ブログの場を借りて、ちょっとお知らせを。12月23日(土)午後2時より、私のクリニックの2Fホールで、「まあやのクリスマスコンサート」を開催します。女房のまあや(ソプラノ)がクラシックの名曲やクリスマスソングを謳います。今回は、スペシャルゲストとして新進シンガーソングライター○○久美子が来演。オリジナルや懐かしい歌のカバーをピアノ弾き語りでお届けします。ケーキ飲物代500円を頂きます。40名ほどしか入れませんので、予約をお願いします。ご希望の方はブログにコメント入れて下さい。ご案内を致します。============================ついでに先のこともひとつお知らせを。来年2月8日(木)午後2時より、漫画家、南久美子さんの講演を予定しています。南さんは京都新聞に連載もしておられます(月曜日の紙面)し、笑い学会会員でもあり、楽しいお話が聞けると思います。(お詫び:南久美子さんの情報で入力ミスがありました。訂正してお詫びいたします)
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心療内科学会の講習会に行ってきました。学会登録医の資格を維持するための出席点が本来の目標なんですが、いじめとも関連する重要な内容であり、眠い目をこすりながら午前中3時間の講義を聴きました。(というのも、今日なら、学会出席点と講習会出席点の両方をゲットできるから。)テーマは「学校不適応の陰にかくれた心身症」。・・・・・・・3名の講師がそれぞれ(1)小児の不定愁訴,,,(2)起立性調節障害,,,(3)学校不適応児の治療,,,という演題で、1時間ずつみっちり講義をしてくれました。そのなかで、3番目の講義の講師、富田和巳先生(こども心身医療研究所)の話が面白かったので、一部を紹介しましょう。
不登校時は5年前から14万人前後。学校恐怖症→登校拒否→不登校と言い方がかわっているのが、日本の教育の特殊性の一面。「学校不適応」のほうが妥当ではないか?。==============かつての不登校に比べ、現代は高校中退、高校・大学の不登校、フリーター、ニート、キレる若者、すぐ会社を辞める若者、引きこもりなど、多様化している。学校の表面的現象のみに原因を求めるのは間違い。============講師の主張する背景と病因。(1)社会現象としてみると「不登校」は『日本の文化』。(2)個人としてみると「暦年齢にふさわしい社会集団に属せない者」。(3)素因、気質と家庭環境に現代日本社会の特徴が重なっている。===============治療に望む姿勢。(1)こどもにとって学校ほど大切な場所はない。今や対人関係の学習は、学校でしか行えない(理由:都市化。核家族化。バーチャルリアリティ(仮想現実)過剰の甚大な弊害:例えばテレビ、ビデオ、ゲーム、Eメール、ケータイetc.)。−−−(2)学校の本当の問題はマスコミが避難する点にあるのでない。(a)教育の尊厳性否定。教師は偉いから先生。労働者宣言などするな。(b)母国の伝統・文化・歴史否定・蔑視教育。(c)欧米型民主主義のはき違えによる教条主義教育。−−−(3)社会環境の変化に対応できていない(古い理論)。(4)「自分らしく」を強調し過ぎて学校に行かない選択/権利を振り回し過ぎ。(この(2)〜(4)あたりは持論の展開が強い)========================不登校の心理で中心となるのは、集団から自分が分離してしまうことへの不安。それに、抑うつ、発達障害、統合失調症などの精神疾患がかくれている場合もある。=========================================医師として。(1)初期は身体症状を訴えることが多い。まず医師が診なければならないことが多い。心身症・慢性疾患など、どんな病気も不登校を起こさせる可能性がある。学校の役割、カウンセラーの役割、医師の役割は分けて考えなければならない(初期は医師がよろず相談所になってよいが)。外来の中ではなく、30分ほど別枠で時間を取って対応すべきである。(2)母親だけでなく父親も治療の場に登場させる。こどもと両親の態度の不自然さ、双方の訴えのずれなどに気付くことがある。(3)最近行われている集団治療、フリースクールの中には、学校へ行かなくて良いこと、学校を蔑視することを積極的に謳う施設が増えており、非常に問題が多い。(4)初期の身体症状を頭から否定せず、理解を示して助言と治療を行う。投薬が必要なら(軽い安定剤など)ためらってはならない。(5)身体症状に対し安心させる説明と投薬がうまく行けば、それが心理的治療になる。尿、便、一般的採血などスクリーニング検査も重要。(6)学校へ行かなくて良い、を強調する論には賛同しない。学歴も将来も重要。これをおざなりに治療を行っても、フリーターやニートになるだけ。本来の社会活動ができなくなる恐れ。(7)単純な犯人(原因)探しに乗って、安易に学校を非難しないこと。それは単に引き金のひとつであって、真の原因でないこともよくある。こどもの素因(生来の性格)、家庭環境(教育)、社会環境(現代日本社会のありよう)のほうが原因としては多い。=========================================不登校論で気をつけること。(1)自分が経験したこどもについてだけ述べているのではないか。こどもの多様性に注意。(2)「学校へ行かなくて良い」、「優しさ」を強調し過ぎる論調。「自分らしくあればいい。」、「学校へ行かない権利。」を強調し過ぎる論調。(3)学校ほど大切な場所はない、と理解させることが治療の本道のはず。学校からの登校刺激、というと否定される論客が多いが、学校とのつながりは大切であり、学校へおいでよ、と呼びかけることは間違いではない。ただし、こどもの精神状態がわるいときや精神病が考えられるときなどは、逆に学校との関わりをなくす方がよい。(4)多くの不登校児は、自宅にいるとけじめがなくなり、ゲーム、テレビ、ビデオ、ネットなどで昼夜の区別もつけられなくなる。===========================================================この先生、今日は持論を展開する、と宣言してよくおしゃべりになった。ところどころ、ん?、自民党と一緒で、日教組潰しを狙ってるのか?、とか、問題の多い新しい日本史を掲げる教科書の信奉者か?、などとおもわせるところもあったが、脱線には自らブレーキをかけて、「この話をこれ以上言うと、また、アイツおかしい、とか言われるので本題に戻りましょう。」などとうまく切り抜けて、まずまず楽しい講義となりました。======そうですね、さすが独善性を自認する先生のお話は、まだところどころう〜ん、とうなる場面はありましたが、やっぱり臨床現場で経験を積んだ先生らしく、話に臨場感はありました。医師だけですべて解決できるものではないでしょうが、医師としてなすべきこと、という面では収穫がありました。それに、ひとことで不登校といっても、多様性があり、個別に慎重に背景を考えないと難しいですね。多分、私はめったにこのような場面に遭遇しないでしょうが、小児科、精神科の先生などはどうぞよい経験を重ねて下さい。
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