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先日の開業医救急活動
開業医もたまにコワ〜い救急疾患に出会うことがある。はっきり言って、自分のところでは治せないものが多い。だが、開業医が役に立つこともある。
先日の話。
夕方5時頃、夜診の最中に近所の人がやってきて、『うちの亭主やけど、
朝、トイレへ行って(排便)から、急に足がしびれる、下腹部と腰が痛い、歩けへん
言うて、トイレにも這って行ってますねん。診てもらわれへんやろか?』と往診の依頼。
ちょうど診察中であり、『午後7時半に診察が終わったら行けるけどどうしましょう?』と答えたところ
『それでいいので来て下さい。』了解された。
まだ患者さんが少ないとは言え、やはり開業医が診察の最中に往診、これは無理ですよね。
なお、この患者さん、80歳をちょっと越えた男性。数ヶ月前に鉄欠乏性貧血になってました。
ある病院に紹介したところ、痔と大きな大腸ポリープがあり、痔は最近手術されました。
ポリープは観察中ということです。私のところには2ヶ月前から来ておられません。
何が起こってるのか気になりながらもクリニックで診察をしていました。
腰でもやったのかな?、とか思いながら...。
すると...何と、1時間足らずで、ピタッと患者さんが途切れたじゃありませんか! 待合室はし〜〜んと静まり返ります(涙)...。
ええぃ、どうせ往診依頼のお宅はすぐ近くだ。ひとっ走り行ってくらぁ、
あ、受付さん、誰か来たらケータイで連絡してね♪〜 ってんで、
とりあえずそのお宅へ駆けつけました。午後6時前でした。
ところが、行ってみたらびっくり!
患者さんは居間に苦しそうに横たわっていましたが、顔色が悪い...。
眼瞼を診ると...、あちゃ〜!、血の気がありません。
どうみても重度の貧血。こりゃヤバい..。血圧は...100前後か.
脈は触れるが微弱
○○さん、大丈夫か?、いったいどうしたの?
朝9時頃、トイレまで行ってから、足がしびれて歩けない。腰が痛い...
便は黒くない...
胸は・・苦しくない、脈は120くらい
腹部は・・圧迫してもあまり痛そうではない..
筋性防御なさそう、Blumbergもなさそう...、
足は動くのは動くがとにかくだるくて力が入らない。腰の辺りが痛い..
表情は..精気がない..質問にはほぼまともに答えているが..
あえぐような呼吸、目の焦点が定まっていないような...
+++++++++++++
このとき、いやな記憶が蘇りました...。もう15年ほども前のことです。
私は、自治体病院の神経内科に勤務していました。
私の外来に、80台の女性で、脳卒中後の不全麻痺はあるがたいそう明るく元気な
患者さんが通院していました。腹部大動脈瘤があるので、血圧に気をつけよう、
腹をぶつけたり、いきんだりしないように、と言っていました。
ある日の夜、その患者さんから、急に腹が痛くて、両足がつって痛くてたまらない、
今すぐ行きます、と連絡がありました。
私はそれまで腹部大動脈の破裂に遭遇したことは無し。
それでも嫌な予感がして、すぐCTを撮れるよう準備して待ちました。
救急車で来院した彼女は、腹?腰?が痛み、両足が痛み、苦しんでもがいています。
慌ててCT室へ運び、画像を見ると...、
私の見たことのないもやもやした腹部画像。 ...、えぇ..?
コレってやっぱ腹部大動脈破裂..?
でも、そうとしか言いようがない..。
どう考えても血管から大量に血液が漏れているみたい...。
こりゃいかん!、ウチは外科がないぞ、急がないとヤバい!
必死に近隣の総合病院に電話し、大至急診て下さい、とお願いをした...。
(すぐ転送できたのは幸いだった。)
その患者さん、奇跡的に?手術で救命できた。何とか間に合った...。
しかし、その後、2週間ほどして、急速に腎不全が進行し、帰らぬ人となった。
+++++++++++++
でも、目の前の患者さん、発症は午前9時頃。今は午後6時だぞ..
9時間も経って生きてられる?
よくわからん・・・・
『あ、それどころじゃね〜ぞ!、奥さん、すぐ119番かけて救急車呼んで!』
予想通り、奥様は目が点になってた..『え”?救急車(・・);』
私は焦ってた..クリニックに戻らなきゃ...あ、いや、早く病院へ
送らないと絶対ヤバい! 早く来てくれ!
−−−−−−−
かくして、救急隊が到着し、10分足らずで搬送先が決まり、大きな救急病院に
夜診に戻るため同乗できません。患者さんを送り出したら、
慌ててクリニックに戻り、診療情報を書いて、救急病院に送りました。
『重度の貧血、出血性ショックになりかけていること。
痔の手術を受けたこと、大腸ポリープがあること、
そして、症状から
消化管出血か腹部大動脈瘤破裂などの可能性があるのでは?』
など書いて、ファックスしました。
え、患者さんのその後ですか?
幸い、まだ存命中、治療中です。(退院できるまで安心はできませんが)
え? 診断ですか?
やはり、『腹部大動脈瘤破裂』でした...。
以前、ウチで超音波の技師さんに上腹部のエコーをしてもらったときには
確認できてませんでした。
それにしても発症から9時間経っても生命維持できる場合もあるんですね。
後腹膜で血腫が固まった? 出血が止まった?
私にはわかりませんが....
...とにかく、午後7時半まで夜診やってから行ったら危なかった?
やはり、救急はコワいです....。
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コメント
コメント一覧
年末を思い出しました。症状がかなり違いますが、、、特に腹部の状態。
心不全とか卒中で、ちぬことをイメージする方々は多いでしょうが、、、腹部大動脈瘤、、、親父が心不全になった時に同じ時期に手術していたのが、別の救急患者の腹部大動脈瘤でした。
さらに不謹慎ながら、親父が死んだ時は悲しかったのですが、とても哲学的で医学的には許されないと思いますが、痛まずに往生をした親父は幸せ者ではなかったかと、、、私、一か月苦しんで、、、元気になったので良かったですが、、、今夜は食欲なく、もりそば。
冷たくして食うとうまかったです。
昼に、ピザとトマトソース味のイタリアンを食いすぎました。w
昔、初めて海外旅行なるものを経験した時、
飛行機の機内食は全部食べないともったいないと...
動かないのに必死に食べたら...
下呂すますた...
くいしんぼう犯罪!、でございます。
ヨーグルトにフルーツカクテルの缶詰を入れて、、、たくさん食べてしまいます。
さぁ、、、今夜も早く寝ようかな、、、夜の瞑想。楽しいですよ、、、w
音楽を聴きながら、、、明日の朝はどんなうんちが出るだろう?
おはよう、うんちさん。
うんちもためにはいいのですが...
食べ物のうんちくののろい...だったりして
東京ではまたよろしくお願いします
まだ時間など決まっていませんが...
よろしく♪〜
先生のご活躍ぶり、本当に頭が下がります。
こうやって、何人もの患者さんを救われたんですねー。
診療時間内に往診に駆けつけるなんて、なかなか出来ることではないですよね。
医師の方々のブログを拝見してると、日本に生まれて良かったと思います。
たくさんの先生方が我々の為に頑張ってくださってるのがよく分かります。
褒められると、モチベーションが上がります。
でも、
>診療時間内に往診に駆けつけるなんて、なかなか出来ることではない
って....
患者の少ない新米開業医だからこそ...。(涙)
まあ、また頑張りますよ!
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