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続・「僕たちが夢」でありつづけるために



    2008/08/09 17:03【共同通信】

 別の人生を歩めるとしたら、何になりたいですか。第一生命保険が全国約52万人の成人を対象に9日までに実施した「大人の夢」アンケートによると、

  男性は医者、

  女性が看護師(女性の2位が医者)

との回答がトップだった。

 命にかかわる仕事を挙げる人が多かったことについて第一生命は「子どものころからの夢に加え、社会に貢献したいと考える大人が多いことをうかがわせる」(広報担当)と話している。

  (++)(@@)(**)(><)(−−)(∩∩)(∞)(оЛо)



 この記事に対し、さっそく掲示板に多数のカキコが入っている。

半数以上は、この記事に不快感を持った医師からの意見である。

そもそも、もう一度人生をやり直すなら、なぜ医者がなりたい職業No.1なのか?彼らの意見をざっと見てみると...



● 医者でない人達は 

・楽して儲かる (生活には困らない)

・ナースにモテモテだ

・社会的地位・尊敬が得られる

・TVドラマのヒーロー見てたらかっこいい

   みたいな偏見で見てるんじゃないか?

●最近の患者の態度からは信じられん!

●単にテレビドラマの影響だろ?

●マスコミの医療バッシングと同じ。やっかみ感情の裏返しだと思います。

●ごく一部の人しか手に入れることのできない資格だから?

●「医師」でなく「医者」と書くのは(第一生命か共同通信が)バカにしてるんだろ?

●隣の芝生が青く見えるだけ

●世間の医療・医師、看護師に対する理解(?)はこの程度なのか?

●医者の真の姿が分かっていない(医者の苦しみが見えていない)

●勤務医ですら、開業医は楽して儲かると思ってるんだから、一般の人がこう考えても仕方ないかな?

●自分の親でさえ、「なぜ夜中まで働くの?」「大学の給料がなぜそんなに低いの?」と息子の職業(医師)を理解してないんだから...。

  (++)(@@)(**)(><)(−−)(∩∩)(∞)(оЛо)



 このような感想、意見を持つ医師は特に30台くらいまでの医師に多いのではないかと思う。現在の医療の閉塞感を良く表している。

 ただ、私の年齢になると、このようにあまりにシニカルに捉えすぎないで、素直に喜んでも良いように思う。現に、そのような意見も少数派だが書かれている。



 このアンケートは第一生命という保険会社が企画したもの。対象がどのような集団なのか、詳細はわからない。ただ、年齢は20台から70歳以上まで広範であり、総数53万人近いデータということだから、かなり国民一般の意見であると判断しても間違いなさそうである。

 確かに、「なぜ、医師がなりたい職業No.1なのか?」というところは見えない。でも、子供を対象にした別の第一生命のアンケートでも、「お医者さん」が男子の4位、女子の5位ということだから、人気が高いことは間違いがない。



 なぜ日本人(特に男性)は医師になりたいのか?

私的に考える理由は次のようなもの。


●社会的地位が高く,知的な職業である(ように見える)

●それなりの収入が得られる(ように見える)

●人命を助けるところがかっこいい(ように見える)

●多くの人から尊敬される職業である(ように見える)

●もしかすると現在の自分の職業より充実している(ように見える)

●おと〜さんはスゴいんだぞ!、と言える職業である(ように見える)

●頭が良くて良家に育ってないとなれない職業である(ように見える)

●絶対に食いっぱぐれがない職業である(ように見える)



まあ、まだいろいろあるけど、こんなふうに見えてるのではないか? というところかな...。

異論、反論、オブジェクションは多々あろうが、医師以外の人達の感覚というのは大部分は、上記に含まれると想像してるんだけど...。



  (++)(@@)(**)(><)(−−)(∩∩)(∞)(оЛо)

 で、前のエントリーでも書いたんだけど、これだけ注目を集めている職業でもあるわけだし、やはり、多くの国民が、「お医者さんっていいなぁ..」と思ってくれるような医療環境を目指すことは間違いではないと思う。

 ひるがえって、昨今の医療崩壊の状況を見ていると、確かに医師の側から見ると、「こんなに医療をよってたかってめちゃめちゃにしておいて、何がなりたい職業だよ! いいかげんにしてくれ!」と叫びたくなるのも無理からぬこと。

 でも、だからこそ、医療の現実を知らない多くの国民に対して、毒づいてばかりじゃいけないよ!、とも言っておきたい。

 そもそも、ネット文化がこんなに発展しなきゃ、われわれ医師はしょせんは池の中の蛙状態で、なかなか医療崩壊のメカニズムも対処法も理解できなかっただろう。私も含め、このM3comなどのおかげで自分のおかれている状況がwかってきたというのが本当じゃないのかな?

 「1日8時間以上は働かなきゃいいんだ! 午後5時になったら帰ったらいいんだ!」みたいな正論だけど現実無視の話は、情報のない時代、無理をして、それでも患者さんのために働こうとしていた医師にはむなしいものだ。今という時代になったからやっと正論に近づけようとする動きができるようになった、という歴史は若い先生たちも是非認識してほしい。

 そして、これまでどうしようもなかった環境を、こうして全国の仲間に呼びかけながら変えようと動いている医師、そして、それを理解しはじめた国民を敵に回すような突出した発言は、何も解決してくれない。それどころか、新たな誤解を生むことを是非覚えておいてほしいものだ。

  (●●)(◎◎)(●●)(◎◎)(●●)(◎◎)(●●)



 では、どうすれば、医師が憧れの職業たりうるのか?



1)医師が患者のために全力で働ける、医師が患者の命を助けるために精一杯の努力ができる、誰よりも患者さんの話をじっくり聞いて患者さんの助けになれるよう努力する....そんな環境が必要なんです。

2)勤務医も開業医の大部分も、生活に余裕があるわけではありません。せめてもう少し。将来の心配をしなくてもいい程度の報酬は与えてもいいのでは?

3)せめてもう少し、医師が知識や技術を習得するための時間を与えてもいいのでは?

4)効率化、効率化(つまり、カネ・金・かね・ゼニ),と叫ぶ財政制度等審議会、経済財政諮問会議などのアホ学者をぶっつぶして、患者さんひとりひとりに時間をかける余裕を医師に与えてもいいのでは?

5)国立病院の医師の給与を11%引き上げとか人事院が言ってるけど、実は、それで20年ほど前にやっと戻った程度。実は、公務員の世界では医師の基本給は抑えられていて、事務系と大して変わりない。いろんな手当がついて、ようやく医師らしい給与になっていた、ということ。でも、実際は、私立病院の方が給与が多かった。つまり,事務系とは官民格差が逆だったわけ。ところが事務系はそれでも医師の給与が高い、と不満を漏らして、公務員の給与が高いと批判を浴びると、まず、手当の方から削っていった。つまり、事務系に影響は少なく、医師など技官系には影響の大きい削減でごまかしてたわけ。だから、事務系と医師の給与格差は以前より縮まっていた。これが、やっと元に戻る,という程度が今回の人事院の勧告だ。本格的な待遇改善は、まだまだこれから。バスの運転手などは民間の倍近く給与もらってる公務員もいるぞ。もっと官民格差を縮めればいいのだ。そうすれば、国公立の医師の待遇ももう少しマシになるぞ。

6)医師が訴訟におびえて治療をするなどもってのほか。訴訟リスクを徹底的に削減しなきゃ、救急維持は不可能。医師だけ特別視できないなどという非常識な法曹人には強く反論しよう。どこの世界に災害救助やレスキューがどんどん逮捕される国がある? 医師こそは最高のレスキュー部隊ではないか!

7)国民医療費がどんどん増大するのが危険だというなら、解散総選挙で信を問え! 国民の命を守るのに金を使ってどこが悪い! 世の中、ムダなら掃いて捨てるほどあるぞ。結局国内消費は冷え込んで、少子化対策もゼロに等しい。経済財政政策を完璧に失敗した政府はどこだ? 責任を取れ!

8)医療も介護も年金も崩壊の一途、福祉も大幅後退。結局、大企業のために国民生活を破壊しているだけではないか。国民が安心して暮らせる社会はどこへいった? 老人いじめの姥捨て政策とは、結局、われわれ国民すべての未来を奪うことではないか!

9)む...だんだん本論からずれてきたって...?

ま、まぁ、いいではないか..。要するにだな..、われわれ医師が心から患者さんのためを思って医療に邁進できるような社会になれば、おそらく、医師は多くの国民にとって、すごく大切で憧れる職業の一つになるはずさ、,,ま、そ〜いうこと。



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