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何度も読んでは頭にしみ込ませるように時間をかけて思考をめぐらせる。権丈善一『再分配政策の政治経済学Ⅰ 日本の社会保障と医療』は、社会保障という枠組みで財源と給費の問題を中心に扱っており、ビジネスに軸足をおいたMBAや競争市場至上主義の経済学者の医療経済書と異なり、医療の”公共”性を重視する医師に本当にしっくりくる経済書である。正直、必読です。
「経済理論というのは、ようするに、価値判断が一つの体系にまとめられたもので、その価値判断の根差すところは、つきつめていくと、強い個性をもつ偉大な研究者ひとりひとりの好き嫌いに帰着するのではなかろうか」という文を含む序章から、経済学書でありながら、全体にわたって権力、イデオロギーの話が登場し、その語り口(?)に引き込まれ一気に読了…、はちょっともったいないので自分で言い換えたり、ノートを作ったりして読んでます。
そこに引用されていたカエサルの言葉「人間は自分が見たいという現実しか見ない」のように、医師の立場のみから医療制度をみてしまう危険を意識的にさける、その為だけに僕はここ(ロンドン)にいるとも言える。
その内容については、もうすこし消化して書きたいです。
(ちょっと書きますと、医療サービス市場で競争市場が成立するという考えを論破してます。この記事のタイトルもこの本の中のことばです。)
遅れましたが新年あけましておめでとうございます。
皆さんの一年がよい年でありますようお祈り申し上げます。
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