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モンスターペイシェントの背景
Dr.I先生が取り上げた“モンスターペイシェント”について、コメントが賑わっているようなので、私からも少し私見を述べたい。やはり、今の社会状況を振り返るのが一番いいのかな?
で、まずは、以前、私が書いた記事をご参照下さい。
(長いので、冒頭の一文と、途中の抜粋と一番最後のところだけ掲載します。全体は、すみませんが、URLをたどって下さいね。)
=================
<モンスター・ペイシェント?>
http://blog.m3.com/DrTakechan/20070704/1
お昼のワイド・ショー(多分、ザ・ワイド)で、教育現場で大きな問題となっているモンスター・ペアレント(怪獣みたいな親?)の話題が取り上げられていた。
=======中略========
何だか,,,医療の世界と似てきたね..。
医者不足は急速に進行し、個々の患者の状況を把握することに限界を感じるようになってきた。
=======中略========
患者の顔が覚えられない、患者の家族とほとんど話をする暇がない、患者の家族と会ったことがない、病状が把握できない、.....あのまま続いていたら,,,きっと、うつ病にでもなったんじゃないか...(それでも、医者には経営観念が全然ない!、と吠えている高給取りの事務長がいたよ...)
=======中略========
そんな中で、どんなに頑張っても、医者にケチつける輩がいるんだよね。でも、そんな状況では、医者が至らないことは絶対に出てくる!。
それが、ほんとうにコワかった....。
=======中略========
今の医療状況は、モンスター・ペアレントの医療版とでもいうべき、現状を無視して権利を高々と主張するクレーマーを増殖させている。
つまり、モンスター・ペイシェント...かな?
人間のやることだから、医者にもミスはある。見落としもある。そういえば、以前、ある若い放射線科医が「ボクが大事な所見を見落としてしまったんです」って、ほんとに今にも倒れそうなくらい責任を背負い込んで、あわれなくらいやつれてしまったのを見たことがある。多分、安定剤や抗うつ剤を飲みながら、必死に仕事を続けてたんじゃないかな。
困ったことに、われわれは、教師以上に人の命そのものにかかわる仕事をしている。ちょっとしたミスが、恐ろしいことになるのは分かりきっている。
でも、...だからといって、全ての責任を医師になすりつけちゃあいけない。
できることと、できないことがある...それすら分かってないような判例が増えるのは危険だ。
われわれは、責任を感じなくちゃいけない。でも、モンスター・ペイシェントの増殖だけは、断じて許してはならない。
最も確実な方法....(逃げるのは、また別だよ..)...
やっぱり、医者を増やし、一人一人の医師が、責任を持てる範囲の仕事をするような医療環境を作ること。これが大事だろう。(今の政治には全く期待できない)
これができれば、自然に教育システムは充実する。医療全体のレベルは上がる。(決してモンスター・ペイシェントの期待するような、成功率100%の医療なんて、無理だが..今よりは良くなるはずだ。)
若い医師諸君も、団結することを考えなくてはならないだろうな。
え?、労働組合?...ま、近いといえば近いが...医療を良くしたい、もっと有能な医者になって患者を救いたい、そういう思いを共有する、ということだろう。唐澤執行部の日本医師会じゃあどうにもなんないしね。そんな集団ができてほしいとつくづく思う今日この頃である。
世間は、医者が青い理想を掲げるなんてあまり信じないかもしれないが、医者という人種の特性を知れば、わかるはずだ。特に、若い世代のね。
=================
この文章は書きたくなかったんだけどね...。だって、私は、医者としては決して一流とは言えないと思うけれど、患者さんのために、って思いは、人一倍強かったし..。
なんとか、患者さんが遠慮しないで言いたいことが言える雰囲気を作ろうと、それは自分なりに腐心してきたつもりだし、実際、相当多くの患者さんやご家族から信頼していただいたんじゃないか、と、これは自信を持って言える。
(でも、医師として自分が至らないばっかりに、不幸な転帰を迎えた患者さんもきっと少なくないだろうな...これは、いくつになっても、ずっと心の重しになっている。) だから、どんな事態になっても、自分は患者さんとできるだけ同じ目線で会話をしようと努力している.....その中で、患者さんを非難することは、極力避けたい、その気持ちは今でも同じなんだ。
でも、Dr.Iせんせいも書いているように、多くの医者が自己防衛を考えなきゃいけないところまで追い込まれている、その時代の流れはいかんともしがたい。
だから、書いたんだよ。
そして、この手の話をすると、すぐ出てくるのが、“医者のくせに”とか、“一方的なことばかり言ってやがって”みたいな、一見正論?なようで、実は、ハナから医者を信頼する気がない人たち、あるいは、医者を叩くことを目的としている人たちからの反論(という名の中傷かな)なんだ。
幸い、ボクのところには、まじめな意見しか来なかったので有難いんだけど...。
で、個人的には、モンスターペイシェント(あるいはクレーマー?)と言いたくなるような患者さん(あるいはご家族)に私が出会ったのは、25年ほどの勤務医生活の中で、10回くらいだったかな? (ただし、救急で運ばれた酔っ払いは別だよ。これを入れたら、40〜50人くらいに膨れ上がっちまう・・・・)
私の個人的な経験では、そのうち数人は。ホント、常識では考えられない人たち。医者のやること、看護師のやること、何から何まで自分の思う通りでないと、延々と文句を言い続ける、とか、親が重症でもふだんはほとんど見舞いもしない息子が、いよいよ状態が厳しいという時に突然やってきて、親の顔も見ないで、いきなり、主治医を呼べ、婦長を呼べ、いったいど〜なっとるんや、真面目に診とるんか!(ほとんど、チンピラの恐喝もしくはインネンの世界)。
また、別の数人は、頭から医者のやることを疑ってかかる人種。言葉の端々に、はじめから信頼してないことが見えてくる。そして、上と重なるけど、自分であれこれ調べて、自分の理解した内容しか信じない人。
少なくとも、私自身が良い医療を提供できたか分からない時に責められたら...これは、モンスターペイシェントとは違うと思っている。また、私がきちんと時間を取って患者さんなりご家族に病状や治療について説明できないまま悪化した時に責められたら...(最近増えてるんじゃないかと思うんだが)これも、モンスターペイシェントとは言わない方がいい。
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やはり、社会の状態が反映してるんだろうね。
社保庁など、官僚の無責任..
赤城など政治家の無責任..
特に、安倍の無責任..
警察の無責任...
経営効率のために人権を平気で踏みにじる財界..
自分の責任は問わず、ウソの報道を流すマスゴミ...
文部科学省も教育委員会も...教育を食い物にした..
いっぽうで、生活苦のフリーターたち
年金、税金、保険、何もかも値上がりで生活できなくなる高齢者、貧困者..
ゲームと現実の区別もできない若者たち..
マネーゲームに走り、人をだましてでも一攫千金を狙う若者...
ネット時代、反乱する情報...
そして、医療もますます経済優先...まじめにコツコツでは破たんする病院..
悪徳医者がのさばりやすい環境を厚労省が進めている..?
働けど,,楽にならず、責任の重さにつぶれてゆく医療従事者..
真面目に働く者がこれほど報われない社会は、戦後なかったのではないか?
(なにせ、長らく右肩上がりだったからね...)
格差、貧困、政治の貧困、情報化社会...このあたりがキーワードかな?
ほんとは,,,精神科医なんかも、もっと社会に提言をすべきなんだけど..
これ以上狂ったら...立て直すのは大変だよ。
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コメント
コメント一覧
このモンスターのせいで、普通のクレームを聞いてくれなくなるのが心配。(どうしてもそうなると思う)私もここ何年かの間にいろいろなも(医療は無い)のにクレームつけました。そして感じたのは安いものほど対応が良いということ。150円のプリンのクリームが分離していたときは、500円の商品券くれました。この前自販機で120円のお茶が出てこなかったので、ホームページで苦情行ったらわざわざうちまで来て120円返してくれて、お茶も一本くれました。ポットの蓋を閉める時にお湯がこぼれる不具合があったときは、一回目の苦情の時は「異常なし」で返却され、ビデオに撮ってまた訴えたら原因は不明なので、同等品をくれました。冷蔵庫に異常に霜がついたときは、何度も修理に来てくれたけど常にこちらの使い方のせいにされていましたが、最後には基盤を取り換えて直りました、製品に不良があったんです。
クレーム言う方もかなりエネルギー使います。言う方は稀な出来事で自分中心。「ちゃんとしてくれていればこんな不愉快な思いをしないのに」と悶々とした気持ちでいっぱいなんです。これが自分のからだとなれば不安も加わりちょっとした事で心の中は不満がいっぱいになると思います。先生がたは日々のことだけど患者は非日常だから、もう思い入れが違うんですよ。
モンスターに疲れてその辺を分かってもらえなくなるとつらいな。
全ての根源は「欲」に始まります。
「欲」は権益・利害・金銭等から生まれます。
長らく、医師は金銭の心配の必要がほとんどなかった。特権階級として社会で「先生」と呼ばれてきた。
人命を最高の価値として捕らえていさえすればよかった。
純粋医療問題とそれ以外の問題があります。
① 純粋医療問題(課題):人命に関わる病気
② ①以外。
①は極端に少なく、多かれ好くなかれ、②の要素が絡みます。病気でない、お産などですら、、②が絡みます。
以下の3要素が、現代の後輩を医療界に持ち込んでいます。
① 世の中が世知辛くなりつつあること。
② 医療が進んでしまったこと。
③ 医師も世知辛くなったこと。
医師の目的は、人間を無事にあの世につれていきうことになりつつあるのではないかと、、、それじゃ、僧侶と同じ?むずかちい。
うなぎ様は、クレーマー大賞でしょう。
例えば、通販には返品がつき物です。
でも、明らかに理不尽な事を言う人もいるんですよね。
そいで、それに対する労力とかも、ものすごいんですよ、実際。
そこら辺の所を、一般の人にも知って貰いたかったのですが。
なかなか、私の説明不足のせいもあってか、うまく通じていない所があって。
でも、コメント欄で議論が活発になる事自体は良い事だと思っています。
Dr.I先生のブログも全部拝見しました。先生のブログも何度も読み返しながら。思ったこと。
もしかしなくてもモンスターと思われているのかな?人に寄っては、この位の事で・・・とか、テレビやネットで情報を集めては、一つひとつ聞いてくる・・・モンスター?と思われる先生も居られるのかもしれないと思いました。訴訟云々が増えている中で、変に伝わってしまうと「ミスだ!裁判だ!」と騒ぐ人も居られる事でしょう。だから、敢えて必要以上話さないと言う事も出てくるのではないでしょうか?
>>言葉の端々に、はじめから信頼してないことが見えてくる。
言葉足らず、不器用で言えないって事もあります。それで最初の頃はもの凄く誤解された事もあります。信頼していない訳ではないんです。yoshikaの場合は人見知りが酷かったですけど。
>>上と重なるけど、自分であれこれ調べて、自分の理解した内容しか信じない人。
自分の思い込みで動く人も居られるかもしれません。私、自信も自分なりにずっと調べていましたから・・・。私は他に選択肢が本当に無いのか?自分のADL、QOLを維持させるためには、自分にとって良い選択は?と考えていました。そのため先生とは長い間、話を続けていましたが、今、考えるとそれこそがモンスターペイシェントなのかな?とも捉える事は出来ますよね?客観的な立場から第三者が見たときに・・・。
現代の日本に於いて最大の問題は大人も子供も教育がしっかり出来ていない事が問題なのではないでしょうか?トップに立つ(議員、裁判官、警察、公務員、教職者・・・)の犯罪が増えているようにも思います。(数十年前までは、今日ほど報道が氾濫していませんでしたので、今も昔も変わらないのかもしれませんが)
モンスターペイシェントを読んで、はっきりと意志を伝える事ができる患者は良いですが、それが出来ない患者も居るのではないかと思うことです。言えない患者はきっと最後まで心を開く事が出来るのでしょうか?もしかしたら、そういう患者を良い患者と位置づけてしまう人も居られるのではないかと危惧してしまいます。
意味が汲み取りにくいかと思いますが、申し訳ございません。
夢見る掃除人さん
そして、Tai-chanせんせいが言うように、大賞ものの気合い!、です
ま、私は,,かなり前の記事で書いたと思うんですが..
某自治体病院学会のオプショナルツアーがあまりにひどかったんで、
担当の旅行業者の本社と、学会会長宛に数枚のFAXを流したんですが..
某旅行業者の担当者が,,北海道からおみやげ持って京都まで
おわびで回ってました...
(これは、女房も同行してて、二人で怒りまくってましたから..)
でも、小さいのは...つい、“まあ、しゃ〜ないな”
で、終わってしまいますね...
キチンと言うことでその会社なり業界がよくなればいいんですが..
でも、Dr.Iせんせいの記事、さすがですね。
いろんな例を交えて、詳しく書いてらっしゃる...
私も、いろんなコメントが来てくれるのは嬉しいです。
(例の、ひどいのは、すぐ削除でいいでしょうが)
yoshikaさま...
患者の立場で...自分がクレーマー、
あるいはモンスターペイシェントだった?
あるいは、そんな時期があったのではないか・・?
それを考えてらっしゃるんでしょうか?
私、思うんですが、一応まともに医者やってれば、クレーマータイプの患者さんと、真剣に訴えている人と..その差というか、区別は、ほとんどの場合つきますよ。
ブログのおつきあいの中では、真実はわかりませんが,,,
たとえば,,,(失礼な言い方ですが..)
自分のこれまでの経験でいえば
“あの患者、けっこうしつこいな〜”、とか、“執念深いやっちゃ..”
などと思ってしまう患者さんは、時々いましたよ。
でも、大抵は患者さんが必死であり、熱心であるためであり、
それをクレーマーとかモンスターペイシェントと一緒にしては..
医者側が、そこまで了見が狭いのなら、そりゃ医者にも責任ありです
うまく言えない、緊張してしまう、つい、言葉遣いが思いと違う...
それは..仕方ないことです..訓練するしかありません..
誤解が生じることもたまにありますが...でもそれも人間らしさ..
(私としては、医者の側にそれを受け止める余裕:心も時間も:がなくなりつつあることが気掛かりです)
頭金を支払わないアホ。
普通は契約をしたら、すぐに頭金を支払う。w
支払いの悪い奴にロクナモノハいません。
支払うものはちゃんと払って、クレームをしなさい。
クレームというのは権利に基づいて請求すること。
これ英語です。
バッゲージクレイム。アレは、受け取る権利がある人が受け取れないときにクレームするところです。ね。
単なるいちぇもんはクレームとは違います。w
個人で賞をもらったのはじめてです。ずにのって、また書き込み。
モンスターが増えているのは、ここ40年ぐらいで日本人が生まれた直後から「我慢」する機会がすごく減ったからだと思う。それと「自分」を大事にすることがいいことだ、という考えの行きすぎ。
それから、横浜の病院で手術患者を間違えたこと、慈恵医大青戸病院で経験のない医者たちが腹腔鏡手術をやり患者が死んだこと、この2つはすごいインパクトがあった。これ以来疑り深くなっている。
反対に素晴らしい結果を生んだものも数多く報道されている。これが医者のあるべき姿だ!いつもこうなるはずだと思いこんでいる。
医療はサービス業か?違うと思う。お金を払う人は病人だ、重病になればなるほど収入は減る。その分は公金で補うが、サービスと同等の報酬が得られる可能性が低いから。
私は医療従事者を尊敬している。それは今まで接してくれたほとんどの医療関係者がいい人たちだったからだ、しかし薬のお世話にもなったが、それを開発した人や製造した人まではなかなか思いが及ばなかった。やはり凡人は自分中心です。
このクレーマー議論も、つまるところ、クレーマーの定義とか、その人の感じ方とか
人により判断基準がかなり違う、ってこともあるんでしょうかねえ。
掲示板見ると、ことさら感じてしまいますね。
(まあ、定義をしっかり考える人より、直感的に判断してしまうケースが
多いのかもしれませんね..)
yoshikaさま..
あなたがクレーマーってことはないと思ってますよ....
そんなことより..ホレ、言いたいことブログに書きましょう。
で、賞品は・・私的には・・・「ざぶとん3枚!」って思ったんですが..
さて、我慢のできない日本人..ですか...
確かに、すぐキレルのも増えたし...
情報が多すぎて?...なんだか精神不安定な人が増えてる感じがします
医療関係者って...やっぱり、何か、すごく世のため人のために尽くしている..
そう感じてる部分は他の職業に比べ、かなり多い方だと思います。
それが、あるときはすごいモチベーションになるし..
もしかすると優越感みたいのが少しある人もいる..
だから,,,状況により態度や言動がゴーマンに見えることもあるかも
誤解されると...こんなに尽くしてんのにど〜して!?
みたいに考えてしまうこともやっぱ、あるでしょうね。
でも、われわれも人間、いろんな人種がいるんですね..
思えば,,,ホント私は、ガマンしてきたような..
(単に、うまく口で表現できなかった..?)
TBしていただいて恐縮です
先生の文章は、異文化の考え方が直に感じられて、とても勉強になります
それにしても、環境が随分違うんですね。
日本で診療拒否は...よほどひどい奴が相手でないと...難しいですね
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