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毎月10日は診療報酬請求の締め切り。今、10月10日だから、9月分の診療報酬を打ち出して、病名やら指導料など、間違いがないか総点検して、国保、社保それぞれの事務所に届ける。この作業を簡単にレセプトあるいはレセと読んでいる。レセの時期は特に病名チェックに時間がかかる。とにかく、薬剤にせよ、検査にせよ、それらに適合する病名がなければ通らない。つまりお金がもらえない。いかに返戻(へんれい)されたり自動的にカットされてしまう医療行為がないか調べないと、大損することになる。 医療関係でない方のために当たり前の話を書いておく。例えば、初診の患者さんが高熱で採血したり点滴したりして、少し高くついたとする。初診料などで2730円、検査で6350円、抗生物質などの点滴で3550円、合計12630円かかったとする。すると、3割負担の患者さんなら、受診後、受付で支払う金額は3790円。残る8840円は、レセを提出して認められたら、2か月遅れで指定の口座に振り込まれる。==============================昔に比べて医療費自己負担がふえたおかげで、受付でもらう現金は昔より増えているはずだ。ちなみに当院では、総医療費の20〜25%は現金でもらっていることになる。でも、コワイのはやっぱりレセの判定だ。全国の医療機関が莫大な枚数のレセを提出するので、その診査をするのは、医療を知らない、レセのチェック法を学んだだけの半しろうとさんがほとんどだ。指導に応じて機械的にチェックされる。情状酌量がほとんどない世界なのだ。戻ってくるレセ(返戻:へんれい)はまだいい。直して再提出して認められる可能性が残っている。しかし、細かいが意外に多いのが、診査の結果、削除しました、と結果だけがもどってくるヤツだ。これは、ほとんど戻ってこない。===================================================戻ってこない(つまり削られてオシマイ)の項目、というのは、ほとんどが不注意。悪意はない。たとえばこんな具合。糖尿病、糖尿病の疑い、あるいは耐糖能障害といった病名のどれかを入れ忘れて、HbA1Cという血液検査をやった。すると、この検査の代金はカットされる。ボクもたまにこういう単純ミスをすることがある。例えば、患者さんが太っていたり、甘いものがすきだったり、中性脂肪が高かったり、とにかく、一度糖尿病の検査をしておかねば、と思って検査する時には糖尿病を疑っているのだが、忙しくてつい病名の記入をわすれた、そして、レセ提出前のチェックでも見逃してしまった、そういう場合だ。 ミスは原則認めない。ミスはすべて悪、というのが保険者の立場。しかし、病名が抜けることが、それほど悪いことだろうか。医療はどんどん複雑になる。薬も検査も各種指導料もとにかく種類が多く複雑多岐にわたる。それを一切のミスもなく提出せよ、というのはあまりにむごいのではないか。考えても見てほしい。このような、全くの事務的な簡単なミスを一切認めない厚労省は、社会保険庁の不祥事にどれだけ毅然とした対応をとったというのだ。処分者は数だけ多いがほとんどは注意だけではないか。医療機関からは少しでも記載ミスがあればカネを奪い、自らのミスはほおかむり。ミスはいけないことだが、この程度のことなら、再チャレンジが認められても不思議ではないと思うのだが。よほど医者は特殊な存在だとみなされているのか。とにかく、今の一方的な診査というものは、全国の医師が、違法だと告訴してもいいのではないかと思うのだが、だれか法律に詳しい人がいたらご意見を賜りたい。(一部の悪徳医師がムチャクチャな高額請求を連発するので、それをもとに、厳しくしている、というのであれば、今の介護保険で、軽い人で必要以上にサービスを利用している一部の人のために、多くの軽症者がサービスを全面カットされたのと似ている。こういう御都合主義が役所の本領か?)

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聞いたところでは、来年4月から、病院など医療機関の管理者は、医療安全の徹底をはかるために指針を作り、職員の指導管理、教育研修を徹底しなければならない、ということである。これは法改正でそうなったということだ。 でも、なぜ、こんなわかりきったことを今さら法改正をして指導(押し付け)するのか。個人開業医レベルでは、正直安全対策といっても、医師と看護師、事務職員ほんの数人の世界であり、なかなか病院のようなまねはできない。一方、ほとんどの病院は、人手不足でてんてこまいの中、安全対策委員会やら感染対策委員会やら山ほどの会議、さらに院内研修会でほんとにいっぱいいっぱいの状態。会議がなければもう少し患者が診られるのに。非常にいい取り方をすれば、これは病院を守るため、ということになろうか。少なくとも院内でこれだけのことをやっているが、それでも事故はおこるんですよ、仕方ないんですよ、とでも弁解するためか?。==============================================================しかし、現実は全く違う。どこの病院でも人手不足でてんてこまい。常に事故の危険をはらみながら仕事をしている。その原因を作ったのはまぎれもなく厚労省。医師不足、看護師不足を無視して医者余りとマスコミに宣伝させ、医師は高給取りのくせに責任逃れが多い、というイメージを定着させ、己の責任はしっかり逃れている。指導すれば責任を逃れられる、法律を押し付ければ責任がなくなる、と誤解しているのは厚労省の方ではないか。とにかく医療現場では行政、厚労省から通達が来るたびに仕事が増える。で、そのあおりを現場がいかに食っていても、すべて現場の責任でやれとくる。開業しても、こういう話を聞くたびに、病院時代を思い出して腹が立つ。================================================================医療事故を防ぐ方法としてもっとも確実な方法は、唯一、職員を増やすことである。有効性が証明されているのはこの方法のみ。それを徹底的に崩しておきながら、法で安全を徹底せよ、というのは、いかに安全性を重んじていないか、言い換えれば、いかに国民の命を軽んじているか、という事実を示している。その一方で、厚労省が指導管理する社会保険庁はどうだ。厚労省が責任を持つべき医療制度、介護制度、年金などの崩壊はどうだ。まず、厚労省が自ら指導・管理し教育・研修するお手本を見せるべきだがはたしてどうか。この国はいつも順序が逆なのだ。

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コイズミの残したもの 小泉改革はわれわれ医療人にとっては多大な負の遺産を残しただけだった。そしてそのツケは当然国民、それも高齢者、病人、弱者に回り、今後さらに大きな社会問題となりそうである。マスコミも重苦しい国民生活にようやく目が届こうとしているようだ。=============================== 朝日新聞の記事の内容を一部紹介しておきたい。<<<<<<5年間の小泉改革の結果、国民は生活の変化をどう感じているか?...40歳会社員は、収入はほとんどかわらないのに、所得税の定率減税がなくなり、介護保険の負担も始まった。ボーナス時の社会保険料はなんと「7倍!」。妻は派遣社員で産休も育児休暇もなく、子供を作れる状況でないという。....37歳製薬会社社員は、会社に給与の低い派遣や請負が増え、格差の拡大を感じている。....夫婦と小学生二人の家族。教育費負担が厳しく、私立中学を受験させるか悩んでいる。親の年収で子供の進路が変わるという教育格差が不満である。....69歳無職。今年年金生活に入って初めて所得税を払わされた。生活はできるが、ぜいたくをしていないのに、と不満が強い。....72歳無職。医療費の負担が重くなったと感じる。一生懸命働いても負担が増えるばかりでは、これまでの苦労は一体何だったか。==================再チャレンジも大切だが、年をとって急に人生設計を変えろったって、そりゃああまりに無茶じゃないか。医療や介護をさらに縮小すると言ってる安倍さん。中国韓国訪問も大事だが、国民生活も大事じゃないか。少なくとも医療や介護や年金は最低限のセーフティネットじゃないか。========================================== そして、政府の資産でもこの負担増がはっきりした。65歳以上の夫婦世帯のみのデータだが、6年前と現在の負担を比較すると恐ろしいことになっている。.....ケース分け:1)税・保険料負担のみ。2)夫が特別養護老人ホームに入った場合。3)夫が療養病床に入院した場合。の3つのケースにつき、年収別にどれだけ税や社会保障の負担が増えたかを試算。 年収158万の世帯ではケース1)〜3)までいずれも負担は1〜4万円減っている。 年収279万になると、ケース1)で12万から16万へ、2)では59万から81万へ、3)でも59万から80万へ大幅負担増。 年収304万になると、悲劇的。1)では15万から24万へと9万円の負担増にとどまるが、施設、病院を利用すると負担が急増。ケース2)で63万から120万へと57万円もアップ。さらに3)では63万から135万へ、なんと72万円も負担が増える!。これはキツイんじゃないの。見舞いに行くにも金がかかる。もうひとり悪くなったらどうすんの?。 なお、年収379万の世帯では、1)で25万から43万へ18万もアップするかわりに、2)では92万円から140万円へと48万円の負担増、3)でも98万円から155万円へと57万円アップで、上記の年収304万世帯よりちょっとましかもしれない。 慶応大学の権丈善一教授の話:介護と医療は本来「必要に応じて所得に関係なく誰もが利用できる共有地のようなサービス」であることが望ましい。それなのに今は、心身に問題が生じていざ特養や療養病床を利用する時に高額の自己負担を要求される。これでは「保険」の名に値しない。小泉政権は社会保障のサービス充実に必要な財源を消費税率や保険料の引き上げで確保することを避け、逆に高齢者の自己負担増を進めてきた。その当然の帰結であり、前政権を支持した国民はそれを選択したともいえる。=============================================うは〜、厳しいことを書いているよ。国民が小泉政権を支持したのだから、これだけ負担増になったのは国民にも責任がある、そのために、保険が保険でなくなるほどひどい負担増を強いられている、ってことなんだね。ボクがブログで書いてきたこともこれに近いかな。やっぱり、政権党に投票する、ってことは、その政策を受け入れることだからね。一方、野党に投票する、ってことは、政権党のやっていることを指示しない、ということなんだ。だって、野党は政策を実施できないからね。政権党を批判する気があるかどうか、だね。肝心のお年寄りは、こんなブログなど見てないかも。でも、お年寄りにはどうぞ教えてあげて下さい。誰が今の苦しい生活をさらに悪くしようとしているのかを。

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