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辞表を白衣のポケットに入れ、いつでも叩き付けられる態勢になりました。
昨晩、研修医君から電話がきました。
何を言い出すのかと思ったら、至って神妙な話しぶり。
「今朝は、すいませんでした。
俺、師長さんの屁理屈とか嫌いなんですよ。
偉そうなこといって、結局、自分の身を守ることしか考えてないって思ったんで、つい笑っちゃったんですよ。
でも、先生にまで迷惑をかけまして、本当にすいませんでした。」
ウソだろ、なんかいい奴じゃない?
少し、話を聞かないと本心は分からないと思い、食事に誘った。
なぜ、お尻を触るのかと問う。
「学生の時に飲み屋でバイトしていたんですけど、挨拶代わりに女の子のお尻を触ったりすると喜んでくれたんですよ。それで癖になっちゃいました。」
おいおい、ナースステーションを飲み屋と同じに考えちゃダメだよ。
常識的に不味いだろ。
「それは反省してます。でも、何で先生が怒られなきゃならないんですかね?私の個人的な問題だと思いますよ。」
研修医と指導医は運命共同体であり、軍隊のように連帯責任を取らされるのだ!
だから、今後、他の先生の前では、注意してくれ。
私は正直、君は医者として、成人として問題があると考えている。
確かに、よく勉強しているし、知識もあるようだ。
しかし、もう、学生ではないのだから、常識的な行動をしなければ、社会的評価は上がらない。
楽しければいいとか、頭に来たから反発するといった甘い考えは捨てなさい!
君にも、可能性はあるのだから!
ということで、一件落着。
私の辞職と引き替えに彼が改心してくれればよいのだが・・。
明日、院長に自分の考えを述べ、辞表を出す決意をしました。
大学にも迷惑がかかると思い、准教授、医局長とも相談いたしましたが、もともと、撤退してもいいと言っていたくらいなので、許可がおりました。
そして、この病院には補充はなし。
結局、最後は患者さんたちに迷惑をかけることになってしまいますが、お許しください。
少し、のんびりと病院を探します。
北海道か、沖縄か?
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