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未収金もホネヌキにした厚労省
やっぱり、厚労省の設置する委員会はろくなもんじゃありませんね。有識者を集めたと言いながら、結局、結論は、厚労省の筋書きに沿って、強引にまとめただけ。
現在起こっている問題点を何ら解決するものではないのです。
解決策は“ホネヌキ”にして“先送り”です。
義務は国から医師に押し付けて、
問題が起こったら現場に押し付け です。
結局、議論をまとめた厚労省は、何一つ責任を持たず、知らん顔です。
こうやって、医療崩壊は進むばかりです
医師の逃散は続きます。
でも、この手法を用いて厚労省は
医療費を減らし、医師数を減らし
医師の雑用を飛躍的に高め、労働環境を悪化させ
介護保険の導入で、高齢者が真っ当な医療を受けられなくなる仕組みを作り
要介護者が増えると介護費用がドンドン上がる仕組みを作り
国民年金は、調べようもなくデタラメな保管で老人の生活の糧を削り取り
厚生年金まで不正を隠して年金受取額を減らさせ
生活保護者からは老齢加算を奪い
障害者からも生きるすべを奪い
徹底的に国民のセーフティーネットを破壊し
なおかつ自分たちの天下りだけは確保しようとする...。
「かつて、そんな国賊、税金泥棒組織が存在したんだよ」こう子供に説明できる日は来るのでしょうか?
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病院の未収金、具体策ないまま
2008/06/27 17:20 キャリアブレイン
「何の進展もない。『病院はなお一層の努力をして回収しなさい』という結論だけ」?。病院経営に深刻な影響を与えている診療費の未払い(未収金)問題の解決策を探ろうと、病院団体からの強い要望で昨年6月に設置された厚生労働省の検討会は、具体的な対策を見いだせないまま最終回を終えた。「保険者による未収金負担」や「応召義務の解釈変更」などの法的な解決策には踏み込まず、未収金の発生防止(事前対策)や回収の努力(事後対策)などを強調する厚労省の「報告書案」に対し、病院側の委員から不満が噴出した。(新井裕充)
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厚労省は6月25日、「医療機関の未収金問題に関する検討会」(座長=岩村正彦・東大法学部教授)を開き、最終的な報告書案を大筋で取りまとめたが、病院側委員の不満は解消されていない。
医療機関が抱える未収金をめぐっては、「診療費を支払う意思がない患者に対する診療義務があるか」という本質的な問題がある。例えば、飲食店で所持金がないことを知りながら料理を注文する行為には、詐欺罪が成立する。ところが、医療機関は所持金がない患者であっても、別の患者を診察していて応じられないなどの理由(正当事由)がなければ、診療の求めを拒否することはできない(応召義務、医師法19条)。
「応召義務」の立法趣旨については、医師免許がある者だけに医療行為を認めている(医業独占)から、その反射的効果として診療を拒否できないとする見解や、国民の健康権の尊重(憲法13条、25条)を理由に挙げる見解などがある。このような医師法19条の趣旨から、医師の応召義務は「国に対する公法上の義務」とする見解が多い。
ところが、医師の治療ミスなどの場合に負う「不法行為責任」や「債務不履行責任」などを争う場合には、「医師と患者との関係」に置き換わる。
これと同様に、患者が医療機関に対して支払うべき診療費(一部負担金)の未払いがあった場合、患者は「医療機関」に対して債務を負うのだから、債権者は医療機関であって、回収するのは医療機関であると解釈されている。
しかし、診療費を支払えないことが最初から分かっているのに、診療を拒むことができないとする医師法19条の「正当な事由」の現在の解釈を疑問視する声もある。また、「保険者」「医療機関」「患者」の三者の関係の法的なとらえ方の違いによって、未収金の最終的な負担者を「保険者」とするか、「医療機関」とするかが異なるため、法律構成を工夫することによって、未収金を「保険者」に負担させるべきとする見解も有力になっている(第三者のためにする契約説)。
これまでの検討会では、以上の論点に触れながらも、抜本的な解決策を示していない。東大法学部の教授が座長を務めたにもかかわらず、法的な解釈問題をことごとく回避し、「未収金問題の解決は医療機関の努力次第」というシナリオに沿った会議運営だった。
院内暴力の増加や救急車の不正利用など、患者のモラルが著しく低下する中、1949年の旧厚生省の解釈通知を維持していいのか、医療機関の自助努力に限界はないのか?。
● 骨抜きの報告書案
報告書案では、未収金の主な発生原因を厚労省のアンケート調査から「生活困窮」と「悪質滞納」とした。しかし、正当な理由がない限り診療を拒むことができないとする「応召義務」(医師法19条)の解釈については、これまでの厚労省の見解を繰り返し、「医療費の不払いがあっても、直ちにこれを理由として診療を拒むことができない」と改めて明記した。
また、未収金の回収が難しいことを認め、「発生をいかに未然に防止するかが重要」とした。未収金の最終的な負担者を市町村や健康保険組合などの「保険者」とする法的な解決策には踏み込まず、「保険診療契約の解釈を議論するよりも、未収金をいかに発生させないようにするかを検討することが有用」として、医療機関の自助努力を強調した。
一方、病院が努力しても未収金が発生してしまった場合の「事後対策」として、保険者に回収を求める「保険者徴収制度」(健康保険法74条2項)の活用を挙げた。
しかし、同制度を活用するには、一義的に医療機関が十分な回収努力を行う必要性があることを指摘。市町村が保険料などを徴収する回収努力を引き合いに、「医療機関は、従来のような文書催告(内容証明付郵便)にとどまらず、踏み込んだ回収努力を行うことが必要」として、市町村と同様の努力を求めた。
質疑では、「応召義務の解釈」と「医療機関の回収努力」に関する意見が相次いだ。
● 医師法19条は削除できない
木村厚委員(全日本病院協会常任理事)は「応召義務を今後どうするのか。『今後の検討が必要である』などの記載を入れないとまずいのではないか」と指摘。「未然に防ぐという意味で言えば、院内の暴力患者などがトラブルを起こすので、『診療を拒むことができない』ということで終わっていいのか。応召義務の解釈について検討する場をつくるとか、今後の検討課題とすることなどを書くべきではないか」と不満を表した。
これに対し、厚労省の担当者は「検討して『どう解釈するか』という問題ではない」と一蹴(いっしゅう)。「社会通念上、(診療拒否が)是認されるかという問題なので、もし、法律の条項(医師法19条)をなくすことまで求めるなら、『それは検討することができない』というのが、われわれの立場だ」と回答した。
これまで、法的な解決策の議論を避けながら、医療機関の自助努力を再三にわたって強調してきた岩村座長も、厚労省の意見に賛同。「応召義務の解釈は医療制度の根幹にかかわる問題なので、軽々に議論できるわけがない。応召義務に関するやりとりは記録に残すので、了解してほしい」と理解を求めた。
河上正二委員(東北大法学部教授)もこれに加勢した。「医療は生存にかかわる重要な社会的資源なので、水道や電気などに比べると、ストップさせるときには慎重な配慮が必要だという話だ。厚労省の書きぶりは、そんなにぶれていない。(正当な理由があれば診療を拒めるため)厚労省は『必ず診療しろ』と言っているわけではない」
● 病院の回収努力が不十分
報告書案では、事後的な対策である「保険者徴収」があまり活用されていない理由として、「医療機関が十分に注意義務を果たしていないこと」や「回収努力が不十分と市町村において判断されるケースがあること」などを挙げた上で、市町村の回収努力を次のように示した。
「夜間、休日における家庭訪問や詳細な財産調査など、(市町村は)相当な回収努力を行っており、医療機関においても、少なくとも同程度の努力が求められる」
市町村と同様の回収努力を医療機関に求める記載に対し、崎原宏委員(日本病院会理事)がかみついた。「私的病院では(患者の)財産調査などできない。この部分は削除すべきではないか」。畔柳達雄委員(弁護士)も「この部分が引っ掛かった。『夜間、休日』とあるが、全国の市町村が本当にこんなにやっているのか」と同調した。
これに対し、厚労省の担当者は市町村の回収努力を強調。「年度末に管理職が個別訪問することが一般的に行われている。(患者宅に)かなり足を運んでいることは間違いないので、そういう意味での努力だ。財産調査をするという意味ではない」と説明したが、崎原委員は引かなかった。
「市町村は税金の滞納対策などで努力していることは分かっているが、それは市町村の職員の仕事だ。病院が未払い金を回収するのは、もともと(病院の仕事として)想定していない、後から発生した仕事。事後的な対策に限界があるということは、病院でも、この検討会でも認めているので、そのあたりとの整合性をうまく書いていただきたい」
議論の末、「医療機関においても、少なくとも同程度の努力が求められる」との部分を削除することで一致したが、病院側委員の不満は解消されなかった。
●救急医療が止まる
報告書案では、医療機関に「従来以上の回収努力」を強く求めた上で、回収が困難な患者がいる場合には保険者にその情報を提供するなど、未払い患者の情報を市町村などと共有する必要性を示している。
これに対し、小森直之委員(日本医療法人協会医業経営管理部会員)は次のように述べ、事前・事後の「対策」を強調することに伴う危険性を指摘した。
「今回の最終的な取りまとめをすべての病院が見ている。この報告書だけが提示されると、何の進展もない。『病院はなお一層の努力をして回収しなさい』という結論だけが出る。ほとんどの医療機関が報告書の結果を待っているので、本格的な回収はしていないだろう。この報告書が出ると、回収が始まると考えていい。また、暴力患者や未払い患者などのリストが地域の病院に回っているので、救急医療が止まる可能性がある。対策ばかりを強調すると、『患者を診ない』ということが起こらないか」
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この未収金の問題は、本来は単純なもののはずである。
いかなる患者も正当な理由なく診察せよ、と国が医師に義務として命じているのである。
義務に応じて行った業務で損失が生じれば、まず国が損失補償をするのが当然ではないか。
それでもなお、医療機関に調査・回収業務を押し付けるのであれば、調査・回収要員を国の責任において設置するのがスジであろう。
そもそも、外国人労働者が保険を持たない、とか、窓口負担が以前に比べ非常に重くなった、というのは、政治の責任、つまり国の責任である。それは未収金とは別に、国が解決すべき問題である。
過去、重要な案件を先送りしつづけた、無責任な“ホネヌキ”政治のツケを、疲弊する現場に押し付ける厚労省は、“ホネヌキ”であると同時に、“コシヌケ”である。
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“ホネヌキの方針2008”だよね。
6月27日、“骨太の方針2008”が閣議決定された。かつて小泉は、骨太の方針で医療を、介護を、そして社会保障全般を痛めつけた。そのため、国民の怒りは予想を遥かに超える逆風、あるいは暴風となって福田内閣、政府与党(自民党,公明党)を襲っている。
来るべき衆院選をにらみ、超低空飛行の支持率を誇る福田内閣が出した結論は、まさしく目標だけで手法はすべて先送りの“ホネヌキの方針2008”だった。
小泉、竹中路線へシンパシーを持つ評論家、田原総一郎もさすがにこのていたらくにハラがたっていると見える。
閣議決定の直前、23日に発表されたこの“ホネヌキの方針2008”の原案に対し、田原が噛み付いた。
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田原総一朗の政財界「ここだけの話」
第65回 結局「骨太の方針」で福田政権は何がしたいのか?
2008年6月26日 NIKKE BP NET
23日、「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2008」の原案がまとまり、首相が発表した。
これに対して、例えば日経新聞は「税制改革踏み込まず」「『司令塔』の役割低下」といった見出しの記事を掲載した。つまり、物足りない、何が言いたいのかわからない、ということだ。どの新聞もそのような批評をしている。
では一体、何が物足りない、踏み込みが足りないのか? 役割低下、というのは何を言っているのか?
高度成長時代なら利益の分配
今は「負担」の分配
1953年から1991年のバブル期も含めた高度成長の時代は、企業がどんどん繁栄して規模が大きくなり、利益が大きくなって、国の歳入がどんどん増えた。その増えた金をいかに国民に分配するかという、「利益分配」の時代だった。
ところが、バブルがはじけて、高齢化社会になり、歳入は減るが、歳出は増える。歳入と歳出のバランスが合わなくなり、歳入より歳出の方が多くなった。今は、利益の分配ではなく、「負担分配」の時代である。
現在、国の収入は年間おおよそ50兆円。支出が(これは予算といってもよいが)約80兆円。企業でいえば、「売上高?コスト=利益」となるわけだが、今の国の状態をこれで考えると、売上高が約50兆円で、コストが約80兆円。したがって利益はマイナス、赤字だ。
これをどうするかというのが、今の日本の最大の問題なのである。
利益がマイナスであれば、売上高を上げる、あるいはコストを下げる。コストを下げるというのは、例えばリストラをして人員を削減するとか、給料を減らすとか、タクシーに乗っていたところを電車にするとか、そういうことだ。売上高を上げるかコストを下げるかして、マイナスをなくす。これが企業のあり方だ。
国家の場合、売り上げを伸ばすというのは、国の収入は税金だから税率を上げることになる。今でいえば、消費税の税率を上げることになる。一方、コストを下げるというのは、国民に負担を押し付けるということだ。
国の支出約80兆円の内訳を大ざっぱに言うと、800兆にのぼる借金の返済と金利が20兆、国から地方に供給する補助金や交付税が20兆、福祉が20兆、国のコストが20兆円となる。
福祉には、医療、介護などがすべて含まれるわけだが、これは高齢化が進んでいるので、予算が年1兆円ずつ増える。
国のコストというのは、国家公務員や国会議員の給料、自衛隊や教育などであり、これですべて国の費用をまかなっている。
では、赤字対策のために消費税を上げるのかというと、「骨太の方針2008」ではとうとう「消費税を上げない」とした。そしてなんと福田康夫首相は「消費税は2、3年といった長い単位で考えたい」と言った。
福田さんは、2、3年後は首相の座にいないだろうから、これは「自分は判断しない」ということだ。
どこをコストカットするのか
明確に言うべき
消費税を上げないとなると、支出の80兆円をどうコストカットしていくかということになる。そこで、政府は支出80兆円をどう切るのかというのが、今回の骨太の方針の中身になる。 しかし、コストは小泉時代に切った。
例えば小泉純一郎元首相は、公共事業を14億から7億に半減した。あるいは補助金、地方交付税を切った。地方が悲鳴を上げている。そうなると、地方への20兆円は切るわけにはいかない。
したがって、この骨太の方針の中に地域への予算を減らすという記述はなく、むしろ、地域活性化のために「地域力再生機構」というものを創設するとか、「効率的な農地利用の徹底と農地集積を進める」とある。つまり、地方に対する20兆円をどうするか、ということには一言も触れていない。
残りは、福祉をどうするか、国の費用をどうするか、という問題になる。
国の費用をどうするかという問題は、公務員や国会議員の数や給料を減らす、あるいは自衛隊員の数を減らす、などということになるのだが、そういうことも、この骨太の方針には一切書いていない。
結局は、なんだかんだで、福祉の部分を切ろうとしている。
その一つが「後期高齢者医療制度」だ。
日本の医療費が約33兆円。そのうち75歳以上の医療費がおおよそ11兆円。その11兆円のうち約1兆円を75歳以上の高齢者に負担してもらおう、というのが後期高齢者医療制度だ。
そしてこれが大反対に遭った。
そこで、低所得者の負担を減らすということになった。では、その負担を減らした分をどこが負担をするのか。
現役世代の保険料に負担を課すのか、あるいは税金を増やすのか。ここに骨太の方針では全く触れていない。
言い方のごまかしに
終始する官僚
国の歳入が50兆、歳出が80兆、マイナス30兆円。これは事実だ。
消費税は国民が反対するので上げることができない。しかし、支出を切るのも国民は反対するのだ。たいてい「削減」という時のしわ寄せは、一番弱い者のところに来るので、反対するのは当たり前だ。
後期高齢者医療制度でも、お年寄りにも金持ちの人と貧しい人がいて、貧しい人にしわ寄せがくる。だから、負担を分配する場合、貧しい人々、弱い人々にいかに配慮するかということが非常に重要なのだ。
ところが、今の自民党政府はほぼ役人の言うがままになっている。役人=官僚というのは、そういう配慮が全くできない。だから「後期高齢者医療」などという名前をつけてしまったりする。
そういった配慮ができない代わりに役人が何をするかというと、言い方をごまかすのだ。例えば僕が厚生労働大臣に「後期高齢者医療制度をやらないとなると、後期高齢者が負担することになっている1兆円を誰が負担するのか」と聞くと、「それは非常に難しい問題なのでここでは答えることができません」と返ってきた。
これは厚生労働大臣が悪いのではなく、そういう説明をしろと厚生労働省が言っているのだ。
暴風雨のように強い圧力
国民の本音は、税金は軽く、福祉は重い方が良いに決まっている。しかし、負の分配の時代では、その逆をしなければならない。そこで一番痛みを味わう国民の貧しい部分、弱い部分に全力の配慮をしなければならない。
配慮をして、それをどうするのか、ということを示さねばならないのに、それがすべてごまかしになっている。これが今回の骨太の方針だ。
自民党の議員たちは露骨なので、80兆円を削ることに皆反対だ。なぜなら自分たちの選挙区の人々が皆反対だからだ。だから「削るな」と言っている。
大田弘子経済財政担当大臣は経済財政諮問会議終了後の会見で、与党の歳出拡大圧力を「暴風雨のように強い」と言った。それほど自民党の「削減をやめろ!」という声が強いということだ。
野党は削減どころか「コストをもっと上げろ、国民にもっとしかるべき手当てをしろ」と言っている。
しかし、政府はコストを上げることはできない。下げることもできない。
そこでそれをどのように国民に説明すればよいか。それが政治というものだ。
負担をどうするか
その順序立てができない
僕は、国家のコストの削減が必要だと思う。
大した削減でなくても、公務員、国会議員の数や給料を減らす。そして、「国もこんなに血を流しました。それでもどうしても足りないので消費税を上げさせてください。それでもまだ足りないので申し訳ないが負担をしてください」というように、国がまず血を流すのが筋だろう。
それでも足りない場合は、僕は3〜5パーセント程度のアップだと思うが、消費税を上げる。それでもまだ足りなければ、地方や福祉のコストを削減する。これが順序であるはずだ。
今その順序を立てることができず、消費税の話も出せない。「消費税上げは考えない」と言っている。しかも、国のコストの部分を減らすことも一切出てこない。
結局そのしわ寄せが、福祉の部分と、もしかすると地方に来る。
僕はそこを政府ははっきりとするべきだと思う。はっきりと「国が血を流す、その代わり皆さんも負担をしてほしい」と言うべきところを、官僚のごまかしで説明するから、国民にとって訳がわからなくなり、不信感が強くなる。これが今の最大の問題だ。
今こそ国民に懇切丁寧な説明が必要な時に、その説明を官僚たちはごまかそうとする。その官僚たちに残念ながら乗っかった「骨太の方針2008」だと言わざるをえない。
道路特定財源の一般財源化にも言及
これをどう評価するか?
骨太の方針には、道路特定財源の一般財源化についても書かれているが、どこまで一般財源化できるのかも問題だ。
道路特定財源は5兆4000億円、10年間で59兆円。この道路特定財源を一般化するときに、例えば道路以外の部分にどれくらい持っていけるのか。
これには色々とあるのだが、少なくとも1兆円以上を道路以外のものに回さないと一般財源化とは言えないのではないか。実は今、一般財源化ということになったので、道路以外の金の取り合いになっている。その奪い合いが5兆4000億円の半分以上になろうとしている。しかしそれはあり得ない。
ある道路族のドンは僕に、「道路特定財源のうち一般化できるのはせいぜい7000億円だ」と言っている。7000億円では一般財源化したことにはならない。今でも年間1900億円は道路以外に回しているのだ。やはり一般財源化するとすれば、骨太にも「1兆円以上」とか。あるいは「1兆5000億円以上」とか、はっきりと書くべきなのだ。しかし何も書いていない。書けないのだ。
すべてが曖昧なままなのである。例えば「骨太の方針2008」の歳出削減のところに「骨太方針06、07にのっとり最大限に削減」とある。「最大限」って何なのだ。
もともとは「最大限に削減するように努力する」と続いた。しかし、いくらなんでも「努力する」では曖昧すぎるだろうということで「努力」の2文字は削った。
それにしても、全体的に曖昧な部分が多い。伴う痛みを具体的にすれば具体的にするほど、国民の反発を買う。それはわかる。しかし、「50−80=−30」の現実はすでに出ているのだから、そこは国民に誠実に丁寧に説明するしかない。それが足りない。
一番しわ寄せの来る弱い人々に「こんなに気を使っている、こんなに配慮をしている」とまず示すべきなのだ。しかし、それが全部遅れ馳せになっているのだ。
「借金」は後の世代に
先送りされるだけ
「50−80=−30」の帳尻が合わなければまた国債を発行して、どんどん借金が増える。借金というのは、若い世代が背負うことになる。
自民党がひどいのは、「借金を多くしたっていいではないか」と言っているところだ。だから「コストの80の部分を削減するな、もっと増やせ」と言っている。
前述の大田弘子さん言った「与党の歳出拡大圧力」というのは、自民党が「コスト80兆をもっと増やせ!」と言っているということだ。もっと増やせということは、つまり借金をもっと増やせということだ。これは無責任ではないか。
しかし今マスコミも、やや歳出拡大要求をしている。
例えば後期高齢者医療制度についても「こんなにかわいそうだ、こんなにかわいそうだ」という記事ばかり出ている。ということはつまり、この制度をなくせということだ。しかし、この制度をなくしたときに、その1兆円をどうするのかということはどこも書いていない。
マスコミも口では色々と言っているが、要は「歳出を拡大しろ」と言っているのだ。そして「歳出を拡大しないのであれば、消費税上げに踏み込め」と言っている。しかし、消費税上げに踏み込めば、またマスコミは大反対する。
右にも左にも行けない
福田内閣
福田内閣は、歳入の50兆を増やすこともできない、歳出の80兆を減らすこともできない。これが現状だ。
これは福田首相の政治力の問題ということではないと思う。
小泉さんは思い切って「削減」と言った。だから、今、「小泉さんと竹中平蔵さんが日本の貧富の格差を拡大させた。けしからん」ということが定説になっている。
福田さんはその定説に乗るわけにはいかないので、ひたすら困っている。
マスコミも「ではどうすべきか」ということを書くべきなのに、一言も触れない。
マスコミは今や非常に無責任になっていて、「50−80=−30」ということに対して、「歳入の50が少ないのではないか」ということを言っている。しかし、「では消費税を上げる」となれば大反対する。あるいは、「歳出の80が多いのではないか」と言っているのだが、実際に削減するとなると大反対。
このような状況の中で、ある意味、福田内閣は困り果てていると言ってもよい。しかし、国民の側からすると、「そこをなんとかするのが政治ではないか」ということになる。
国民側と政権側がこれほど遊離している時代はなかった。高度成長期は「利益の分配」の時代だったので、政権と国民が離れていなかった。
しかし今は違う。「負の分配」の時代だ。政府は困り果て、国民は何とかしろと言い、どんどんギャップが大きくなっている。ギャップが大きくなっているので、支持率が落ちているのだ。
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さて、田原総一郎の分析には異論も多いかもしれない。だが、全体像を見るにはこういう評論も悪くはない。
ともあれ、福田内閣としては、打つ手がなくて、“ホネヌキの方針”しか出せなかった。そのことは、田原も書いている。
族議員らの大合唱で国家のコストの削減はできそうもない。いっぽう、医療,福祉など社会保障もさすがに選挙を考えればうかつなことはできない。
さりとて、消費税を上げるには、まず国家コストを削減しない限り、国民はそっぽを向くし、マスコミも大反対する。
医師としては、社会保障削減に多少ブレーキがかかる可能性があるだけまし、ととらえるべきなのかもしれないが、詳しいことはわからない。
“ホネヌキの方針”だから仕方ないよね?
医療ブロガーの苦難の道は、まだ続く・・・
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せっかくだから、ロイターがどう報道しているかもみておこうね..
「骨太の方針2008」を閣議決定、歳出歳入一体改革の攻防再燃は必至
6月27日19時58分配信 ロイター
[東京 27日 ロイター] 政府は27日夕、成長戦略と財政再建を車の両輪に経済財政運営を進めるとする「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2008」を閣議決定した。
歳出改革では「骨太の方針2006」に則り「最大限の削減を行う」との従来方針を堅持し、歳入改革では対日直接投資拡大や国際競争力強化の観点から、法人実効税率下げの是非を問題提起。「低炭素社会」実現に向け具体的な道筋を盛り込んだのが特色。グローバルな政策課題への取り組み姿勢を示して福田色をアピールするとともに、環境税の導入検討を初めて明記した。
経済成長戦略の実現によって、人口減少下でも、今後10年間程度の間、実質2%以上の経済成長を目指す。
政府は「骨太の方針」でかろうじて与党内の歳出要望圧力をかわし、2011年度までの中期的な歳出改革の大枠を維持した。しかし、社会保障関係費の伸びを年2200億円圧縮するとの目標に対しては与党内から限界論も出ており、単年度の攻防は、年末までの2009年度予算編成作業で一段と熱を帯びそうだ。
一方、歳入改革では、政府税制調査会や与党税制協議会を尊重して踏み込まず、秋以降の消費税を含む抜本税制改革に関しては課題の列挙に終わった。2009年度改正では、道路特定財源の一般財源化や基礎年金の国庫負担引き上げに伴う安定財源確保など、待ったなしの決断が求められている。
また、公的年金基金の運用については「幅広く検討を行う」にとどめた。諮問会議のグローバル化改革専門調査会(会長:伊藤隆敏東大大学院教授、諮問会議民間議員)が報告書で提案した公的年金基金の運用収益最大化に対する結論は先送りされた。
<年末の予算編成までいくつもヤマ場、「激しい風雨」の連続か>
「今年は激しい風雨が続くのではないか」──。骨太方針の策定過程を「暴風雨」と評した大田経済財政担当相は臨時閣議後の会見で今後の展望についてこう締めくくった。
予算編成をめぐる攻防は、骨太の方針を踏まえて策定される来年度予算の概算要求基準から始まり、夏には社会保障国民会議が社会保障の給付と負担についての考え方を示し、道路整備の中期計画策定、抜本税制改革議論へとつながる。大田担当相は「年末の予算編成までいくつもヤマ場がある。それだけにこのスタートの骨太は大事だった」と繰り返した。
そのうえで、2011年度までの歳出改革の5年目となる来年度予算編成に向けて、歳出歳入一体改革の枠組みで「守るべきは守った」と強調。成長戦略では、高度人材受け入れや航空の自由化など日本経済の競争力強化で不可欠な課題に「一歩踏み出せた」と胸をはった。
<新規国債発行、抑制するのは当然>
今後の焦点は、具体的な予算編成作業において歳出改革姿勢を堅持できるかに移る。額賀福志郎財務相は09年度予算の概算要求基準の方針を7月末までに決定する意向を示し、「基本方針2008を踏まえて概算要求基準をしっかり検討したい」と語った。
財政再建路線が維持できるかどうかの一つのポイントとなる新規国債発行額について額賀財務相は「国際的な信頼・信認から考え、きちんと対応していく必要がある。財政再建を堅持するなかで新規国債発行を抑制するのは当然だ」と強調。ただ、08年度に比べて削減できるかについては「これから精査すること」と述べるにとどめた。
(ロイター日本語ニュース 吉川 裕子、伊藤 純夫)
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