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医療経済の実態は?
厚生労働省の医療経済実態調査なるものが、実態をゴマカス手段として用いられ、すでにその中の「一部の数字だけが一人歩き」をしていることは繰り返し述べた。
しかし、中途半端な実態調査を見ても、なかなかその真実を知ることが出来ない。そこで、京都府保険医協会の広報紙に、具体的な数字を挙げて厚労省データを批判する文章が掲載されていたので紹介したい。同協会副理事長、内田亮彦先生の書かれたものである。
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「厚労省・第17回医療経済実態調査」について<談話>
4回連続のマイナス改定で診療所は15.6%の減益 医療経済実態調査で明らかに!次回改定で疲弊した医療機関全体の体力回復につながるプラス改定を求める
2009年11月10日
厚生労働省は10月30日、2009年6月に実施した、第17回医療経済実態調査の集計結果を中医協に報告した。
集計結果によると、一般診療所全体において収支差額は悪化している。
前回07年6月の165万4000円から、
今回128万3000円に低下し、
収支率は17.4%から12.5%に低下した。
一般診療所(個人)「入院診療収益なし」の収支差額は
前回07年6月224万1000円から、
今回204万8000円に低下し、
収支率は35.1%から30.7%に低下した。
収益、費用をみると医業収益は4.8%の伸びを示しているものの、
経費部分が11.6%の伸びを示しているために
収益が悪化している。
また、医業収益が4.8%伸びているとはいえ、保険診療収益は2.4%の伸びしかなく、自費診療や健診等の収益がそれぞれ50.5%、21.1%と高い伸びを示していることによる。
一方、費用については給与費や材料費の増加に加え、職員の福利厚生費や建物の賃借料、支払利息等の「その他の費用」が74%も増加していることが収益を悪化させている。
2001年6月時点の収支差額と今回の収支差額を比較すると
242万7000円が
204万8000円に低下し、
15.6%の減益となっている。
2002年以降連続4回のマイナス改定の影響が如実に表れており、このままでは地域医療を支えている診療所の体力も低下していく。
この発表を受けて、マスコミは今回も「開業医年収 勤務医の1.7倍」などといたずらに開業医と勤務医を対立させるように報道している。
報道に用いられている数字は個人診療所を除く医療法人診療所とその他診療所の院長の平均年収であるが、経営者という立場の開業医と、被用者という立場の勤務医の年収を単純比較することに、合理性は見いだせない。
医療法人の院長の多くは経営者の立場にあり比較的年齢が高い。勤務医は雇用される身分であり比較的年齢が低い。さらに個人診療所の院長の年収には、借入金の返済や建物の改築費用なども含まれておりそのまま給与とすることはできない。
条件の違うものを無理やり単純比較することによって、開業医から勤務医に報酬配分をシフトさせればよいという世論誘導をおこなっても医療崩壊は防げない。
今、厚生労働省に求められているのは、「格差是正」と称して開業医から勤務医に診療報酬の配分を付け替えるのではなく、低すぎる勤務医の待遇を改善できるようにすることと同時に、2002年以降のマイナス改定で疲弊した医療機関全体の体力回復につながるプラス改定であることを強く訴えたい。
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これを読めばこそ、実態が分かろうと言うもの。いまだに開業医が儲けすぎなどとマスゴミと一緒に騒ぐ勤務医は少なくなりつつあるが、このような、官僚による情報操作に乗ることは、結局いつか自分の見に降り掛かることを忘れてはならない。
財務省、厚労省の妄言は、きっぱり否定し、長年にわたって抑制されすぎた医療をもう一度再生することを目指さなければならない。
そもそも、一部の診療科だけの補助なんぞ、クソの役にも立つまい。医療は、全分野をまんべんなく網羅して機能するものであり、また、余計な制度設計のいじくりがますます医師偏在、地域医療崩壊を進めてきたと言う事実、歴史の重みを知るべきである。
特に、与党民主党の諸氏には、くれぐれも、本質を見誤らないよう、この文を読んで頂きたいものである。
そして、勤務医であれ、開業医であれ、国民の健康を維持し、国民の政権を守りたいという使命感を捨てず、正しい医療改革への道を訴え続けるべきである。
マスゴミが何を書こうと、事業仕分けで何が起ころうと、正しい政策を訴え、正しい政治が行われることを見守らねばならない。
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診療報酬改定、攻防が本格化 財務省、23%下げ要求へ
NIKKEI NET(15日 12:19)
財務省は2010年度予算編成で、公的保険や患者が医療機関に支払う診療報酬を23%引き下げるよう求める方針だ。行政刷新会議の事業仕分けで、眼科など収入が高い診療科への配分や薬価の引き下げを求める判断が出たことを重視。同報酬を下げても、医師不足などの課題に対応できると判断した。ただ、引き上げを求めている厚生労働省が反発するのは必至。年内決着に向けた攻防は難航が避けられない。
診療報酬は最近では2年に一度ずつ改定しており、来年度が改正の年に当たる。医師の技術料である本体部分と薬価などの総枠の増減は、政府が予算編成に合わせて年内に決める。財務省は(1)本体部分は最大でも横ばいに抑制(2)薬価は先発品の見直しなどで2千億円程度引き下げを求める方針。診療報酬1%の増減は国費800億円程度に相当する。
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予想通りの展開である。
財務省は、財政健全化が至上命題であり、コイズミ・竹中時代から変わってはいない。財務省は、国家財産が大事であり、国民の命など、興味がない。
カネがないから、あとは医者で勝手にやれ!、と言っているのと同じことだ。
財務省の方針の犯罪性は、「厚労省のねつ造した偏向データをそのまま使って説明しようとしている」ところにある。
厚労省のデータは、「ある目的」にかなうよう、「現実を反映しない歪んだ方法論」で得たデータであり、現実の医療状況を反映するものではない。
財務省の方針によって、多数の国民の生命が危険に晒される現実を直視しなければならない。
国民の命を守る、という究極のセーフティネットに対し、政府、民主党がどれだけホンキで取り組むか、これからが重要である。
なお、厚労省は、基本的に診療報酬引き上げを求めている。
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75歳以上別枠の診療報酬廃止を 厚労省、社保審に原案提示
NIKKEI NET (11/16 00:46)
厚生労働省は16日、社会保障審議会医療保険部会(厚労相の諮問機関)に、来年度の診療報酬改定で75歳以上を別枠で扱う診療報酬体系を廃止する原案を示した。2008年度に後期高齢者医療制度と同時に導入されたが「年齢で差別している」との批判が強まったためだ。
厚労省は後期高齢者医療制度も廃止する方針で、すでに新たな制度を設計する検討会を立ち上げた。厚労省は社保審に来年度の診療報酬改定で「救急、産科、小児、外科などの医療の再建」と「病院勤務医の負担軽減」も重点課題として示した。特に医療の提供体制が弱体化している分野に診療報酬を多く配分したい考えだ。社保審は診療報酬改定の基本方針を作成する役割を担っている。
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診療報酬改定の基本方針、救急など重点課題に厚労省がたたき台
2009/11/16 22:17 キャリアブレイン
厚生労働相の諮問機関である社会保障審議会医療保険部会(部会長=糠谷真平・独立行政法人国民生活センター顧問)が11月16日、政権交代後初めて開かれ、厚労省側は来年度に実施する診療報酬改定の基本方針の骨子案を提示した。
重点課題として、「救急、産科、小児、外科等の医療の再建」と「病院勤務医の負担軽減策の充実」の2点を掲げた。
有床診療所も含めた地域連携による救急受け入れを推進するほか、急性期後の患者を受け入れる後方病床や、在宅療養の機能強化を図る内容。手術の適正評価にも言及している。
一方、看護師や薬剤師など医師以外の医療従事者だけでなく、看護補助者といった医療以外のスタッフの役割も評価し、勤務医の負担軽減につなげる。
昨年度の前回報酬改定で掲げた「緊急課題」から、産科や小児科、勤務医の負担軽減を引き継ぐ一方、外科や救急医療に配慮する方向も示した。
厚労省は、25日に開く次の部会で取りまとめ案を提示し、基本方針の策定を目指す。
骨子案では、7月と8月に開いた2回の部会での意見を整理している。
重点課題のほか、
▽充実が求められる領域を適切に評価する
▽患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮した医療を実現する
▽医療と介護の機能分化と連携の推進等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する
▽効率化の余地があると思われる領域を適正化する
の4つの視点も列挙した。
具体的には、充実が求められる領域として「精神科入院医療」「歯科医療」「イノベーションの評価」を掲げる一方、「後発医薬品の使用促進」と「医薬品、医療材料、検査に関する市場実勢価格の反映」により、医療費の適正化を図る方向を示唆した。
このほか、がんや認知症医療、新型インフルエンザなど感染症と肝炎対策の診療報酬上の位置付けについても議論を促している。
医療、介護の機能分化と連携推進の具体策には、回復期リハビリテーションの機能強化を挙げている。さらに、効率的な急性期入院医療や歯科を含む在宅医療、医療・介護職種間の連携を推進する方向を掲げた。
患者にとっての分かりやすさや患者の生活の質への配慮として、医療の透明化の推進や重症化予防を挙げている。
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財務省は正直に?財政優位、人命無視の方向性で語っているのに対し、厚労省は難解である。
あるいは、油断できない詭弁がちりばめられていると言うべきか。
そもそも、充実が求められる領域、などというが、充実が求められるのは、全ての分野である。
歪んだ格差議論に持ち込んで、どこかを削ろう、とたくらんでいることは間違いない。
効率的な急性期入院医療 とか、医療の透明化 とか、曖昧な言葉の中に、スキあらば、点数を削ってやろう(つまり、効率化できるところはスル!)、という役人根性が見て取れる。
無意味な効率化が、医療を疲弊させたのみならず、いかに国民の不安そして、国民の被害を助長したか、素直に反省すればカワイイものを、いまだに改心できていないのだ。
病院勤務医の負担軽減 という言葉の裏に、「開業医は儲けているから削ってやろう」という意図がありありである。そのために、ここしばらく、マスゴミを使って、「ねつ造データの独り歩き」をさせて来たのである。
これまで、診療報酬改定の前になると、必ず医師を誹謗する記事やら、医師が儲けすぎ、という記事がマスゴミに出て、国民への刷り込みを懇切丁寧にやっていたのだが、政権が変わってもなお、同じ手を使っているのだ。
政治家が、医療の現状をどれだけ正確に把握できるか、能力が試されるのである。
民主党議員に対しては、くれぐれも、コイズミ・竹中路線の轍を踏まぬよう祈るばかりである。
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