Doctor Takechan
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2006/07 >>
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック

Medical Tribuneの記事より。静岡県立がんセンターで、過去に勤務した医師64名、看護師191名にアンケート形式で燃え尽き症候群の可能性について調査したところ、医師の60%、看護師の80%が燃え尽き症候群またはその危険が高い状態にあることがわかった。========================================================そもそも燃え尽き症候群はまじめに理想や目標に向かって努力し,その結果が期待と大きくずれてくると生じやすい。医師や看護師は燃え尽き症候群を起しやすい典型的な職業らしい。====================================================考えてみれば,ボクも燃え尽きそうなことが何度もあったように思う。これは周囲で見ている人はあまり分からないかもしれない。一見、まだまだ頑張っているように見えて、それでいて挫折感がつのっていく、とても危険な精神状態と言える。一生懸命助けようとしているのにどんどん患者さんが死んで行く(がんセンターならありがちな話)、一生懸命頑張っているのに上司が認めてくれない(医者以外でもよくある)、一生懸命頑張っているのに、仕事がちっともなくならない(病院はどこでもよくありそう)、一生懸命頑張っているのに何度もミスをする(あってはならないが今の病院の人員では防げるはずがない)、といった状況は全国の病院で多々起こりうることだ。==========================================病気を治療する側がこれだけ病んでいるのが現状であり,このレポートは大袈裟ではない。統計学的には標本数が少なすぎるが,全国規模で調査しても似た結果が出ることは間違いない。困った世の中だ。燃え尽きの原因はヒト、カネ、モノ、の不足、その原因は厚労省、その原因は小泉改革の暴走と財無省、いや財務省の謀略、か。いくら書いても改善しないと気が滅入る今日この頃。===============================================開業した私は、幸い燃え尽き症候群から少しは遠ざかったと感じる。ただし懐は火の車ではある。(燃えてたまるか!)

固定リンク | コメント (1) | トラックバック (2)

まず、以下の共同通信社の報道を読んでいただきたい。========================================「治療で死亡早まる」14件 半数は防げた可能性 02年度、厚労省調査 (1) 06/07/18 記事:共同通信社 提供:共同通信社 ID:254156  全国18カ所の大学病院や200床以上の一般病院で入院患者のカルテを分析したところ、「医療行為や管理上の問題が原因で死亡が早まった」とみられるケースが2002年度の1年間に14件あり、半数が防げた可能性が高いことが15日、厚生労働省研究班の調査で分かった。  カルテの内容まで踏み込んだ医療事故の実態調査は初めて。他の治療法を選択したり、院内体制を充実させれば死期を遅らせることが可能だったとしており、主任研究員の堺秀人(さかい・ひでと)神奈川県病院事業庁長は「過失とまでは言えないが、事故例を医療現場で共有し、再発防止に役立てる仕組みを作るべきだ」と指摘している。  調査は18病院を退院した患者計4500人のうち、カルテを確認できた約4400人分について、各科の医師で構成する判定チームが検討。14件を「入院前または入院中の治療が原因で死亡が早まった」と判断した。  このうち、防げた可能性が高いとされたのは「抗生物質を点滴中、けいれん発作が誘発された」「心臓手術後にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)肺炎を発症」「不整脈患者が病室で心室細動となり、看護師が(心電図の)アラームに気付くのが遅れた」など7件。  けいれん発作や肺炎は患者の様子をより注意深く観察していれば早期に発見できた可能性があったほか、不整脈患者はナースステーションに看護師が常時待機していればアラームに気付くことができた、と結論づけた。  このほか、医療行為や管理上の問題で具合が悪くなったり、再入院が必要になったりする「有害事象」は全体の1割に当たる約440件。主に院内感染や敗血症、薬剤の副作用などで、約4分の1が防げた可能性が高いと判断された。======================================================================この記事を読んだ医療関係者でない方は、どんな感想を持たれただろうか?。M3comの医師専用掲示板ではこの記事に対し、すでに20000件のアクセスがあり,一斉に、厚労省への怒りのメッセージがどんどん書き込まれている。====================================私もこの記事を読んで、バカも休み休み言え!、という気分になった。>けいれん発作や肺炎は患者の様子をより注意深く観察していれば早期に発見できた可能性があったほか、不整脈患者はナースステーションに看護師が常時待機していればアラームに気付くことができた、というくだりは、特に非難が集中しており、それだけ観察しようと思えば、あとどれだけ人員を増やせばいいのか、ナースステーションに看護婦を常時待機させたら、病室を回ったり新入院患者に対応したり、検査について行く看護婦はいなくなるではないか!、といった現場の状況無視の結論に多数の医師が唖然とさせられたようである。何度も書いているが,日本の病院は欧米の病院に比べてベッド数あたりの医師や看護婦など職員数は1/3しかいない。人もカネもない中で走り回っている。年中リスクだらけの状況である。この14人を救っているうちに500人は死んだだろう、というような書き込みもあったが,現場経験者としては、厚労省の調査より、書き込んだ匿名医師の発言の方が100倍も真実に近いと感じる。===================================新聞、テレビの報道を御覧になる皆様、医者にも悪いヤツはいます。常識的な治療の出来ないものもおります。しかし、もっと非常識なのは,カネも人もないから安全な医療が出来ない環境をさらにさらに悪化させようとしている役所の方なのです。だいたい、C型肝炎、B型肝炎、薬害エイズ、アスベスト、その他,さまざまな公害をみても、役所の怠慢で何万人も死んでいる、あるいは死の恐怖と闘っている現実を忘れないで。そして、この記事で言う、4400名の患者のうち14名を救うためには膨大な人員増と設備費が必要だと言うことを知っておいて頂きたい。=======================================残念ながら,厚労省の命令で調査に協力した大学教授と教授に命令されて患者を診る時間を削ってカルテを調べた若い医師は、自分で自分の首を絞める結果となっているようである。M3comの医師専用掲示板に怒りのケッセージを書き込んだ皆さんを大いに支持したい。

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)

生命保険をかけるときに、診査を受けられた方は多いと思う。最近は、大手生保が将来の設計を無視した養老保険で儲け過ぎていたことが明らかとなり、無診査でかけられる掛け捨て型保険(アリコとかアフラックなど結構多くの会社がいろんな商品を出している)に人気が集まっている。一方,会社の社長さんなど大型商品を掛けておかないと将来が心配、という人も結構いて,そのような保険には診査が必要となる。============================================================今,ボクは中堅生保会社と契約して、診療の合間に依頼があれば、診査を行うことになっている。今日(木)は午前中のみの診療なので、午後から依頼があり、大阪まで行って来た。淀屋橋から生保会社の若い担当者が契約者のところまで車で送ってくれたのだが、その中での話を少し。==============================================================「あんたの会社は景気はどう?。契約増えてるの?」「まあ、ボチボチ増えてます。」「大阪は契約多いの?」「なんせ、関東では結構強いんですが、関西はこれからって感じで、まだまだですけどね。先生のところはどうです?。」「まあ、順調に毎月患者さんは増えてるけど、ほとんどゼロからのスタートやったしね。楽ではないね。」「お医者さんも大変らしいですね。お金のこと言うのは失礼なんですけど、お医者さんはみんな裕福かというとそうでもないんですね。」「よく知ってるみたいやね。大病院に勤めてそこの患者をたくさん引き連れて病院の近くで開業する先生なんかは正直うらやましいね。」「開業もお金かかるんですってね。でも、病院の先生も世間で思ってる程はもらってないんですって?」「多いか少ないか、人によって感じ方は違うけど、40才〜50才の働き盛りで大都市の市中病院の医者と言えば,税込み年収1500万くらいかな。少ないところで1300、多いところで1800、院長、副院長クラスで2000前後かなあ。ボクは公立で50才くらいまで働いたけど、月4回当直してかなり時間外やら休日出勤しても1500には届かんかったよ。」「そうですか。ウチの上司でも、ちょっといい役職に就いたら1500〜1600万くらいもらってるみたいですから、お医者さんの給料が特別高い訳じゃないですね。」「良く知ってるね。その通り。大きい会社の役職者がうらやましいくらい。おまけに高い医学雑誌や学会出張とか出費が結構多いことを世間はあまり知らんしね。」「そうですね、大変ですね。で、先生は今はどうです?。」「そんなこと聞くなよ。テナント代に人件費に借金。それに電気、電話、タウンページにインターネット、警備会社、エトセトラ。毎月恐ろしい経費がかかるよ。そんな簡単に利益は出ないよ。最初は利益どころか、資産を食い潰して生活してるんよ。半年で開業を辞めてしまった医者もいるよ。」==========================================さて、この会話、あなたはどう思う?

固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

社会保険庁は、これまでわれわれ国民の年金を無造作に使いまくり、グリーンピア13か所はじめ全国に保養所やら職員の福利施設など300か所を超える無駄遣いで何千億というカネをバラ撒いた。グリーンピアに至っては総額2000億円近く投資して、経営困難から全部でたったの50億弱で売り払ってしまった。われわれの収めた年金のうち、1900億円以上がドブに捨てられた訳だ。そして、これからも残りの300近い施設をどんどん売却するらしい。だが、問題は全国10か所の厚生年金病院の売却であろう。=======================================================年金という財源があるためか、厚生年金病院には設備の充実した大病院が多く,地元では相当な人気である。これらの病院を命綱としている患者さんも非常に多い。しかも10か所のうち9か所は黒字だそうである。(もっとも、われわれの年金を湯水の如く使って初期投資で贅沢な施設を作っているから黒字なのであって,今後維持してゆくのは大変だと思う。それも、社会保険庁の親玉である厚生労働省が異常な医療制度改革をするから難しくなるのであり,矛盾が露呈している。)===============================================病院といえばカネ食い虫、と思っている自治体は多く、厚生年金病院を買い取る自治体は少ないと予想される。私立病院が買い取れば、より経営優先の医療が行われるのは間違いない。そして,万が一お取り潰しにでもなれば、地域住民への影響は計り知れない。一体どうするつもりなんだろう?。============================================================医者から見れば、厚生年金病院というのは結構設備が良くて働きやすく、働きがいのある職場であったと思う。それも医療制度改革でいずれ崩壊するのだろうが。報道ステーションの解説を視聴した範囲では、比較的ましと思われるこの番組でも、本質はまだ十分語られることがない。医療の根本問題は、人不足、カネ不足に尽きる。そして、行政の問題は、省庁の無責任体質と、政治家の無見識に尽きる。人命が、病人が、弱者がオモチャにされているよ、この国は。人命は、かつてもっと重いものではなかったか。

固定リンク | コメント (8) | トラックバック (0)