医療・介護関連記事、福祉関連記事でようやくボク達の主張に近いものが出るようになった。世の中、とことん被害者が続出してようやく論調が変わってくるのだろうか。それとも警察のようにいつまでたっても犠牲が出る前に妥当な手を打つことができないままだろうか。=========================================================
9/19の朝日新聞に「分裂にっぽん」と題した連載記事がある。今日は地域医療・介護の問題点を取材した記事が掲載されており、中央には「命の支え、削減ありき」の副題があり、医療崩壊、介護サービス削減の実態に切り込んでいた。========================================================
だが、読んでいくと、やっぱり「ん??、ええ??」という表現があった。みなさんはどう感じるか、聞いてみたくなって書くことにした。−−−−−−−地方都市の公立病院からどんどん医師が辞めていって地域医療が保てなくなった現状の分析なのだが、新聞の書き方はこうだ。−−−−<<小泉政権は診療報酬のうち医師の技術料を含む部分を初めて下げるなど医療費削減を進めたが、政治力の強い医師会の中心である開業医が、勤務医に比べ一般に収入が高い構造を放置した。このため、地方の勤務医離れを加速させ、しわよせが地域の病院に頼る住民に及んだ>>−−−−−−−−−−−−−−−−−ああ、何てひどい書き方なんだ。ここに医師に対する強固な偏見と、マスコミのごう慢さがにじんでいる。ボクは自治体病院に長く勤めていたから、辞めてゆく医師の気持ちが痛いほど分かる。病院で勤務しているときは、何とかして自分の病院をいい病院にしたいと考える医師も多い。少しでも設備も人員も整備して、いろんな疾患に対応できる病院にしたいと思うものだ。ところが、長年に及ぶ医療費削減のおかげで、働けど働けど病院の赤字は増え、雑務ばかりが増えて患者を診る時間もない、平均在院日数をクリアするため、退院させるべきでない患者まで無理して退院させ、毎日のように今月あと何人入院させて何人退院させるか、なんて計算ばかり見せられ、毎月の各医師の稼ぎ高を発表され、昨年より稼ぎが少ない、検査数が少ないとののしられ、自治体からの補助も次第に縮小し、疲労ばかりが溜まる生活。年をとったら少しは楽になるどころか、会議と書類でますます忙しく、医師は減らされ当直はますます増える、.....こんな生活していても未来がない、精神的に追い込まれてやむを得ず病院を去る、それが現実ではないか。確かに平均すれば開業医の方が収入は多い。しかし、大多数の医師は、病院に未来を見いだせば、病院に留まったのだ。それが、この新聞記事では、カネ目当てに楽な方へ流れた、としか映らないではないか。必死に働いている医師の心を土足で踏みにじる記事。私にはそう思えたのだが。===========================================================
記事は続く。−−−−<<厚生労働省がへき地勤務を開業医や病院長になる要件にしようとしても、医師会や自民党が「職業選択と居住の自由を奪う」と反発して頓挫。公的保険で支える医療を、一般に公務員でなく勤務地に制限のない医師に委ねる体制の壁だ>>−−−−−へえ〜〜、「体制の壁」と来た。どうしても医師を抵抗勢力にしたいんだ。そもそも、開業医や病院長になるのに、何でへき地勤務の実績が必要なんだ?、全く別の問題じゃないか。これは、厚労省のキモチを汲んだ文章だね。厚労省はここまで医師を支配したいのか。恐ろしいことだ。医療費削減ばかりで医師の教育システムの構築をさぼっておいて、へき地医療をいきなり誰かに押し付けようということかね。大学の医局制度をうまく利用して医局がある程度のへき地医療をカバーしてたのに、医局の力を考えなしに奪おうとして、結局へき地医療もぶっこわしたのは、一体誰なんだ。小泉改革と厚労省じゃないのか(ウラであやつる財務省も無論非常に危険な存在)。ま、日本医師会についてはこれまでも散々苦言を呈してきたが、こと病院医療に関しては、今の医師会など出る幕ではない。もっと現場の医師の意見を尊重しなくちゃ。それが正しい取材なのに、この記事では、その貴重な意見はほんのわずか。根源的な問題には触れていない。新聞を読むときはその表現の裏に何が隠れているか、行間を読むつもりで読まないと、今の医療・介護・福祉の混沌は理解できない。まだまだ医療は悪くなる。ますます患者は被害者になる。狂った日本を誰か大改造してほしいものだ。
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