重大な疑
問がある。つまり、資金の拠出者の記載を求めていない現行の政治資金規正法の下では、
実質的な資金の拠出者が西松建設であっても、寄附者として記載すべきは、自らの名義で
寄附という行為を行った政治団体ではないか、という点、つまり収支報告書の記載が客観
的に虚偽と言えるかどうかが問題となる。そして、仮に、客観的に虚偽だと認められた場
合でも、逮捕された会計責任者の側が、収支報告書作成の段階で虚偽だと認識していなけ
れば犯罪は成立しない。
そして、重要なことは、小沢氏側にだけに犯罪が成立し、同じ政治団体から寄附を受け
取っていた自民党議員側には成立しないとすれば、その理由は、「客観的には虚偽であるが、
虚偽だとの認識、つまり犯意がない」ということしかあり得ない。鳩山代表が、小沢氏の
側だけが逮捕され、自民党議員側は何もおとがめなしだということを問題にし、その際、
漆間官房副長官の「自民党議員には捜査は及ばない」という発言を取り上げているが、こ
の漆間氏の発言を正当化する余地があるとすれば、その唯一の理屈は「自民党議員側は犯
意が立証できない」ということのはずだ。
ところが、そこで、鳩山代表に対する反論として麻生首相が持ち出したのが、「犯意がな
くても逮捕される」という話なのである。これは、自民党議員に捜査が及ばないことを正
当化する理屈をすべてぶち壊す発言でもある。この考え方に基づいて、検察が捜査をする
とすれば、西松建設の関連団体から政治献金を受けていた自民党議員側もすべて逮捕しな
ければいけないことになる。ところが、ここで、麻生首相は「国策捜査」という言葉を自
ら持ち出しているが、虚偽の認識がなくても収支報告書の記載が誤っていただけで逮捕で
きるというのであれば、自民党議員側に捜査が及ばない理屈をすべてぶち壊しているに等
しい。
このような討論が、国会の党首討論の場で、真面目な顔で行われているという現実には
到底ついていけない。こういうことは、麻生首相がお好きな、マンガかギャグの世界でし
かありえないはずだ。しかし、現実に国会で首相がそういう発言をしたのであり、しかも、
信じられないことに、党首討論について報じる新聞に、この「犯意がなくても客観的に誤
っていたら逮捕される」という麻生発言を問題にする論調は見あたらない。法治国家にお
いては絶対に容認できない国会の場での首相の発言が、何事もなかったように見過ごされ
ているのである。
これは、単なる「間違い」とか「無知」というレベルで片付けられることではない。犯
意がなくても逮捕できる、首相が公言し、それが許容される。戦前の治安維持法の世界を
思わせるような恐ろしいことがこの国に起きている、という現実に、我々は向き合わなけ
ればならない。
===========================
ちなみに、この文章を紹介しているのは、週刊朝日の編集長、山口一臣氏。
看過できない党首討論での麻生発言
http://www.the-journal.jp/contents/yamaguchi/2009/05/post_77.html
ついでに、これも紹介しておこう。元検察の堀田力氏。例の第三者委員会で検察擁護の発言を長時間繰り広げたが、昨年発刊された『日本の論点2008』で、すでにその考えは述べられていたのだ。世論さえあれば何でもしょっぴける、とでも言いたいかのような論理構成は、正直、ぞっとする。特に、世論というものが、偏向したメディアによっていかようにでも作り上げられる現代においては...。
検察の正義とは何か
検察権の行使が正しいかどうかは、国民の納得が得られるかどうかである
http://www.t-hotta.net/teigen/seiji/080214_kensatsuken.html
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本日のなぞかけ:090303
1)自民大村とかけて...
「ひどい便秘のおっさん」と解く
そのこころは
「便塊(弁解)ばかりでガス抜きもできません」
2)定額給付金をもらうあほう総理とかけて...
「や〜さんの特殊な脳幹梗塞」と解く
そのこころは
「輻輳(服装)麻痺と開散(解散)麻痺」
(解説:下品な服装でホテルのバーを渡り歩き、大多数の国民が望む解散を無視)
<参考資料>
輻輳・開散麻痺 輻輳とは両眼の内方への運動のことであり、開散とは眼の外方への運動のことである。サルの実験では、動眼神経背外側近傍に中枢があるとされるが、ヒトでは明らかではない。ただ、Parinaud症候群で輻輳麻痺を合併するため、中脳網様体と背側部にその存在が想定されている
3)最近の朝日新聞とかけて...
「初めて上京したおじいちゃんおばあちゃん」と解く
そのこころは
「右も左もわかりまへん」
4)日本郵政の西川総裁とかけて...
「オウム病」と解く
そのこころは
「鳩にヤラれました。適切に処理しました(の、オウム返し)」
<参考資料>
おうむがえし〔アウムがへし〕【鸚鵡返し】
1 他人の言ったとおりに言い返すこと。「〜に答える」
2 和歌の詠み方の一。相手から詠みかけられた歌の一部だけを変えて、別の趣向で返歌すること。
3 酒宴の席で、相手の差す杯を干して、すぐ返杯すること。
(きっと2.だな..)
==============
それにしても,,
「朝まで生テレビ」についで「TVタックル」でも大村を見ちゃいましたが...
三宅にたしなめられるくらいだから...
相当にみっともない...
それにしても..
報道ステーションでも、ついに、「いますぐ解散・総選挙すべきだ」と星さんが言いましたね..。あとは、あほうが持っているのが『矜持(きょうじ)』か『狂気』か『凶器』か...
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中医協に注意強!
来年の診療報酬改定にむけて、また中医協が動き出した。何ともクサい感じがするのは私だけ?
なにせ、メンバーが下記の通りだしね...。
中央社会保険医療協議会委員名簿
平成20年10月22日現在
代表区分 氏名 現役職名
1.健康保険、船員保険及び国民健康保険の保険者並びに被保険者、事業主及び船舶所有者を代表する委員
小林剛 全国健康保険協会理事長
対馬 忠明 健康保険組合連合会専務理事
小島 茂 日本労働組合総連合会総合政策局長
勝村 久司 日本労働組合総連合会「患者本位の医療を確立する連絡会」委員
北村 光一 日本経団連社会保障委員会医療改革部会部会長代理
高橋 健二 全日本海員組合中央執行委員
松浦 稔明 香川県坂出市長
2.医師、歯科医師及び薬剤師を代表する委員
竹嶋 康弘 日本医師会副会長
藤原 淳 日本医師会常任理事
中川 俊男 日本医師会常任理事
西澤 寛俊 全日本病院協会会長
邉見 公雄 全国公私病院連盟副会長
渡辺 三雄 日本歯科医師会常務理事
山本 信夫 日本薬剤師会副会長
3.公益を代表する委員
牛丸 聡 早稲田大学政治経済学術院教授
◎ 遠藤 久夫 学習院大学経済学部教授
小林 麻理 早稲田大学大学院公共経営研究科教授
庄司 洋子 立教大学大学院教授
白石 小百合 横浜市立大学国際総合科学部教授
前田 雅英 首都大学東京都市教養学部長
4.専門委員
坂本 昭文 鳥取県南部町長
大島 伸一 国立長寿医療センター総長
長野 明 第一三共株式会社常務執行役員信頼性保証本部長
禰宜 寛治 武田薬品工業株式会社コーポレートオフィサー業務統括部長
渡辺 自修 株式会社メディセオ・パルタックホールディングス取締役相談役
松村 啓史 テルモ株式会社取締役常務執行役員
松本 晃 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社最高顧問
森 清一 株式会社エムシー代表取締役社長
坂本 すが 日本看護協会副会長
黒崎 紀正 日本歯科医学会副会長
◎印:会長
まず、第一に、このような人達が診療報酬を決定する権限を持っていること自体、非常にキケンではないか。この点がまず第一に検討すべきことである。厚労省の敷いたレールに対し、イエスマンが何人いるのか、あるいは現在の医療崩壊の現状およびその原因について、どのような意見をお持ちなのか? まず、すべてを国民に明らかにするところから始めるべきである。
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2月18日の中医協
2009/02/19 19:31 キャリアブレイン
中央社会保険医療協議会(中医協)は2月18日、調査実施小委員会と薬価専門部会を開いた。調査実施小委では、2009年度に実施する次の「医療経済実態調査」の実施案を厚生労働省が提出。調査実施時期を6月とし、調査対象やその抽出率をこれまで通りとすることなどで合意した。
(ここにはいくつも落とし穴?がある。調査対象が非常に少ないのに、定点観測でもない。つまり、毎年、いきあたりばったりで医療機関を抽出している。その抽出方法も非常に精度が疑わしい。つまり、全国の標準的な診療報酬を得ている病院・医院が抽出され、選ばれているという証拠はどこにもない。つまり、厚労省側で、いくらでも情報操作が出来るシロモノである。)
(ましてや、調査対象と調査方法が、病院会計から見て妥当性があるかどうか、その検討も不十分である。科学的根拠が不明瞭な統計を駆使するのが、官僚の得意技である。非常に非常にクサいのだ。)
(なぜ6月なのか? これも明らかにすべきである。6月だけで通年の医療費を類推するのは非常にキケンではないのか? ちなみに、6月は祝祭日がない、学会も少ない、4〜5月のゴールデンウイークの穴埋めに頑張る医療機関があるかもしれない、7〜8月には夏休みがあるから6月は頑張って稼ごうとする医療機関が多いかもしれない、逆に6月はサボろうとするかもしれない、年間を通じて、6月はどう言う位置づけなのか、まずその調査をした上で6月を提示しない限り、統計的に6月が1年間の1/12であるという証拠はどこにもない)
実施案では、調査を実施した翌年に本報告を公表する従来の方法を改め、調査年の10月に公表している速報値に一本化する案も提示したが、反対意見はなかった。
(速報値に一本化するということは、提示するデータを少なくするということである。またしても、ブラックボックスをさらに拡大するということに他ならない....)
(反対が出なかった...。これがまた、極めて異常であることは当然であろう。)
このほか、次回から年間(決算)での収支状況の集計が新たに始まるのに伴い、現在の調査内容を簡略化する方向などを提示したが、意見集約できなかった。
(この部分は、今後、極めて重要な意味を持つ。ようやく通年データを出そうというのに、厚労省は調査内容を簡略化しようという。要するに、ゴマカシの出来る範囲をあくまでも確保したいということらしい...)
一方、薬価専門部会では、08年度の薬価改定で積み残しになっていた「市場拡大再算定」のルールをめぐる議論をスタートさせた。
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■実調の本報告で「公益委員の意見を」
調査実施小委で厚労省側が提示した実施案は、
▽調査時期と報告時期
▽調査対象および抽出率
▽調査内容等の変更点
▽集計区分
の4項目。
このうち調査内容については、現在の「病院調査票」に、昨年4月の診療報酬改定で新設された「準7対1入院基本料」の算定状況や、緊急入院患者が年間200人以上居るかどうかの調査項目を追加する一方、
「現有の医業用建物の建築(改築)年月日」
「介護療養型医療施設分の許可病床」
「福利厚生費」
の3項目を廃止する方針を提示した。
ただ、「現有の医業用建物の建築(改築)年月日」の廃止に対しては、委員に「入院費用の原価の積み重ねには必要」(邉見公雄・全国公立病院連盟副会長)などの慎重論があり、遠藤久夫委員長(学習院大経済学部教授)は、「できるだけ残す方向で議論したい」と述べた。
(調査項目を減らしておいて医療費の原価を計算する、というのはいったいどういうことかな? どなたか、会計に詳しい人、教えて下さい。何がウラにあるのか?)
実施案ではこのほか、「一般診療所および歯科診療所調査票」における「現有の医業用建物の建築(改築)年月日」や「青色申告の有無」「従業者の状況」「青色事業専従者給与費」「職種別非常勤職員の給与月額」の項目を廃止する方針を提示。
また「保険薬局調査票」では、「調剤したすべての医薬品の数量(薬価基準の規格単位ベース)に占める後発医薬品の割合」を追加する一方、
「代表者または開設者の職種」「現有の薬局用建物の保有形態および延べ面積」「代表者または開設者の勤務状況」など7項目の廃止を提案している。
一方、調査結果の報告時期については、調査を実施した翌年に本報告を公表する従来の方法を改め、調査年の10月に公表している速報値に一本化する案を提示。
対馬忠明委員(健保連専務理事)が、「(本報告を)資料として保管しておいて、必要なときにすぐに出せる体制を取っておけば、必ず提出すると決めることはないのではないか」と述べ、邉見委員もこれに賛成した。
(これも、非常におかしい????)
藤原淳委員(日本医師会常任理事)が、「公益委員の意見を聴いて判断したい」と述べると、遠藤委員長は公益委員としての意見を次回に示す方針を説明した。
実施案ではこのほか、病院・一般診療所のデータ集計について、
「介護保険事業による収益のない医療機関のみの集計」(集計1)と
「介護保険事業による収益のない医療機関等と、収益のある医療機関等の集計」(集計2)
を従来通り実施する「案1」と共に、
集計1の対象施設を「医療・介護収益に占める介護収益の割合が2%未満の施設」に改めた上で、一般診療所に関しては集計2だけを行う「案2」
を提示した。
竹嶋康弘委員(日医副会長)の代理で出席した中川俊男氏(日医常任理事)は、
「『案2』を修正して、1%未満で区切ればどうか」と提案。
これに対し邉見委員は、「訪問看護などの在宅医療で介護報酬を得る中小病院が増える可能性がある」と述べ、原案による集計を主張した。
(こういうやりとりで、公正な統計が出てくるのか?? 統計学的に歪んだ資料ばかり出されてもな....)
■松浦委員「決算データ、原本の提出を」
この日の小委では、調査票に決算データの原本を添付するかどうかでも意見が分かれた。松浦稔明委員(香川県坂出市長)は、原本を添付することで、データの信ぴょう性を担保する必要があると主張。中川氏も、「基本的に松浦委員に賛成する」とした。
一方、渡辺三雄委員(日本歯科医師会常務理事)は、「基本的には松浦委員の考えは十分理解しているが、現場に戸惑いが出ることを心配している」と述べ、次回から原本を提出するのは時期尚早との認識を示した。
厚労省側は「決算書の出方を調べたが、様式がまちまちだったり、調査票の中で調べたい項目まで詳しく出ていなかったりする」「限られた時間の中で処理するのは困難」などと原本提出に慎重な姿勢を示した。
(厚労省が『限られた時間の中で処理するのは困難』などというのは、噴飯モノである。救急病院には限られた時間にすべての患者を受け入れさせようとしているのでは?)
(いや、それよりも、処理が出来ないから、処理対象を少なくし、処理項目を減らして、それで医業経営が正確に表現されるのか? 根本的に異常ではないか?)
■「優れた新薬ほど再算定の対象に?」
一方、薬価専門部会では、08年度薬価改定で積み残しになっていた「市場拡大再算定」をめぐる議論に着手した。前田雅英部会長(首都大学東京都市教養学部教授)は、部会では当面、市場拡大再算定や「薬価維持特例」など個別の課題を取り上げ、その上で改革全体の方向を議論する方針を説明。「今の段階で(改革の)全体像を描くわけにはいかないが、現時点での議論を集約して、次回に準備させていただく」と述べた。
市場拡大再算定は、新薬の年間販売額が薬価収載から10年以内に「当初予想の2倍以上かつ年間販売額が150億円超に拡大した場合」に適用される。薬効が類似している比較薬がない新薬の薬価を決める「原価計算方式」が適用された場合は最大25%、比較薬並みに薬価を設定する「類似薬効比較方式」の場合は最大15%薬価を引き下げる。
現行のルールでは、新薬に効能を追加する際に市場拡大再算定の対象になることが多いため、「イノベーションの阻害になっている」との指摘がある。
厚労省側は検討事項として、
▽市場拡大再算定がイノベーションの阻害になっているとの指摘について
▽効能追加の有無にかかわらず、市場規模が新薬としての算定時の予測より大きく伸びた場合、「使用実態の著しい変化」があったと判断すべきか
▽市場拡大再算定の除外範囲
など5項目を提示した。
日薬連の長野明専門委員(第一三共常務執行役員信頼性保証本部長)は、「患者に評価され、たくさん使われることは良い薬ほどある。そのような優れた新薬が、再算定の対象になったことがかつてあるのではないかという疑心暗鬼がある」「再算定で総枠規制をすれば、国内メーカーを含めて国内での開発をますます回避するようになる」などと、現行制度に不満を示した。
厚労省側は「効能追加なしに(販売額が)大きく伸びたものが対象になることは、企業側にとって非常に厳しいルールになる可能性が高い」とした上で、「使用実態の著しい変化」(販売額)を基に対象を決めれば、こうした問題の解決につながるとの認識を示した。
(どうやら、製薬業界にはそれなりの配慮を示すのが厚労省らしい。)
==================
さて、根本的にこの議論、歪んだ制度をさらに精度を落として実施しようとしている、としか見えない。
この、「医療経済実態調査」について、過去にいろいろな反論がなされているが、当局はまるで無視して、従来のデータねつ造方式を押し進めようとしているようだ。
いくつかの重要な反論は、こちらを読んでみて下さい。
1)新小児科医のつぶやき より
2007-10-27 医療経済実態調査を分析
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20071027
2)同じく新小児科医のつぶやき より
2007-10-30 医療経済実態調査をもう少し見る
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20071030
(注、新小児科医のつぶやき については、
http://b-r.under.jp/trash/links/files/contents/pubric.html
から記事を探されると良いようです...)
3)日本医師会の反論はおちら。TKC会計事務所のデータを使っており、少なくとも厚労省の統計よりは実体に近いと思われます。
緊急記者会見:医療経済実態調査の問題点を指摘
日医ニュース第1109号(平成19年11月20日)
http://www.med.or.jp/nichinews/n191120c.html
日医が作成した「TKC医業経営指標に基づく動態分析の概要」について解説した.
今回の解析には国公立病院が含まれていないものの,
(一)診療所五千四百十七件,病院七百件と客対数が非常に多いこと,
(二)定点観測を行っていること,
(三)年間で前年と比較できること
─が「実態調査」と大きく異なるところであり,信頼性が高いと強調.その分析結果によると,
(一)病院・診療所,個人・法人の四区分のいずれにおいても減収・減益となっていた,
(二)診療所においては,保険診療収入が,ほぼすべての診療科で減少し,経常利益率もほとんどの診療科で低下していた,
(三)損益分岐点比率は,「危険水域」と言われる九〇%を超えており,特に外科(無床・院内処方)では一〇〇%を超えていた,
(四)病院でも,すべての医療機関で経常利益率が低下し,損益分岐点が九〇%を超えていた
(一)基本的に定点調査ではないため,調査年によって,病床数,従事者数の平均が異なることから,医業収入も正確に把握できていない,
(二)個人と法人を合わせた「全体」費用や収支差額が掲載されているが,個人の費用には院長給与などが入っておらず,前提が違うものを合算するのは適当ではない,
(三)今回の調査では,統計上は「外れ値」と呼ぶべき,かなり特殊なケースを含めた処置をしており,統計調査としては不適切,
(四)六月単月を対象としているが,六月には発生しない費用は捕捉できず,収支の差額に影響を与える
日医が行った「診療所開設者の年収に関する調査結果」についても説明.
個人診療所開設者の手取り年収は,平均で千七十万円,
最も高い五十五〜五十九歳でも千四百七十万円であった.
この平均値は中小企業の経営者や金融・保険業の部長クラスと同程度であり,法外に高いとは言えないと主張.◯
また,一部マスコミで,病院勤務医に比較して,診療所院長の給与が高いとの報道がなされた点についても,「院長には経営責任があること等を考えれば,診療所院長の給与は決して高いものではない.むしろ,病院勤務医師の給与の低さこそが問題である」と強調.
4)保険医協会からも...
●談話/医療機関経営の実相を反映しない医療経済実態調査の分析と報道に抗議する●
経営部会副理事長 内田亮彦
厚生労働省が11月2日に医療経済実態調査(速報)を公表した。この調査は医療機関の収支の状況や従業員の人員や給与など経営状況を調べ、次期診療報酬改定の資料とするものだが、10月4日と27日に経済財政諮問会議の民間議員が診療報酬の大幅なマイナス改定に言及し、10月19日には厚生労働省より医療制度構造改革試案が出されるという、この間の医療費抑制の流れに沿うタイミングで公表されたところに、調査の意図するところが伺える。
これを受けて、新聞報道では、京都新聞が11月2日の夕刊で「開業医、黒字月228万円」と報じ、翌3日の日本経済新聞が「開業医の高収益鮮明 利益34%、民間病院の1%に大差」と報じるなど、個人立の開業医の「収益」の高さを印象づける記事が踊った。これを見た人は恐らく、開業医というのは月収が228万円あるのだと受け取るに違いない。
しかし実際はそうではない。報道された228万円という値は、収支差額というもので、医業収入から医業費用を差し引いたものである。しかし、この医業費用には従業員の退職金の引き当てや借入金の元本返済(年454万円、月にして約38万円)、医療機器の更新費用などが含まれておらず、院長の個人所得とイコールとはならない。このことは調査結果の中で留意事項として明記され、収支差額が明示されるたびに注として記載されるなど、取り扱いにあたっては十分な注意が必要だと推し量られるにも関わらず、新聞報道では金額のみが見出しにうたれ、そのままでは読者に誤った印象を与えかねず、誤報と言っても過言ではない。以前から指摘してきたことであるが、いつから報道機関は政府の広報機関に成り下がったのであろうか。
また、収支差額の伸び率は前回2年前の調査に比べて0・9%増となっている。これは今回調査において平日の日数が1日多い22日であったことが大きく影響しているのであるが、調査結果はそのことにまったく触れていない。それを踏まえて補正すると、伸び率は逆にマイナスとなる。一方、医業収入の伸びはマイナス2・9%で、加えて医業収入の伸びを医業費用の伸びが1・7%上回っており、徹底した経営努力がかろうじて収益の悪化を食い止めているのが現状である。
そして何より、収支差額の数値が平均値であるというところに最大のトリックがある。詳細が公表されている前回調査分を見ると、平均値は226万円であるが、中央値(順に並べて真ん中の値)は約170万円であり、最頻値(数の最も多い区分)は100万円150万円(17・5%)であった。また、150万円未満の診療所は全体の44%にのぼり、医療機関間にも大きな格差構造ができ上がりつつあることが分かる。このような分布の場合、平均値を代表値として用いるのは不適切である。
であるにも関わらず、調査結果公表後の4日には、財務省が財政制度等審議会の合同部会で、診療報酬本体の5・3%マイナス改定を指摘し、同審議会も診療報酬の大幅な引き下げを求めることを決定するなど、診療報酬の引き下げへの方向付けが着実になされてきている。しかし、医業経営の実態とはかけ離れたデータや報道によって、医療費抑制の道筋がつけられようとしていることは甚だ遺憾で許しがたい。
医療費は削減すればよいというものではない。安心安全で信頼される医療の実現に向けて、何が必要なのかいま一度問われなければならない。そして、それこそ診療報酬のあり方を考える議論の中心に据えられるべき課題である。
◇
本談話は「京都新聞」11月12日付朝刊で報道された。
【京都保険医新聞第2509号2005年11月21日1面】
====================
要するに、過去の反論でも明らかなように、厚労省の方向性に準拠した『中医協』の議論で私たちの診療報酬が決定されるのだが、これだけの医療崩壊になっても、厚労省の方向は変わらない、ということです。『中医協』を廃止し、新たな実務委員会(医業の中身がわかっている人だけで)で検討しないと、ますます大変なことになりそうです。
今年も、『中医協』から目が離せません。
<追伸>
09/01/14 中央社会保険医療協議会
第128回診療報酬基本問題小委員会議事録
ってのを読むと、大変なことが起こっていると実感する。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/txt/s0114-5.txt
なにせ、あのデタラメ5分ルール(厚労省が、日常の外来診療時間とは関係のない時間外の診療時間を使って、あたかも5分が適当だとねつ造したデータに基づくルール)すら、全参加者が了解した事項である、との基本姿勢。とにかく、この委員会の遠藤久夫小委員長自体が、そういう発想の持ち主だ。
一方、支払い側の対馬忠明委員などは、どんな手を使っても、診療所の再診料を引き下げて、病院に持っていこうと考えている...。それに対する医療側の反論(ほとんど日医の先生方だが)も全く不十分だ。このままではいいようにゴマかされそうだ..。
結局、医療崩壊に対する根源的な議論はなく(当然と言えば当然ではあるが..)、与えられた限られたパイをいかに分配するか、だけの議論であり、ほとんど統計のお遊びだ。絶望的な気分になるね。
中医協など、直ちに全廃すべきだと思う。全く統計学的にもデタラメだし、社会的意義もない。
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「風邪のたより」 from KYOTO
開業医になったおかげで?、かつてないほど風邪の患者さんを診ています(いちおう、神経内科専門医ですが...、そんなこと言ってられん!)。
前にも書きましたが、咽頭後壁の小さな水泡(リンパ濾胞の腫れ)がインフルエンザ、特にA型を見抜く上で大切ですので、一生懸命「はい!、お口を開けて。『え〜〜』と声出してみて!」と、口の奥をのぞくのですが...。いや〜〜、たくさんあびせられますね...。
真正面から咳やらくしゃみやら...。
よく、感染しないもんだと、自分でも感心しております(あ、年のせいで鈍いって・・?)。
ですが、カゼ、風邪、かぜ、...、なかなか難しいですね。的確に診断し、処方を出すのは並大抵ではありません。おそらく、大量に「誤診」しているかも..です(汗)。
それにしても、小さなクリニックでは、いろんな風邪の流行の変化、といいますか、どんどん症状が変わってくるのに驚くことがあります。ちなみに、ウチではどの時期、どんな風邪が多かったか、経時的に書いてみますね。
●昨年12月はじめから、急激に増えたのは、咽頭痛で始まり、咳が長引く風邪でした。はじめ困ったのは、昨年は咳が長続きするときは、エリスロシンで結構切り抜けられたのに、今年は今イチ効かないのです。その後、試行錯誤を繰り返し(今でもこのタイプ、結構あります)、ジスロマックとホクナリンテープが結構効くことがわかりました(つまり、咳喘息の治療という感じ)。
●この頃、やや頻度は少ないものの、咽頭痛が強く、咽頭後壁の発赤(小石状とでも言うのかな?)がひどいタイプもある程度来られました。こちらは、とりあえず古典的なABPC(アモリンとかサワシリン)が初期に結構有効でした。あ、オーソドックスなメイアクトなどセフェム系もね。ただ、そのあと、咳喘息タイプに移行するのが半数くらいでしたかね...。開業医としては、1回の投薬でよくなってほしいんですが...。
(お薬もらったのに、ちっともよくならない! って言われるとつらいですね..)
●さて、12月の下旬、ついにわがクリニックでもインフルエンザA型が検出されました。そして、年末のお休みまで、最後の1週間に5〜6例来られました。
●そして、今年に入り、1月は、やはりインフルエンザが結構来られました。症状としては、「ちょっとノドが痛いと思ったら、どんどん熱が出てきて、体がだるい、頭、あるいは腰、まるいはあちこちの関節が痛い」という教科書的な症状が大部分でした。ただ、37℃ちょいくらいで、症状が軽いなと思いつつ、咽頭後壁を眺めて、「やっぱり検査しておきましょうか。」ってな感じで発見した例も4、5例ありました。患者数の少ない私のところでも、連日1〜2名の陽性がみつかりました。そのほとんどがA型であり、B型はわずか1例でした。なお、大部分はタミフルを処方し、確認できた範囲では、1例を除き服薬の翌日には著明に解熱し、痛みや苦しみもかなり改善しました。なお、原則としてタミフルにせよリレンザにせよ5日分処方していますが、ムンテラとしては、「インフルエンザのウイルスが増殖するのを抑える薬だから、最初の2〜3日が大事なんだよ。あとは、症状が消えて、服薬がいやなら置いといてもいいよ。」ってぇのがわりと多かったかな...。(なにせ、備蓄が足りないのは明らかですから、無理に5日飲まなくてもいいと思うんですよね。周囲にうつさないよう、十分休んでさえくれれば...)
で、1月の大部分は、咽頭痛、咳の風邪とインフルエンザでした。
●でも、1月末から、腹痛、吐き気、軟便(時に下痢)そして、初期の発熱、ってのが増えてきましたね。多分アレですね、ウイルスによる感染性胃腸炎。10人に1、2人は、食事が全然入らなくて点滴、ってことでしたが、軽い人もいました。この風邪の場合、とてもかぜ薬を飲める状況にない人も結構いまして、まず2、3日は、胃腸薬のみ、って処方でしたね。で、2、3日してから咳や鼻水がやや強まる人達には、改めて風邪薬を処方、ってこともありましたねぇ。
●そして、この2月に入り、いろんな風邪が混在していることには違いないのですが、先週末から今週にかけ、B型が3例出ました。高熱やら37℃程度やら、まだ症例が少ないのでいろいろ、って感じですが、いずれも咽頭痛、咳、鼻水がA型よりはっきりしてました。そして、困ったのは、私の得意な?咽頭後壁所見が、はっきりしないんです。どちらかというと、小石状発赤に近いのかな? よくわかりません...。
というわけで、本職の神経内科そっちのけ(じゃないんだけどね,,,(汗))で、風邪と闘っております。やはり患者さんにより、症状はさまざまです。教科書だけじゃダマされます。
ま、患者さんにわかってほしいのは、『風邪』でもこんなに難しいのに、救急で全部すぐに診断できる訳ないじゃん!、っていう現実ですかね。上にように、さらっと書きましたけど、中には、発熱、腹痛、嘔吐で苦しんで、私が診たあと、さらに救急病院へ2回も飛び込んだ患者さんもおられます。残念ながら、初期治療ですぐ全部治る訳ではありません。診断を間違えてなくて、治療も多分適切だったと思っても、それでも症状がひどくて救急病院を頼る例もあるんです。それだけ、人間ってのは一様じゃない、わかってもらえるかな?
さて、間もなく2月も後半に入ります。すでに花粉症の患者さんがちらほら来られています。風邪と花粉症が重なると、これまたややこしくなりますね。そして、中には軽い慢性副鼻腔炎の患者さんもいる、そして逆流性食道炎で寝ている間に胃酸が上がってノドが痛んで咳が続く例もある..。実際に、数例、PPI+ガスモチンで劇的に改善しましたからね。
家庭医とか総合医とか、えらいさんは勝手なこと言ってるけど、医療崩壊が激しい今、くだらん研修を考えるより、まず、目の前の患者さんを必死に診なきゃいかんでしょ? いくら資格作ったって、その研修の余裕がなきゃホントに必要な医師は研修受けられないんだよ。バッカじゃね〜の?
私は、やっぱ、研修医時代は内科と救急をまず最初にしっかりやるべきだと思うけどね。そのあと、専門を決めてその周辺をやりゃあいいんじゃないの? キホンに忠実にね..。
(あ、わたしゃ、大学出てすぐ基礎医学で5年過ごして、そのあと臨床に入った変わりダネですけどね...。でも、そのときの教授はともかく、基礎で過ごしたことは悔いはないですよ。いろんな後輩が、先生の実習を受けました、とか言って、つながってくれるし、学生集めてスキーに行ったり、いろんな人脈があとあと役立つことが多かったしね。)
あ、本題からずれてしまいました。ついでにもうちょっと...
最近、片頭痛の患者さん、よく来られます。,,というか、いろんな医院やら病院へ行って、適切な治療を受けられなかった患者さん、結構います。頭痛外来でも開設しようかな♪〜
ちょっと神経内科医が貢献できた気がします(ただ、やっぱり思うのは、昔は私も結構見逃してたんじゃないかな..。なにせ、病院の外来は忙しかったし、脳卒中関連の患者さんが多くて、頭痛よりも再発に神経尖らしてたからな...。今の方がやっぱりジェネラルに診ている気がします。)
以上、京都からの「風邪のたより」でした。じゃね〜♪〜
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医師増員を考える
医師増員について、激しい議論があちこちで闘わされている。だが、私が腑に落ちないのは、『医師不足』が明らかなのに、医師増員反対、の声が意外に大きいことだ。
まあ、劣悪な環境の中で働いていると、全体を見る余裕は無くなるかもしれない。あまりに理不尽な低給与で働かされていると、どうしても利益優先の考えが大きくなるのかもしれない。だが、結局は、政府が長年取り続けた医療費削減、医師削減の政策を根本的に転換させなければならない、という点ではさほど意見の違いはないはずだ、と思う。
ちょうど、日経メディカルで、医師増員に対するいろんなアンケートを出しているので、それを参考にして、私なりの意見をまとめてみたい。
では、さっそくデータを見てみよう。医師を増やすべきか? という問いに対し、2206名の医師+医学生が答えている。
医師は、増員賛成47.6% 反対37.6%(n=1925)
医学生は増員賛成41.6% 反対44.1%(n=281)
病院・診療所の勤務医は増員賛成49.4% 反対35.9%
いぽう、開業医は 増員賛成39.5% 反対45.6%
う〜〜む..、やっぱり、これからの自分の生活を考えた現実的な回答なんでしょうか?
なお、35歳以下では賛成、反対ほぼ同数。36歳以上は年齢が高いほど増員に賛成が増えるという...(う〜〜む、私って、やはり高齢者?...)
では次。医師不足を解消するために進めるべき施策は? という問いに対し、2206名の医師+医学生が答えている。
増員反対派では
1位 勤務医の労働環境の改善
2位 医療事故における訴訟リスクの低減
3位 医療事故における刑事処分の見直し
4位 産科、小児科、救急、へき地医療への支援
5位 女性医師の離職防止・復職のための支援
6位 医師配置基準の見直し(常勤ポストの増加)
7位 臨床研修医制度の見直し
8位 コメディカルの増員、ルーチンワークのサポート
9位 指導医、大学教員の待遇改善
10位 病院機能の集約化
11位 専門医数のコントロール
12位 在宅医療の推進
13位 崩壊した医局制度の復活
14位 医師増員
いっぽう、増員賛成派の意見は、
1位 勤務医の労働環境の改善
2位 医療事故における訴訟リスクの低減
3位 産科、小児科、救急、へき地医療への支援
4位 医療事故における刑事処分の見直し
5位 女性医師の離職防止・復職のための支援
6位 コメディカルの増員、ルーチンワークのサポート
7位 医師配置基準の見直し(常勤ポストの増加)
8位 指導医、大学教員の待遇改善
9位 医師増員
10位 臨床研修医制度の見直し
11位 病院機能の集約化
12位 在宅医療の推進
13位 専門医数のコントロール
14位 崩壊した医局制度の復活
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さあ、これを見てどうですか?
私は、増員賛成派も反対派も、根っこは大して変わらないと思う。
あえて言えば、自分の生活を主体的に考えているのか、日本全体の医療を考えているか..
あるいは、現在働いている環境により、反応が若干違う、
その程度のことじゃないの?
やはり、このような対立軸をあえて鮮明にすることは必要ではないと思う。
しょせんは、医師増員というのは、医療を良くする手段のひとつであって、医師増員だけで解決する問題ではないということか。
それが証拠に、どちらのブループの意見を見ても、『医師増員』は5位以内に入ってないぞ。
1〜5位は
1位 勤務医の労働環境の改善
2位 医療事故における訴訟リスクの低減
3 or 4位 医療事故における刑事処分の見直し
4 or 3位 産科、小児科、救急、へき地医療への支援
5位 女性医師の離職防止・復職のための支援
で、3位と4位が入れ替わっただけであとは同じ。
1位と2位を見れば、結果は歴然。
●労働環境(主に、勤務時間と給与と仕事量の問題)・・つまり医療費(+医師不足?)
●訴訟リスク・・・・つまり、法的な環境整備
が最も解決すべき問題だと、みんなが感じていることなのだ。
医師増員に消極的な意見が意外に多い理由?
そりゃ、●医療費抑制政策に、明確な改善がみられない
●法的な環境整備が全く遅れたまま
そんな中途半端な状況で、医師だけ増やされても...という不満。
でもね、いずれにしても、ある程度の医師は増やすしかない。
それに応じて、医療費も増やさざるを得ない。
ワーキングプア歯科医、ワーキングプア弁護士、と同じ道を辿るのではないか?
それをみんな心配してるんだよね?
だから、私は、今、政権交代を力説している。
民主党が医師の味方?..そんなことはわからない。
でも、生活者主体、ということばがホンモノなら、必然的に、医療費は増える。
少なくとも、自民党政権では、絶対に増えない(補助金でごまかすだけ..)
自民党政権では、政策の転換はできない..。
だから、まず、政権交代。そこで未来がどう見えるか、それをわずかであれ、期待したい。
そういうことです。
===========
なお、不安をかき立てて申し訳ないが、ワーキングプア歯科医の実情を島根から報告しているので、ちょっとご紹介。(月刊保団連2月号 p38〜)
(1) 島根県の歯科医の月平均の診療報酬(健康保険分)
(注:歯科医では、保険の利かない自由診療の部分があるので、それは頭に入れといて下さい)・・・縦軸に医院数、横軸に診療報酬をとると、正規分布ではなく、診療報酬の最も低い群が最も多く、右肩下がりに、診療報酬が高くなるほど医院数が減る!
診療報酬が200万円以下の歯科医院が全体の69%
400万円以上は、10%
(二極化といっていいのかな?)
(2)島根県の歯科医の月平均のレセプト数
これまた、レセプト数50枚以下の歯科医が最も多い!以下、レセプト枚数の多い群ほど医院数がすくなくなる、という右肩下がり。
数字が書いてないが、グラフから類推すると、レセプト枚数200枚/月以下が、75%くらいありそうだ..。
ちなみに、島根県全体の平均では、214枚/月だそうだ。(これは少ない!)
自由診療の多い歯科と、われわれ医科では、直接の比較はできないが、もし、私のところが(開業3年ちょっと)レセプト枚数214枚だったら、借金と、月々の必要経費を差し引いたら、勤務医はおろか、研修医並みだぜ...。家庭の事情により、生活にどれくらいのカネが必要かはいろいろだが...私の場合だったら、せめて300枚/月は越えないと、ちゃんとした生活はできない..。
まあ、そういうこと...。
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というわけで、心理的に、医師増員に反対する医師が多い事情は、何となくわかる。しかし、わが国の実情を見れば、絶対的医師不足には間違いない。(医師は開業医、勤務医だけではない。行政に携わる医師、研究する医師、教育に携わる医師、企業で働く医師、など、医師の必要な環境はまだまだ増える!)いまだに偏在と言ってるのは、世間知らずだ。
医師を増やし、なおかつ、安心して医療に邁進できる環境を整備すること。それをめざすこと。それでいいのだ。
●勤務医の労働環境の改善
●医療事故における訴訟リスクの低減
●医療事故における刑事処分の見直し
●産科、小児科、救急、へき地医療への支援
●女性医師の離職防止・復職のための支援
これだけでも、『医師増員』と同時に叫び続けるのだ。
(むろん、6位以下にも、重要な課題が山積みだ!)
余計な対立など、どなたかの思うツボだ。気をつけろ!
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嘉山先生の講演
山形大医学部の嘉山孝正・医学部長が2月4日、大学医学部の危機、医療崩壊に関する講演をされたそうです。医師数、医療費の問題から、独立行政法人のワナから、医師の給与に至るまで、重要なポイントが語られています。
CBニュースより
大学医学部の危機山形大・嘉山医学部長
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/20486.html
この講演で使われたスライドはこちら
http://lohasmedical.jp/news/pdf/kayama1.pdf
講演内容は以下の通り
山形大の嘉山孝正医学部長は2月4日、文部科学省が全国の大学病院の院長らを集めた「国公私立大学医学部長会議」で、「大学医学部の危機正しい情報の共有」と題して講演し、「大学がやらなければならない教育、研究、高度先進医療が全部危機にひんしている。大学人として、きちんと意見を言わなければならない」と述べ、医療現場から意見を発信していく必要性を訴えた。嘉山氏の講演の模様をお伝えする。(新井裕充)
■教育、研究、高度先進医療が危機に
先生方、時間を頂きましてありがとうございます。今、いろんなことで日本の制度が疲労していると思いますが、一番大事なのは、先生方も含めてわれわれが正しい情報を持っていないことだと思います。 で、きょうは(予定の説明時間が)5分なんですけども、ちょっとお時間を頂きましてエビデンスだけを。 先程、(文科省の)新木(一弘・医学教育)課長が(エビデンスの重要性を)おっしゃったが、エビデンスだけを述べますので、これを先生方がどのように感じるのか、現場に帰ってから教授の先生方にお伝えください。
(スライド2)まず、大学がやらなければならないことは、教育と研究と高度先進医療なんですけども、これが全部、危機にひんしているのではないかと、わたしは考えています。 もちろん、先生方には「釈迦に説法」ですが、要するに、「われわれのロジスティックスが完全に崩壊している」ということを述べたいわけです。 医師の定員増の時に、舛添(要一・厚生労働)大臣が「お金を用意します」ということをおっしゃったわけですが、なぜ文部科学省が、例えば北大の学部長が、あの時、定員増がなかったわけですよね。
※ 医学部の定員増に関する北大医学部長の見解は、北大広報誌のPDFをご覧ください。
http://www.med.hokudai.ac.jp/ko-ho/pdf/2008-10-n37.pdf
(定員増に必要な教員の)人件費がなかったということはですね、いいですか、この(スライド4の)昭和31年にできた大学設置基準で、(720人までの)学生数に対する教官の数が(140人と)決められているわけですよね。 その後、教官の数が少しずつ増えたので、元に(医学部の入学定員を最高だった1981年の8360人に)戻しても、文科省としては「純増できない」ということがあるんですよね。 (舛添厚労相が設置した厚労省の)安心と希望の(医療確保)ビジョン会議で、われわれが「150人」と出したのは、これ(教員数)を変えない限り、文部科学省は財務省に何も言えないと思います。
従って、昭和31年の教育内容と今では全然違うので、これを150人に変えることによって初めて、純増の、教官数が増えます。これを変えない限り、絶対に駄目だと思います。 それから、(大学)病院の方もですね、高度先進医療をやっているといっても、教官数が減少してきている。 これ(スライド5は)、全国の「国立大学附属病院長会議」で出した資料ですけれども、千葉大学(医学部附属病院長)の河野(陽一)先生が記者会見しましたが、今まで5060円ぐらいでやっていたものを、30円でやらなきゃいけない。
国立大学病院は、こういう状況になっています。これは結局、文部(科学)省が悪いわけではないし、厚生(労働)省が悪いわけでもないし、実際はまあ、いろんな問題があるでしょう。(説明の)最後に結論を出しますけれども。
■国立大学の借入金は1兆円
あと、先生方、これ(スライド6)を見て驚かれると思うのですが、国立大学の借入金は現在1兆円。 これは、国大協(社団法人・国立大学協会)の資料です。ただ、法学部とか人文学部とかは借金はしませんから。 1兆円です。医学部がある国立大学は今、1兆円の借金があります。東大に至っては679億円。一番少ないのは大分大学で、53億9459万8000円。
ちなみに、うち(山形大)は126億あります。 内訳は、先生方の手元にある資料(スライド7)を見ていただきたいのですが、これもね、非常に不思議なんですよ。 国民のためにわれわれが教育しているのに、借金を何で国家公務員が返さなきゃいけないんですか? こんな不思議なことをやっている、制度をやってる国はないんですよ。これも文部(科学)省が悪いわけじゃなくて、多分財務省が。
その次にですね、これ(スライド8)です。借金だけじゃなくて、医学教育の危機です。 これは、清水(孝雄)東大医学部長から頂いたものですが、あの東大ですら、昨年(2007年)基礎系に行ったのは1人です。その前(06年)はゼロですよ。 先程、田原(克志)さん(厚労省医政局医事課医師臨床研修推進室長)が来てましたけれども、「卒後研修制度が
」なんて言ってましたけれども、わたしはもう、医療の崩壊どころじゃなくて、日本の医学、医療すべてが崩壊するんじゃないかと、非常に危機感を持っています。なぜならば、大学に(研修医が)戻らないからですね。いろんな制度的なミスがあったと思います。
で、これ(スライド9)が従来、われわれが育ってきた生涯教育ですね。これは大学がやっていたわけですけども、今や大学に人が戻って来なくなったというわけです。 それで、これ(スライド10)も、よーく考えると、非常に、僕ら不思議な人生を送っているわけですね。 一般の社会人でしたら、6年間の高等教育を受けて、その後に勤めて
。何でわれわれが「日々雇用」なんですか? わたしは32歳で助手になりましたが、32歳まで「日々雇用」で
。普通の社会では考えられないことですよ。
ここにお座りの文部(科学)省の方々は最初から公務員ですから、「日々雇用」ではなくて
(会場、笑)。 われわれは「ニート」というか、「フリーター」なんですね。30歳ぐらいまで。 こーんなことはね、あり得ないですよ。これを国民は何も知らない。退職金も切られる。人生設計は全く不安定。 で、「社会人学教育」の不在。一生懸命、研究と教育と高度先進医療をやっているわけですけれども、これで今の若い子どもたちが大学に集まるとはとても思えないですね。もちろん、志が高い人はいます。 でも、制度というのは、標準的な人が「そこを選びたいな」と思うのが制度だと思いますので、極端に志の高い人だけの制度をつくっても意味はないと思います。この辺もですね、先生方、後輩のキャリアパスをそろそろまじめに考えなきゃいけない時だと思います。
■医学部教授の時給は1690円
実際、われわれが何をやってきたかと言うと(スライド11を見ながら)、日本のある聖路加(国際病院)の有名な人は「日本の医学教育が悪い」と言いますが、実際には世界でナンバーワンの役割を持っているんですね。 ところが、その人たちの処遇っていうのは、これ(スライド12)、後でじっくり見ておいてください。高校の校長先生の方が、大学の教授より(給与が)高いです。
それから次はですね、これ(スライド13)は、大学(国立大学法人)と国立病院(機構)と公的病院の給与(比較)です。 これ、子どもたちがみんな知っちゃってるんですよ。こういうことを先生方も頭に入れておいてください。 あと、「一般勤務医の生涯所得は一流企業の社員以下」(スライド14)という数字が出ております。これは、わたしがつくったんじゃなくて、週刊東洋経済に出てますので。
あと、時間単位(スライド15)ですと、もっとひどいんですね。大学教授は4566円。 これは文科系の教授です。医学部の教授は1690円。とんでもない環境に置かれているということです。 これは、そもそもですね、これ(スライド16)が原因です。国内総生産(GDP)に占める公財政支出(学校教育費)の割合がですね、ビリから3、4番なんですよ。その前はビリから2番だったんです。
これは、文部(科学)省はなかなか声高に言えないので、わたしが徳永(保・高等教育)局長の代わりに言っているようなものですけど。 26位に上がったように見えますが、GDPが下がったからです。財務省が何と言おうと、これがエビデンスです。 もっと恐ろしいことにですね、(スライド17の)赤い部分、親が(教育費を)出しているんです。親が。
日本は明治以来、教育にはお金を掛けていないんです。教育と医療には。 これほどひどいっていうことを、先生方、エビデンスとして知っていただきたいと思います。 さらに、次の(スライド18)は奨学金です。 「メディカルスクール構想」なんて言っていますけど、「グラント」と「ローン」に分けると、つまり奨学金を「供与」と「貸与」に分けますと、日本はですね、(スライド19を見ながら)真っ赤っ赤です。
日本だけです。真っ赤っ赤。全部返さなきゃいけないんです。 例えば、ベルギーとか、「公的資金なので、返さなくていいよ」という奨学金制度になっています。 こういうことも先生方、「メディカルスクール」とかお考えになるときに、事実として頭に入れていただきたいと思います。 次はですね、これ(スライド20)、やっぱり医療費ですね。
ですから、われわれは、医学部は今、何が一番大変かと言うと、制度的に完全に疲弊させられて。 (新医師臨床)研修制度が一番大きいとは思うんですが、大学の教育がちゃんとしていないとかいろいろなことをいわれますが、高等教育費が世界で下から3番目、医療費が下から何番目。 こういう中で、世界一の医療をわれわれが頑張ってやってきたんですけども、もはや制度設計を完全に変えないと、大学の医学部そのものが崩壊しちゃうんじゃないかと思います。
事実、ある西側の国立大学のきれいな港町のある大学の教授はですね、「もう教授なんてやってらんない」と、大都会の教授がそういうことを思ってるんですね。 こうなってくるともう、基礎研究も崩壊します。そうすると完全に日本は、医学、医療、バイオの面で、最低国になっちゃうんじゃないかと。 わたしが言ってるのは10年後です。今はわれわれが支えていますけど、10年後にはそうなりかねない。10年後に直しても、また50年ぐらいかかりますよ。ですから、今われわれが立たなければいけないと思います。
■情報開示が基本
そのための一つ(の方法)として、これ(スライド21、22)は情報公開です。 今まで注射がいくらだったのか全然分からないので、ただ「注射」としてまとめてやっていたんですけども、情報を出した方がいいと思います。 うち(山形大)では、4月1日から全部やりますけど、ここ(スライド23)にあるように、「カイトリル錠」がいくらだの、「ツムラ」がいくらだとか。ただ、先生方はご存じかどうか分かりませんが、心臓マッサージ、あの心臓マッサージの医療費と、普通の町でやっているマッサージでは、大体、2倍から3倍、心臓マッサージの方が安いんですよ(会場、笑)。
そういうことが国民に分かるので、これはきちんと情報開示した方がいいと思います。情報開示することが、われわれの一番の基本だと思います。 それで最後にですね、これ(スライド24)は2年前に、東京大学の安田講堂で、南原繁先生の言葉というのを立花隆さんがやりました。 先生方ご存じのように、南原先生は東京大学の戦後の最初の総長です。 (06年)8月15日に、これをやったわけですけども、石坂公成先生はアレルギーの世界的な権威ですね。佐々木毅先生は、その時の東大の総長です。鴨下重彦先生もいらっしゃいます。
何をやったかと言うと、南原先生は時の総理大臣の吉田茂先生に「曲学阿世の徒」と言われたんですね。 「曲学阿世」の使い方を吉田茂首相は間違ったと思うんですが、「曲学阿世」というのは、実は「御用学者」という意味です。「御用学者」と言ったわけではないんですよ。 要するに、「言質をろうして世間を混乱させる男だ」と、吉田茂さんは言ったんです。
ということは、何が言いたいかというとですね、大学人は唯一オピニオンを出せる人間なんですね。 当時、戦後の時代でも、東京大学の総長はきちんと社会に対してオピニオンを出していたということであります。 きょうも、「上意下達」のような会をさせられていますが(会場、笑)、えー(会場、笑)、だって、質問もさせないんだ、厚生(労働)省。 あれ(新医師臨床研修制度の見直しなど)、質問なんかいっくらでもありますよ(会場、笑)。 (スライド25)われわれはですね、きちんと、大学人として、(文科省の)徳永局長がおっしゃっていたように、「独立」「自律」ということであれば、意見をきちっと言っていかないと。 他の産業の方々がわれわれを助けるようなことは絶対にやってくれませんので。われわれの後輩のため、あるいは国民のためにですね、医療、医学を守っていく必要があると思って、きょう、このようなデータを出させていただきました。どうもありがとうございました。(会場、大きな拍手)
更新:2009/02/06 09:07 キャリアブレイン
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この際、嘉山先生の書かれたMTproの記事も要チェック!
2009年1月20日掲載
キーパーソン・嘉山孝正氏に医療界の話題を聞く(上)
低レベルの医療・福祉・教育費を引き上げ,先進国の仲間入りを
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0901/090107.html
医療財源,ドクターフィー,国立循環器病センターにおける補助人工心臓の治験,医療事故調査,病気腎移植など,医療における問題をどう考えればよいのか。厚生労働省(厚労省)に医学部定員の1.5倍増を提案,実際に国策に反映させるなど,慧眼と行動力で注目を集めている山形大学医学部長の嘉山孝正氏に見解を聞き,2回に分けて紹介する。
第2次補正予算案が衆議院本会議で可決
昨年(2008年),医療従事者たちから発せられた医療費抑制策の問題点を指摘する声は,地域の医療崩壊を目の当たりにしている国民にも届き,各地で医療を守る運動が芽生えている。
そうしたなか,今年(2009年)1月13日,衆議院本会議で政府与党の示した第2次補正予算案が可決,参議院に送られた。
参議院で採否が決定しない場合,2月12日に法案は自動的に成立する。また参議院で野党が採決に応じない場合でも,憲法60条には衆議院の優越が定められており,3月14日以降に衆議院で再可決が可能となる。
つまり,この後衆議院内に大きな変動がなければ,政府の第2次補正予算に基づき2009年度の国家予算は動き出すことになるわけだ。
確かに,第2補正予算案では,厚生労働省(厚労省)の各研究会などで医療従事者たちから指摘された問題を踏まえ,さまざまな財政措置が新設,あるいはすでに設けられている項目の一部でも増額されるようだが,果たして日本の医療費はこの予算案で足りるのか。
医療費を含めた社会保障費の改善を閣議決定すべき
嘉山氏は財務省の書類(財務省ホームページ参照)を見て「増額は評価できるが,まだまだ足りない。国民総生産(GDP)に占める医療費の比率は,経済協力開発機構(OECD)加盟30か国中,現在21位(2007年)だが,少なくとも平均並みまで上げる必要がある」と言う。
また,国家予算に占める教育費について日本はさらに低く,先進諸国としては最低レベルだと指摘。医学部教官は医療と学生の教育,さらには医師の指導まで行っている現状があり不当に低額だとし「このままでは,医学部教授を目指す医師がいなくなる」と憂慮する。
同氏は「現在の医療崩壊と称される状況を招くに至った原因は,厚労省というよりも経済財政諮問会議,財務省の失政だった」と振り返り,「例えば高等教育費は,2兆円増額しないとOECDの平均にも達しない」という。
財務省では第2次補正予算案の文面に「徹底した無駄の削減」などとうたいながら,予算に2兆円規模の定額給付金の支給などを盛り込んでいる。
同氏は「国民が求めているのは厚労省の医療のビジョンでも示されているが安心と安全だ。今は医療や福祉など,社会のセーフティーネットの部分に不安を感じているから国民は安心してお金を使えていない状況がある。内需拡大と称して定額給付金のようなバラマキを行うよりも,医療や福祉に2兆円を使うほうが国民,有権者の安心につながり内需拡大をもたらすのではないか」と首をひねる。
また「こうした低額の社会福祉費社会のもとで被害をもっとも受けるのは,医療を受ける国民だ」とし,「医療費を含めた社会福祉費の増額を改めて閣議決定すべき」との見解を示した。
国のミスリードに,ドクターフィーなどのアイデアで対策
新しい臨床研修制度の問題では,大学医局の医師派遣機能を著しく低下させ,地域医療に大きなダメージを与えていることが指摘されている。福島県立大野病院事件のように,ハイリスクな患者の治療に対しては刑事訴追がなされたり,また民事訴訟が起きたりすることも問題となり,そうした診療科では勤務医や志望者か減少している。
ただし,嘉山氏は厚労省による医療費抑制策や文部科学省の国立大学運営費交付金削減策,社会の変化に対し,医学部長として手をこまねいて悲嘆していたわけではない。
例えば,山形大学の給与規定では純粋な宿日直手当てが1万4,000円であったのを2005年4月に1万円に見直すなどし,その浮いた分を(1)オンコール手当て6,000円/回,(2)時間外救急診療従事手当(救急部)8時間1万4,000円/回・16時間2万8,000円/回,(3)緊急時診療従事調整手当5,000円/回など,ハイリスク患者の治療に当たる医師への手当てとして捻出した。
同氏は「国立大学法人で原資が低額なため,手当てが十分とはとても言えないが,予算配分で大学本部や文系の学部とは激論も交わし納得してもらい,現場を見て学部長として取り組めることをやった」と言う。
また,診療報酬の見直しがあっても,増額分が医療施設内の赤字補填に使われることも多く「周産期医療や救急医療など,実際に処遇改善課題となっている,診療に当たる医療従事者の手当てが篤くならないのでは意味がない。ドクターフィーについても考えて欲しい」と舛添要一厚生労働大臣も指摘している。
ドクターフィーやインセンティブという考えについても嘉山氏は同大ですでに導入・実践済みだ。
2006年7月からは,診療従事特別手当,緊急時診療従事調整手当,医療機関における残業代未払い問題などでも,超過勤務手当て15時間に相当する額を診療従事教員に,また医員にも診療従事調整手当て1万円を新設するなど改善策を講じている。
また,現在どのような手術がハイリスクであるか,という定義がとくにないため,原資なども勘案したうえで保険点数3万5,000点以上のものをハイリスク手術とみなし,通常勤務時間外,休日に手術・麻酔に従事した医師に対し,10分の1を,執刀医,第一助手,第二助手,麻酔指導医,第一麻酔医,第二麻酔医に分配し支給している。
産科医療については,通常勤務時間内外に関わらず昨年6月から分娩業務に従事した産科婦人科医に9,0001万円/回を支給している。
スチューデントドクター制度で,医学生に高い意識と誇りを
新しい臨床研修制度が議論にあがったとき,嘉山氏は勤務医の偏在問題が発生することを予見。パンドラの箱を開けることになると警鐘を鳴らし,強く反対した経緯があった。
「地域医療の崩壊では,派遣医師の引き揚げなど各医療施設から大学病院が恨まれ,批判の的にされてしまった」と言う。しかし,多くの大学病院では,研修医のマッチングに非常に苦慮し,勤務医不足に悩んでいるのが実態だ。
一方で,先述のような同大学病院における熱心な取り組みの数々を医学生はきちんと見て取っているようだ。
同大では,文部科学省の科学研究費に対する応募において一流大学の指標である採択率20%を超え,平成20年度グローバルCOEプログラム(文部科学省ホームページ参照)も獲得しており研究の評価も高い。こうした努力もあって臨床研修のマッチングでも東北の大学病院のなかでは山形大学病院が一番研修医として残る率が高いという。
さらに,1月から同大ではスチューデントドクター制度を開始する。
これは,臨床実習前の大学4年生次に受ける共用試験の合格者を「スチューデントドクター」として認定し,指導医の監督を受けながら実際の診療を行うというものだ。
このことで,現在は医学部卒業後の初期研修時のスーパーローテートで行っているような教育を前倒しすることが可能になる。
同氏は「早い時期から学生の自覚や責任感を高め,医学の質の向上につながることが期待される」という。
官僚の天下りと国公立病院の勤務医不足の原因に共通点
また,国立循環器病センターなど6つの国立高度医療センターの独立行政法人化法案が昨年12月に可決されたが,この点については官僚の天下り先となり,高度医療研究の自律的なあり方に影響も出るのでは,という危惧の声もある。
嘉山氏は,官僚の天下り問題と大学病院・自治体病院の勤務医不足の問題には共通点があると指摘する。
それは,国家公務員の給与の問題なのだという。
同氏は出身高校の同窓会に参加したエピソードを紹介。
出席してみると,同じように能力の高かった人物でも,大学卒業後に選んだ進路で,民間企業と国家公務員とでは収入に大きな差があることが分かり,「大学病院教授でも自治体病院の勤務医でも国家公務員上級職(現1種)でも公という大義のため大きな責任を負い,中高年になっても激務をこなしている一方で収入が民間に比べ相対的に低いと思う」との感想を語った。
そのうえで「給料の高いところ,激務でないところ,訴訟リスクの少ないところを選ぶことは人間としては当たり前の感覚ではないか」とし,「医師だけでなく厳しい労働環境にある公務員全体の給与を上げ,そうした人材の流出を避けるべきだ」と強調した。
また,医療安全調査委員会(医療事故調査委員会)の問題では,厚生労働省の検討会で,日本麻酔科学会,日本産科婦人科学会,日本救急医学会,全日本病院協会の代表者とともに全国医学部長病院長会議の大学病院の医療事故対策に関する委員会委員長として出席した。医療安全調査に第三者と称しながら利益相反のある国の組織が当たることや,事故調査の判断が刑事罰につながることの問題点を厳しく追及している。
次回はこの医療安全調査委員会問題,それに関連して国立循環器病センターの治験で取り沙汰されている問題などを中心に同氏の見解を紹介する。(下に続く)
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長くなりました...。
とりあえず、(下)の方は、URLにとどめます。
2009年1月21日掲載
キーパーソン・嘉山孝正氏に医療界の話題を聞く(下)
医療の問題では,科学的判断こそが患者の権利を守る
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0901/090108.html
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私が嘉山先生にシンパシーを感じるのは、まさに『正論』だからだと思う。大学に対して、最近は特に若手?から厳しい意見が出ているのは事実。大学に多々問題が合ったのも事実。しかし、大学抜きの医学教育などありえない。大学人が誇りを持って働ける環境を作らなければ、『教育と研究と高度先進医療』の先は闇である。こんな重要なことを、すべて民間に任せるなど、とんでもないということは、いろんな病院を巡った先生方なら、きっと理解されると思う。
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