Dr.Market
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2006/11 >>
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着コメント

新着トラックバック

2006.11.02 18:19 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  仕事 / 職場  |  Dr.Market  | 推薦数 : 2

皆様の意見は?

毎日新聞および朝日新聞から抜粋させていただきます。

 

  群馬大医学部の05年度入試で年齢を理由に不合格にしたのは不当だとして、東京都目黒区の主婦佐藤薫さん(56)が群馬大を相手取り、入学許可を求めた訴 訟の判決が27日、前橋地裁であり、松丸伸一郎裁判長は「年齢により差別されたことが明白であるとは認められない」として、原告の訴えを棄却した。

 訴訟では

(1)大学入試の合否判定が司法審査の対象になるか

(2)年齢による差別があったか

などが争われた。

松丸裁判長は、合否判定が裁判所の審理対象となるかどうかについて、

「本来的には裁判所の審判権は及ばないが、年齢、性別、社会的身分などによる差別があっ たことが明白な場合は審判しうる事柄だ」と判断。

そのうえで、「面接官が年齢を理由として差別したと認められない」と、訴えを退けた。

 判決などによると、佐藤さんは群馬大学医学部の05年度入試で不合格となり、入試成績の開示を大学側に求めた結果、筆記試験などの総得点が合格者の平均点を約10点上回っていた。

 佐藤さんは不合格とされたことに納得がいかず、入試担当者に問い合わせた際、非公式に、「年齢が問題となった」などの説明を受けたと訴えていた。

 大学側は年齢による差別はなく、総合的に判断したと反論。面接の結果は今後の入試に影響があるとして開示に応じなかった。また、「大学の合否判定は裁判になじまない」と主張していた。

  佐藤さんが医学の道を志したのは00年冬。父森田豊さん(当時81歳)が肺機能低下で亡くなったのがきっかけだった。入退院を繰り返した晩年、徐々に歩行 や記憶する力を失っていく父の姿を見て「いい一生だったと思える最期を迎えさせてあげたかった」と、高齢者医療への強い思いがわいたという。50代で医師になった女性を新聞記事で見て、決意した。

 午前4時に起き、1日約4時間、通信教育の課題に取り組んだ。慶応大工学部を卒業して以来の「勉強」に戸惑いもあった。だが、会社員の夫(58)と長男(29)はいつも応援してくれた。判決を迎えたこの日の朝も「頑張って」と送り出してくれた。

 入学を願った大学への気持ちは複雑だ。「広く門戸を開放する」。入試要項の一文を信じたが、結果的に落ちた。「理由は年齢しかない」との思いは今もくすぶる。「人間は無限の可能性を持っていると思う。いくつになっても挑戦する機会が与えられる社会であってほしい」

 控訴するかはまだ決めていない。だが「医師になりたい気持ちはある」と、夢は捨てていない。

 

 どんな年齢だろうと医学部を志す気持ち、体力は相当なものと思います。佐藤さんには、本当に頭が下がります。

人間は無限の可能性を持っているとは、良い響きです。

一人の人間として、佐藤さんに共感し、応援したくなります。

 

 しかし、医者として考えたときに、本当にやっていけるのだろうかと疑問に思ってしまうのも事実です。

 残念ながら体力は個人差はあれ年齢には絶対に勝てません。

 入学時54歳で、ストレートで行って卒業と国試合格が60歳、無意味な研修が終わって、実際自分のやりたいと思うことを始めるのが、62歳過ぎですから相当体力的には辛いのが現状ではないでしょうか。

また、高齢者医療に進みたいとありますが、具体的には何をしたいのでしょう?

24時間体制の在宅医療ですか?

癌などの緩和医療ですか?

高齢者を見る一般内科ですか?

まさか介護施設の所長などではないですよね。

高齢者医療ならば楽だと思うのは間違いです。

急変する時間帯は夜中から明け方が多いのです。

その時、主治医として常に足を運べますか?

普通の病院では50歳くらいから当直免除のところが多いと思いますが、年齢は関係ないというのであれば、いくつになっても免除拒否して地獄の当直ができますでしょうか?

夜中だからといって、自分より若い先輩医師に任せるわけにはいきませんよね。

私には、正直言って60歳を過ぎての当直やら24時間体制やらは無理です。

30歳過ぎて、体力には自信があった私でも、1ヶ月間で休み僅か2日、大学の救急当直2回、土日の民間病院での救急当直バイト4日、30日間24時間オンコール体制、学会発表の準備と論文書きで、毎日3時間程度の仮眠を3ヶ月続けたところで倒れました。

今みたいな緩い研修医制度ではありませんでしたから、20代の頃はもっと酷かった。研修医1年目は、ほとんど家に帰ることもできませんでした。

理想と現実のギャップを考えることも必要なのではないでしょうか。

群馬大学の面接の内容や評価は公表されておりませんが、私が試験官だったら、上記の様な質問に対して理想論だけで考えている人の評価は低くなるかもしれません。

医師一人を育てるのに何億という(具体的な数字は忘れてしまいました)税金が投入されているのです。

無事に医者になりました、しかし数年で、体力的に続きませんので廃業しますでは済まされません。

卒後の具体的かつ現実的な展望と、もしも体力的な問題が出てしまったときの医師免許を生かす方策を持っていなければ、面接で落とされても仕方がないようにも思います。

朝日新聞では、同年代の方々の裁判に対する批判的コメントが載っておりました。

言いたいことは分かります。

しかし、コメントをする前に、お近くの総合病院救急外来での夜間を含む1日見学を月4回のペースでやってみてからコメントをして欲しい。

マスコミの方も1日付きっきりで数日間取材をしてから、内容を考えて欲しいと思います。

そして、私の一番の願いは、同年代のドクターにこそコメントをしていただきたい。

 
06年の医師国家試験合格者の最高齢は64歳の女性です。

また、03年には66歳の男性が医師国家試験に合格しています。

はたしてこの人たちがどうなっっているのか、そして彼らはどのように考えているのかを明確にしてもらいたいと私は願います。

私は、彼らの意見に全面的に従います。

固定リンク | コメント (10)