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新保険業法の波紋:医師にも影響
もうこの4月から本格実施されるという新保険業法(改正保険業法)。実は、大変な問題を含んでいる。
おそらく、政府と金融庁のホンネは
1)日米両国の政府と保険業界により「すべての共済をつぶし、自らの保険市場を拡大する」
2)「消費者保護」を口実に、労働組合や民主団体の運動を弱体化していくこと
3)そして、自らの天下り先、利権構造の一端を担う保険業界を擁護すること
であり、政府与党の生き残り、腐敗官僚の利権維持、財界の要求に応えることであろう。
結果として、医療関係の共済制度もあえなく廃止に追いやられるものがある。
なりふり構わず庶民の知恵を圧殺するような法律を、このまま許してよいものか?
私は、労働組合やら革新政党と関わりを持つものではないが、この法律はあまりにもえげつない。政府はここまで堕ちたのかと思う。
以下、関連報道をどうぞ。
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新保険業法「6千万人が権利侵害」
2008/03/12 18:43 キャリアブレイン
3月末に経過措置が終了し4月1日から本格施行となる改正保険業法(新保険業法)
により、会員同士の助け合い組織「自主共済」が存亡の危機に追い込まれると、
「共済の今日と未来を考える懇話会」(以下、懇話会)は3月12日、東京都内で
マスコミ懇談会を開いた。新保険業法をめぐっては、滋賀県議会などが「政府・
金融庁が健全な自主共済に規制と干渉を行うことで、6千万人を超える共済加入
者が権利侵害を受ける」と反発。こうした各地の動きも交え、懇話会は、経過措
置期間を延長するとともに自主共済を新保険業法の適用除外にする必要性を訴えた。
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自主共済は、非営利の団体が構成員(会員)を対象に、病気・事故・災害などの
際の助け合い組織として運営。懇話会によると、自主共済は全国に約430団体ある。
医療関連では、開業医が病気で倒れた際に代診医を手配するといった「休業保
障制度」が38年間にわたって継続。患者の立場では、知的障碍(がい)者の家族
でつくり、ほぼ各都道府県単位に組織されている「入院互助会」がある。家族が
月1,000円程度の会費を出し合い、医療にかかる負担を少しでも軽減させるため、
互助会が付き添い看護料や差額ベッド代を助成している。
新保険業法は、「オレンジ共済事件」などを例に、共済を名乗って不特定多数
を相手に詐欺商法を行う組織を規制するといった趣旨で、2006年4月に施行。
今年3月31日までの2年間の経過措置が設けられた。
このため、経過措置が終了する4月から自主共済は保険会社とみなされ、同様
の規制を受けることになる。これに伴い、最低1,000万円の資本金をはじめ、
保険専門スタッフの配置、保証金の供託、法人税の納税が必要になる。
しかし、会員が資金を出し合ったうえ、会費の大半を会員間に還元している
非営利の自主共済には耐えられない負担で、新保険業法によって約430団体の
ほとんどが廃業を余儀なくされると見られている。
マスコミ懇談会では、このような問題点が指摘されるとともに、各地の議会
が意見書を採択している動向を紹介。滋賀県議会は「規制対象が大幅に拡大さ
れたために、いわゆるマルチ商法を規制するという趣旨から逸脱。県内でも解
散せざるを得なくなった団体が相次いでいる」と反発したうえで、
「政府・金融庁が健全な自主共済に規制と干渉を行うことは、その団体と加入者
多大な不安と損失を招く。6千万人を超えるともいわれる共済加入者が権利の
侵害を受ける恐れがある」などと訴えている。
大阪府摂津市議会も「新保険業法は、『共済』を名乗って不特定多数の消費者
に保険商品を販売し、被害をもたらした『ニセ共済』の規制から大きく逸脱し、
自主共済も保険会社に準じた規制を受けることになった」と指摘。
「仲間同士の助け合いを目的に健全に運営してきた自主共済への一律かつ強制的
な規制と負担の押し付けは『消費者保護』を目的にした法改正の趣旨にも反する」
と根本的な疑問を投げ掛けている。
懇話会は、国会議員が実態把握のために報告を求めたところ、金融庁からは
黒塗りの資料が提出され、詳細な説明や報告が拒まれたことを挙げ、「国民に
知らされない不明朗な点や疑惑が数多く出ている」と批判。「差し迫った経過
措置期間を直ちに延長し、加入者が不幸な事態に追い込まれないよう未然の防
止策を講じるとともに、自主共済を新保険業法の適用除外にすることで真の
『契約者保護』に向け、国の政策を前進すべき」と求めている。
新法をめぐっては、国会審議に付される以前の金融審議会で「構成員が真に
限定されるものについては、特定のものを相手方とする共済として、従来どお
り、その運営を専ら(もっぱら)構成員の自治に委ねることで足り、規制の対
象外とすべき」と指摘。与野党議員からも自主共済の継続を保障する必要性が
主張されている。しかし、金融庁は現在まで、適用除外要件の緩和などの措置
は設けない方針に立っている。
*オレンジ共済事件
友部達夫・元参議院議員(旧新進党所属)の政治団体が運営していたオレンジ
共済組合が「オレンジスーパー定期」という年6?7%の配当をうたった商品を出し、
約90億円の資金を集めた詐欺事件。資金の多くは、友部元議員の選挙費用や政界
工作費、借金返済、また、妻や次男らに私的流用された。同組合は倒産。組合員
金は支払われず、多大な消費者被害をもたらした。友部元議員は逮捕
され、裁判で有罪が確定し、失職した。(ウィキペディアより)
(以下はたまたま見つけた参考資料です)
保険業法の自主共済への適用除外を求める決議
1 昨年4月より、「改正」保険業法が施行された。この保険業法の「改正」により、健
全に運営されてきた自主共済が、今、存続の危機にさらされている。
従前、同法は、「不特定の者を相手」とすることを「保険業」の要件としていた。し
かし、「改正」法がこの要件を外したために、構成員とその関係者という特定の者を対
象とし、構成員により自主的に運営していたいわゆる自主共済までもが、保険業法によ
る規制を受けることとなった。これにより、自主共済を運営している団体が共済事業を
続けるには、来年3月31日までに株式会社又は相互会社を設立し、少額短期保険業者
の登録又は保険会社の免許を受けなければならなくなった。しかし、少額短期保険業者
もしくは保険会社として運営するには、多額の経費が必要となる。自主共済を運営して
いる団体は、助け合いにより運営することで拠出金を安価に抑えてきたのであり、これ
では、共済の存続自体が困難となる。
2 実際に共済事業を廃止した団体も少なくない。たとえば、宮崎県高等学校PTA連合
会安全互助会や知的障害者の入院互助会である静岡県の育成互助会は解散を決めた。他
方で、少額短期保険業者として登録したのは、営利目的で共済を運営していたわずか数
社にすぎない。自主共済を運営していたほとんどの団体が、対応に苦慮し、その存続は
危機に瀕しているのである。
3 保険業法「改正」理由として、「オレンジ共済事件」など「共済」の名を語った詐欺
事件を防止することが挙げられている。しかし、そのような悪質な「共済」が実質的に
不特定の者を相手方としているのであれば、「改正」前の保険業法で十分規制できるの
であり、上記理由は口実にすぎない。特定の者を対象とした自主共済までをも保険業法
の規制対象とした真の理由は、アメリカ及び日本の保険業界による市場と権益の拡大の
要請に応える点にあった。保険業法の「改正」に先立つ2003年8月、在日米国商工
会議所は、「無認可共済(注:自主共済)は遅滞なく金融庁及び保険業法の管理下にお
かれるべきである」との意見を発表し、アメリカ政府も、2004年10月「日米規制
改革及び競争政策イニシアティブに基づく日本政府への米国政府要望書」において、日
本の保険市場において相当な市場シェアを有している共済について、アメリカ資本の保
険会社が競争しやすい条件を整備することを要求している。日本の社団法人生命保険協
会も、自主共済に対して、保険業法による一元的規制を行うべきとの意見書を提出して
いる。しかし、日米保険業界の利益のために、健全に運営されていた自主共済の存続を
困難にすることは許されない。自主共済は保険業法の対象外とされなければならない。
4 そもそも、団体が構成員のために自主共済を運営することは、団体加盟者の団結を保
持し、構成員相互の福利と厚生を図る役割を果たすものであり、「結社の自由」の一内
容として、憲法21条で保障される。健全に運営されている自主共済に必要のない規制
を課し、その存続を困難にすることは、憲法違反であって、許されない。
現在、自主共済を運営している様々な団体が、共済事業を続けるために、保険業法の
適用除外を求める広汎な運動を進めている。国会でも、保険業法による規制対象につい
て、再考すべきとの声が挙がっている。
自由法曹団は、本年6月、「保険業法の改正を求める意見書」を発表した。今後も、
保険業法の自主共済への適用除外を求める運動に参加し、共に闘うものである。
2007年10月22日
自由法曹団2007年総会
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