医療が大変なことになっている今,この話がどれだけ意味があるかわからない。でも、突然ふっと思い出したら書きたくなったので、紹介してみたい。(昔話ですが,多分、現在も同じ状況だろうと思いますので)===================================================某公立病院で内科の医長をしていたN先生。ある年、医療職から行政職への転向を教授に命じられ,役所の保健環境部門の職に就くことになった。当時年齢50歳ちょっと(くらいだった?)のN先生は、それまで公務員の役職としては課長クラスだったが、行政職に変わるにあたり、その上の部長を飛び超して主査に昇進することになった。送別会の席上、院長が挨拶の中で、「N先生はめでたく異例の2階級特進で主査に昇進され...」という下りを話したときのことだ。N先生は院長の挨拶を遮って、憮然とした表情でこうのたまった。======「先生,何言ってンの!。本庁じゃ主査はボクより10歳若い奴がなる階級で,この年になって主査になったって、めでたくも何ともないの!。=======================================================そこで、みんな初めて(?)自分の役所における序列を真剣に考えることになったのだ。===========================================自治体により多少違うかも知れないが,多くの役所では、係長、課長、部長、主査、...と序列がある。で、自治体病院の医者、大学の医者は、というと、大学教授、自治体病院病院長の大部分は部長扱い。主査は滅多にない。保健所所長になると(若い医者が教授の命令で保健所に勤務することが多いのだが)、何と,教授を飛び超して主査になることもしばしば。また、看護婦についても総婦長は部長扱いとなることが多い。となると、どのくらいの年齢で部長になるか,およそお分かりのことと思う。==============一般の自治体病院の医者は30台で係長、40台で課長に昇進することが多いと思われるが,その昇進スピードは、本庁で勤務する一般的な事務職員と比較して、10年ほど遅いのだ。かくして、自治体病院の院長は経営状態が悪いと、本庁から呼び出され、保健環境部とか病院を管理する部門の事務職員から厳しく糾弾されるのである。それも、院長(部長クラス)より10歳近く若い上司(主査クラスかそれ以上)から,「赤字が多すぎる!。もっと頑張ってもらわないと医者を減らしますよ!。医療機器の予算も減らしますよ!」と脅迫されることになる。==============================================公務員の世界では,一般に,事務官がいばっていて、医師、看護婦、検査技師など技官は事務官の下で働く存在なのだ。自治体病院で医師の意見が通らない大きな原因のひとつであろう。私は、はっきり言って、職種に対する重大な差別だ!、と思っている。あなたはどう思う?
固定リンク
|
コメント (2)
|
トラックバック (0)
トラックバック
この記事のトラックバック URL
http://blog.m3.com/DrTakechan/20060830/_10_/trackback
コメント
コメント一覧
いつもブログ読ませて頂いてます。公務員は現場を長くつとめている人に対して敬意を払いませんしね。彼らは長くても2-3年ごとにぽんぽん異動して出世の階段を上っていくのですが…実際に、厚生労働省の役人として医師が300人は居るそうですが、入省したばかりの人は末端でしかないのですね。
はぁ…これじゃ、医療崩壊しても仕方ないですね。現場の意見よりも霞ヶ関の官僚の脳内病院では医師は充足しているし…十分な休暇が取れていると思っておられる。困った話しですね。
コメントを書く