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テロに屈した政府とメディア
世間を震撼とさせたであろう元厚生事務次官殺傷事件...
しかし、私は新聞・TV報道を見ていて、また別の暗澹たる気分に陥ってしまった。
やっぱり、メディアはおかしいんじゃないか? 何か、ニュースをみていても、およそピントがずれてるんじゃない?
襲撃された元事務次官の部下であったというモト知事浅野が言っていた...
「ふたりは、年金のプロで、年金改革にあたり、神様のような人だった」
確かにそうだったかもしれない...
でも、そう聞いても、この違和感はいったい何なのだ?
実は、昨日murajun先生が書かれたこの事件に関する記事を読み、次のようなコメントを送ったのだが...
murajunせんせい、貴重なエントリー拝読しました...
正直に申し上げますと...残忍な殺人事件であるにもかかわらず...私のアタマに最初に浮かんだのは
『厚労省の元事務次官!? つ、ついに... ま、まさか医師が犯人じゃないよな...』でした。
おっしゃるとおり、許される事件ではありません。しかし、今日までの厚労省の悪業を肌身で感じてきた私は.. 犠牲者が出て、かわいそう、という感情がありませんでした...
『よほど厚労省に恨みを持つヤツかな..でも、そんなヤツ、全国に何百万人もいるやんけ』
『いや、きっと、過去の年金の暗部を知っているから“口封じ”されたんちゃうか?』
などと思ってしまったのです...。
医師として、いや、平和を願う一国民として持つべきでない感情を持ってしまったことに、いささか戸惑っている私です..。
でも、人命の尊さを誰よりも知っているはずの医師である以上、人命をうばう行為は、断固として非難すべきだと思っております。
私は冷静な記事を書く自信がなく、この事件を取り上げるつもりはありませんでした。先生の勇気に感謝致します。
だが、このコメントを書いてもすっきりしない気分...胸につかえる何か..を感じていた。
そして、ついに、あの勝谷誠彦がTBSラジオ、ストリームで、私のもやもやの真相をを明らかにしてくれた。(コラムの花道はここをクリック!)
私自身もはっきり感じてはいたのだが...「時代背景が、極めて危険な状況」にある、というのだ。彼のすべてを信じるわけではないが、実に明解で、わかりやすい。
ネットでは、田母神論文にせよ、今回の事件にせよ、実は肯定的な意見が驚くほど多く流れているという。
朝日新聞がチラと書いていた“昭和の始めにも似た、不気味さ”ってのは、私にはよくわからないが、ちょっと違うと思ってる。
だが、この何とも言えない閉塞感というものが、日本全体を覆っていることは紛れもない事実なのだ。
===今の日本って???
私の手元に、週間東洋経済10月25日号がある。特集は『家族崩壊』。これを読むと、今の日本の状況がある程度分かるような気がする。
以下、要点を少し....
<「家族崩壊」の4つの側面>
(1)非正規雇用・貧困
企業が正規社員採用を抑制し、若者や女性の多くが非正規となって低賃金にあえいでいる。
●『結婚できない』若年の非正規雇用者比率が急増。
25〜34歳で結婚していない非正規雇用者の割合は、2000年から現在までに、
男性でおよそ5→12% 女性で30%→40%に増えた。
●貧困大国になった日本(相対貧困率は先進国の中で2位の高さ)
可処分所得の中央値の半分にも満たない清算年齢人口の割合を相対貧困率という。
日本は約13%で、アメリカに次いで、OECD諸国の中で2位に躍進!(?)
ちなみにデンマーク、スウェーデン、オランダなどは5〜6%
●日本の母子家庭は働いても貧困から抜け出せない(政府が働く貧困層に全く支援をしないのだ)
片親家庭の貧困率は約57%で、OECD加盟国中トルコに次いで2位!
ちなみに、北欧諸国は10%未満、フランス10%、英国20%、米国でも40%
OECD平均が20%だから、日本のヒドさはスゴい!
(2)長時間労働・過労死
●長時間労働が悪化
企業が非正規を増やして人員をスリム化したため、一人当りの仕事量がふえている。
過剰労働時間が週60時間を越える割合はどんどん増えており、30〜40歳あたりの働き盛りでは、20%以上になる(サービス残業を正確に含めればもっとひどいことに..)。
●日本は突出した長時間労働国
週50時間以上の長時間労働者比率は先進国で日本がイチバン!の28%
2位のニュージーランドは21%くらい。大多数の国は2〜7%くらい。
●増え続ける過労死と自殺
過労死の労災支給件数は1997で60件ほど、2007で350件を越える。
(実際の過労死は、これよりはるかに多いはず...)
自殺率は10万あたり25人を超える...
(3)女性の苦悩・少子化
●8割の女性は子供を欲しがっている
今も昔も、女性の8割は子供を欲しがっている。ただし、今は仕事との両立を希望する女性が多い。ところが、正社員の半数は出産後退職を余儀なくされ、若い女性は生活に余裕なく、環境も整わないため子供を持てない。
●子供を持たない女性が増えている
39歳で子供を持たない女性は、おそらくほとんどが出産を経験しないと思われる。
1953年生まれの女性では10%だったのに、1965年生まれの女性では25%近くに増えている...。
●子供ができたら仕事ができない
正社員だった女性の半数近くは出産後、無職となる。常勤で残るのも50%未満。
出産から6年経っても、常勤は40%まで減り、20%は何とかパートかアルバイトにはなれる。
(4)世帯の孤立
まず核家族化が進み、今は高齢者単独世帯、結婚しない若い男女の単独世帯が増えている。子供が減り、兄弟や親戚も減った。家族という包容力、家族というセーフティネットが崩壊している。
●生活保護世帯の増加
10年前は60万世帯、今は110万世帯に増加。
このうち高齢者世帯も30万世帯から60万世帯に増加。
なお、70歳以上の単独世帯の55%は年収150万円以下。
●未婚率も増加
男性の生涯未婚率は2005年で16%、女性も7%。これは10年前から倍増している。
なお、離婚率は2%程度でここ数年横ばい。
●不登校児の増加
30日以上の長期欠席生徒数を見ると、中学生では90年代から3倍近くに増加。
現在も3%近い数字だ。
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まあ、読めば読むほど暗くなる数字がならんでいる。しかし、これが日本の現実だ。
この閉塞感を打破するためには、非合法的な手段もやむを得ない、思い切ったことをやれば、注目もされる...こんな歪んだヒロイズムが若者中心に広がりを見せているとしたら...こんな恐ろしいことはない。
こんな空気が、メディアの報道から微塵も感じられない、というこれまた恐ろしい状況を私たちはどう考えればいいのだろうか....。
『志』を捨てたマスゴミに告ぐ
この期に及んで、犯人探しにうつつを抜かしている場合ではない。それは警察の仕事だ。犯人の靴跡が道路のどこに60mに渡って着いているか、なんて放送している場合ではなかろう。ましてや、世論に乗ってけっこう厚労省を、社保庁を叩きまくっておきながら、いまさら、年金の神様、なんぞ聞きたくもないわ!
国家的危機なのだぞ!
「テロには屈しない」なんて、どこぞの大統領のマネをしていたどこぞのあほう総理は、たちどころに散歩をやめただろう。まずイチバンに自分が助かりたいだけなのだよ。味方の兵を大阪城に置き去りにして江戸へ逃げ帰った慶喜と同じなのよ。
(「篤姫」くらい水戸家・・・あ、ちがった、見とけ!)
要するに、マスゴミはすでに「テロに屈した」...
言うまでもなく、麻生もいの一番に「テロに屈した」のだ...
『志』をまだ持っているはずのごく一部の自民党国会議員に告ぐ。
今すぐ、脱藩しなさい。あなたの親分である、まんが太郎に、この時代の閉塞感を打ち破る知恵も見識も、社会的常識とやらも存在しないのだ。
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