| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
特集「医者の値段」より...
日経メディカルから出している本の中に「日経メディカル Cadetto夏号」がある。これは、35歳以下の医師のためにいろんな特集を提供しているものである。
え? 50台後半のDrTakechanがなぜ35歳以下の医者を対象にした雑誌をもってるかって? そ、そんなこと言ってもぉ...気が若いからね...(汗)
ちなみに、昨日(日曜)の京都は36℃くらいあったんだけど...午後2時半から5時半くらいまで、テニスを屋外でやってたもんね...フン!
(ダブルスを5セットほどやって疲れましたけど..、筋肉痛はないからね!)
あ、そんなことより、この特集をさらに編集した記事の中身をちょっと見てみましょうか?
日経メディカルオンラインさん、すんまそん、データ拝借致します...。(図は省略)
で、最初に言っときます!
「医者」と書くより、「医師」と書くのが礼儀ですよね? 日経さん...
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
2008. 7. 1
カデット連動ー「医者の値段」vol.1
勤務医の「年収への不満」、いつかは解消する?
吉村馨太=日経メディカル オンライン
関連ジャンル: 医師のキャリア 転職
多くの勤務医が持つ年収への不満。「額が低すぎる」「なかなか上がらない」「ほかの職業の方が高い」など内容はさまざま。では、それらの不満は、キャリアを積めば自ずと解消されるものなのか? 日経メディカル オンライン編集部では勤務医を対象に、収入や勤務状況などを調査し、これらの疑問について探った「特集:医者の値段」を、「日経メディカル Cadetto夏号」で掲載した。誌面で掲載しきれなかったデータを多数盛り込み、より詳しい調査結果をお届けする。
アンケートは日経メディカル オンラインやメールで告知し、調査期間は2008年5月16日〜5月23日、767人から回答を得た。今回の調査では、勤務医に限定して調査を実施し、35歳以下(U35)と36歳以上(O36)の状況の違いを明確に示すことにした(調査概要はページ下参照)。
図1 今の年収に満足していますか? 主たる勤務先から支払われる年収について聞いた。U35とO36では満足度にほとんど差がなく、不満層は全体の65%、満足層は全体の35%という構図
●年収への満足度
まず、「医師という自分の仕事に対する年収」をどう評価しているか、満足度から見てみる。すると予想通り、勤務医の大半が、自分の年収に不満を持っていることが分かる。「不満」「かなり不満」の回答者は、全体の6割もいる(図1)。また、「不満」とするU35医師の平均年収は743万円、「かなり不満」のU35医師では487万円という状況。
今回の調査におけるU35全体の平均年収が「1033万円」だったことに比べると、大幅に低いことがわかった。ちなみに、日本人全体の平均給与は435万円(国税庁「平成18年分 民間給与実態統計調査」)。これに比べればマシとも言えるが、医師という仕事に必要とされる知識やスキル、社会的責任を考えれば、不満を感じるのももっともかも知れない。
O36の満足度を見てみると、その割合はU35とほぼ同じ(図1)。「不満」だった人がどれだけ「満足」になったか、「もらいすぎ」だった人が「とても不満」になったかなど、キャリアを積むにつれて満足度がどう移り変わるかは、この結果からは推測できない。だが、少なくとも「医師」全体では、大きく分けて、「給与に満足している医師は35%」「不満足の医師は65%」という構図になっていることは言えるだろう。
ただ、このように示してはみたが、どのくらいの年収を満足(不満足)と感じるかは、かなり個人差がある。例えば、主たる勤務先から支払われる年収について、「もらいすぎ」と回答したU35医師の年収は、650万〜1300万円だった。これが「現状で満足」の医師では最高額で年収2400万円、「不満」では3000万円、「かなり不満」でも1300万円という結果だった(それぞれ最低額は0円)。同じ1300万円という年収でも、「もらいすぎ」と感じる医師と、「かなり不満」と漏らす医師がいるということになる。
●調査概要●
「日経メディカル オンライン」に登録する勤務医を対象に、オンライン上でアンケートを実施。期間は、2008年5月16日〜5月23日。有効回答数は、767人。回答者の各属性は以下の通り。
<性別>男性:649人/女性:81人/未記入:37人
<所属>大学病院:157人/国公立病院:165人/公的病院(日赤、厚生連、済生会など):117人/私立病院:229人/その他の病院:25人/診療所:52人/その他(研究施設、行政機関、企業など):22人
<卒後年数>1〜2年目:12人/3〜5年目:59人/6〜9年目:122人/10〜14年目:175人/15〜19年目:134人/20年目〜:265人
図2 ではいくら欲しいですか? 図1の「不満」「かなり不満」の回答者に聞いた結果。U35とO36ではもらいたい金額に差が出ている。U35では「年収1000万円」、O36では「年収1500万円」が譲れないラインか?
●欲しい年収は?
それでは、「いくらもらえる」なら満足するのか。「不満・かなり不満」と回答した医師に聞くと(図2)、U35では「1000万円の大台は突破したい」という回答が最多だった。だが、「アルバイト収入に頼り切りなので、300万円は欲しい」「650万円でも満足」という声も寄せられており、もっと少ない額でも構わないという医師も比較的多いようだ。中には「今の年収3000万円には不満、5000万円は欲しい」という貪欲な回答もあった。
一方でO36の医師はというと、「1500万円以上は欲しい」という回答が最も多かった。9割以上が1000万円以上を求め、「700万円以下」で良いという医師はほぼ皆無に。中には、「まさに今ワーキングプア状態。研修医時代の月給数万円よりはマシだけど、年収600万円は欲しい
」(36歳男性、精神科)と、窮状を明かす医師もいた。
図3 5年前と比べて、年収は増えた? 減った? アルバイト代を含む、年収の総額について、その増減を聞いた。U35、O36どちらの世代でも「2000万円増額」と回答した医師が存在している。
果たして、「なんとか年収のアップを
」と願う不満層は、年収をアップさせることができるのだろうか。将来のことは現在では分からないが、今後を見通す意味で、5年前の年収からの増減をU35とO36で調べた(図3)。キャリアが浅いU35で年収がアップするのは当然といえば当然で、半数近くの56%が「増えた」と回答。「2000万円の増加」と答えた医師がいる一方で、「20万円の増加」という医師もおり、U35の増額幅は平均442万円という結果。また、「減った」1割では平均すると291万円減額している。最大で「800万円減額した」という回答もあった。
注目すべきは、O36でアップした医師が全体の4割に留まっていることだ。約6割が、5年前から年収が据え置き、または減っている。増えた医師の増額平均は355万円だが、こちらも「2000万円の増加」「5万円増額」など医師によってかなり異なっている。また、減った医師の平均は353万円で、さらには「2000万円減額」という回答もあった。
・「年収の増減」について書かれた、回答者のコメント
医師は比較的若いうちから高収入を得ることができる半面、1年で1万円程度しか収入が増加しない。管理職などの地位に就いても、責任と仕事が増えるだけだ(44歳、男性)。
基本給が安く、時間外勤務と当直料(2万円?10回=20万円)が収入の半分以上を占めている。当直料が1回当たり2万円と安く、他の先生(1回10万円)との差が激しい。時間外勤務が減っていくために、今後、年収が上がっていく見込みが全くない。公立病院の常勤勤務医でいることの、金銭的なメリットはあまりないと感じている(35歳、男性)。
私の場合、1人産婦人科体制(お産あり)なので、ほぼ毎日の待機料がつく。それが1万円で、実際に呼ばれるとさらに1万円が上乗せされる。これで、年収は昨年度より200万円以上アップしたが、1人体制のストレスには代えられるものではないので、現状最低限としての満足だと思っている(39歳、男性)。
ちなみに、O36での増減の内訳を「所属病院別」で解析してみると、私立病院勤務医はほぼ半数の47%が増えているが、大学病院では32%、国公立病院になると28%しか増えていないという結果に。求めるものは収入か否か? そして、「どこで、どうやって獲得するか?」によって、医者の値段は大きく変わってくるだろう。
2008. 7. 8
カデット連動ー「医者の値段」vol.2
35歳以下勤務医の平均年収は1033万円
吉村馨太=日経メディカル オンライン
関連ジャンル: 医師のキャリア 転職
今回のアンケート回答者全体(平均年齢41.5歳)では、総収入の平均が1410万円(中央値:1400万円)。世代別に平均年収を算出すると、35歳以下の勤務医(U35)は1033万円(中央値:1000万円)、36歳以上の勤務医(O36)は1567万円(中央値:1500万円)という結果になった。U35でも、平均年収が1000万円を超える金額となったが、それを支えているのはアルバイト収入によるところが大きいようだ。「日経メディカル Cadetto夏号」の特集「医者の値段」で掲載しきれなかったデータを多数盛り込み、より詳しい調査結果をお届けする(調査概要は最終ページ下を参照)。
図4 アルバイトなども含めた年収の総額は? U35には研修医も含まれるなか、全世代で平均が1000万円を超えているのは、さすが医師といったところ
細かく見てみると、まずU35では総収入の最高額は3000万円が2人(34歳男性・診療所勤務、32歳男性・私立病院勤務)で、そのあとは2890万円(33歳男性・診療所勤務)、2400万円(33歳男性・公的病院勤務)と続いている。逆に最低額は216万円(30歳女性・大学病院勤務)、300万円(25歳女性・大学病院勤務)の順だった。U35という区分けでは アルバイトができない初期研修医が含まれるため、平均収入が当然低く算出されるが、それでもU35全体で1000万円を超えている。
「今の年収に満足していますか?」という質問(vol.1の図1参照)で、「満足」としたU35の平均年収が935万円、「不満」のU35が欲しい年収額は1000万円前後が最も多い。「1033万円」という平均年収の一定割合以上を、主たる勤務先から獲得できていれば、少なくとも収入面での不満は減りそうなのだが
。
・「収入」全般について、U35医師のコメント
現在は大学院生なので、バイト生活である。従って、収入は高く、現状にはまあ満足している。しかし、常勤となったら、収入はぐっと減ると考えられ、不満といわざるを得ない。(33歳、男性)
研修医にしては給料が良く(年収総額400万円)、まあまあ満足している。(25歳、男性)
勤務がそれほど忙しくないため、現状の年収で満足している。今後、手術や時間外勤務が増えた場合は、現状の年収では不満が出ると思う。(33歳、女性)
収入が増えるものなら増えてほしいが、現状の仕事量では満足。だが院長には、「もらった分くらいは働いてほしい」「このままだと、あなたよりパフォーマンスのいい人が来たら、どっちにしようかという話になる」と言われている。(35歳、男性)
図5 主たる勤務先からの年収額は? 「主たる勤務先」に限定すると、U35は1000万円を大きく割り込む。O36との差は600万円ほど。
実際は、年収の確保にアルバイト収入が大きく寄与していることが、図5から分かる。U35の主たる勤務先からの年収は、総収入の平均よりもかなり少なく、平均で765万円にとどまっている。つまり、全収入のうち、ほぼ25%をアルバイトで稼いでいる計算になる。中には、主たる勤務先の年収額が「200万円以下」の範囲で回答した医師も十数人おり、U35の多くがアルバイトに頼る状況が伺える。
・「アルバイト収入」について、U35医師のコメント
大学病院勤務だが、大学からの給与では明らかに少なく、アルバイトをしなければ生計が立てられない。できれば、アルバイトしなくていいような給与がもらえればよいのだが
(33歳、男性)
主たる勤務先の給料があまりに低く、バイトに出ざるを得ない。主たる勤務先(外来・病棟・研修医指導)の仕事が減るわけでもなく、バイトに出た分の仕事の積み残しを時間外にやるという始末で、まさに悪循環。(34歳、男性)
主たる勤務先が田舎のためか、給与水準がアルバイトの勤務先よりも低い。勤務日数がはるかにに少ないアルバイトの勤務先の収入が、主たる勤務先を超えてしまっている。主たる勤務先の変更を、そろそろ真剣に考えている。(30歳、男性)
勤務先はアルバイト禁止なのだが、元々の給料は安く、時間外も十分に算定されず、夜や休日に呼ばれて診察してもあまり加算にならない。夜中に電車がないので車で病院へ来て、駐車場に車を停めたら、駐車料金を取られる。タクシーで来院してもタクシー代は出ない。(34歳、女性)
2008. 7. 8
カデット連動ー「医者の値段」vol.2
35歳以下勤務医の平均年収は1033万円
吉村馨太=日経メディカル オンライン
関連ジャンル: 医師のキャリア 転職
●アルバイトへの依存が軽くなったO36
O36の総収入の平均は1567万円(中央値:1500万円)で、U35よりも500万円ほど高い(前ページ図5)。O36の年収最高額は6200万円(54歳男性・私立病院勤務)、そのあとは5000万円が2人(48歳男性・診療所勤務、42歳男性・私立病院勤務)、3500万円(39歳男性・診療所勤務)と続く。また最低額は300万円が2人(36歳男性・その他、37歳男性・大学病院勤務)、360万円(40歳男性・国公立病院勤務)などとなっていた。
図5から分かる通り、「主たる勤務先からの平均」と「総収入の平均」との間にはU35ほどの差がない。「アルバイトに依存しなくてもよい収入を得られるようになった」「主たる勤務先からの収入に不満がなくなった」などの理由で、アルバイトをする医師が減ってきたと考えられる。だが、寄せられたコメントを見る限り、「年齢がかさみ、体力的な問題でやむなくアルバイトを辞めざるを得ない」という、稼ぎたくてもアルバイトできない状況も少なからずあることが分かる。また、公立病院勤務医などからは、「アルバイトが禁止されていることへの不満」を漏らすコメントもあった。
・「アルバイト収入」について書かれた、O36医師のコメント
年齢が上がると当直はつらくなり、当直のアルバイトは減らさざるを得ない。そのため、若い頃と比べて収入が減ってしまった。アルバイトをするのは大学病院の給与水準が低すぎるためだが、かといって研究志向である場合、他に移る選択肢があるわけでもないため、今の状況に甘んじている。(42歳、男性)
週休2日だが、勤務がきついのでアルバイト当直などは不可能。日勤12時間以上、夜間緊急呼び出しが日常で、平日夜間・休日も365日待機(無報酬)している。これでは循環器勤務医を目指す人はいなくなってしまうだろう。勤務体制を立て直すこと、報酬(休日にゆっくり休める、アルバイトをしなくても生活できる)を確保することが重要だ。365日待機を考えると、3000万円でも安いと思う。(55歳、男性)
国立病院へ常勤となり、公務員になったのですが、アルバイトができないので、大学病院医員勤務の頃より、結局減収になってしまいました。仕事は3倍くらいなのに
。(38歳、男性)
勤務医には収入を増加させる手立てがほとんどない。努力したからといって増えるシステムではないし、私の勤務先の公立病院は、アルバイトも禁止されている。他業種と比較すると、ますます低水準であるとの思いを強くする。(43歳、男性)
主な勤務先での給料が安過ぎるためにアルバイトをするのに、「アルバイトしているから」といって給料が減っている。また、年俸制で、当直料も4回分込みになっているし、福利厚生なし、住宅手当なし、児童手当なし。忠誠心などないので、早く辞めたい。(42歳、男性)
2008. 7. 8
カデット連動ー「医者の値段」vol.2
35歳以下勤務医の平均年収は1033万円
吉村馨太=日経メディカル オンライン
関連ジャンル: 医師のキャリア 転職
図6 卒後年数別でみる平均年収の分布 最多層はこの文字色、その次に多い層はこの文字色でハイライトした。
●年収1000万円超は、卒後10年前後から
図6は、卒後年数別で比較した結果だ。最多層および分布状況を見ると、医師のキャリアが長いほど年収は増えている。年収に不満を持つ医師が欲しいというライン(vol.1参照)、「1000万円以上」という目標は、卒後10年前後でたどり着けるとみられる。この結果は、編集部が2006年末に実施した同様の調査と比べても大差はないが(こちらを参照)、「卒後1〜2年目、300万円以下」の割合は、28.6%から16.7%へとかなり減っている。
もっとも、気になるのは、vol.1の記事の図3(参照リンク)に示したように、5年間も年収が増えていないO36が全体の6割超もいることだ。年代による現在の収入の差は、実は世代間格差かもしれず、差はそのままスライドしていくことも考えられる。世代間格差の有無は、今後も継続的に調査を行っていくことで分かるだろう。
・「卒後年数」に関する年収についてのコメント
他の職業に比して、報酬がスキルや人望などでなく、ただ卒後年数で決められていることに対して納得がいかない。(31歳、男性)
第三者からの評価によるものではないため、ばらつきがあって当然。専門医資格があっても、臨床能力は分からない。卒後の年数で一律の基準があれば、ますます危険なことになる。ただ、不満を持ち寄る場があればいいとは思う。(41歳、男性)
2008. 8. 4
カデット連動ー「医者の値段」vol.3
所属病院の差が、年収の格差を生む
吉村 馨太=日経メディカル オンライン
関連ジャンル: 医師のキャリア 転職
前2回では、仕事への満足度や年収の実態について、35歳以下の勤務医(U35)と36歳以上の勤務医(O36)に分けてまとめてきた。今回はさらに「所属する病院」という要素を加え、平均年収やアルバイト収入に見られる所属による格差を示すことにした。「日経メディカル Cadetto夏号」の特集「医者の値段」で掲載しきれなかったデータを多数盛り込み、より詳しい調査結果をお届けする(調査概要は最終ページ下を参照)。
図8 年収の総額(所属・世代別) 所属別と世代別で平均年収を比較した。私立病院のU35の平均年収が、大学病院のO36の平均を超えているところに注目。なお、診療所やその他の機関については、回答数が少ないため割愛した。
●所属別では私立病院が年収トップ
まず、総収入の平均について、所属別(大学病院、国公立病院、公的病院、私立病院の4種)に示した(図8)。平均年収を比較すると、U35・O36ともに、私立病院が他を圧倒してトップに立つ。例えば、私立病院のU35平均年収は1316万円。これは、大学病院のU35平均年収(951万円)だけでなく、O36(1287万円)をも超えてしまっている状況だ。
国公立病院や公的病院ではU35とO36の差が最も大きく、私立病院の平均年収には届かないが、1500万円弱に達している。増額分も500万円弱と大きく、私立病院の397万円よりも良い。一方、大学病院はU35とO36の差が最も小さく(336万円)、O36の平均年収が一番低い結果になった。
「大学病院の給料の安さは論外。臨床と教育を担うのに、他学部の教員並みの給料。これでは、大学から医師がいなくなる」(40代男性、心臓血管外科)というコメントに代表されるように、市中病院でできないことを求めて大学病院に勤務しているとしても、年収や待遇の差が無視できないほどに大きいと感じる医師はかなり多いと見られる。以下に、大学病院の収入について寄せられたコメントをいくつか掲載した。
・「大学病院の収入」についてのコメント
大学病院小児科勤務です。研修医の間は当然低賃金で、現在も拘束時間とリスクに見合った給与はもらっていない気がする。訴訟リスクや自己の健康を損ねていることも考えると、勤務医より開業医が優遇されていると思う。これでは、早く開業せねばと思う。(34歳、男性)
大学病院勤務の8年目医師ですが、今までは常勤の立場で県内の急性期病院で勤務していました。今年4月から大学勤務となり非常勤の立場となったため、年収でいえば3分の1から4分の1となっています。しかし、大学病院特有の雑用や勤務内容の劣悪化などが次々と出てきたため、診療に対するモチベーションを保てなくなっています。仕事の負担や責任、訴訟のリスクなどを加味しても、望ましい給与体系とはかけ離れています。最低でも、今まで勤務していた病院より余裕のある生活ができる報酬をいただきたいものです。勤務医を長く続けるつもりはありません。(32歳、男性)
大学病院からもらっている基本給が、研修医より少ない。研修医の指導医の立場にありながら
(34歳、男性)
大学病院の給料が安い。仕事はとてもハードなのに、さして保証があるわけではない。これでは後輩たちに「残っていろ」とは言えない。(31歳、男性)
大学病院は、実質的に大学院生を臨床の主たる担い手として利用しているにもかかわらず、それに対して賃金を支払わない。日直、当直に関してはわずかに支払うが、指導する研修医に支払われる額とほとんど変わらないほど。スタッフに対しても医療行為を行わせているのに、教員としての給与しか支払わない。大学院生もスタッフも献身的な態度で勤務しているが、昨今の患者側の権利意識の高まりもあり、勤務に見合った給与が支払われない。こんなことが続くようなら、大学病院の診療レベルは低下するばかりではないでしょうか。給与は安い当直代のみで、アルバイトで生計を立てるというのは極めて不自然だと思います。(30歳、男性)
34歳、医師になって10年目ですが、大学病院からは月額25万円のみです。外来、病棟、学生の指導、研修医の指導、研究もあり、病院を出るのは毎日夜10時以降。後期専攻医の契約になっているため3年目の医者と同じで、研修医よりも薄給です。ボーナスも当然ないため、年収は300万円です(民間病院に勤める同期は、1000万円以上とのこと)。大学病院という半分公的な施設ですので、患者さんは「治してもらって当然」「自分たちの税金で医者を雇ってやっている」という意識の方も時々います。しかし僕からすれば、民間なら1000万円の給料がもらえる人材を300万円で雇っている。つまり、「僕(医者側)が年間700万円も地域に寄付している」という感覚です。この感覚の違いは、どうしようもないのでしょうか?(34歳、男性)
給料が安くても、症例が多かったり、自分の技術を向上するために必要な仕事であれば我慢もできる。だが、誰も行きたがらない部署や、大学のメンツのために無理やり継続している部署の場合、臨床能力を維持することも大変なので、せめて待遇くらい良くしてくれないと釣り合わないと思う。また、卒業年度で決まる給与体系ではなく、臨床経験、業務の種類、業務量に応じた給与体系でないと、将来的に大学病院に優秀な人材はいなくなると考える。(45歳、男性)
図9 勤務先の「宿当直料」は? 表中の額は「主たる勤務先」における1回あたりの宿当直料の平均額。
●水をあけられる大学病院の当直料
次に、勤務先における宿当直(図9)、日当直の手当の額(図10)を比較した。平均年収と同様、いずれも私立病院が最も高く、U35で宿当直が1回2万9000円、日当直で同4万8000円となった。
もっとも低いのは、やはり大学病院だ。U35の宿当直が1回1万4000円、日当直が同2万2000円という報酬額で、いずれも私立病院の半分以下だった。
なお、宿当直も日当直も、U35とO36との間に大差がなく、年齢に依存していない。そのため、大学病院が私立病院に大きく水をあけられている状況はO36でも変わりはない。
図10 勤務先の「日当直料」は? 表中の額は「主たる勤務先」における1回あたりの日当直料の平均額。
本給に加え、当直料や時間外の手当てに恵まれない大学病院の勤務医が、アルバイトで収入を確保しようとするのは、ある意味当然のことだ。その代表格である、別の病院での宿当直や日当直の勤務の状態が、図9から図12だ。U35の大学病院勤務医83人のうち、宿当直や日当直のアルバイトをしている人は72人(87%)に達する。O36でも71人中49人で、7割以上がアルバイトをしている。
これに対し、私立病院勤務医はU35でも比較的余裕があるのか、39人のうち19人と半分に満たない。O36になると、175人中40人ほどで2割強しかいない。アルバイトに依存しなくても収入は十分という医師が、私立病院には多いのかもしれない。
図11 アルバイトの「宿当直料」は? 表中の額は「主たる勤務先以外」での1回あたりの宿当直料の平均額。
●アルバイトの報酬は大差なし
では、アルバイトで得られる収入はどれくらいなのか。宿当直(図11)、日当直(図12)について、1回あたりの報酬を示した。大学病院勤務医が宿当直で得ている報酬は、U35で1回平均4万3000円、O36で5万4000円。日当直は、U35で6万8000円、O36で7万5000円という結果に。特にU35の宿当直料以外は、全て大学病院勤務医の平均報酬が一番高くなっている。
図12 アルバイトの「日当直料」は? 表中の額は「主たる勤務先以外」での1回あたりの日当直料の平均額。
ただ、アルバイトの宿当直、日当直について、所属間で報酬に大差がついていないことも分かる。つまり、大学病院の勤務医だからといって、割がいいアルバイトにありつけているわけではないと思われる。結局、主たる勤務先から受け取る報酬の差を埋め合わせるには、アルバイトの数をたくさんこなしていくしかないようだ。
・「当直、アルバイト」についてのコメント
派遣される病院により給料・当直料は違うが、いずれも低すぎる。時間外手当も病院によって全額請求できるところと全くないところがあり、請求できない病院では働きたくない。リスクだけ負わされている感がある。雀の涙ほどの給料アップで膨大な責任ばかり押し付けられるのが現状だ。(31歳、男性)
年齢が上がるに従って当直の回数が減ったので、代わりに休日にアルバイトに行けるようになった。結果として年収は増加したが、勤務先の給与が増えたためではない。休日は5年前より減っている。(47歳、男性)
多忙な公立病院勤務時、時間外手当に上限がありサービス残業を強いられていた。当直料も不当に安く、当直翌日も連続勤務であった。現在は条件のよい私立病院を自分で探し転勤した。(50歳、男性)
公立病院に勤務する産婦人科医です。基本給の低さもさることながら、産科当直手当の低さにかなり以前から不満を持っています。20年前から数千円しか変わっていないと思います。管理当直と違って、産科当直は夜間起こされる頻度が多く、当直とは名ばかりで夜勤と何ら変わりはありません。公立病院という性格上、基本給は変えられないのかもしれませんが、診療科ごとの忙しさや緊急度に応じて手当を増やすことを考えてもらいたい。最近は全国の産婦人科で同じような要望が高まっているせいか、産科当直手当の2万2500円に、分娩があったときのみ2万5100円が追加されることになりました。しかし、それでも労働を正当に評価されているとは思いません。(47歳、男性)
大学病院勤務ですが、仕事量(外来、病棟管理、当直)や責任の重さに反して、給料が安すぎる。月15万円ははっきり言って異常。もらうものをもらってこその仕事だと思うが、この額では当然やる気がおきない。医療の現場にお金の話をと思うかもしれないが、こっちも家庭を持つ身であり、さらに子供ももう少しで生まれる。「それなら、外勤や当直バイトでしっかり稼げ」というような考えで、大学が給料を出さないのはおかしいと強く感じている。どこの大学もこのような状況なのでしょうか。(32歳、男性)
=====================
さて、勤務医へのアンケート結果ですし、われわれ開業医から特に申し上げることはございませんが...
ただ、低空飛行の開業医からすれば、かならずお給料がもらえる勤務医、ボーナスがもらえる勤務医は、経済的には随分楽だな,と感じたり...。
でも、仕事の多さから考えると大学病院って、やっぱり薄給かな..
このままじゃ研修医はますます逃げていくかな...
それと...、私が勤務医だった頃、年収3000万くらいは欲しい!、などとホザイている医者に、ろくなヤツはおらんかった...。信頼できる医者は、給与に関してはやや奥ゆかしい人が多かったな....。
今の若いのは、変わってきたのだろうか...?
開業医は楽に儲けられる、という勤務医の固定観念(?)もいい加減変わらんと,マスゴミと同じや!、と言いたくなるわい・・・
(あ、これ、ただのつぶやき..,ね?)
固定リンク | コメント (5) | トラックバック (0)
コメント
コメント一覧
経験上年収3千万を払う民間病院ほど どこかに無理があります。医師が24時間拘束とか 病棟がボロ、老朽化してもほったらかし。またはそもそも医師がよりつかない。酔っ払いだろうが、DQNだろうが何でも応需させるとか。医師が断りそうになると 事務のジジイが勝手に引き受けますね。
知らないお坊ちゃまか 無理を承知で言ってみたかったかでしょう。ある種の諦観ともとれます。そのうち周囲を見渡せばわかるはずです。
どなたかが おっしゃった
>スタッフに対しても医療行為を行わせているのに、教員としての給与しか支払わない。
自分も同感です。以前院長が廊下を追い抜いて自分の肩をポンと叩いて同じことを言ってました(涙)。「若いうちは苦労せんと駄目よ。大学病院で勉強させていただいてるんだから。大学にいる以上は外病院と違って教育も研究もしなくちゃ」もう若くはないのですが。ま いつまでたっても大学病院の「こっちこそ勉強させてやってる」という高飛車な態度は変わりようがないですねえ。
不当に安く賃金水準を下げて、医師に何でもやらせるというのが無理難題。モチベーションを維持できているのが不思議です。
開業医の先生がたが今後、厳しくなってしまうのは、「パイ」を大きくせず、切り分けるサイズを小さくしているからなんですが・・・国のやり方に「国民」が文句を言わないから厳しい限りです。
貪欲な回答
貪欲な回答
貪欲な回答
そんなもん、この吉村なんたらとかいう記者ごときに言われる筋合いはありません。この人は、回答者の先生の勤務状況や実績を踏まえた上でこう言っているのでしょうか?
そうならばそれについてもきちんと触れなければ不公平だし、さもなければ個人的な感覚に基づいて回答者を侮辱しています。
3千万はやりすぎだと感じます。手取りは、2000万強になってしまうでしょうし、、、、その代わり、一人前の医師35歳~60歳の25年間だから、、、生涯賃金5億でしょうか。東京は物価が高いですが、地方都市ならば、、、ベンツにも富士重工にも乗れます。
3000万以上あると、女性代にかかるようになる傾向?
開業医は、2500とか3000ないと辛いでしょうね。
別に3000万円を強調するつもりはなかったのですが...
それはさておき
Bugsyさま、大学病院の医師が教育職の給与というのは、まさに差別です。
余分な仕事をヤマほどさせて低賃金で済ませるのはサギとも言えましょう。
今のまま、大学を疲弊させるより、大学のあり方について、まともな議論をすべきと思います。公務員法のゴマカシは許すべきではありません。
SkyTeamせんせい、有難うございます。
確かにこれまで医師は不平不満を言ってもその場でとどめて我慢してきた(我慢させられた)と思います。大学改革も必要ですね。
開業医は...日医がど〜にもならんので困っています..。
ヤバクリさま、ま、そ〜興奮せずに...。
とは言うものの、「医師」ではなく「医者」と書くところから、しょせんは日経かと感じてしまいますね。多くの医師が日経メディカルを醒めた目で見ている理由がわかります。
とまとさま..お久しぶり! 気にはなりながら何もできず申し訳ありません。開業医は経費次第ですが...、ウチみたいに小さなクリニックでも年間経費2000万は必ず出て行くカネですから、それを上回る収益がなければ生活できません。大幅に上回るにはかなり多くの患者さんを診ることになりますが...、生活できるようにすると患者さんとゆっくり話もできなくなる...理想を追いかけることはますます難しくなるでしょう。.
コメントを書く