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英国の医療制度から始まり、日本の医療制度を概観しながら、スカンジナビア方式やカナダ、フランス・ドイツほかヨーロッパも見つつ、アメリカはちょっと置いといて…としながら先進国の医療制度を勉強していると頭が痛くなってくる。どこも猛烈な勢いで各々の医療制度の問題を挙げている。問題ばかりみていると、なにがよいのか分からなくなてしまうことを自覚する。面白いのは、各国の医療制度を良く評価しているのは、圧倒的に利益を得ている自国の関係者・学者・政治家が多い(まあ、そういう文献・webの検索にbiasしているということかもしれませんが)。
医療制度・システムの評価は立場・利害によってことなるのが実感できた次第です。(患者さんからの評価(満足度他)なんかも評価法まちまちですね…。もうすこしみてみます)

一つの制度に良い点と改善すべき点があるのは必然。そこに大きく目指す基本的な方針があって、それを基本としてより改善に向かっていくというものでしょう(抽象的)。一方で医師の診療は"To err is human" とは行かずに、常に満点を期待される大変な仕事ですよねえ。
クリニックで働いていたときはそのクリニックの家庭医部門を取りまとめていたのですが、診療のみならず管理運営もうまくいかないことが多くよく落ち込んだものでした。そんな私の様子を見て、私のココロの師匠 I先生は言うのでした。

「tarogoくん、君は全勝を目指して落ち込んでいる。でもね、全勝を目指すのは傲慢だ。君は若く経験を積んでいる途上の若者だ。まだ間違いやひとに頼ることが認められているし、またそこから学ぶチャンスが広がっていることを忘れてはいけない。僕はいつでも力になる。そうだ、相撲のように8勝7敗を目指すといい。負けないように、勝ち越すように。」  色川武大的人生訓でしたが、自分を支える指針の一つです。

医療制度・システムを見るときも、ミクロではこの考えでいかないと、悲観論に落ち込んでしまいます。負けを拾いながらも勝ち越せるような、大局を示しながら継続的な改善ができる姿勢で医療制度に関わりたいです。

「医師が国政を目指す。」リーディングリストへ

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コメント一覧

tarogo先生
先生には、心暖まる「ココロのお師匠先生」がいて羨ましいです。
英国での研究生活においても、困難なときにきっと力になってくれるのでしょうね。
頑張って下さい、研究成果を楽しみにしています。
written by 北のCOSMOS / 2007.01.05 16:11
北のCOSMOS先生
先生の心温まる励ましで、また頑張れます!
どうしても、独立して責任を負うことの多い医師の仕事ですが、「サポートがある」ということで、より自信を持って思い切って仕事でき、安心して学習も進み、よりよい医師を育てることにつながることを実感してます。
しかし、医師の管理職が診療もし、管理運営もし、教育もする(師匠の役割をする)のは現状ではそう並大抵のことではできないと感じてもいます。
written by tarogo / 2007.01.05 19:43
tarogo先生
新年明けましておめでとうございます。
年賀状のかわりです。スイマセン。

いつもtarogo先生の記事を楽しみにして読んでいます。去年は夕張市の財政破綻、医師不足の問題などいろいろ問題が噴出した年でした。
ちなみに北海道にいたとき、特急電車でS村に研修に行く途中に夕張市を通ったのですが、いきなり大きな観覧車が見えて驚いた記憶があります(あいまいな記憶ですが)。
地方はますます、人口減少・高齢化が進み、新たな産業を創出するのも難しいなか、この先一体どうやって維持していくのだろうかと心配しています。

イギリスでの体験をまた聞かせてください。
イギリスでの家庭医療、僻地医療の実際はどうなのか、教えていただけますと幸いです。
written by tomok / 2007.01.08 10:32
tomok先生
あけましておめでとうございます!
コメントももらって本当に嬉しいです!

夕張は僕も小学校の修学旅行で室蘭から行ったきりで、最近はよくわかりませんでしたが、あの破綻(僕がS村で研修しているときから、夕張は危ないらしいといわれていましたが…)は驚きました。

「格差」よりも(実際、格差はcapitalism & globalizationでは必然ですし…)地方衰退の方が深刻であるのは(これも格差のひとつですが)、tomok先生の指摘どおりだと思います。英国でもリバプールなどの旧工業地帯の衰退とロンドン近郊の金持ち村を比較した記事が最近は印象的でした。でもその記事でちょっと日本と違ったのは地方都市にも若者が沢山いるという報告(だったと思う…。ごめん定かではない。)でも犯罪の多さや失業率の高さが問題であると。だから労働党は教育教育教育って言うのかもしれない。 補助金政策のようなregression policyは、EUの農業保護政策みたいに渡し始めたら対象がどんどん広がるしキリがなくなって、最終的には助成母体が破綻に向かうだろうし。 うーん、アイディアがありません。

英国の家庭医療、僻地医療の実際はこれから深入りしていきますので、ちょっと時間はかかりますが、期待して(?!)ください!
では、今年もよろしくお願いします。
written by tarogo / 2007.01.08 12:00

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