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ブログ451htm

レセプト・オンライン化の裏は?

北のCOSMOSせんせいが取り上げた記事、社保庁の天下り問題。これは、近い将来、医療に関わる問題となるだろう。
 まずは、二つの報道記事をどうぞ。
     =================

年金支給漏れ:社保庁OB12人が天下り 
システム費、日立などに1.4兆円 ◇約40年間のシステム費

        毎日新聞 2007年6月15日 
 年金記録漏れ問題で、社会保険庁のオンラインシステムの請負業者であるNTTデータと日立製作所の本社や関連企業に、少なくとも12人の社保庁OBが役員などで再就職していたことが14日、参院厚生労働委員会の審議で明らかになった。
2社や関連企業には1967年度以降、総額1兆4000億円が支出されていることも判明し、野党から「癒着」を指摘する声が出ている。


 同日の委員会で、小池晃議員(共産)が再就職者のリストを提出し、情報システムの総額をただしたのに対し、柳沢伯夫厚労相らが答弁で明らかにした。


 社保庁のオンラインシステムは、記録管理システムをNTTデータが、年金給付システムを日立製作所が請け負っている。
経費は98年度からは年金保険料を財源としており、01年度以後は毎年1000億円以上が支出されている。


 提出資料や社保庁によると、NTTデータや関連2社に再就職していたのは9人。85年9月、データ入力後の国民年金被保険者台帳を廃棄させる通知を出した当時の社保庁年金保険部業務第1課長は、95年6月〜96年7月に社保庁次長を務めた後、NTTデータの常務となっていた。
このほか、NTTデータシステムサービスに、同庁の地方課長ら6人、別の子会社の社会情報クリエイト(現エヌ・ティ・ティ・データ・ポップ)にも課長ら2人が再就職。日立製作所子会社の日立公共システムサービスにも、同庁の社会保険業務センター室長ら3人が天下っていた。【野倉恵】
     ====================


社保庁システム費累計1兆4千億、開発企業に天下り15人
       (2007年6月15日1時50分††読売新聞)
 社会保険庁は14日、同庁が使用する年金記録などを扱うコンピューターシステムに、これまで約1兆4000億円の費用を投入したことを明らかにした。

 また、システムの開発などに携わった2社とその関連企業に、同庁や厚生労働省幹部が少なくとも15人再就職していたこともわかった。

 14日の参院厚生労働委員会で、小池晃氏(共産)の質問に対して、柳沢厚生労働相や社保庁幹部らが答えた。社保庁の答弁によると、2社はNTTデータと日立製作所。これまでにNTTデータとその関連会社には約1兆632億円、日立製作所とその関連会社には約3558億円が支払われたという。

 また、社保庁のコンピューターシステムがある社会保険業務センター三鷹庁舎(東京・三鷹市)の庁舎は、NTTデータから借りており、家賃は月額9200万円(2006年度)に上るとした。小池氏は質問の中で、「年金関連だけで、NTTデータの売り上げの1割を占めている」と指摘した。

     ====================
 さて、ふたつの記事を読んでいただいて、感想はいかが?
 北のCOSMOSせんせいは、と書いておられる。
社保庁からの天下りとその企業との「癒着」が、また一つ明らかになりました。
と書いておられる。

 そして、私は、ここに、さらにやっかいな話を付け加えなければならない。
 現在進行中の、レセプト・オンライン化、そこに群がるIT企業、保険者団体(企業)....そこには、膨大な利権が潜んでいる!
 そして、上の記事のごとく社保庁とつるんで巨額の利益をまんまと手に入れた企業は、当然のように、医療におけるレセプト・オンライン化に乗じて、またしても巨額の公費をせしめようとしているのではないか?
 さらに言えば、医療におけるレセプト・オンライン化は国家戦略としてのIT化であり、国家の御墨付きをもらって公費をむさぼろうとする新たな企業集団がさらに群がっている。

 ここでひとこと。現在の複雑きわまりない診療報酬体系...これを整理し、すべての医療行為に適切な点数を与える制度にすれば......早い話が。エクセルやApple Worksにあるような表計算ソフトをちょっと大きくする程度のソフトがあれば、医療行為の科学的分析はできるのだ。

 ほとんど特殊なソフトはいらなくなるだろうから。そして、解析手法も、通常の統計ソフトの流用でまかなえるようになるだろう。人手はいらず、機械も特殊なものはいらず。そうするだけで、つまらん解析費などは1/10以下に縮小できるはずである。

 通信も、ADSLやFTTHを流用すればいい。あとは、セキュリティだけである。

 そもそも、社保庁くずれの新組織?やら厚労省に、セキュリティができるはずがない。防衛庁や法務省でもできないのが、今の官僚組織だぞ。

 今、まさに、壮大な無駄遣いに向かって医療界は邁進している....
 医師会よ、保険医協会よ、病院協会よ...そろそろ、ホンキで反対したらどうだ。
 僕は、ネットを通して、精いっぱい応援するよ。
 無駄遣いにかける金があったら、医療崩壊の阻止に使ってくれ!

マスコミさんへ
 レセプト・オンライン化に加担している企業と官僚の天下りの実態をしっかり暴露してくれよ!

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ブログ449htm

京都市の救急事情

 京都には第一、第二、ふたつの赤十字病院がある。どちらもけっこうでかい総合病院で、救急に力を入れている。
 
第一赤十字病院は京都市南部にあり、恐らく京都一の救急件数をこなしている。そして、第二は市内中心部、御所の西南にあり、こちらも新棟完成後、救命センターの充実をめざしている。

 かつて、5年ほど前までは、私の勤務していた病院が
第一に近かったので、随分お世話になった。なにせ、こちらは、当直医1名の内科のみの悲しき一次救急だったから。
 一方、
第二は開業した私と同じ地区医師会ということで、これから徐々にお世話になる頻度が高まりそうだ。今日は、その第二赤十字病院の病診連携の講演会、会議、懇親会があったので、出席してみた。

 眼科の先生から、成人斜視の治療についての講演があり、次いで、第二赤十字の救急の現状について報告があった。
 京都市内では、ご他聞に漏れず救急隊の出動件数は年々増加の一途を辿り、コンビニ化が進行しているようであった。第二赤十字では、
年間32000件ほどの時間外、休日患者(直接来院と救急搬入を併せて)を受けており、特に土曜を含む休日に17000近く来院しているようである。 となると、少なくとも、休日には少なくとも1日150〜200名多いときは300名を越える患者に対応しなければならない、ということになる。

 では、これだけの外来・救急患者に対応する医者はどれだけ働いているのか?

 
第二赤十字では、当直医3名+研修医3〜4名+小児科・産婦人科という体制だそうである。救急患者はすぐに診察して、検査、治療と進まねばならない。だが、これだけの数になると、待合室のベッドで苦しみながら待たされる患者というのは、日常茶飯事ということだ。

 比較的人員に恵まれている病院、京都では数少ない救命センターがこの状態

 京都市内は、現在、全国的に医療崩壊が進む中では、かなりましな状態であり、特に、両日赤病院などは、研修医はほぼ目標数確保しており、大学からの派遣もほとんど目減りがない。それでも、こんなに患者が多いと....そりゃ〜大変だ!

 救命センターで働く医師からは、「救急は、毎年数%ずつ確実に増えています。これは、周辺病院で、救急体制が厳しくなっているから余計にひどくなっているかもしれません。しかし、重症患者が特に増えている印象はありません。つまり、コンビニ化が進み、軽症、中等症が増えていることは確実です。仕事が忙しいから夜に来る、心配だから来る、朝まで待つのがイヤだから来る、翌朝は仕事があるから待てるけれど待たずに夜のうちに来る、そういう患者さんが増えています。」

 その結果、生じることは....
 
休日に入院患者が増えることを想定して、前日までに必ず6床はベッドを空ける努力をする(何が何でも、患者さんに退院してもらわねばならない)
 
それでも、満床になってしまって、受け入れ拒否せざるを得ない日が出る
 
救急だからすぐ診てもらえると信じて来た患者が長時間待たされる
 
開業医からの紹介の場合、開業医が、第二日赤ならすぐ診てもらえるよ、と言ってしまって、病院で揉めることがある
 
最近は、地域医療連携室がフル回転するようになり、紹介元の開業医への返事も早くなったが....それでも、これだけの激務では、書ききれず、連絡が遅れてしまう事例が発生する
 
特に、診療科が変わった場合・・・・例えば、内科宛に患者を紹介したが、診断の結果、外科が対応することになった...そんなとき、紹介元への連絡が抜けてしまうことがしばしば生じる...

 いや〜、無理もないな..。自分の病院勤務の経験からしても、深夜に疲れ果てて患者を治療した後、カルテ書いて、治療の指示出して、患者の家族に説明して、当直日誌に記載して,,,,ついつい紹介元に連絡するのが後回しになることはしばしばあったなあ...。そこまで気力が持たなかった....。

 だいたい、そんな激務をしても、代休なんてほとんどないだろうしね..。
 翌朝は、早速、外来やら検査番やら、入院患者の対応などで走り回り、手紙書くのはまた夜になってから...で、忘れたり後回しにしたり....

 やっぱり、時間内診療は1割負担、救急は原則3割負担(重症と認定された患者のみ減額措置)、みたいに政策誘導するしかないんじゃないかな? 
   (今の自己負担は、とにかく多すぎます!)

 それと、病院は、入院の診療報酬を上げるべきだね。そして、外来は、多くなれば患者負担を増やすなどして、病院の外来をもう少し少なくしてあげないと厳しいね。
 さもなくば、前に書いたように、
若手開業医などが救命センターの業務を手伝う、とか、同じく開業医が病院の検診業務のお手伝いをするとか、そういうシステムを整備してもいいんじゃないかな。

 なお、第二赤十字では
オープンベッド5床(相部屋のみ)を用意して、開業医が治療に加わることが可能なんだけど、まだまだ利用が少ないそうな。それに、本気で開業医がオープンベッドの患者を何回も訪問して、診察治療に意見を出して(実際に治療するのはほとんど病院の医者だけど)、それで診療報酬をもらおうとすると、どんどん患者負担が増えるからね...。良識、良心で考えると、積極的関与は難しい。もちろん、患者側が、どうしても開業医の先生にも診てほしい、って強く希望したら別だけど...
 なかなか難しい問題です。
 まず、診療報酬と患者負担を考え直さないと機能しないのではないかな?

(なお、懇親会のお料理は、かなり豪華だった。しっかり頂きました。ごちそうさまでした)

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