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ブログ560htm


舛添は医師数見直しと言ったが..?

10月10日予算委員会で、舛添厚労大臣は、阿部知子議員(社会民主党)の医師不足をどうするかという質問に対し、「(私は)阿部先生と全く同じ認識を持っている。医師数については、もう、革命的に考え直さなければいけない!」、こう言い切った。

詳しくは、「
衆議院TV」を見よう!
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
衆議院TV→左の欄のビデオライブラリカレンダーから10月10日をクリック→右欄の予算委員会をクリック→右欄の発言者から阿部知子(社会民主党)を選んでクリックすれば、質疑の全容がわかるよ!。

では、その質疑の中の要点を以下に示します。

阿部知子議員
 1980年に医師を増やそうと1都道府県1大学(医学部)の方針ができたのに、10年も経たないうちに1986年、医師が増えると医療費が増加する、と抑制策に転じた。
 イギリスでは、医療費抑制で盲腸の手術さえ何か月も待つ、とか、医師があまりの低賃金で海外に行ってしまった。だからブレアが医師数を増やすアクセルを踏んだ。医療費が増えて困ると考えるのでなく、医療費がかかったことが政策評価してもらえる、と考えた。
 一方わが国では、産科医療など崩壊し、出産すら危うい状況になった。命が生まれればこそ国に未来があるのではないか。

舛添大臣
 阿部先生と同じ認識を持っている。医師数、これは革命的に考え直さないといけない。都道府県にいろんな調査を命じても結果が帰ってこない。医師(勤務医の)不足の原因は、過重勤務などが大きいし、福島の大野病院の事件のように、一生懸命手術したのに逮捕されるなど、努力が報われていない。第三者機関による評価、裁判外調停などもきちんとしたい。診療報酬も含めて見直さないといけないと思っている。また、院内保育所の整備など女医さんが戻ってこられるようにもしたい。この問題は、大臣になる前からライフワークとしてきたので、しっかりやりたい。

(おおっ!、スゴイぜ!。ここまで踏み込んだ発言を、かつて厚労省関係者が言ったことがあっただろうか!? もし、ホントにホントに、この通りできるってのなら、大いに評価するぜ。.....だが、しかし....予算はどうなる? 果たして、舛添の発言が証明されるような予算になるか?....そいつがとにかく重要だ)

阿部知子議員
 ご存じのように、日本の医師数は、人口10万あたり200人。OECD加盟国の平均は300人。おまけに、厚労省のでたらめな統計では出ない実働医師数を考えれば、もっと少ない。誰がどう見ても医師数は著しく不足している。医療費も対GDP比では、先進国で最低である。総理は医師数を増やす気がおありなのか?

福田総理
 いやあ、その統計を見ると、わが国の医療はほんとにうまくいってたんだな〜と思いますね。少ない予算で、それで寿命はどんどん伸びてるし..。まあ、ひずみも生じているようなので、(医師の)絶対数がほんとに不足しているかどうかも検討してみたい。医療を軽視してはならないが、国民負担の関係もありますので... 

阿部知子議員
 ところで、単に医師が不足しているだけでなく、大学病院(独立行政法人含む)は予算が少なく、小児科など不採算部門には予算も割り当てられず、いい教育ができない。医師の教育にももっとお金をかけてほしい。ただ金がほしいというのではなく、魅力ある教育ができなければますます医師は医師不足の科に集まらない。ますます崩壊が加速する。文部科学省と膝を突き合わせて対策を考えていただけないか。

福田総理
 つまり、ひとつのことだけ考えても駄目ということで...各部門でしっかりかんがえてもらうようにしたい。医療を後退させることのないようにしたい。


阿部知子議員
 あの...後退って...そんなんじゃなくて崩壊なんです。後退ですんでいたら、私がここで一番に医療問題を質問する必要もなかったんです。崩壊は、戻すのに20年、30年かかるんです。

     ============
阿部知子議員
 もうひとつ、お産の問題ですが、医療法改正で、助産師は、嘱託医と病院との両方と連携しなければならなくなった。そのため、助産師の34%は連携医を見つけられず困っている(連携を求めても忙しすぎる、自分の患者で精いっぱい、と断られている)。ここは医師法19条を凍結すべきではないか。

舛添大臣
 助産師活用は大事だが正常分娩ばかりではない。決まったことを私の一存で変えるのも困難だ。だから、法律を弾力的に運用するよう各自治体にはかり、できるだけ困らないようにしたい。


阿部知子議員
 運用とはグレーゾーンであり、今すでにこわれてきた制度を直す方法にならない。

阿部知子議員
 ところで、高齢者医療制度、ってなんて冷たい制度なんですか? 一家団欒のお茶の間から、75歳以上の体の弱い病気がちな老人をボロの離れに連れていって隔離するような制度じゃないですか? かつて塩爺(しおじい)が言ったように、老人は金持ちで、離れですき焼き食っている、っていうのと違いますよ! しかも、離れに入れられた老人は、自分で好きなものの出前とることもできない、せいぜいAランチ、Bランチ、Cランチくらいからしか選べないんです! 弱者を弱者連合にして、区別して差別して分断して負担を重くして、そんな制度でいいのか?
(あ、塩爺とはいわずに、本名をおっしゃってます...念のため...)

舛添大臣
 高齢になると、病気が増える。高齢者が、自分達のために医療費負担が増えると考えてもいけない。また、いずれは死を迎えることも考えなければならない。高齢者医療制度の中で包括的に考えるということで、負の部分だけでなく、高齢者のためになることもある、ということも分かって下さい。
(オレにゃあ、さっぱりわからんぞ!)

     =================

 と、まあ。細かい統計などは省いて、おおざっぱに私が大事と思ったことだけ書きました。正確には衆議院TVを見てね!

 さて、オドロクほど踏み込んだ発言をなさった舛添大臣ではありますが、テーマによっては、かなり控えめ発言もあったようで...。まあ、何でもかんでも大臣が思った通りに出来るわけもありませんし、官僚からいろいろ、ここは口チャック!、と止められてることもありましょう。でも、発言だけでは事態は改善しません。やはり、予算案の推移、厚労省の動きを見ていかないとにわかには信じられませんね。
 阿部知子さんは、さすが小児科医ということで、医療関連の質問は筋がとおっていて、わかりやすいと感じました。もっとマキコなみの迫力が身に付けば、またあらたな支持者が得られるかもしれません。
 一方、福田さんですが....医者から見ると...すでに後期高齢者ですかね....。とっとと離れで煮干しでもしゃぶってな!、と言いたくなります。
 医療に関しては、どしろうとだということが、歴然!。話すだけ無駄!?
 こういう国会ですからねえ...
 ますます目が離せません。
 (ま、明日は、福田(総理) v.s. 田中(マキコ) で楽しむしかないでしょうかね?)











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ブログ559htm


政府の姿勢を議員ホームページで見る 

 前のブログに続いて、政府の医療に対する認識がよくわかる国会の論戦が載ってたので、以下、引用。これは昨年の話。あれから1年半、何が変わったか....ただ医療崩壊が進行しただけではないか!
(これも、民主党仙石議員のホームページから、昨年の論戦を拾ってみた:http://www.nmt.ne.jp/~sengoku/060428.html)
 

このまま こんな医療制度の法律が通って
本当にいいんですか


2006年4月28日厚生労働委員会 質疑

与党推薦の参考人からも危機的な医療の現状を警告

○岸田委員長 次に、仙谷由人君。

○仙谷委員 委員会でこの医療制度改革関連法案については初めての質問ということになります。

 ここまで与野党の質疑、そして参考人の意見陳述、お話を伺ってまいりまして、これでいいのか、このまま法案が通っていって本当に与党の皆さんも政府もこれでいいんですか、そういう気持ちを深くしております。

 そこで、二十五日、二十六日、与党からも御推薦になられた参考人が六人、野党からも推薦した参考人のお話が六人ございました。

 大臣、副大臣、いずれもこれをお聞きになられていたと思います。あるいは、後に速記録等々をお読みになっていると思いますけれども、与党推薦の参考人の方々が、まじめに、これほど現在の医療の危機について、この公的な場でお話しになって、危機感を深められている。そういう方々が過半数、与党の中でも過半数いらっしゃったんじゃないかと私は聞いておりましたが、今回の参考人の真摯な御意見をお聞きになって、大臣、副大臣、どんな感想、感慨、あるいは立場上の思いといいましょうか、決意をお持ちになりましたでしょうか。簡単にお答えいただければ結構です。

○川崎国務大臣 まず、前提を申し上げますと、審議中に私は行革と参議院の厚生労働委員会にずっと座っておりましたので、実際の現場は見ておりません。概要について担当者から聞いただけでありますので、この連休中にでもしっかり読ませていただきたいと思っております。

 基本的な認識として、我が国の医療制度はどうであるかということになれば、これは委員会でも、特に与党の議員を中心に御質問いただきましたように、ヨーロッパの国々、アメリカ等から比較して、またWHOから見ても、我が国の医療の水準は極めて良好な状態にある。ある意味では、皆保険制度を保ちながら、医療の質も高く保っておる、負担もそう大きなものではない、こういう認識をまず私自身持っております。

 しかし一方で、国内的に見れば、当然、この間の参考人の中にも、僻地医療に携わる方々がいらっしゃいました。したがって、僻地医療が抱える問題というのをお話しいただいたろうと思っております。また、小児医療また周産期医療、集約化というものについて御議論をいただいた、このように思っております。また、急性期の医療等々、我が国の医療の中で抱える課題、しっかり解決していかなければならないという方向で御議論をいただいた、このように思っております。

 しかし一方で、我が国、これから私どもが、団塊の世代の者がだんだん高齢化をしていくという中で、医療費の負担というものは当然ふえていく中で、それをしょってもらうのは数の少なくなってくる若者でありますから、当然医療費の適正化というものにも取り組んでいかなければならない。医療の質を上げながら、保ちながら、一方で負担というものについてみんなで考えながらやっていかなきゃならない、極めて難しい話でありますけれどもしっかりやらなければならない、このように思っております。

 一方で、今度の改革ですべて済むかといえば、これは先ほどからも御答弁申し上げておりますとおり、医療技術の進歩等、これは日進月歩でございますので、五年を程度にしっかり見直しながらやっていかなければならない、このような認識で私自身思っております。

○赤松副大臣 今の大臣のお話の後に私の意見を求められたので、簡単に申し上げさせていただきます。

 大筋の今回の参考人の皆さんの御意見は、私も終わってから、担当の厚生労働省の皆さんから聞かせていただきました。すべて正確に把握しているわけではございませんが、そこでの御意見、いろんな角度からの、特に具体的な医療に従事しておられる皆さんのお話に非常に聞くべきものがあったというか、かなり一般的に、より深くわかることができた、そんなふうな印象を受けております。

 実は、私、今の日本の医療の現状について、仙谷委員から、おまえの認識はまだ甘い、こう言われたらあれですけれども、私自身も厳しい認識を持っておるつもりでございます。一昨年、私は、虎ノ門病院の小松秀樹先生のもとで、ある病気の手術を受けたわけで、私の主治医のような立場でございますが、先日、個人的に、小松秀樹先生にいろいろ日本の医療をめぐる話を聞きました。

 彼は近く、ある出版社から、「立ち去り型サボタージュ、崩壊し始めた日本の医療」、こういうふうな本を出すということで、彼の、さきの「慈恵医大青戸病院事件」という本も読んだりいたしまして、今、日本の医療が抱えているさまざまな課題については、私自身もいろいろな角度で勉強をし、自覚をしているつもりでございます。

 そんな意味で、今回の医療制度改革についての法案というものは、仙谷委員、非常に厳しいまなざしでこちらを向いておられますが、そういう委員の御認識と私の認識がどれぐらい違うかどうかということは別にしまして、私も私なりにかなり強い危機意識を持っておって、今回の法案が、一〇〇%と言わないまでも、大きくそれを改善する方向で力を発揮する、そんなふうなことを期待しているわけでございます。



どうする  病院の未収金、格差の拡大、国民負担増、そして医療難民、介護難民

○仙谷委員 のんきなものだなと思います。特に、赤松副大臣は、福祉の公明党の所属でございますから。

 医療提供体制の現場の問題が大変深刻な状況になっているということのみならず、先般から問題になっておりますように、未収金という格好であらわれてくる問題、医療扶助で使われております金額、格差がどんどん拡大する中で、保険財政そのものを健全化しようとして、泥縄式に国民の負担増を行い、あるいは政府からの、国庫からの繰り入れを減らすということをやればやるほど、多分この問題は最終的に、生活保護、医療扶助あるいは未収金等々の形でもっと大きな社会問題になってくるんだろうな、今回の審議を通じてそんなことを感じました。

 といいますのは、医師会さんがほとんど公的な立場でここにいらっしゃって、医療難民、介護難民という言葉を使われた。これはちょっと大変な問題ではないかと思います。

 がん患者の方々が、昨年までがん難民という言葉を大変声を大にして訴えられていた。今度のこの医療改革が始まってみると、医師会の公的な立場にある方が、ナンバーツーかナンバースリー、実務の責任者でしょう、医療難民、介護難民と言われた。連日のごとく東北、北陸地方では、ああ、どこの小児科、産科が取りやめになった、あるいは脳外科までなくなった、内科も集団でお医者さんがいなくなった、こんなことがいわゆる病院現場で起こっているということであります。

 私は、これはまさに、「一将功なって万骨枯れる」ということわざがありますけれども、たとえ保険財政が何とかほころびを見せないようにあと五年か十年もったとしても、そのときには、万骨と同じように医療現場は完璧に枯れる。特に急性期医療はずたずたになって、いなくなるのではないか、維持できなくなっているんではないかと思います。



反乱、一揆でなく「逃散」現場の矛盾は限界に

 ある小児科を専門にされている方が私のところへ来て、北海道でその人はなさっておるようでありますが、こういう言い方をしました。仙谷さん、医療現場からの反乱とか一揆とかが起こっているんだったら、反乱や一揆だったら妥協のしようもあるし解決の方策も生まれる、しかし、今起こっていることは、先ほど赤松副大臣もおっしゃったけれども、逃散である。逃散というのは難しい言葉、逃亡の逃に散逸の散。要するに、現場からいなくなる、プロフェッショナルがいなくなる。

 先般の参考人の質疑の中でも、御意見の中でも、あれは横浜市立大母子医療センターの奥田美加さんという女医さんのお話でしたか、もう辛うじて七十一歳のおばあちゃんの力もあって維持しているけれども、やめたい人は身の回りにはいっぱいいるし、これがどこまで続くかわからない、そういうことをおっしゃっていましたよね。

 船橋の市立医療センターというところに行きましたら、やはり小児科部長は女性でした。多分、お年はわかりませんけれども四十代中盤でしょう。もうへとへと、もう見るからにへとへとでした。それで、今まで三つあった小児救急を受け付ける病院が、船橋でことしから二つになったんだと。もう何でもかんでも舞い込んできて、もう寝る間もない。そんなことを言って、本当にへとへとになっていました。

 つまり、いろいろな診療科でも問題があるようでありますけれども、今のこの急性期病棟をめぐる問題。病院というのは、先ほど川崎大臣が、まあ自慢されたわけではないんでしょうけれども、お述べになった日本の医療水準の高さを保ってきた、その大きな要因といいましょうか構造だったと私は思います。私自身も、国立がんセンターで手術をし、入院生活を送った経験からいいますと、日本の医療のレベルは低くない。

 しかし、そう言っているうちに、この人たちがへとへとになってやめていく、若い人たちがもうばかばかしいからそういうことはやめようと。ある確率でそういう逃散現象が、いわば北朝鮮の脱北みたいな話に近いわけですよね、逃散というのは。こういう現象がある確率でふえたときに、十年続いたらどうなるか、はっきりしているじゃないですか。

 先ほど、川崎大臣、我が党の柚木さんの質問にお答えになって、必死になって、小児科医は減っていない、ふえているとおっしゃった。要するに、小児救急病院で宿直をする、宿直のできる小児科医がふえているのか減っているのかが今問題なんでしょう。小児科医が、ビル診で開業する小児科医が幾らふえても、まあ、いないよりいた方がまし、現在の問題を解決するということにはならないんじゃないでしょうか。これは例え話でありますが。

医療制度維持には国民の納得が不可欠

国民がわからないままの法案採決は許されない

 私は、この段階で与党の皆さん方に申し上げたい。大体、一日二十分の審議をしてこれでよしとするような与党というのは、全くこの法案に責任を持っていると言えないですよ、二十分や三十分で。もっと質問したらどうですか、問題点があるんだったら。これが万事オーケーの法案なのかどうなのかお考えになった方がいい。ちゃんと質疑をした方がいい。

 なぜこんなことを言うかといいますと、皆さん方は法案が通ればいいんですか、これ。もうそれだけでいいんですか。国民はわかっていませんよ。今のこの保険財政が財政破綻状況にあるかどうかということも、ほとんどわかっていませんよ。老人保健制度として維持されてきたこの高齢者に対する医療が、一人一人の現役世代が出した保険料のうち何兆円プレゼントされていたか、ほとんど知りませんよ、国民は。これを新たな七十五歳以上の高齢者医療制度と称するものに変えて、これが保険であるのかないのかようわからぬけれども、どこからこのお金が出てくるのか、国民はほとんどわかっていませんよ。わかっていないと思いますよ、金目の問題にしても。

 あるいは、医療の問題にしても、自分が住んでいる身近なところでの病院で、なぜ小児科が閉鎖になるのか、産科がなくなるのか、外科がなくなるのか、内科の医者がいなくなるのか、なぜなのかわかりませんよ、国民は。これは与党推薦の渡辺俊介さんがおっしゃったように、足りなければ政治の責任で御負担を願わなければいけない、国民に。これだけかかるのであれば御負担を願わなきゃいかぬと私は常々思っているんですよ。

 そのことを、お金が足りないのか、人が足りないのか、政策が悪いのか、ちゃんと説明をして、国民にわかってもらわなければいかぬじゃないですか。社会保障の中で唯一の現物給付ですよ。だれだって、なぜ同じサービスを受けるのに保険料が違うのか、都道府県で違うのか、市町村で違うのか、入っている保険組合の違いで違うのか、このことを説明できる人もいなければ、わかる人もいないですよ。私、そう思いますよ。しかし、現実には受ける医療サービスも、建前上は均一で平等だということになっているけれども、実際は地域によって違ったり、あるいはその人の置かれたポジションによって違ったりしているじゃないですか。

 こういうことをちゃんとわかってもらって、今の水準を維持し、なおかつ、もっとレベルの高い、質の高い医療を、そういうつもりでこれ、良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案になっているんじゃないですか。そのためには、負担がどのぐらい必要なのかということをちゃんとこの議会で説得的な議論が行われて、国民にそのことがメッセージとして伝わらなければ、だれだって、ああ、また強行採決したのか、何時間で済んだのか、その程度しかわかりませんよ。

 結局、来年の十月ですか、思いもかけず負担が来たとか、あるいは医療提供、病院へ行ってみたらとんでもないことになったとか、医療事故は続くとか、もう医療事故を起こすのは嫌だから病院をやめるとか、そういうことにしかならないんじゃないかということを私は心配して申し上げているんです。

 私は、別に審議を引き延ばすつもりなど毛頭ありませんけれども、この程度の審議で本当にいいんですかということを、真剣に政府・与党にも、与党の皆さん方には特にお考えいただきたいんですよ。このままでいいはずはないんですよ、多分。川崎大臣はそれほど深刻な事態じゃないような感覚のことをおっしゃるけれども、私は相当深刻だと思います。

 というのは、
大野病院事件が起こるまでは、率直に申し上げて、私どもも、急性期病棟が全般的に大変な問題化している、つまりバーンアウト現象が起こって、開業医ブームが起こっている、これは何なんだと、こういう問題意識はありました。とりわけ小児科がひどいということも、そういう問題点も感じておったつもりであります。がん治療については、なぜ太鼓はたたくのに事態が進まないのかということについて、甚だ疑問を持っておりました。

 しかし、例えば産科医療がここまで来ている、あるいは僻地と言わずごく普通の地方が、選挙区でいえば二区、三区です。我が地元でも二区、三区、ここの中核的な病院がほころんでいる。今度の審議に際して、いろいろなお話を聞いたり歩いてみたりするまで、ここまで来ているとは思わなかった。これは相当に病状が悪化している。がんでいえば、二期は超えているんじゃないかと私は思うんですね、これは。

 そんな事態でありますから、政府も与党の皆さん方も、ただ、だらだらと審議をすればいいことはありませんけれども、与党の方々ももっと本当に国民の立場をちゃんと代表して質疑をされたらいかがでしょうか。提起しておきます。



深刻な産婦人科の減少への対策は

 そこで本題に入ります。

 きょうは、ちょっと資料を用意しましたが、何を用意したかといいますと、まず、資料の一枚目と二枚目をごらんいただければ、実は、医師の地域偏在の是正というふうな問題は、もう平成八年から、九六年の医療改革のときから問題になっておりましたね、こういう話です。あるいは、小児救急医療の充実というのは、少なくとも二〇〇一年から二〇〇二年、そしてそこから、せんだっての鴨下参考人がおっしゃったように、労働科学研究をして、ついに昨年、僻地小児科の医師不足問題に対応する確保対策ができた、こういうことだと思うんですよ。

 ここをごらんになっていただいてもわかると思いますが、周産期も実は、厚生労働科学研究で一緒にといいましょうか、同じように研究対象になって、同じように対策が出ておるわけでありますけれども、明確に、産科、周産期がこれほどの状態になっているというのは、少なくとも厚生労働省の公的ないろいろな文書からは余り見受けられないんですね、見受けられない。

 きょう用意しましたのは、最近、産婦人科学会が大変なことになった。これは大野病院ショックだと思いますけれども、調べられて、ちょっとめくっていただきたいんですが、七枚目、産婦人科常勤医師数について、いかがですか、二年ちょっとの間に四百十二人減って八%減になっている。これは、大学病院等その関連病院の数を調べたらこうなっておるということですね。

 さらにもっとショッキングなのは、資料の八枚目。右の方に四と書いてありますけれども、分娩取り扱い関連病院数、これは約一割近く減っている、百十一減っている。

 それから、女性のお医者さんの数は、よくおわかりいただけると思いますが、九枚目には、分娩取り扱い関連病院における常勤医の数の分布、女性医師の分布というふうに書いてあります。これはほとんどの病院が、一、二、三、四と書いてあるのは、二人体制、三人体制、四人体制、あるいは一人医長体制、ここが七七%ぐらいある、こういうふうなことが書かれておるわけですね。

 この対応策でありますが、厚生労働大臣、その対応策について資料の五枚目、「産科について」というところで書いてございますが、少々遅きに失したとはいえ、集中的に今からやるべきこと、厚生労働省は緊急にやるべきこととして何かお考えはありますか。

○松谷政府参考人 産科の医療につきましては、御指摘のとおり、急性期医療全般の御指摘がございましたけれども、私どもとしても危機感を持って対応しなければならないと考えております。

 産科につきましては、出生数、出産数は減っている状況でございますが、産科のお医者さんも減っているということでございまして、それに伴いまして、産科を取り扱う医療機関が御指摘のとおり減ってございます。

 このため、ここでの当面の対応について昨年八月の取りまとめにもございますように、集中化、選択化ということで連携を強め、連携強化病院、連携病院というものを各県において進めていくということがまず当面やらなければならないことではないかと思っております。

 そのほかにも、産科につきましては、助産師との役割分担、その他やらなければならないことは幾つかあろうかと思っておりますけれども、地域での周産期の医療協議会、あるいはネットワークを十分に尊重しながら集約化を進めていくということが当面まずやらなければならない仕事であると思っております。



予算をきちんとつけないと、過酷な勤務は改善されない

○仙谷委員 今、産科で、特に分娩を取り扱う病院で働いているドクターが、医政局長の今のお話を聞いたら、もうあしたからやめようと、二割ぐらいふえたんじゃないですか。そのぐらい深刻だと思います。

 医政局長、先般の参考人の鴨下先生と奥田さんという女性のお医者さんのお話、聞いていないんですか。鴨下先生は、厚生労働省のお金で厚生労働科学研究をやった結果、ああやって具体的におっしゃっているんじゃないですか。そんな今のような、昼寝のような話をされたら、どうすることもできないじゃないですか。

 もっと具体的にここをこうするんだ、つまり、産婦人科学会が言っているように、病院では五人以下の体制なんかとらせないようにする、そのために緊急にこのぐらいお金を補助金で突っ込む。例えば二次医療圏について、一つぐらいはそういう体制をとる。診療報酬はもう決めちゃったから改正できないでしょうけれども、要するに、鴨下先生がおっしゃったのは、勤務状態と訴訟の問題を言っていたわけでしょうが。毎日毎日、眠れないような状態で三十六時間働いて、次の日に日勤して、また宿直、当直するというふうなことが続くんだとおっしゃっていたじゃないですか。持続可能性がないことは明らかじゃないですか、こんなことは、人間である限り。

 その問題に、例えばことしは予算をこうつけました、あるいは、ついていないのだったら、補正予算でこのぐらいのことはやりますと大臣に言わせなさいよ。無過失賠償責任補償の問題も研究は始まっているんでしょう。あとは政治決断ですよ、これも。いつまでだらだらと、まあそのうち何とかなるわいな、しょせん医政局に回ってくる予算は少ないから、つめに火をともすようにしてちょっとずつ振りまこうか、こんなやり方じゃ、もうだめなんですよ。周産期は、特にこんなやり方じゃだめなんですよ。鴨下先生があそこまでおっしゃったじゃないですか。

 とりわけ、厚生労働大臣にも頭に入れていただきたいし、小泉さんはもうやめるからどっちでもいいかもわかりませんが、要するに、人口減少社会における少子化対策と言いながら、こんなに子供の医療と周産期の医療に医療の現場が踏みつけにされたんではたまらないというような意味のことを鴨下先生がおっしゃっていませんでしたか、予算措置の上からも。

 例えば、この周産期医療の問題で、いいですか、何かことし自慢できるような予算がついているんですか。教えてください、十八年度予算。私、目を皿にしたけれども、ない。

○松谷政府参考人 周産期の体制につきましては、先ほど申し上げましたけれども、先生御指摘のとおり、その集中化、特に分娩数については、五人、十人というような体制をとったところで分娩そのものについて集中する必要があろうかと思っております。大変少額ではございますけれども、そのためのモデル事業といたしまして、開業しているお医者さん、産科のお医者さんと、それから、妊娠は十カ月続きますけれども、八カ月、九カ月そこでフォローをして、そしてお産をするところにそのかかった先生とともに行くというようなモデルをやっているところでございます。

 また、これは医政局ではございませんけれども、雇児局の方でも、各県が比較的自由に使えるような、これは三十六億円総額ですが、各県に分けると大変少額になるわけですけれども、予算を措置したところでございます。

 いずれにしても、先ほど申したようなことを一つ一つ積み重ねて、鴨下先生の問題意識も私どもも直接伺っておりますので、それに沿った対策をさらに進めていかなければならないと思っているところでございます。

○仙谷委員 いずれにしましてもじゃないんですよ、いずれにしまされたら困るんだ。

 予算の金額を教えてくれと言っているんですから、教えてくださいよ。これは周産期について幾ら今度予算がついているんですか。少ないですけれどもというのはどのぐらい少ないんですか。

○松谷政府参考人 小児科・産科医療体制整備事業ということで、本年度新規でございますけれども、母子保健医療対策等総合支援事業、統合補助金の中でございますが、その中で三十六億円一括計上しているところでございます。

 このほかにモデル事業、これはたしか一千万単位のレベルでございますのでちょっと今資料が手元にございませんわけですが、ございます。

○仙谷委員 三十六億円、何につけたとおっしゃったんですか。統合補助金、それは何、周産期医療と関係あるんですか。周産期医療と関係あるの。

○松谷政府参考人 周産期医療体制の充実という点では、今申し上げた新規の三十六億円の事業、統合補助金の中でございますけれども、これは小児科・産科医療体制整備事業の実施ということで、医療資源の集約化、重点化を図るための計画検討調整、あるいは地域住民などへの理解のための広報啓発、それから医療資源の集約化による病院の空き室の軽微な改修費などに使用できるものでございます。

 このほか、広い意味で、かつてから行ってございます総合周産期母子医療センターの運営費、これは運営の事業。それから、母子保健医療施設設備整備事業ということで、施設整備、設備整備も含めた予算、これにつきましては、医療提供体制整備交付金の中でございまして、周産期医療だけではございませんけれども、医療提供体制の施設整備ということで百十一億七千八百万円。あるいは、医療提供体制推進事業補助金の中でございますが、設備整備等ということでございますが、百二十九億五千八百万円といったようなことでございます。



周産期 小児医療の現場をよくするのに必要な金額は桁が違う

○仙谷委員 言うに事欠いて、余りそういういいかげんな話をしては困りますよ。

 いいですか。小児科・産科医療体制整備事業の実施、新規三十六億円というのは確かにあります、統合補助金と書いてある。これは第二次医療圏ごとに割ったら幾らだと僕は聞いているんですよ。三百六十九で割ったら幾らになるんですか、三十六億円というのは。一千万円ですか、一千万円見当ですよね。これで何をやるんだとこの間僕は聞いたんですよ。これは何をやるんですか。何か広報啓発費とか、計画検討調整費とか、軽微な改修費とか、ブロック別講習会費及び調査研究費、そんなこと書いてありますよ、補助事業の内容と。一件当たり三千万になるのかね、一件当たりに直すとどうですか。合計したって大したことないじゃないですか、こんなもの。

 いいですか、これが果たして急性期病棟、とりわけ周産期、小児科の現場を、現場の労働条件を、勤務条件を変えるような、あるいは周産期で働く小児科で働くお医者さんが、何か逃散をやめるような、そういうインセンティブで働くようなお金になるんですか、この三十六億円というのは。つまり、後でがん対策のところでも申し上げようと思っているんだけれども、一けたも二けたも違うんですよ、お話が。

 第二次医療圏というのは約四百あるわけでしょう、あなた方がせっかく言っているのは。つまり、小選挙区とよく似ているんですよ、三十万単位とか四十万単位で地域を画していけば。そうでしょう。先般来られたお医者さんは、奥野さん、一人の医者が面倒を見られるのは多分二千人ぐらいだ、こうおっしゃっていたじゃないですか。

 あるいは、周産期、お産というのは、百万人ぐらい今生まれているんでしょう。一億人で百万人だから、三十万人か四十万人の医療圏の中だったら、その三分の一だ、はっきりしているじゃないですか。だから、そのことに対応するちゃんとした急性期の分娩を扱う病院を運営するために、今のレベルでどうやれば赤字が出ないで、こんな労働基準法違反のむちゃくちゃの状態を続かせないことができるのかと。せっかく厚生労働科学研究で結論が出ているのに、何でそのことに予算がつかないんだと思っているわけ。予算をつけるんだったら、零が一つか二つぐらい違うんじゃないかと僕は見ているわけですよ。

 現に、お医者さんの中でこういう問題にちゃんと取り組んでいる人、人数を一・五倍にして、間接経費も五〇%増しぐらいかかる、こういう計算をしたときに、周産期はあと二千億円必要だと。ほとんどこれはもう人件費ですからね、言っておきますけれども。小児科も同様に二千数百億円かければ二交代で回すか三交代で回すか、できるのではないか、集約化した上でそういう回し方をすればできるのではないか、こういうふうにおっしゃる方がおるんですよ。

 だから、三十六億円、こう言われると、おちょくるんじゃないよという感じになるわけですよ。顔を洗って出直してこいという話にしかならないと思うんですよ。一挙に三千億円のあるいは二千億円の予算がつかなくとも、いいですか、そこへ向かって、五年なり十年でこの問題を解決する、それこそ医政局の腕の見せどころじゃないですか。

 いや、そうしないと、すべて、少子化対策であろうが子育てであろうが、人口減少に立ち向かうであろうが、全部お題目になるんですよ。まあ、しょせんはスローガン、お題目、ワンワードポリティクスだからいいやと厚生省の方々も思っているんだったら、それはいいですよ。だけれども、全然けたが違うということが、おわかりになりませんか、松谷さん。もう一度。

○松谷政府参考人 顔を洗って出直さなきゃならないかもしれませんが、真剣な御提案でございますので、お答えを申し上げたいと思います。

 小児科、産科に限らず、急性期については大変深刻な問題だと思っております。そのための予算の話でございますけれども、医療費につきましては、実際は人件費が半分あるいはそのほかの、病院の運営費その他でございますが、その大宗は、我が国は皆保険でやっておりますので保険料の形で、保険については医療費全体ではもう三十兆超えてございますが、そのうちの四分の一ぐらいは国費も投入をして皆保険を維持してやっているわけでございます。

 また、その中で、産科、小児科につきましては、今般の診療報酬の中でも、その底層を流れる基本的な人件費、運営費に加えて、いろいろな加算の形で、ハイリスクの分娩であるとか、あるいは小児科の入院であるとか二十四時間の救急の体制であるとかというところを診療報酬の上でも見る。さらに、それに加えて、医政局の補助金、今大変少ないという御指摘を受けましたけれども、その中で小児の救急を少しでも広げていくというようなことを、そのまた上で政策誘導という形でやっているわけでございまして、その一番上のところだけですべてを動かしているわけじゃなくて、もちろん全体の大きな我が国の医療費の上に乗ってそういうことを誘導していかなければならない、こういうふうに認識しているところでございます。


○仙谷委員 産科は特に、診療報酬の話をされましたけれども、多分診療報酬でカバーされるのは二割か三割なんでしょう。だから、もうちょっと現場の目線でお考えになったらどうですか。なくなりますよ、本当に、これでは。

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