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医療破壊政策、この2年の歩み
政府与党(自民,公明)が2006年6月、強行採決までして医療制度等改革関連法案を
可決した目的は、いろいろあるようです。
まずは、間もなく定年を迎える団塊の世代の高齢化をにらみ、今後予想される医療費
の増加を押さえ込もうとすることです。
この前提として、老人の医療費は若い人より格段に高い、という情報操作があります。
マスコミも含め、そして、残念なことに、われわれ医師の中にも、高齢者医療はカネ
がかかる、と信じ込んでいるフシがあります。
厚労省の出すデータはもうほとんど信じられないのですが、一説によれば、
高齢者(老人医療)一人当たりの医療費は75万円近くかかり
いっぽう、若い人(一般医療)の医療費は15万円程度、つまり5倍も格差がある,
と報じられています。
しかし、やはりそこは厚労省、このデータは実際に医療を受けた人の平均かと
思いきや、元気な人、病院へ行ってない人も含めたその年代の全人口で医療費を
割ったものだそうです。高齢者の方が医者に診てもらう人が多いのだから、
こんな比較は不公平ですよね。
そこで、患者さん一人当たり(つまり、レセプト1枚あたり)の医療費を比較すると
同じ厚労省のデータでありながら、
入院:老人医療は23024円
一般医療は25534円
入院外:老人医療8606円
一般医療7427円
こんなデータもあるんです。
私はこちらのデータの方が、過去の診療経験からいって正しいと思っています。
結論です。老人医療にカネがかかる、はウソです。(多少は高いかも)
思い込んでいる人、考えを改めて下さい。
高齢になれば、医療を受ける人が多くなる、ただそれだけのことなんですよ。
むしろ、老人の方が十分な医療を受けられなくなっている面もあるくらいです。
若い人でも、病気によっては老人以上に高くつきます。
さて、本題に入ります。
2年前、2006年6月に医療制度等改革法案が可決されてから、政府は矢継ぎ早に国民
に医療費負担を押し付け、高齢者が医療を受けにくくなる制度を進め、国民の基本的
人権、平等に医療を受ける権利を侵害し、社会保障というセーフティネットを穴だらけ
にしております。その足跡をきちんと確認しておきたいと思います。
あ、その前に、小泉総理による大増税を見ておきましょうか・・・
<小泉内閣による主な増税>
2004年1月所得税の配偶者特別控除廃止
2005年1月所得税の公的年金等控除縮小、老年者控除廃止
6月住民税の配偶者特別控除廃止
2006年1月所得税の定率減税半減
6月住民税の定率減税半減
同・公的年金等控除縮小、老年者控除廃止
同・高齢者の非課税限度額廃止
2007年1月所得税の定率減税全廃
6月住民税の定率減税全廃
ーーーーーーーーーー
まあ、これだけ増税したあげくの医療制度改革ですからね。
もう、どんだけ〜〜〜!! とでも言うしかないか...
さあ、今度こそ、医療費負担の実際を見ましょう!
ーーーーーーーーーー
【2006年7月〜2012年3月までに】
療養病床の大削減
●現在38万床の療養病床を約6割削減。
具体的には医療型(約25万床)を約15 万床に大削減。
介護型(約13万床)を 全廃
【2006年10月〜】
患者・国民負担増
●現役並み所得(注)の70歳以上の高齢 者の窓口負担
2割→3割
(注)現役並み所得者=2006年8月からは
夫婦 世帯で年収約520万円以上、
単身世帯で同約 380万円以上
●70歳以上の療養病床入院高齢者の食 費・居住費の負担増
(月額2万8千円)
●高額療養費の自己負担限度額引き上 げ
「混合診療」の拡大
●特定療養費→保険外併用療養費へ
高齢者の窓口負担
【2008年4月〜】
患者・国民負担増
●70歳〜74歳の高齢者の窓口負担 1割→2割
●65歳〜69歳の療養病床入院患者の食 費・居住費の負担増
後期高齢者医療制度の創設
●75歳以上の高齢者だけの医療制度。
独自の診療報酬をつくるなど「差別医療」も
●75歳以上の全高齢者から保険料徴収
(年金からの天引きなど)
●保険料の滞納者から保険証を取り上 げ、資格証明書発行の
措置が可能に
国保加入の65歳以上の高齢者 の保険料を年金から天引き
【2008年10月〜】
政府管掌健康保険の改変
●全国単位の公法人「全国健康保険協 会」を設立。
都道府県ごとに支部をつく り財政運営するため、
保険料の格差が うまれる
ーーーーーーーーーーーーーーーー
まったくよくやってくれますよ...。
その結果、日本の窓口負担は、先進国でもトップレベル。
医療費への国庫負担は1980から1998までの18年のうちに
30%⇒24%へ減少。
家計負担と保険料の合計は、同じ18年間のうちに
40%から45%へと増加。
で、1989年から2006年までの18年間で
消費税の累計175兆円
法人税の減収分累計160兆円 ・・・
あれだけ消費税払ったのに、全部、法人の減税で消えちゃってるんですよね。
多少法人税上げたって、そんなに全部の会社が海外へ逃げるなんて...
そういうくだらん危機感を植え付けて、トヨタもキャノンも大儲け、
国民負担は益々増える....
早く政治が変わってほしいものです...
あ、そうそう、後期高齢者医療制度のQ&A ってパンフがあるんですが...
それの裏Q&Aってのがあるそうです。
ついでだから掲載しちゃいましょうか...。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー
後期高齢者医療制度に関するQ&Aと 裏Q&A
Q1 後期高齢者医療制度は、なぜ創設されるのですか?
● 第一に、75歳以上の後期高齢者の医療費は、高齢化の進展に伴
い、今後、ますます増大することが見込まれています。
● 第一に、75歳以上の後期高齢者の医療費は、高齢化の進展に伴
い、今後、ますます増大すると過大に見込んでいます。
この医療費を安定的に確保するためには、医療費の負担について
国民の皆様のご理解・ご納得をいただく必要があります。
この医療費を安定的に確保するためには、医療費の負担について
国民の皆様に騙されていただく必要があります。
このため、現役世代と高齢者の負担を明確にし、また、世代間で
負担能力に応じて公平に負担していただくとともに、公費(税金)を
重点的に充てることにより、国民全体で支える仕組みとします。
このため、現役世代と高齢者の負担を明確にし、また、世代間で
負担能力に応じて公平に、と言いつつ高齢者に負担していただく
とともに、公費(国庫負担)を減らし、国は支えない仕組みとします。
また、これまでの国民健康保険では市区町村単位で運営されてい
ましたが、都道府県単位の保険制度とし、高齢者の医療をしっかり
と支えていきます。
また、これまでの国民健康保険では市区町村単位で運営されてい
ましたのを都道府県単位の保険制度とし、高齢者の医療をばっさり
と切り捨てていきます。
○ 第二に、後期高齢者は、複数の病気にかかったり、治療が長期に
わたる傾向があり、こうした特性を踏まえた、高齢者の方々の生活
を支える医療を目指します。
○ 第二に、後期高齢者は、複数の病気にかかったり、治療が長期に
わたる傾向がありますが、こうした特性を踏まえず、高齢者の方々
の生活から医療を奪います。
○ このため、75歳以上の方を対象とした独立の医療制度として、
「後期高齢者医療制度」が創設されることとなりました。
○ このため、75歳以上の方を対象とした独立の医療制度として、
「後期高齢者医療制度」が創設されることとなりました。
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コメント
コメント一覧
長々と無駄なこと書きやがって!
お前こそ詭弁だよ。
それが分からないのなら頭が悪いし、俺と同じで根性曲がってるし、これを本気で書いてるのなら、よっぽど脳味噌の造作がオソマツだぜ。
お前らが考えてみるべきことは、俺がこれから言う一点だ。
年寄りになったから医者に沢山かかるのが当たり前だという、その偏った視点だ。
そうして、死ぬ間際にジャンジャン治療するのが、医療費ジャブジャブ使うのが当たり前だ、という考えだ。
これに疑問を持ってくれ。
そういやたしかお前は、俺がどこかの馬鹿ブログに喧嘩ふっかけたとき、俺に批判がましいこと書いてたよなあ。
だから俺もこういう書き方だよ。
多分お前は、陰にまわって匿名で、そうして大勢でよってたかって人様のブログに、俺のブログに、嫌がらせコメントする手合いだろうなあ。
医者って、そういうこと平気でする手合いが大勢いるからなあ。それを自分たちで自己批判しようってことがないんだから呆れてるんだけどよ。
一つだけ、自分の顔写真を出してブログする根性は、誉めてやるよ。
17日は、いろいろなサプライズを考えています。
連絡をください。
Doctor Takechan先生のことを何か誤解されているみたいですね。先生は、嫌がらせコメントを書いたり、それを先導するような卑怯なことはしません。そして私たちの尊敬する先生の誹謗中傷は、許せません。私もあなたの嫌いな医者です。どうか皆が不愉快になるコメントはもう書かないでください。これは、私からのお願いです。もうブログ荒らしは、よしてください。よろしくお願いします。そうしないと日本全国の医師を敵にまわすことになります。もうすこし冷静に話しあいましょう。
Doctor Takechan先生
よくこれまでのそしてこれからの、日本の政治家の老人いじめ、医師いじめ、医療破壊について分かり安く解説を感謝します。
そして、どんなコメントでも削除せず、掲載される勇気に脱帽です。ダガシさんも何か誤解されているようですね。お互いに冷静にお話されてはいかがですか?私は、今までのお二人のやりとりは知りませんが。コメント欄で失礼しました。
若い世代では、75歳という年齢に自分が達することを想像すること自体が難しいことだと思います。しかし誰でも重ねた分年を取り、生きていればいつか75歳という年齢に達します。
そうなったとき、あるいは、年金しか収入が無くなってしまったとき、その年金から保険料が引かれ、今まで受けていた医療が受けられなくなったとき、果たして、『仕方ない』と思えるでしょうか。
少なからず、誰でも不安になってしまうだろうと思います。
人間は、それほど強く生きられない時もあります。
人は支えあい、助け合うことで人間らしい心を保つことができるのだと思っています。
春になると増えて困るよ。
あなたのご両親にいえる内容ですか?老いは人間なら不可避のもの。放置するなら自然界か鬼畜の世界。さらに健やかな老いのための予防医療という視点があなたには皆無ですね。老いは個人で管理できるものではありません。一例として高齢者はブログの文字は拡大出来ても、眼科医は必要になります。なぜでしょうね。後年自問自答ください。
あ、まあいいか..。東京の件、また連絡させて頂きます。
DAICHANせんせい、心のこもったコメントを寄せて頂き、大変有難うございます。言うまでもなく、私はけんかをふっかえたりしません。
...よほど理不尽な文章があれば、たまには意見も書きますが
例のコメントを残したのは...
無責任な人間に、書いたことへの責任を少しは感じてもらうことと、
しょせんは、ブログ荒らしはこの程度だと、世間に知ってもらう意味くらいですが
まあ、それ以上に深〜い意味はございません。
開業医も雑用が多いので,あえてこれ以上かかわる必要性は皆無です。
azukiさま、ありがとうございます。
後期高齢者医療制度というものは、そもそもの制度設計、制度の理念が根本的に間違っていると確信しています。
『説明が足らなかった』とか
『理解してもらえなかった』とか
そんなレベルの話と全く違うのです。
高齢者が、弱者が怒るのは当然です。
数百万の国民が与党に対して訴訟を起こしてもおかしくない、そう思います
Atsullowせんせい、おひさ〜!!
病気を助けるのは医師の使命ですが..
治らない病気もあるからね〜
むつかしいもんです。
長くなるので分けて書きます。
Doctor Takechan先生、ヨーロッパ連合のpublic health部門(ヨーロッパ委員会)が欧州の医療戦略の最新のポリシーを発表しています。
このポリシーにしたがって、欧州連合のメンバー各国が医療政策を立案して実行に移します。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
Health is important for the wellbeing of individuals and society, but a healthy population is
also a prerequisite for economic productivity and prosperity.
健康(保健)は個人と社会の幸福にとって重要であるが、健康な市民は経済的生産性と繁栄にとって不可欠である。
続きです。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
Spending on health is not just a cost, it is an investment. Health expenditure can be seen as an
economic burden14, but the real cost to society are the direct and indirect costs linked to illhealth
as well as a lack of sufficient investment in relevant health areas.
健康(保健)にお金を費やすことは単なるコストではなく、投資である。
健康(保健)への支出は経済の負担とみなされることもあるが、社会への本当のコストは関連する保健分野への充分な投資の欠如と同様に、不健康であることの直接あるいは間接的なコストである。
It has been estimated
that the annual economic burden of coronary heart disease can amount to 1% of GDP15, and
the costs of mental disorders to 3-4% of GDP16.
冠動脈疾患の経済への負担は毎年、GDPの1%に登り、精神科疾患のコストはGDPの3~$%にもなる。
Healthcare spending should be accompanied
by investment in prevention, protecting and improving the population's overall physical and
mental health.
ヘルスケアへの支出は市民の肉体的かつ精神的健康を予防し、保護し、改善する投資に付随するものでなければならない。
続きです。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
The EU health sector is a major provider of employment and training: the health and social
care sector has been a key driver of the expansion of the services sector since 2000 (up to 2.3
million jobs)19.
EUのヘルスケア・セクターは就職の機会とトレーニングの主要な提供者である。ヘルスケアとソーシャルケアのセクターは2000年以降、サービス部門の重要な機動力である(両部門で230万人の職を提供)。
・・・つまり、保健部門(医療部門)にはお金をケチらないで、もっと国家として予算を割いて投資しなさい。それが国の経済的発展にもつながります、と言っています。
日本の厚生行政、財務省、財界の考え方と真っ向から異なっていますね。
厚生省も財務省も財界も、全くわかっていませんね。
この部分は、全訳しました。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
人口の高齢化は低出生率と寿命が延びた結果であることは、よく認識されている。2050年までにEU各国の65歳以上の人口は70%以上増加し80歳以上のグループは今の170%増となる。
この変化により、一方で労働人口が減ることから、ヘルスケアへの需要が増えるであろう。EU各国のヘルスケアへの支出は1~2%づつ増えて、平均すればGDP非で25%にも登るであろう。
しかし、EU委員会の計測では、市民が長生きしても健康を維持できるなら高齢化への支出の増加は半分に抑えられると見ている。
健康に年をとることは、健康を促進し、疾病を予防するアクションをとることにより支えられる。そのアクションとは、栄養不良、生理的活動、アルコールや薬やタバコの消費、環境のリスク、交通事故や家庭でのアクシデントを含む重要な問題に対処することによる。
子供、労働世代の成人、高齢者の健康を改善することは、
現在と将来に健康な生産人口を作り、健康な高齢者を支える助けになる。
同じように、健康に年取ることは健全なライフスタイルを促進し、危険な行為を減らし、遺伝的疾患を含む特定の疾患を予防し治療するための行動をとることにより支えられる。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
高齢者のための医薬品の開発は、個人個人に合わせたケアに焦点を当てることで、積極的に促進する必要がある。緩和ケアや神経退行性疾患(例えばアルツハイマー病)への理解を最重視する必要がある。血液、組織、細胞、臓器移植された組織を含む器官に関してさらに詳しく調べることも視野にいれる必要がある。
寿命の研究を含む、これらの施策を支えるために、公衆保健分野の大きな収容力、例えば、教育と公衆衛生部門の構成を強化する、ような一層の研究が必要である。
人口構成の変化や他の難題に対する公的財政の増加の圧力があるなら、取られたアクションが効率がよく、有効であるかを確証することが最も重要である。
・・・EU公衆保健部門委員会の高齢化社会への政策は、日本の厚生省、財務省と関連会議の方針、財界の考えと余りにも異なり、ハッキリ言ってぶっ飛びました。
日本はとにかく、お金をださないケチることのみしか考えていません。
Doctor Takechan先生、投稿する場所を間違えて再投稿したうえに、長々と書き込んで申し訳ありません。
早速に、記事として多くの人に見て感じて頂きたいと思います。
引用、失礼致します。
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