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エジンバラにも雪が降りました。すっかり冬の装いです。深夜遅くに大学から帰ってくるときには、ミミ付きの帽子をかぶっています。このひと月の記憶はずっと机に座っていたものでした…、読んでは書き読んでは書き。新しい分野で議論を追うのが精一杯…まだ修行中です。
そういったなかで、立命館大学の松田亮三先生とさせて頂いた仕事が形になりましたので、報告です。
日本の医療政策に関する記述的分析報告で、今回は2編担当させて頂きました。
後期高齢者医療制度に関する政策分析
終末期在宅医療に関する政策分析
両方ともダイナミックに進行形の政策ですから、今後もフォローアップしながらの報告となります。
内容について気づいたことを書きたいのですが…、ちょっと眠たくて頭がまわりません…。また、近いうちに。
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以前から疑問に思っていて、私のアタマの悪さからか、全く筋道が見えないことについての覚え書き。たまにこういう主張がされていると感じて。
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医療費の公的負担を増加して、医師の給与・待遇・労働環境の改善を!
これらがどう関係するのかが全く見えてこない。
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なんらかの理由で、病院や診療所、医療法人などの収入・利益が増えた結果、果たして結果として医師の給与・待遇・労働環境は改善していくのだろうか。
医療機関の収入・利益増は公的負担の増加以外でも起こりうる。
病院や診療所、医療法人の経営戦略(より利益になる医療内容の提供や自費診療の提供拡大:富裕層対象、などやコストダウン:事務のアウトソーシングほか)や多様な診療形態のグループ運営(病院、診療所、福祉施設ほかのグループ運営、ほか)などで、現在でも十分な利益を享受しているところは多くあると考えられる。その利益もしくは収入が増加すると、医師の給与・待遇・労働環境が改善するのだろうか。私が勤務していた経験からいうと、さまざまな理由があり難しく感じる。例えば収入が増えたとしても、将来の収入の不確実性を理由(来年はどうなるか分からない:リスク回避型)に利益の保持を訴え、その利益の還元を保留できる、もしくはその利益を投資(機器購入や他の医療機関運営・買収ほか)に回すことができる。未来はいつも不確実だから、その理由はいつも正しい。さあ、どういうきっかけで医師の給与・待遇・労働環境が改善していくのだろうか。
一方で公的負担が増加したとして、それが診療報酬の増額改定だったとして、どうなるのだろう。政治マターで決まっていく診療報酬の変化額が増える方向にいったとして、その報酬方法が出来高払いだとしたら、上がった単価分をまた働くために、引き続き同じだけの診療を繰り返すことになるはず(仮に診療量が減るのであれば、それは医師が診療の量をコントロールしていることになり(SID)、ちょっときわどい内容のような…)。そうすると多少の収入増はあるかもしれないが、果たしてそれがいまここにある医師の給与・待遇・労働環境の改善に貢献すると期待できるのだろうか。
私が働いていたときは雇用契約内容というものを見たことがなかった。年俸制と名うった収入がどれくらいでどうなっていくのかもよく分からず、まあ生活するには十分であったし、年度替わりに一喜一憂する程度で、医療法人がその年度始めに決めていたものを受け入れるだけだった。その曖昧さは諸刃の剣で、一方で医師が集団で退職するとなると、特に雇用契約内容に規程がある訳でなし、それを拒むすべがなく受け入れるしかない。古くからあった医局と病院との”信頼関係”の証が、”水臭い”明示的な雇用契約を排除していたのかもしれない。いずれにしても結局、医師の給与・待遇・労働環境の改善というのは、国との関係ではなく、個々の医療機関のポリシーによるのは、全く明らかだと思うのだ。
医師を分類して「経営者」医師と「雇われ」医師の2つに分けて考える必要があるかもしれない。
医療費を増やしていくことは、必要な医療を提供していくのに必ず必要だが、さてどう増やしていくのか、と医師の給与・待遇・労働環境の改善がとても遠い関係に今も感じている。
追加:社会保険の在り方、公的医療機関と私的医療機関の混在下での国家の医療提供の責任と私的医療機関のcream skimming…とまでいかなくても境界の曖昧さ、contracting再考、も今後の課題です。
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すっかり早朝の体感気温は氷点下ですが、天候が許せば家から3分のところにあるHolyrood parkでジョギング。ロンドンマラソンのballotがはずれたのでくさっていましたが、まあ古傷の足底筋膜炎が疼くので…と自分を納得させて公園を一周。気持ちいい。
英国では病院を評価しその星取り表(リーグテーブル)を発表することや、 施設の清潔さや院内感染の情報を公開するなどの、医療機関の「質」に関する情報公開が(試行錯誤で)試みられていましたが、今度は患者参加型”グルメガイドスタイル:ザガットスタイル”医療機関利用ガイドを提供することが計画されていると報道されていました。
(以下、引用です)
By Jeremy Laurance, health editor
Monday, 27 October 2008: The Independent
Ministers are planning the first "Zagat-style" user's guide to the NHS, which will rate hospitals and GP practices on the basis of comments from patients.
Star ratings could be given to the most popular NHS establishments in the same way as guides to eating out rank restaurants on the number of positive responses they receive.
More than 6,000 comments from patients on individual NHS trusts have been recorded on the NHS Choices website. The scheme is due to go live next year with a TV campaign and dedicated website that patients will be encouraged to use to rate the service they received.
Lord Darzi, Health minister and a practising surgeon, said the move was a part of the drive to improve quality in the NHS, set out in his "next stage" review, published last summer.
In the US, the international restaurant rating company Zagat, has teamed up with WellPoint, an American health insurance company, to allow consumers to rate their doctors.
Lord Darzi said: "We will have a Zagat-style guide here. We plan to do that as part of the NHS, providing a guide to hospitals and GP practices. In my hospital [St Mary's in London] there could be a Zagat rating for the colorectal service, in which I work."
(原文更につづく…)
ザガットは日本語版もあるレストランガイドですが、利用した人の口コミ(アンケート・レーティング等)で評価をする、今はよく見られるガイド形式のハシリ。アメリカではこのザガットガイド自体が医師個人個人の口コミ・評価を提供するサービスも始まっているようですが、さて、英国はいかに。
対象となっているのは病院と家庭医診療所(GP)で、医師個人ではないようですが、 印象的なのははっきりとHealth Minister(現役の外科医でもあります)が患者の病院・診療所での主観的な医療経験を重要な医療の「質」の指標だと言って、それを明確にし、個々について公表しようとしている点。
こういうのはどの内容に対してだれがだれをどうやって情報提供して、その結果を公表するのかしないかなど、つめるところ沢山だが、公表すると決意し、国をあげて患者の医療経験指標をあげにいくのだから、恐れ入る。医療費削減・増大などの金銭的評価や健康指標の改善、人員不足の解消等を越えて、医療の国民への貢献を追求する価値観は、さて結構チャレンジングだがどう受け入れられ活用されるか。日本だと「そんなことにお金を使わずに、○○につかってくれ」という横やり必死ですか…。
参考に、既にいくつかの病院はNHS Choiceというサイトで、患者さんのコメントを受付公開しています。こんな感じで。
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ロンドン大学での1年を終えて、英国の北部・スコットランドにあるエジンバラ大学に移りました。やはり私は北国に縁があるようです。エジンバラという土地は、街の規模や雰囲気が北海道の帯広に似ていて、道産子の私にとっては住んでいて落ち着くところです。
所属は、ロンドン大学(UCL)で1998年から医療政策研究を行っていたグループが、3年前にエジンバラ大学に招聘されて作ったCentre for International Public Health Policy。ディレクターのアリソン・ポロック(Allyson Pollock: 『NHS plc.』などの著者)を筆頭に、かなりadvocateよりの、政策にインパクトを与えることを重視した集団で面白く、ここで学べることの幸せを感じています。医療システム上も、同じ英国内でもイングランドと異なり、プライマリケアトラストがない!8月に日本で講演したジュリアン・ルグラン・ロンドン大学教授が盛んに宣伝した準市場の公共政策(この辺りはリンクの読売新聞をご覧ください)に真っ向から疑問を呈し、あくまでpurchaser-provider integrationを維持していこうという姿勢。大学の入学セレモニーでも「私達は北欧型の社会システムを維持・推進して、英国内でも一線を画し…」と鼻息が荒い。ちょっと調べてみると、日本の道州制の議論で頻繁にスコットランドが先行例としてあがり、日本にもその研究者がいらっしゃる様子。
いいことばかりではなく、スコットランドの代表的な銀行が吸収合併されたり、最近の世界的不況の一端の影響を受け、不況のあおりを免れない状況で、さて医療政策に関して上記の姿勢が維持できるのか?試されるのは間違いないでしょう。引き続き、レポートします。
(「試される大地」は、北海道のキャッチフレーズです!!)
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遅くなりましたが、勉強会で提示させて頂いた資料をアップさせて頂きます。
リンク先でご覧頂ければと思います。講演内容を少々スライドに加えております。また、救急車の写真の出典がまだはっきりしていませんので、その点取り扱いにご注意くださいますようお願いします。
●当日、配布した資料です。
日本医事新報【時論】
・No. 4372(2008年2月9日号)
プライマリ・ケア再考 ─英国家庭医制度から学ぶ(1)
プライマリ・ケア診療の質追求
(葛西龍樹、富塚太郎)
・No. 4388(2008年5月31日号)
プライマリ・ケア再考 ─英国家庭医制度から学ぶ(2)
家庭医の役割・倫理教育と規制 ─特に医師免許更新制度を巡って
(富塚太郎、葛西龍樹)
また、お問い合わせの多かった、「ターゲット効果」の出典資料は以下のサイトでダウンロードできます。
Healthcare Commission, What CHI has found in ambulance trusts 2003
参考資料でご案内させていただいたサイトのリンクなどは以下です。
在英国日本大使館一等書記官(当時:現 厚生労働省大臣官房国際課)武内和久氏
「英国社会保障事情」週間社会保障
当日、追加の解説を頂いた武内氏が、厚生労働省で社会保障分野での政策形成に関わってきた幅広い経験をもとに、現在の英国におけるNHS改革、年金改革など社会保障全般の動きを解説されています。
英国国立母子保健共同研究所リサーチフェロー(当時:現 大阪府立母子保健総合医療センター)森 臨太郎氏
「英国の医療制度、表と裏」Nikkei Medical Online
日医総研 森宏一郎氏
WP No.140 イギリスの医療制度(NHS)改革ーサッチャー政権からブレア政権および現在ー ほか
朝日新聞 行方史郎氏:
変わる英国医療 寄せる市場化の波 連載全5回:平成20年7月14日〜7月18日
医療再生へ 選択のとき 英国どん底から改革 平成20年6月8日
Department of Health, United Kingdom
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今後とも、みなさまと勉強させて頂けたらと思います。
よろしくお願い致します。
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昨日、都市センターホテルにて、先日ご案内させていただきました「英国の医療制度改革と日本への示唆」と題しました勉強会をさせて頂きました。
ご参加頂いたみなさま、平日の夕でお疲れのところ有り難うございました。ご感想やご意見などお聞かせ頂けたらと思います。
八潮市市議会議員の矢澤江美子さんのブログ「イギリスの医療制度改革を学ぶ 」
医業コンサル/行政書士 意地と根性の研修記録「ブレア改革とその後ー英国の医療制度改革と日本への示唆」
でもご紹介頂きました。
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構成としましては、英国医療制度の歴史を概観したあとに、1997年からのブレア労働党政権の行った医療制度改革を「ターゲット」「規制」「患者中心」という3つのキーワードで解説させていただきました。
資料は数日中にここにアップさせていただきます。
私が驚きましたのは、会場の熱気です。200名ほどの方がいらっしゃったのですが、多くの方が日本の現状に問題意識をもち、学べるものを吸収し、今後の日本の医療政策に活かそう!という方ばかりでした。また、今後も同様のセミナーが日本医療政策機構で行われるようですので、 ぜひまたご参加いただき、今度は皆さんでディスカッションさせていただけたらと存じます。
改めて、有り難うございました。
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炎天下の中、ハイドパークを自転車で横切っていたら、突如あらわれたドームに驚く。サーペンタイン・ギャラリー・パビリオンの今年の建築家はフランク・ゲーリー。中に入り、ゆっくりと楽しむ(そんな暇ないのに…)。写真でしかみたことのなかった建築家の作品を偶然経験できたのは幸運。しかし、ああいった枠をはみ出した感覚の建築は、場所を選ぶでしょうね。構造上の問題(規制)もあるでしょうし。そうすると、建築家は修行として旅をしなければならないのかな…と想像しました。その土地土地での建築を経験し感じるために。医療政策もそうです(と断定)。紙面やデータからはなかなか他の国の医療の実際(政策実施の結果)を感じることはできませんし。
その後、シンクタンクの図書館と英国図書館、大学の図書館をハシゴして資料収集。これらを読んでまとめる作業は至福ですが苦行、時間との戦い。と、図書館の机に向かっていると悲鳴が!!
「私のラップトップがない!盗まれた!!」
と、学生のひとりが泣いている。早速みんなで手分けして探すが、犯人はもう逃亡後の様子。学校は入り口での身分証明チェックがあり、図書館もIDキーがないと入れませんので、その学生も安心し切ってちょっと机を離れた隙に、盗難にあったようです。本当にひどい。修士論文執筆のこの時期に、この仕打ちはパソコンの金銭的価値以上に彼女が今までかけていた様々なコストに対するダメージは計り知れない…。しかし一方で、内輪(この学校の学生)の犯罪か?と図書館のなかや周囲にいる学生は疑われてしまいました。当然私も。これはセキュリティの程度を考えると当然といえば当然。こりゃ今後またセキュリティも厳しくなるでしょう。ロンドンの街中みたいに、CCTV(監視カメラ)がたくさんついちゃったりするのでしょうか。
盗まれてしまった学生の油断も指摘されるべきですが、ここにいた学生で話していたのは、ある程度の相互監視の必要性。みんな自分の論文執筆ですこし自分のことのみにテンパっているんだよね、と。
保健省の人のプレゼンによると、英国医療政策では、大々的にpeer reviewを導入するとDarzi reportで報告されたとのこと(すみません、未確認です)。いままで、各々のcollegeで行っていたexternal appraiserによる評価はpatchyで不十分・信頼できない、と保健省の人の言。ああ、この信頼の低下を基礎とした監視活動の増加はどこまでいくのでしょうか。見えない不信の力動の力強さを感じます。これは日本では起きないように先手を打つべきことですね。
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この度の帰国時に、表題の勉強会をさせて頂けることになりました。
ほかの国の医療制度・医療政策をみて、単純にどちらがいいかと日本と比較したり 、また一部を取り上げてダメだと断罪したりすることに意味はありませんが、しかしほかの国の試みを学び、翻って日本の医療・医療政策についてよりよくできることを考えることに意味はあると考えました。平日のお忙しい中ですが、みなさまと勉強できますのを楽しみにしております。以下、ご案内です。
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ご案内サイト:日本医療政策機構
■ブレア改革とその後−英国の医療制度改革と日本への示唆」
富塚 太郎 氏(ロンドン大学衛生熱帯医学大学院・経済政治学大学院)
■概要:日本で家庭医として地域医療・教育に携わったのち、英国ロンドン大学において医療政策・計画・財政学修士課程を修了予定の富塚太郎氏に、英国における医療制度改革、特に医療危機を経験した90年代のブレア改革の実際とその後、また最近の動向などについてお話頂きます。
■日付 2008年08月20日(水)
■開始予定 19時00分(受付開始 18時30分)
■終了予定 20時30分
■申込締切日 2008年08月20日(水)
■申し込みサイト:日本医療政策機構
■参加費用
法人会員:無料
個人賛助会員:1,000円
一般・登録会員:2,000円
■会場 都市センターホテル会議室5F「オリオン」※会場が変更になりました!
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-4-1
TEL:03(3265)8211
■地図URL: http://www.toshicenter.co.jp/access/j_9000.html
■プログラム
18:30 開場
19:00 「主要先進国の医療制度」小野崎 耕平(日本医療政策機構)
19:15 「英国医療制度改革と日本への示唆」富塚 太郎氏
20:15 質疑応答
20:30 終了
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すっかり夏らしくなったロンドンですが、ずっと部屋に籠って黙々と医療の規制に関するテキストと論文を読んで作業しています。ただでさえ資料等でめちゃくちゃな部屋に、オーダーしていた英国家庭医関連の資料がどっさり届いて、更に混乱。汗がじっとり…、暑いなあ、で28℃。東京の家族に言ったら怒られそうな感じの暑さです…。
さて、英国の医師免許更新がようやく始まるようです。
2005年からの実施を延期してから、実際に働く医師たちも「何時になるのかなあ」なんてのんびり言っていたこの大事業。BMJのサイトにまず2009年の4月から試験的段階的に実施されることが報道されていました。
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Published 24 July 2008, doi:10.1136/bmj.a988
Cite this as: BMJ 2008;337:a988
All doctors working in England are to face annual appraisal of their skills and performance and will have to reapply for a medical licence every five years, according to plans announced by the UK chief medical officer, Liam Donaldson.
For most doctors not in substantive training posts revalidation will involve two components—relicensing, subject to their adherence to generic standards, such as the General Medical Council’s Good Medical Practice guidelines, and specialist recertification, which will depend on meeting criteria to be set by the relevant medical royal colleges.
…(以下、文章つづく)
ーーーーー
あっ、英国といいましたけど、イングランドのことのようですね。既にすべての医師が毎年の評価(appraisal)を受けているのですが、それに加えて医師免許の更新と専門医資格の更新を義務づけられるとのこと。5年おきとはいえ、結構大変でしょう。もちろん講習会等に参加して”ポイント”をためて終わり、や筆記試験で一発終了…というシンプルなしかし医師の実際の能力を反映しない評価システムではなく、日常診療の内容やその質評価を反映したものになるのでしょうから(その合意のためずっと免許更新導入が延期されていた)、内容がどういうロジック・方法でどう実施されるのか楽しみです。
英国医師会は基本的には賛成の姿勢を示しています(国民の医師への信頼回復の手段として)が、医師の中では「医師への侮辱も甚だしい」「医師いじめだ(意訳)」といった批判もでているのが事実。「免許更新にかかる手間や時間のため、患者に使える時間が減り、患者が結局被害をこうむる」と主張する医師もいました。これは私には結構新鮮で「ああ、この医師は就業時間”内”に患者へのコンタクト時間を減らして、(もしくは患者への不利益を自分が提供しながら、それを政府のせいにして?)、免許更新の準備をするんだ…」と、日本の医師なら空き時間か就業時間後にするだろうという発想が違うんだ…とちょっと感心しました。
ビジネスや広告の世界でも「消費者が変わった。ビジネスも広告もかわらなきゃ」(『明日の広告』)と根本的な戦略の転換を求められていると聞きます。この英国の医師免許更新も、患者が消費者へと変わった流れの一環。日本も同じです。変われるか。
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昨日は、いろいろとお世話になっている先輩の方に時間を取って頂き、英国医療に関するヒアリングをさせて頂いた。っといいながら、先輩お勧めのパブに行き、エール(例えばこのESBやIPA)を楽しみながら、「日本の医師・医療の素晴らしさ」をふたりの日本人医師が声高らかに、ペニシリンを発見したアレキサンダー・フレミングがよく通ったというパブで語り合う…という感じ。で、充実。ほんとうに有り難うございました。ウチのすぐ近所にもフレミングの家だった場所というBlue plarqueがあり、家族で「左手の法則っ」なんて指の形をつくっていましたが、ああっあれはフレミング違いだったのですね…。無念。(ちなみにそのジョン・フレミングもロンドンにゆかりのある人です)
その先輩はNHSで働いていらっしゃるのですが、お話を聞かせて頂いて痛感したことがあります。「いかに自分がみたいものを見ているか」。
当たり前と言えば当たり前で、私のバックグラウンドが家庭医で、かつ英国での医療経験は友人の優秀な家庭医のもの。出産は前首相のブレアもつかったChelsea & Westminster Hospital(もちろんウチはNHSで)。子供の入院も小児救急の施設のあるSt Mary Hospitalがご近所にあり、迅速かつ清潔・安心。納得いかないことがあれば、医師であることを明かし、ネゴできる…、とくればかなりポジティブに偏っているはず。その上に、”政策のフットボール”と揶揄されながらも、多くの資源を投入し作り込んだ英国の医療政策を見て学びながら、「結構いいかも…」とすこし視野狭窄になりかけていたところに、実際の病院内のお話を聞き、すこし目が覚めました。できるだけ実際の効果・実務に即し、批評家になりなくなくて、自分の直接の経験を重視していましたが、政策の学びでは、それが全然足りていない。
同じようなことが、日経ビジネスオンラインに書いてありました。「大回りして、けもの道を往く」。
医療政策の専門家/研究者としては、全くの駆け出し、1年生。表面的な政策やデータを追うのは上手くなってきたが、まだまだです。これを口実に、できるだけさまざまな場所に出向いて経験を積みたいと思います。って、またパブに行きたいだけかも。
追伸:同時に、アマルティア・センの恩師、アミヤ・ダスグプタの「現実にあまりに直に向き合うと、なにが大事であるかを見失ってしまい、現実と接点をもつどころか大間違いを冒す危険がある。現実の社会問題を正しく見るためにこそ、その準備として理論が必要なのだ」 という指摘を忘れたくないです。
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