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「朝まで生テレビ」で激論?−医療崩壊



TV朝日の『朝まで生テレビ』、久しぶりに途中まで見ました。「激論!ド〜する?!医療崩壊」というテーマが気になったのと、本田宏先生がどんな発言をされるか、というあたりが気になったもので...。でも、やっぱ眠いですね。開業医は土曜日も診察ですから...、さすがに最後までは見ませんでしたけど....。



 さて、討論ですが、田原と渡辺アナがいずれも「救急の『たらいまわし』がなぜおこるのか、『たらいまわし』をどうすればいいのか?」など、
『たらいまわし』の連呼で始まりました。

 まず、本田先生が口火を切り、例のOECDのグラフなどで、いかに日本の医師数が少ないか、その歴史などを説明。それに対し、自民党大村が弁解し、共産党小池が突っ込む、という展開。

 しかし、討論内容は発言者がかわるとどんどん飛んでいく。深まるというより、テーマが分散する傾向でした(いつもですがね..)。



 まあ、自民党大村が過去の政策の弁解と、効果の出てない最近の政策の有効性を早口でベラベラと強弁し、すかさず共産党小池や本田先生が、「それは違う!」と修正する場面が多数ありました。



 TV朝日の陰謀?か、なぜか民主党をはずし、共産党を目立たせた。小池と本田先生が並んで向い側の大村を攻める..。ちょっとヘンなパネリスト構成...。人選もちょっとね..。


   ===================

激論!ド〜する?!医療崩壊



今回は、医療崩壊の実情、原因、解決策を探り、

日本の医療再生に向けて政治、行政、医療機関、

そして国民がなすべきことは何かを

現場最前線で働く医師、医療関係者、政治家をお招きし、

日本の医療再生への道筋を徹底討論します。




司会: 田原 総一朗



進行: 長野 智子・渡辺 宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)



パネリスト:

大村秀章(自民党・衆議院議員、厚生労働副大臣)

小池晃(日本共産党・参議院議員、医師)



青木正美(青木クリニック院長)

石井苗子(東京大学医学部客員研究員、タレント)

小野崎耕平(日本医療政策機構 医療政策担当ディレクター)

河辺啓二(木崎クリニック院長、元農水省)

下村満子(ジャーナリスト・医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」前理事長)

菅沼定憲(元放送作家、がん患者)

本田宏(済生会栗橋病院副院長、NPO法人『医療制度研究会』副理事長)

村上正泰(評論家、元財務省課長補佐・厚生省出向「医療費適正化計画」担当)

堀口貞夫(主婦会館クリニック産科医、元愛育病院院長)

宮脇正和(「医療過誤原告の会」会長)



その他、医療関係者などが参加(東大などの医学部学生、元看護師、医師など50名)


   ================

 で、医師の労働環境の悪さ、医療費の低さ、医師不足の現状などが無節操に?論じられるんだけど、勤務医が多く開業しているという話題について、日本医療政策機構 小野崎耕平事務局長補佐がいきなり、勤務医の平均年収1500万円、開業医の平均年収2500万、なんて言うもんだから、ショックを受けましたけどね...。おまけに、参加者誰1人として、その数字に文句を付けない! ひょっとして、開業医の収入を勤務医に回せ、って結論に誘導してるんじゃないかとぞっとしました....。

小野崎さんはハーバード大を出た秀才という感じで、その後、いろんな統計資料を説明していましたね。医師の味方かどうかはわかりませんでしたが...、ただ、医師給与については、大本営発表を鵜呑みにしています。医師会が発表したTKC会計事務所の資料に基づいた数字の方がはるかに実態に近いでしょう。それによれば、個人開業医の手取り年収は1070万です。保険医協会も月収150万未満の個人開業医が全体の44%を占め、一部の高収入のクリニックが平均を押し上げているに過ぎないと報告しています。いっぽう、勤務医給与も1500万というのは比較的年齢の高い常勤医だけの平均であり、若い医師も含めた実態なら平均1000万未満でしょう。

  ==============

 さて、その後も議論はあちこちに飛びますが、わかってる人が見れば、まあ、日本の医療がなぜ崩壊したのか、その理由のほとんどは出たように思います。問題は、深く掘り下げられることなく話題が入れ替わったことでしょうか。

●救急専門医が少ない。アメリカの1/10しかいない。救急専門でない医師がみんな狩り出されて、本来、入院患者の急な事態だけに対応すればいいはずの当直業務が、夜間勤務になってしまった。

その結果、寝る暇なく働いて翌日も勤務という重労働が課せられている。

●その対策もなしに、いきなり新研修医制度を持ち込んで、医療崩壊を加速した。

●人口当り医師数は先進国で最も少ない。まして日本では働いてない医師も超高齢の医師も研究者も全部ひっくるめての数字。その数字でさえ、アメリカの現場で働いている医師数に大きく負けている。

●医師だけでなく、看護師も事務職も先進国の1/3〜1/5しかいない。それだけしか雇えないほど診療報酬を抑えてしまった。

●世界一高齢化が進んで医療需要が最も多いはずなのに誤った政策で医師の増加を抑えてしまった。

●出産時死亡は世界で最も少ない。これまで少ない医師数で最高水準の医療を提供してきた。しかしそれでも死亡例はある。産科医が3人以上いる施設なら救えた可能性のある症例もあるのだが、現実には1人か2人しか産科医を確保できない施設が多数ある。

●出産時死亡事故があまりに減ったので、安全と思い込みすぎているのではないか。

●助けようと一生懸命治療を行って、それで死亡したら逮捕というのが(大野事件)おかしい。

●かつて厚生省の吉村が書いた医療費亡国論を含め、政策ミスが続いた。経済優先、公共投資優先で、医療を潰した。医師数抑制と医療費抑制がコイズミ時代にさらにひどくなった。

●医療費を抑えた結果、医療機関の体力が無くなり、医師数を確保できず、労働環境はどんどん悪くなった。

●医療費の財源について、自民大村は消費税を力説した。小池と本田先生は、消費税だけでなく、所得税や法人税も含めて考えるべきだと反論した。埋蔵金の話を元官僚がしたら、すぐ大村が、「単年度しかもたない。安定した財源が必要」と、相変わらずの消費税ありきの発言。

●女性医師を活用する話。出産子育ての女性が働ける環境を整備せよとの意見多数。元看護師の学生も、「今の労働環境では辞めざるを得ない看護師が多い」ことを訴えた。


  ==============

 ま、ほかにもいっぱい討論はありましたが...。思い出したところだけ書きました(録画はしてないので...)。最後の1時間は見てません。



なお、ちょっと重みのない(失礼..)パネリストの印象を

大村秀章(自民党・衆議院議員、厚生労働副大臣)

 やはりこの人に医療は任せられない。弁解、強弁、ごまかしだけ。

小池晃(日本共産党・参議院議員、医師)

 珍しく、発言機会をたくさん与えられて大活躍。いちおう医師免許をお持ちなだけあって、まずまず正しい発言をしてたと思う。民主党がいないのはどう考えてもヘンだったけど..。

青木正美(青木クリニック院長)

 発言は多かったが、ちょっとしゃべり慣れていない。産科の問題、女性医師の問題で、正論を離された。

石井苗子(東京大学医学部客員研究員、タレント)

 医療のことも政治もあまりご存じない。まあ、女性医師問題、少子化問題で少し頑張った。

小野崎耕平(日本医療政策機構 医療政策担当ディレクター)

 いろんな統計をきちんとしゃべる秀才。そつはないが、上のようにねつ造データをそのまましゃべることもあり。解説者のような役割か。それなりの知識はおありのようだが、現場はあまりご存じない?

河辺啓二(木崎クリニック院長、元農水省)

 あまり印象なし。

下村満子(ジャーナリスト・医療法人社団「こころとからだの元氣プラザ」前理事長)

 もと、医療機関の経営に携わった経験から、診療報酬や医師の労働の過酷さを語る。ちょっと控えめだった。

菅沼定憲(元放送作家、がん患者)

 患者の立場から医師の話を。モンスターペイシェントはあかん、とか言ってたかな。

本田宏(済生会栗橋病院副院長、NPO法人『医療制度研究会』副理事長)

 まずまず期待通り?の働きか。最初は控えめ。徐々に、小池とつるんで大村批判。もしかして、共産党のオトモダチと思われたかも、ですよ..。医師数不足の話だけではないかと若い医師は心配してたかもしれないが、医療費不足の話もそこそこされていた...。

村上正泰(評論家、元財務省課長補佐・厚生省出向「医療費適正化計画」担当)

 あまり印象なし。財務省・厚労省の方針が医療崩壊を招いたことは肯定してたのではないかな。

堀口貞夫(主婦会館クリニック産科医、元愛育病院院長)

 正直、ちょっと押しが弱いというか、発言がおとなしいというか、医療界を代表してもっと若い現役のパネリストがほしかった...。

宮脇正和(「医療過誤原告の会」会長)

 控えめに話されていた。少なくとも私が見ていた範囲では、田原に発言を抑えられていたようで、過激な発言もなく、控えめな印象。あの中ではちょっとしゃべりにくいでしょうね。もっとも、患者の権利を感情的に話すような患者代表だったら、議論がもっとピント外れになったでしょう。

     ==============

 なお、フロアの参加者もいろいろ発言した。

東大医学部の学生は

「研修医制度を見直して計画配置をする案は納得できない」

と、はっきり言ってました。自民党大村は、いろんな議論を併せてまとめた結果だと言ってたが、非難ごうごうで、十分な議論されてない、研修医がレベルの高い都会の病院をめざすのは当然だ、研修が終わった後、医師の配置をどうするかの議論をする方がいい、などの意見が出てました。

また、別の医学生は

「小児科がいいと思っていたが、大学に入ると、小児科は大変だ、とあちこちで言われ、さっそく悩んでいる」と打ち明けた。

 なお、私の聞いている範囲では、マスゴミの罪についてはさらっと流しただけ。医療事故における医師の逮捕の問題(法律の問題)も、ほとんど話されず、でした。



 まあ、表面的な話が多くて、厚労省幹部や民主党など、重要なはずのパネリストがいないので仕方ないかな。でも、医療崩壊の原因が政府・厚労省の大失敗であることは、見ていた人はある程度わかったのではないかな。

最後の方を見ていた方は、ぜひ何か感想を書いて下さいね。



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