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2008年度診療報酬改定の概要
2008年度診療報酬改定の概要
保険医協会のページから比較的よくまとまった診療所向けの解説を
引っ張ってきました。
ここには入院医療のことは記載されていませんのでお間違えなく。
(中医協アドレク資料より)2008.2.13現在
厚生労働省は、2月13日の中医協総会に2008年度診療報酬改定の具体的な
点数を盛り込んだ主要改定項目案を提示しました。
以下、診療所に関係のある部分にのみ、絞り込んで報告します。
1.再診料
診療所は71点のまま。病院(200床未満)を3点引き上げて60点に。
2.外来管理加算
(1) 算定要件の見直し→「5分以上(目安)」の時間要件
患者に療養上の注意を懇切丁寧に行った上で内容を診療録に記載するなど、
患者と十分に対話しなければ算定できない。
「5分以上」という時間要件は目安とする。
·厚生労働省が示した懇切丁寧な例〉
(1)問診し患者の訴えを総括する
(2)身体診察によって得られた所見や所見に基づく医学的判断の説明
(3)これまでの治療経過を踏まえた療養上の説明・指導
(4)診察の最後に「ほかに分からないことや、気になること、ご心配なことは
ありませんか」と質問する
(2) 後期高齢者は病院・診療所統一の点数(52点)へ
病院(47点)が引き上がる一方、診療所(57点)は引き下げに。
3.夜間・早朝等加算の新設(初・再診料)
開業時間内に行う夜間・早朝等における診療について初・再診料に係る加算
を創設する。
初診料 夜間・早朝等加算 50点
再診料 夜間・早朝等加算 50点
(算定要件)
開業時間であって、以下の時間帯に診療が行われた場合、初・再診料に対して
加算する。
1 平日においては夜間(18〜22時)、早朝(6〜8時)の診療
2 土曜日においては夜間等(12〜22時)、早朝(6〜8時)の診療
3 日曜、祝日においては深夜以外(6〜22時)の診療
4.小児科外来診療料の引き上げ
(1)処方せんを交付する場合
イ 初診時 550点 → 560点
ロ 再診時 370点 → 380点
(2)処方せんを交付しない場合
イ 初診時 660点 → 670点
ロ 再診時 480点 → 490点
5.耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料の新設
耳鼻咽喉科特定疾患指導管理料 → 150点(月1回)(新設)
対象疾患 15歳未満の浸出性中耳炎(疾患の反復や遷延が認められるものに限る)
6.検査の評価体系の見直し
(1) 外来迅速検体検査加算の引き上げ
1点 → 5点
(2) 検体検査判断料の引き下げ
血液学的検査判断料 135点 → 125点
生化学的検査(1)判断料 155点 → 144点
生化学的検査(2)判断料 135点 → 144点
7.画像診断等の評価の見直し
(1) デジタル映像化処理加算の廃止
2009年度末までの経過措置を設けた上で廃止する。
デジタル映像化処理加算 → 15点
同処理加算を算定した場合、電子画像処理加算(下掲)との併算定はできない。
(2) コンピューター画像処理加算の名称変更・点数引き上げ
コンピューター画像処理加算(60点)→ 電子画像処理加算(120点)
エックス線診断料
電子画像処理加算
イ 単純撮影の場合 60点
ロ 特殊撮影の場合 64点
ハ 造影剤使用撮影の場合 72点
ニ 乳房撮影の場合 60点
8.「軽微な」処置の基本診療料への包括化
医師でなくとも行える「軽微な」処置の点数を外来の基本診療料に包括化する。
具体的には「100cm未満で第1度熱傷に対する熱傷処置」
「100cm未満の軟膏塗布(皮膚科軟膏処置)」「洗眼、点眼(眼処置)」
「点耳、簡単な耳垢栓除去(耳処置)」「鼻洗浄(鼻処置)」
「湿布処置」など。
9.後発医薬品に係る処方せん様式の見直し
「後発品への変更不可」のチェック欄を設置するなど処方せん様式を見直す。
「変更不可」欄に医師の署名のない処方せんを受け付けた薬局薬剤師は、
患者の同意を得ることを条件に、先発品を後発品に変更して調剤できる。
後発品の銘柄処方の場合も、医師による「変更不可」の意思表示がなければ、
薬剤師は処方医にあらためて確認することなく銘柄変更調剤ができる。
従来の処方せん様式とは逆となり、処方せんに記載した銘柄を必ず調剤して
もらいたい場合、医師はチェック欄への署名が必要となる。
10.後期高齢者の外来医療を担う「高齢者担当医」が算定できる
新たな医学管理料(後期高齢者診療料)の新設
後期高齢者診療料 → 600点(月1回)(新設)
算定要件
(1) 診療計画の策定と計画的な医学管理
入院中の患者以外の患者であって別に厚生労働大臣が定める慢性疾患を
主病とするものに対して、後期高齢者の心身の特性を踏まえ、患者の同意を
得て診療計画を定期的に策定し、計画的な医学管理の下に、栄養、運動又は
日常生活その他療養上必要な指導及び診療を行った場合に算定できる。
(2) 高齢者総合診療計画書の作成
診療計画には、療養上必要な指導及び診療内容、他の保健・医療・福祉
サービスとの連携等を記載する。
(3)「お薬手帳」の確認義務
毎回の診療の際に服薬状況等について確認するとともに、院内処方を行う
場合には、経時的に薬剤服用歴が管理できるような手帳等に薬剤名を記載する。
(4) 患者1人につき1医療機関のみ算定
患者の主病と認められる慢性疾患の診療を行う1保険医療機関のみにおいて
算定する。
(5) 包括される診療項目
当該患者に対して行われた「医学管理等」「検査」「画像診断」「処置」は
後期高齢者診療料に含まれる。ただし、病状の急性増悪時に実施した検査、
画像診断及び処置のうち、550点以上の項目については別途算定できる。
(6) 高齢者担当医の研修
(1)高齢者の心身の特性等に関する講義(3日)、
(2)診療計画の策定や高齢者の機能評価の演習(1日)の受講が要件。
(7) 対象疾患
糖尿病、脂質異常症、高血圧性疾患、認知症、等
中医協総会に先立つ事前レクチャー(アドレク)の概要
(2008年2月12日開催)
概要に沿って説明されたようです。特にコメントのあった点のみ記載します。
外来管理加算(P.23)
適正化見直し項目の外来管理加算については、今回大きな位置づけにある。
従来は検査など何もしなくても算定出来たのだが、今回は逆に取る場合には
患者への説明or診察をしっかりするという要件を入れることとした。
患者さんに対してわかりやすい点数とした。薬のみ希望される患者には
これは取れないこととなる。よって診療行為になると、5分程度はかかる
だろうということにした。実際にこれは大きく、私どもとしては再診料より
もこちらをチョイスしたところ。言い過ぎたかもしれないが。
外来精神療法
精神科では検査等が無く、患者へのカウンセリングがあるため時間がかかる
ということで、5分で360点。1時間で4万円を超え、高い点数であるため、
この要件にした。これについては反発が来るだろうと予想している。
後期高齢者について
省略しつつも、注意書きには、後期高齢者のみの点数を設定した。
それに対して、一般のみの点数というのは
、たぶん無かったと思う。
ただし、後期高齢者のみの点数と重複しているものもあるかとは思うが、
基本的には普通の点数もとるので、「医療がなくなることは無い」
ということをアピールしたい。
産科医療
ハイリスク分娩管理加算は点数が1,000点⇒2,000点に倍増する代わりに、
勤務医の負担軽減策について出していただくことにしている。
小児医療
これまでも手厚くしてきたが、今回もかなり手厚くした。高く設定しても
患者さんの負担にはならず多くは公費で賄う為、市町村さんの負担になるだけ
である。現実問題としては、小児科の医療が足りないことに目を向けると
小児科医を育てていくために「子ども病院」に着目して質を高めることを
目的にして区分を設定した。
勤務医負担軽減策1
入院時医学管理加算の「14日まで」については、多くの病院での平均在院
日数がこの日数位になってきているため、ほぼフルにベッドを回していれば、
ほとんどにこの加算が取れ、計算すればおそらく相当良い点数になるかと思う。
これは計画を作るだけとか、若干の勤務医シフトが必要になるかもしれないが、
これはコストがかからず取れることになるかと思う。病院にとっては良い点数。
これでしっかり勤務医対策をやって欲しい。
事務負担の軽減(医療クラーク)、はベッドあたりの点数。算定上は良い点数
であるが、人件費コストが少しネックになる。ただし医師の負担はかなり軽減
するのではないかと思う。
勤務医負担軽減策2
技術の再評価については、手術をすればするほど赤字になるというものも
あることから、手術72項目について平均約3割引き上げた。
放射線治療
新規の放射線治療法「IMRT」、また医療機器の安全管理料、外来で出来る
放射線療法を設定した。
脳卒中対策
t-PAによる治療が24時間体制で受け入れ可能であることを前提で、
実際に投与できた場合として加算。
非常に高く、高額療養費もついてくるが、治る確率は高い。
回復期リハ1は従来よりも10点高く、2は85点低い。
さらに、重傷者に対しては50点加算。
訪問看護
訪問看護基本療養費は12年ぶりに引き上げた。
<注>在宅患者を往診治療している先生方には、
寝たきり老人訪問指導管理料の廃止がかなりやっかいである。
在宅療養支援診療所及び在宅時医学総合管理料の普及により、本来の役割を終えたと考えられることから、廃止するそうです...orz
これも典型的な誘導的措置ですね。
開業医はみんな、在宅療養支援診療所に名乗りを上げなさい。
在宅患者は包括医療にしましょう、ということですね...
往診を拒否される患者さんが増えるのかな?
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コメント
コメント一覧
卒業して研修終わったら海外に移住しようかと思ってます。
少々この国には愛想が尽きました。
なにを政府は医療業界に求めているのでしょうか?少なくとも私は奴隷にはなりたくありません。たとえ患者であろうと国であろうとも。
ある程度予測はしていましたが、
今回は予想を遥かに超える「大バカ改定」「超トンデモ改定」です。
救急医療の破滅が近づきました。開業医も廃業、転業、兼業が増えそうです
少なくとも、この国でまじめに医師をしていることがあほらしくなる、
これだけは間違いのない事実です。
開業医で自民党を支持する医者はほとんどいなくなるでしょう。
各都道府県の医師連盟の皆さん
早く、全国医師連盟に、提携を申し入れた方がいいですよ。
遅くなればなるほどわが国の医療は元に戻せなくなります。
開業時間内に行う夜間・早朝等における診療について初・再診料に係る加算を創設する。
初診料 夜間・早朝等加算 50点
再診料 夜間・早朝等加算 50点
…バカにしてません?
以前は85点という話も出ていたのに(これすらナメきってますが)、さらに引き下げ。
たった500円の上乗せで人件費や光熱費が賄えるかい!?
いや、夜間早朝加算だけではありません。
本日の某医師会関連勉強会の懇親会で、乾杯の音頭をとった眼科の先生が、「眼科や皮膚科や耳鼻科の簡便な処置料を、診療に含めるなんて、差別的な診療報酬改定に怒り狂ってます!」みたいな....
ちょっと乾杯できないようなおことばで、皆さん、寂しくにが笑いしながらの乾杯となりました。
医療者よ、本当に団結して立ち上がろうよ!
と呼びかけたいですね。
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