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大学医局の忘年会-その2(厳しい話)
大学の忘年会で、いろんな話を聞くのは楽しいものです。しかし、厳しいお話もいろいろ耳にします。
1)糖尿病は専門家が診る時代
ある糖尿病の専門家は言いました。
「かつては、インシュリンといっても、ラピッドとレンテくらいしかなかった。でも、今はどんどん製剤の種類が増え、治療の選択肢が広がった。治療にいろんな工夫が出来るようになって来た。だから、どんな研究会でも、どんどん出て知識を吸収すべきなんだよ。ところが実際に行ってみると、知った顔が少ないのが現実。同僚でも先輩でもOBでも誰でもいいから、もっと知識を吸収してほしいんだけど..。こんな状況では、専門家とそうでないのと、差がつきすぎてしまうよ。」
お〜まいが〜・・・
耳の痛い話です...。私も多少は勉強してるけど、最新の知識はどうか? 実際に糖尿病の患者さんも増えて来たし、もうちょっと頑張らなくちゃ...。
まあ、今はインシュリンを使う患者さんはほとんどいませんがね..。体重をあとちょっと減らしてくれればいい人ばっか..ですが。まず減りませんね..。困ったことです。朝バナナで太った人とか...。
2)リウマチの専門家の話
あるリウマチの専門家は言いました。
「リウマチも随分治療法が進歩しました。今、困ってるのは、知識もなく新しい薬をじゃんじゃん使って、白血球減少やら血小板減少になって慌てて大学に送ってくる医者。正直な話、開業してる整形外科医に多い。リハビリ(物療とか)ばっかりやってて勉強しないんだったら、治療は始めからこっちに任せてほしい。リウマチは内科が診る時代だと言いたい。そんなことやってるから、儲けすぎだの楽しすぎだのと言われるんですよね。」
お〜らっき〜
幸い?、そういう患者さんはウチにはおりません。でも、私も正直に言うと、きめ細かい治療ということになると、整形外科よりリウマチ内科の方がずっといいんじゃないかと...。整形外科でリウマチ専門みたいな先生、結構たくさんいますけどね..。どうなんでしょう?
ちなみに、もし私が難しそうなリウマチの患者さんに直面したら...
う〜ん、難しいですね。内科のリウマチ専門家、整形外科のリウマチ専門家、どっちも知り合いにいますからね。ただ、薬物治療について、どっちがより信頼できるか?、と聞かれたら...、今の所、6:4か7:3で内科かな? あ、あくまで、私の周辺の話です。
3)救命センターの医師が疲弊している
ある救命センターの医師は言いました。
ま、分かり切った話でもあるんですが、実際に聞くと、なおさら厳しい。
某大規模病院(救命センター)勤務の先生が言うには...、「土日は、あまりに救急が多くて、いくらベッドを空けても(つまり、強引に誰かを退院させても)すぐ満杯になります。ほんとは入院させたい患者でも、かなり帰ってもらいます。心肺停止、すぐ蘇生、みたいな患者が結構来ます。そういう患者で救急は精一杯。逆に、治療したら助かりそうな人が入院できない例はヤマほどあります。おかげで地元の周辺の先生からも苦情がしょっちゅうです。コンビニ受診は、ウチの病院では、いまだにものすごく多いです。はっきり言って、ほとんどの医者が疲弊してますよ。」
昔は私がいた病院みたいに、内科医しかいないのに、一人当直なのに一次救急病院の指定を無理矢理取らされてました。
(公立病院でしたから、取らせたのは自治体です。行政です。赤字を減らさなきゃ議会が病院予算を承認しない。せめて何か赤字を減らす手を打たなけりゃ予算がつかない。人手が少なくても現場が過労になろうとも、救急をやって患者を増やす、ということでないと予算が出ない。初めは抵抗していた院長も、はるかに年下の上司=つまり役人です=に本庁に呼びつけられ、年がら年中小言を言われ続け、やむをえず病院を守るためにみんな頑張ってくれ、と医局会で救急を始めようと説得を始めてしまった。当然、医局も抵抗するが、結局、病院を守り、患者を守りたいという意識で苦渋の決断をする。本庁は、病院側が自分たちの赤字を改善するために、病院側から救急をやると言った、と、責任は全部病院に押し付ける。まあ、こういう構図でしたな。ちなみに、公務員の世界では、事務職の方が、医師など技師職より出世(係長、課長、部長といった序列の上昇)が10年以上早いしより上に上がれる。この仕組みを治さない限り、国公立病院は自立できない。独法化で、ますます事務による支配が進んだと見るべきでしょう。)
いずれにせよ、昔は小さな病院も救急の一翼を担うことが多かった。しかし、医師不足、経営困難、一般病院から療養型病院への転換などで、次第に受け皿が細って来た。今は、それが急速に進み、救急の受け皿が急激に減少。患者は猫も杓子も救命センターを目指す。それで救急を全部受けろというのは無理に決まっている。
住民のコンビニ受診抑制、開業医の力を借りてでも病院側の負担を軽くする方策を進めないと、救急は成立しない。
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それにしても、今度の国家予算案もめちゃくちゃでござります。医療崩壊の改善に役立つような予算は、分かる範囲ではどこにもない。まさに、お役人の自己満足にしか過ぎない。相変わらずの、道路や公共事業と称する特定業者へのバラマキは、何のかわりもなし。国民の負担が増えるだけ。行政改革、公務員改革はどこかへ消えてしまった。あるのは旧態依然とした各省庁分捕り合戦のみ。ゼロベースで予算を考え直すことはどこもやっていない。このままなら医療崩壊まっしぐら間違いなし。
国に知恵なし、地方にカネなし、政治に信なし。そして、愚直な医師ほどヒマもカネもなし。
そして...
あほうに支持なし、国民に基本的人権なし。地方に病院なし...か。
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