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ついつい新型インフルエンザと対比してしまいますが(感染症との比較の愚を承知しながら)、予防可能という点でこの熱中症の公衆衛生上・医療システムへのインパクトの大きさを考えると、めまいがします。
参考に新型インフルエンザによる死者は今年3月末までで198人、入院患者は1万8千人弱でした。熱中症のデータが2ヶ月強の短期間であることを考えるとそのインパクトの大きさを感じて頂けると思います。本データの出典は総務省消防庁なのですね。熱中症は所轄が消防、と捉えられている恐れもありますね。。。
2010/08/10 12:34 【共同通信】
熱中症で病院に運ばれ、直後に死亡した人が、5月末から8月8日までに全国で100人を突破したことが10日、総務省消防庁の速報値で分かった。8月2日からの1週間に18人が亡くなり、計118人となった。病院に搬送された人は2万8020人。
搬送者や死者の数は追加報告でさらに増える可能性がある。7月は2008年の集計開始以来、搬送者、死者のいずれも過去最悪を記録。8月も依然として高水準で推移しており、消防庁は警戒を呼び掛けている。
集計によると、搬送された時点の症状は重症が1060人(3・8%)、中等症が1万1人(35・7%)、軽症が1万5872人(56・6%)など。年齢別にみると、65歳以上の高齢者が47・6%を占めた。
都道府県別の死者は埼玉が15人で最多。続いて愛知10人、三重7人、茨城と千葉が6人、岩手、新潟、大阪、兵庫が各5人となっている。
(追加)
昨年の厚生労働省労働基準局長通知で「職場における熱中症の予防について」がでていました。
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保険制度が大きく異なることがアメリカと日本の医療制度比較政策で議論になってしまいますが(政策内容そのものではなく)、今回の医療改革法成立に当たって注目されているプライマリケア改革については、今後”質”と”信頼”の点で参考になるのでは、と期待している。
最新のHealth Affairs.はそのプライマリケア改革の特集号。 今日は恥ずかしながら未だ読んでいないので紹介のみですが。。。読まれた方の感想を伺えると嬉しいです。
アクセスの改善が主目的ですが、日常的な病気や慢性的な病気を含めて身近で診療してくれ、相談に乗ってくれる(エージェントでしょうか)プライマリケア医/家庭医は、アメリカ医療改革の目玉になるのは当然な流れでしょう。AAFP(アメリカ家庭医療学会)も歴史上、メディケア・メディケイド導入以来の社会的要請に、戦略的に取り組んでいるでしょうし、その動きも要注目。学会と政治、という文脈で注目です。
5月19日からあるメキシコ・カンクンでの世界家庭医療学会(WONCA)で、プライマリケア政策研究の権威 Barbara Starfieldのプレナリーがあるのに、前日に帰国しなければならないので残念無念。。メキシコまでいくのに、折角。
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年末ぎりぎりで、新型インフルエンザ疫学情報をアップしました。11月20日に公表した情報をその後の疫学的データを元に更新したもので、死亡例も前回の50例から100例と倍の症例情報を含んでいます。
新型インフルエンザの発生動向(厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部):クリックでリンクします
同時に、大阪府立公衆衛生研究所・大阪府健康医療部・国立感染症研究所感染症情報センターによる
の重要なレポートと、国立感染症研究所感染症情報センターによる
「パンデミックインフルエンザA(H1N1)2009の重症度の国際的な比較について」
の専門家による解説が公表されており、臨床医は必読です。流行の勢いが緩やかになり、全患者数に対する死亡数が少ない状況であり、ワクチン以外の部分ではすでに注意深く通常業務にもどっている、というのがこの年末ですが、WHO含め、どの国でも「まだ楽観しない」が対策の基調になっていることを留意いただけたらと思います。
昨年中は大変お世話になり有り難うございました。本年もよろしくお願い致します。
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まだ新型インフルエンザの流行がピークを過ぎたかも分からない時期に、才能ある作家によるパンデミックの顛末を描いた本が読めるなんて、正直興奮している。理系特有の詳細な記述でありながらなんだかあたたかく、今回のインフルエンザに関わり日々文字通り戦っている専門家たちを本当にいきいきと描いている。瀬名さん、素晴らしい(存じませんが、馴れ馴れしくすみません)。
他人の本なのに、私の手の汗で表紙をふにゃふにゃにしながら(ごめんなさい)一気に読んだ。たしかに出てくるのはスターばかりで、粛々と地域で患者を診ている医師たちにはスポットライトがあたってないけれど、そういう先生たちにも是非読んでいただきたい。自分たちの診療が登場人物たちに重なり、さあ次ぎにいくかと背中を押してくれる感じがあると思います。
以下、文藝春秋webより転載です(文春サイトで一部立ち読みできます。その部分だけでも面白い):
広く深く! 28名の専門家に徹底取材した決定版: 感染のしくみ、感染対策から情報処理、リスク管理まで、専門家28名の最新知見を盛り込み、ウイルスとの闘いの未来を見据える
内容紹介
新 型インフルエンザが猛威を振るっていますが、いずれ、さらに新たな「新型」が生まれ、それを抑え込んでも、やがてまた次の「新型」が生まれて……と、人類 とインフルエンザは常にイタチゴッコ。本書はそのイタチゴッコのありようを作家の瀬名秀明氏が、ウイルス学者や医療関係者、危機管理学者など、約30名の 広範な研究者らに徹底取材することで明らかにし、こうした疾病を蔓延させる現代人間社会のありようにまで深く筆を進めます。21世紀におけるインフルエン ザとの“賢い共生”を考察する1冊。(SH)
転載終了-----
最近の医療関係一般書は、不平不満や対立・暴露系が多く、全く手がでませんでしたよね。この本は、見たらびっくりの超厚新書でもあります。
では、よい週末を!
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厚生労働省 新型インフルエンザ対策推進本部での勤務も、一緒に働かせて頂いている高山さんのおかげで、ご迷惑をかけない程度になっています。慣れない環境というのは、自分の貢献可能性や能力を再定義しなおすよい機会になっています。
ところで、新型インフルエンザ関連ですが、タミフルの臨床効果に暗雲が?!
世界中のエビデンスをメタアナリシスするコクランレビューが、タミフルの臨床的効果に関するレビューを行いました。これは2008年以来のアップデートであり、前回重症化予防に効果があるとの結論に、追加の研究結果を加え検討するものです。しかし、今回のレビューでは、「タミフルには発症予防効果はあるものの、肺炎への重症化予防には効果が確認されてはいない」と結論されています。 (投与群のrisk ratio 0.55, 95% confidence interval 0.22 to 1.35)
関連する論文で解説されていますが、驚いたことに製造・販売元のロシュでは、「肺炎などの重症化や死亡率の低下には効果が確認されていません」と正直に記載されているのですね。うーん、これぐらい不確定のエビデンスであれば国や地方自治体による備蓄等はかなり微妙な政治的な判断となりますね。。以下の論文では、効果の証明がunpublished dataを根拠になされている時は、備蓄等を考える国は、製造販売元に対してそのデータの提示をもとめるくらいはするべきと述べていて、なんだか”エビデンス”や専門家に弱い医療政策的判断過程が推察されます。
ここでは結局、症状緩和のための薬剤としての役割しか認めず、アスピリン等解熱剤と比較されてしまう始末。臨床的クライテリアにあてはまる全例にタミフル処方をするとガイドラインにあるイギリスでは、どう反応するのでしょうか、注目です。
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新型インフルエンザのことが頭から離れない。
今朝久しぶりに見た夢は、ワクチンの問い合わせの電話に延々答えるというというもの。夢かうつつか。自治体の方に伺ったら、本当に皆ぎりぎりで持ちこたえている。ましてや最前線の医療機関は猛烈に大変だ。
ひとつ、気になっている政策内容がある。ワクチンの価格設定である。 薬剤料+手技料ほか込全て患者負担。1回3600円也。任意接種という接種様式だからでしょうが、結構な額。
一般にディマンドサイド・コストシェアリングという方法の主旨は、医療機関が直接患者からお金をもらうことで、即時かつ取りっぱぐれなくキャッシュが得られると共に保険者などの介在がなく事務コストがないことでしょうし、また同時に患者に手持ちのお金を払わせるという負担感で、”不要”な医療機関受診をなくすというもの。今回のケースでは、”不要”なワクチン接種を希望しなくなるということを意味しており、ちょっと意味深。結構価格弾力性もあるとおもいます(直感)けど。ほかの例を確認していませんが…。
いずれにせよ一層ワクチンによる新型インフルエンザ対策の目標が分かりにくくなっている。一定の割合で、副反応が出現するものですし、ベネフィットの見積もりが不確定なので、任意で自己責任、が落としどころ?なのでしょうか。うーん。
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エディンバラもクロッカスの咲く季節になりました。まだ雪がちらつく中で、はっきりした色の花はいつも自分を元気づけてくれます。
日本からいらっしゃった研究者の方とお茶する機会がありました。みなさんの温かくも知的な雰囲気に、私もつい興奮して医療政策研究ということについて話しすぎてしまいました。
その中で私が強調したかったことは、 医療政策研究は研究者の立場standpointを明確にする必要があるし、研究者の主張を評価する時は、その人のstandpointをしっかり把握する必要がある、ということです。疫学等のいわゆるevidenceを作って行く立場と異なり、”政策”的側面を社会学的な理論・手法を用いて研究する場合、特にそれが政策提言などに繋がる場合には、利害の調整は避けられないものでしょう。Do no harmのような見た目の提言でも、必ずそこから影響をうけるWho gets, who loses?の視点は忘れてはいけないのです。
…、といいましたが、それはかなり困難なこと。どこから研究費をもらい、どこから給料をもらって研究するか…、に少なからず影響を受けるでしょう。というのが私の悩みであります。
しかしひとつ、自分の中で明らかな価値軸があります。岐阜の村の診療所で研修していた時に、指導医に言われた言葉「 エバンジェリストになるな」ということです。
私の理解では、「実践を通して人々に貢献することを怠りながら、一方でただ形や数字・理論だけの良さを吹聴し人を惹き付けたり利益を得たりすることをするな」ということを意味しています。確かにこの言葉を聞いてから8年近く経っていますが、指導医は継続的に地域への貢献を行なうとともに、研究や教育での実績を積み上げ絶大な信頼を得ています。
私も、批判や一部の関係者への貢献ではなく、より多くの人・社会へ貢献できる研究ができますよう、努力して行きたいです。年初の挨拶みたいですね。
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エジンバラにも雪が降りました。すっかり冬の装いです。深夜遅くに大学から帰ってくるときには、ミミ付きの帽子をかぶっています。このひと月の記憶はずっと机に座っていたものでした…、読んでは書き読んでは書き。新しい分野で議論を追うのが精一杯…まだ修行中です。
そういったなかで、立命館大学の松田亮三先生とさせて頂いた仕事が形になりましたので、報告です。
日本の医療政策に関する記述的分析報告で、今回は2編担当させて頂きました。
後期高齢者医療制度に関する政策分析
終末期在宅医療に関する政策分析
両方ともダイナミックに進行形の政策ですから、今後もフォローアップしながらの報告となります。
内容について気づいたことを書きたいのですが…、ちょっと眠たくて頭がまわりません…。また、近いうちに。
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遅くなりましたが、勉強会で提示させて頂いた資料をアップさせて頂きます。
リンク先でご覧頂ければと思います。講演内容を少々スライドに加えております。また、救急車の写真の出典がまだはっきりしていませんので、その点取り扱いにご注意くださいますようお願いします。
●当日、配布した資料です。
日本医事新報【時論】
・No. 4372(2008年2月9日号)
プライマリ・ケア再考 ─英国家庭医制度から学ぶ(1)
プライマリ・ケア診療の質追求
(葛西龍樹、富塚太郎)
・No. 4388(2008年5月31日号)
プライマリ・ケア再考 ─英国家庭医制度から学ぶ(2)
家庭医の役割・倫理教育と規制 ─特に医師免許更新制度を巡って
(富塚太郎、葛西龍樹)
また、お問い合わせの多かった、「ターゲット効果」の出典資料は以下のサイトでダウンロードできます。
Healthcare Commission, What CHI has found in ambulance trusts 2003
参考資料でご案内させていただいたサイトのリンクなどは以下です。
在英国日本大使館一等書記官(当時:現 厚生労働省大臣官房国際課)武内和久氏
「英国社会保障事情」週間社会保障
当日、追加の解説を頂いた武内氏が、厚生労働省で社会保障分野での政策形成に関わってきた幅広い経験をもとに、現在の英国におけるNHS改革、年金改革など社会保障全般の動きを解説されています。
英国国立母子保健共同研究所リサーチフェロー(当時:現 大阪府立母子保健総合医療センター)森 臨太郎氏
「英国の医療制度、表と裏」Nikkei Medical Online
日医総研 森宏一郎氏
WP No.140 イギリスの医療制度(NHS)改革ーサッチャー政権からブレア政権および現在ー ほか
朝日新聞 行方史郎氏:
変わる英国医療 寄せる市場化の波 連載全5回:平成20年7月14日〜7月18日
医療再生へ 選択のとき 英国どん底から改革 平成20年6月8日
Department of Health, United Kingdom
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今後とも、みなさまと勉強させて頂けたらと思います。
よろしくお願い致します。
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昨日、都市センターホテルにて、先日ご案内させていただきました「英国の医療制度改革と日本への示唆」と題しました勉強会をさせて頂きました。
ご参加頂いたみなさま、平日の夕でお疲れのところ有り難うございました。ご感想やご意見などお聞かせ頂けたらと思います。
八潮市市議会議員の矢澤江美子さんのブログ「イギリスの医療制度改革を学ぶ 」
医業コンサル/行政書士 意地と根性の研修記録「ブレア改革とその後ー英国の医療制度改革と日本への示唆」
でもご紹介頂きました。
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構成としましては、英国医療制度の歴史を概観したあとに、1997年からのブレア労働党政権の行った医療制度改革を「ターゲット」「規制」「患者中心」という3つのキーワードで解説させていただきました。
資料は数日中にここにアップさせていただきます。
私が驚きましたのは、会場の熱気です。200名ほどの方がいらっしゃったのですが、多くの方が日本の現状に問題意識をもち、学べるものを吸収し、今後の日本の医療政策に活かそう!という方ばかりでした。また、今後も同様のセミナーが日本医療政策機構で行われるようですので、 ぜひまたご参加いただき、今度は皆さんでディスカッションさせていただけたらと存じます。
改めて、有り難うございました。
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