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<医療も参議院選挙の争点に>
僻地の産科医せんせいは、あまりの記事量の多さゆえに?、M3comから一歩離れて情報を発信しておられる。しかし、その情報には医療の将来にとって重要なものがメジロオシである。本日気を引いたのは、ビジネス界のコラムに、医療崩壊をくい止める為に、参院選の争点にせよ!、という内容が掲載されたことである。
私が知る限り、今年度の予算では、財務省が医療中心に社会保障費を2200奥も削減すると発表しており、当然、厚労省も財務省の路線に従う形で医療政策を展開する。つまり、医療崩壊を改善する方向性は全く見えない、という事実は隠しようもない。
そして、私の目で見た限りでは、自民党のホームページに書かれた医師不足解消案なるものは、ほとんど現場の医師にとっては何の効果もない。焼け石に水、絵に描いたモチ、まあ、言いようはいくらでもあるが、見せかけだけの医師不足解消案に過ぎないことは、M3comの読者ならすぐにお分かりだと思う。
さらに残念なのは、民主党のホームページにも期待するような医療崩壊を救う方策が書かれていないことだ。政府与党には、医療を始め、介護、年金、福祉、どれをとっても選挙対策案でしかない実効性を疑う改善策しかないのだから、野党が頑張ればもっと世の中開けて来るはずなのだが...
そんな中、インターナショナルビジネスタイムズという企業向けサイトに、このような提言がなされることは意義深い(コラムはみずほ情報総研のコンサルティング部が書いたもの)。まずはご一読を。
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[コラム] 年金記録問題だけでなく、医療も参議院選挙の争点に
IBTimes 2007年6月30日
http://jp.ibtimes.com/article/column/070630/9243.html
「消えた」とも「宙に浮いた」とも表現される年金記録問題。7月の参議院選挙に向けて大きな争点になる気配がある。公的年金の支給は、保険料の納付記録に基づいて行われるので、年金記録が「消える」という事態はあってはならない。しかも、5千万件という途方もない件数だ。国民が怒るのも無理はない。しかし、冷静になって年金記録問題をみると、5千万件というのは国民年金や厚生年金の年金手帳記号番号が基礎年金番号に統合されていない件数であり、年金記録の大半は社会保険庁に残されている。高齢者から優先的に年金記録を統合・確認できれば、支給漏れの大部分は防げるだろう。
深刻なのは、生年月日や名前の読み違いなどの入力ミスや年金記録が残っていないケースである。これこそ「消えた年金」と呼びうる問題だ。この件数は5千万件よりもかなり少ないだろうが、保険料を納付してきた人が年金を受けられないという事態は許されない。政府は「消えた年金問題」に対して、有識者などから構成される「年金記録確認第三者委員会」を立ち上げて、保険料を支払ったと主張する人の事情を審査し、年金支給の是非を判断する方針だ。第三者委員会の適切な運営によって、保険料を納付してきた人を救済することが望まれる。
さて、次期参議院選挙は、6年間の任期をもつ国会議員を選ぶ選挙である。年金記録問題だけで6年間の国政を委ねる政党や議員を決めるわけにもいかないだろう。他の社会保障分野に目を移すと、医療も参院選の争点として、国民の判断を仰ぐべきではないか。
というのも、これまで日本では医療費の抑制が続けられており、今や主要先進国の中でGDPに占める総医療費の割合が最も低い水準になったと考えられる。その一方で「医療崩壊」といった言葉に象徴される状況が起こっている。例えば、苛酷な労働環境などから医師が集まらず、診療の休止・縮小に追い込まれる病院の増加などが報道されている。
ところで、医療費の増加は、一般には「高齢化」が主因だと考えられている。しかし実は、医療技術の進歩に伴って新しい技術や機器、新薬の使用によって医療費が高まることなどを内容とする「自然増」が、「高齢化」よりも大きな要因となっている。例えば、95年から99年にかけて日本の国民医療費は年平均 3.6%伸びたが、要因分解してみると、
(1)自然増:2.4%
(2)人口増減・高齢化:1.9%
(3)診療報酬改定:0.1%
(4)患者負担見直しなどの制度改正:?0.9%、である(厚生労働省資料)。
これを前提に、日本の医療の方向性を考えると、以下の3つのケースが考えられる。第一に、国民皆保険を維持しながら医療費抑制を続けるケースである。この場合、国民の医療費負担は少なくてすむが、国民全体が医療の高度化を享受できない可能性がある。第二に、国民皆保険を維持しながら医療費を拡大して、国民全体が医療の高度化を享受するケースである。この場合、国民は税・保険料の引き上げを覚悟しなくてはならない。第三に、国民皆保険を医療の基礎的な部分に限定して、高度医療などは公的保険の対象外とするケースである。この場合、公的な医療費負担は少なくてすむが、基礎的な医療を超える部分は所得に応じて受けることが考えられ、医療の平等性が損なわれる。どの選択肢を選ぶかは、どのような社会を望ましいと考えるかに深く関わる。最終的には、国民の価値判断である。国民が適切な判断を行えるように、各政党には医療分野における質の高い政策論議を期待したい。
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ことは、国民の命に関わる重大問題のはず。医療従事者以外に、ビジネズ界全体でも、コトの重要性を認識する機運が高まってくれることを願わずにはおられない。
このコラムの内容は結構、的をついている。医療費増加について、「自然増」が、「高齢化」よりも大きな要因であることなど、厚労省のウソをしっかり理解して書いている。このようなまっとうな論調がさらに増加することを心から願うものである。
そして、何より重要なこと...政治が変わってくれること..を願いたい。