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エッセイの提出がようやく終わり、すっきりしています。
膨大なリーディングの海を泳ぎながら、最後にエッセイをまとめると、各理論の主張や根拠、議論が明確になって本当にすっきり。 自分の文章を読むと「なんて分かりやすいんだ」(自分のアタマの構造と一緒)となってしまうことに気を付けながら、読者(教授)を説得したり、適切に問いを分析し答え議論(argument)する意識を最後まで持続できるかが、エッセイの質を決める…って、社会学的論文の書き方に親しんできています。
いくつかあると考えられる「英国GP(General Practitoner:家庭医)に関する誤解」について今日はすこし。
それこそご近所のうわさ話のレベルで批判したり、蔑んでみたり、哀れんだりしている方がいらっしゃって(盲目的に、英国は医療崩壊先進国!みたいな)どおかなあ、と思っていたので。 端で聞いていると、「ネッシーを見た!(古い…)」「首が長いらしい」「時速300キロで泳ぐらしい」ぐらいのこともあり、ハラハラします。 (そういいながらも私に誤解のあったときは、ご指摘ください!私の根拠はGP研修を1ヶ月弱し、GPの友人たちと話した内容に加え、『NHS A GUIDE』ほかを読み(成書はその程度です)、授業で触れた事項と細かい事項に関する数編のリーディング(たとえばNSFやQOF、The New GMS Contract)程度によるものです。あしからず。)
誤解その1「英国GPは公務員であり、診療も官僚的で一生懸命働かない」
回答その1「英国GPは有名な受診時無料の国民医療サービス開始(NHS 1948年)時から、診療的にも経営的にも独立した地位(independent contractor)を確保しており、地域行政機関(PCT)と契約を結ぶことで収入を確保している。90%以上のGPがグループ診療(1つのクリニックに複数の医師が勤務)をしており、そのなかでもパートナーと言われる経営権(?)を共有する医師たちが利益から収入を分配し得ている。他のGPは月給制である。ほかにパートタイムやローカムといわれる期間雇用の形態があるが、いずれも公務員ではない(注:公設のクリニックで勤務する場合は”公務員”と言えるのかもしれませんが、一般的ではありません)。よって、bureaucraticというよりも、small business ownerの観が強い。これは日本の開業医とよく似ていると感じます(個人的に)。多くのクリニックにはプラクティスマネジャーという、日本でいう事務長職がいて、経営管理を行っている。診療に関してはほとんどのGPが英国家庭医療学会(RCGP)認定のトレーニングを受け、その能力を評価され、専門医認定を受けた上で診療しているので、質の標準化が図られている。また現在は年に1回、その1年間の臨床活動ほかについて、PCTに委任された他のクリニックの家庭医(GP appraiser)による形成的評価(appraisal:訳語は適切でないかもしれませんが意味はこれです)を受けることが義務づけられており、診療内容・質の密室性は少ない。以前はGPでさえ予約が取れない状況があったが、政治的な介入もあり数値上は90%程度は48時間以内に家庭医受診ができるようになっている(10年前は風邪の受診に1週間かかるという悪評だったが…。まあこんなサイトもあるが…)。これは個人的な経験だが、友人のクリニックでは毎年10%程度が登録を移動するため、新規の患者を引きつけることが経営上も重要であり、患者に対する質のよい診療・クリニックとしてのサービス(予約、時間外対応、適切な紹介、検査結果の連絡等)と近隣医療機関・病院・福祉との良好な関係はとても重視され、維持に対して努力しているということだった。」 …、ということで、プライマリケア専門医としての質と診療・経営の自律性をもっています。
ほかの誤解については、そのうちまた回答したいと思います。
参考資料:New GMS Contract
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