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事故対策が事故を招く:JR西日本に学ぶ
JR宝塚線の脱線事故から3年。新聞やテレビでは、改めてあの悲惨な事故についての回想や検証がめだつ。
その中で、会社側(JR西日本)がいかに事故対策を指導しているか、取り上げている番組が放映されていた。その中で、非常に気になるくだりがあったので、ご紹介する。
事故を未然に防ぐために、列車の運転士が確認すべき標識を飛躍的に増やした。
運転士は、その標識ひとつひとつを確認するたび、手を上げて標識を指し、
「○○よ〜し!」「減速!」「発車お〜らい!」とか、必ず声を出して確認することになった。
なるほど、確かに確認はできる。
しかし、ある会議で、運転士からその方式に対し、不満が出た。
確認作業に集中すると、運転操作に支障が出る、というのである。
確認して声を出している間にも列車はどんどん走ってゆく。
すると、操作が間に合わないことがしょっちゅうある、というのである。
そこで、安全対策の責任者が改めて運転士にアンケートをとってみると、予想以上に同じような不満が多いことに驚いた,という。
で、その責任者は実際に運転席に乗ってみて、運転士が運転しながら確認作業を行うところを視察した。
ある区間では、1.7kmの間に、確認作業をすべき標識が16個もあった。運転士は右手で運転操作を行いながら、絶えず左手で標識を指して、発声して、確認をする...。
TV画面で見ていると、いかにそれが忙しいものであるか、一目で分かった。
私の感覚では、あんなに標識ばっかり確認していて、よくまあ運転できるものだとあきれるほどだった。
で、画面はある大学教授へのインタビューへ
その教授先生は、システム工学か、安全管理か、そういう専門だったと思うが、私が感じたことをさらりとおっしゃった...
「いくら安全対策といっても、複雑すぎたら新たな危険を生みます」
「安全確認が複雑すぎたら、かんじんの操作がおろそかになります」
「いくら注意するといっても、人間の注意力には限界があります」
「注意することが多すぎたら、結局、別のミスをおかします」
そうだよね...われわれ医療者は、いつもこの状態なんだよな...
人手が足らない,ミスしちゃいかん。
だからシステムをいじくって、何重にも確認作業をやる
でも...
みんな忙しいから、いくら確認といっても、気付かないことがやまほど
ヒヤリハットのかなりの部分は投薬ミス
それを考えると、医師が処方箋を切って、看護師が内容を確認、さらに薬剤師が確認、
できた薬をまた看護師が確認して投薬....
それでもなお減らないミス...
その根源は、おそらく、「人間の集中力には限界がある...」
このひとことに集約されるのではないかな。
となると、厚労省が、あれこれ通達を出してはシステムを複雑にする..
これこそ、ミスの元凶!。
手順は複雑になる、書き物は多くなる、サインも忘れちゃダメ!
おまけに厚労省の命令で、会議だらけ
おまけに何でもかんでも患者に説明義務・・・
(実は、さらに追い討ちをかけるのは、こんな無茶を延々と強いられていると、
みんな、気分がうつになる。
そうなると、ますます注意力は落ちて行く...
心が重くなると、瞬時の判断にミスがでやすくなる...あたりまえの真実・・)
これでミスをしない方がおかしい医療制度
確実にミスを減らす唯一の方法は、現場の人員を飛躍的に増やすこと!
盗用多の奥田や、きゃ〜non!の御手洗は、労働力とロボットの差を分かる気がない。効率化さえすれば儲かる、と。安上がりの労働力ならいいと。
医療の複雑さなどカケラも知らないで。
経済財政諮問会議の連中は、医療を破壊していることに気がつかない。
自分たちの知識が不足しているのに
悪いのは現場のせいだと。
医療はJR西日本と同じ過ちを、実は20年ほど前からやっていた。いや、やらざるを得ない環境に追いやられていた。
そんなこともわからぬ日本の財界人...。法人税の減免はもうやめよう...。
こんな奴らのために、国民を危険に晒したままではいけない。
真剣に,そう思う。
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コメント
コメント一覧
せんせ、明るい話題もほしぃすね〜(;_;)
あ、つくれば?ってなわけはいかないですね???
テケテン…あ、続き、忘れた〜〜^ロ^;(岡田先生のパクりをするつもりが…苦笑)
先生も早くおやすみくださ〜
ってもう寝てますよね??^ロ^;
ヒューマンエラーはなくならない。そのためにフェールセーフのためのシステムを導入する必要がある。自動列車制御装置の整備とか、標識を増やすんじゃなくて、逆に減らして、運転手が見やすく改善するとかね。
これは何十年前も前に柳田邦男さんが「マッハの恐怖」で書いていることなんですけどね。メーカーに入社したら必ず社員教育の一環で、読まなければならないことになっている本です。
ヒューマンエラーを増やすようなことをしてどうするんでしょうか?
医療の世界も同様だと思います。ヒューマンエラーが多発するように国を挙げて取り組んでいる。しかもエラーによる被害を最小限にとどめるためのフェールセーフの仕組みは放置状態。どうかしてます。
眠いのですが...職員の給与計算をしながら、つい、朝まで生テレビを少しばかり見てしまいました....
そして、26日土曜日は、午前中診察、昼から診療報酬の説明会
それにしても、診療報酬改定の要点をまとめたQ&Aの本が300ページ..
もっと詳しいヤツは700ページ...
こんな意味不明な点数いじりをしてくれるから、電子カルテ・レセコンのソフトが1回でうまくバージョンアップできず、トラブル修正版を数回入れ直して、やっと安心できる,って状態...。
これ、勤務医先生たちにはわからんでしょうね...。
相当なストレスなんですよ...これが...
絶滅危惧種IA類 ありがとうございます。
これだけシステムが複雑で、なおかつ意味不明の改変が繰り返され、
今の深慮法修正度は、つぎはぎだらけのボロ屋敷です。
こんな方法でヒューマンエラーをなくすなんて...
よりによってエラーの総元締、厚労省が指導するなんて
とにかく狂ってますよ、この国は...。
御意・・・。余談ですがあかがま先生のGE製品のコメントにもにも御意・・・。
でも...何もかも知られてるみたいで・・・
ちょっとこそばゆいですね。
とにかく、こちらは微力ですので、医療を良くするために
いそいそと広報活動?に専念する...
そんな感じでしょうか。
さて、4月に入りどうも患者さんが少なくて..不安でしたが
久しぶりに今日は、ウチにしては大入り...でした。
まあ、連休のせいでしょうか...。
Doctor Takechan先生、ヨーロッパ連合のpublic health部門(ヨーロッパ委員会)が欧州の医療戦略の最新のポリシーを発表しています。
このポリシーにしたがって、欧州連合のメンバー各国が医療政策を立案して実行に移します。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
Health is important for the wellbeing of individuals and society, but a healthy population is
also a prerequisite for economic productivity and prosperity.
健康(保健)は個人と社会の幸福にとって重要であるが、健康な市民は経済的生産性と繁栄にとって不可欠である。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
Spending on health is not just a cost, it is an investment. Health expenditure can be seen as an
economic burden14, but the real cost to society are the direct and indirect costs linked to illhealth
as well as a lack of sufficient investment in relevant health areas.
健康(保健)にお金を費やすことは単なるコストではなく、投資である。
健康(保健)への支出は経済の負担とみなされることもあるが、社会への本当のコストは関連する保健分野への充分な投資の欠如と同様に、不健康であることの直接あるいは間接的なコストである。
It has been estimated
that the annual economic burden of coronary heart disease can amount to 1% of GDP15, and
the costs of mental disorders to 3-4% of GDP16.
冠動脈疾患の経済への負担は毎年、GDPの1%に登り、精神科疾患のコストはGDPの3~$%にもなる。
Healthcare spending should be accompanied
by investment in prevention, protecting and improving the population's overall physical and
mental health.
ヘルスケアへの支出は市民の肉体的かつ精神的健康を予防し、保護し、改善する投資に付随するものでなければならない。
Together for Health:
A Strategic Approach for the EU 2008-2013
http://ec.europa.eu/health/ph_overview/Documents/strategy_wp_en.pdf
The EU health sector is a major provider of employment and training: the health and social
care sector has been a key driver of the expansion of the services sector since 2000 (up to 2.3
million jobs)19.
EUのヘルスケア・セクターは就職の機会とトレーニングの主要な提供者である。ヘルスケアとソーシャルケアのセクターは2000年以降、サービス部門の重要な機動力である(両部門で230万人の職を提供)。
・・・つまり、保健部門(医療部門)にはお金をケチらないで、もっと国家として予算を割いて投資しなさい。それが国の経済的発展にもつながります、と言っています。
日本の厚生行政、財務省、財界の考え方と真っ向から異なっていますね。
厚生省も財務省も財界も、全くわかっていませんね。
いつもながら、非常に重要な情報を有難うございます。
できれば、記事の形で、多くの人に知ってもらいたいと思います。
いつまでたっても土建国家では、国民は安心して暮らせません。
権力にしがみつく政治家ほど醜いものはありません。
ガソリン再値上げで、つくづく、いやんなっちゃった...
で、ございます。
いやにはなったけど、また、頑張りますか....
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