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2009.06.18 00:02 |  研究  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  tarogo  | 推薦数 : 0

情報の取り扱い/データの集め方

新しい職場で2ヶ月したところで、ひょっとしたことで指名を頂き、新型インフルエンザ対策推進本部で併任することになりました。私の役割は、併任チームのほかの方々が働く基盤作りのような始まりでしたが、すこしづつ地域の医療現場に役立てられる政策分析のアイディアを構想し、調査を始めています。個人研究でかつ馴染みのない分野・職場環境で、徒手空拳感ありありですが、貴重な機会を逃すまいと頑張っております。同じ班で働いていらっしゃる技官の方々も本当に優秀で仕事熱心、ものすごい勢いのアウトプットをしていらっしゃって、私は刺激を受けています。

さまざまなデータや情報が集計・分析され、対策の検討・意思決定が行なわれていますが、さてそれを使用して分析・研究・調査を行おうとすると様々な障害があります。私が現在直面しているのは、非公開・目的外利用をしないことを前提に集められている情報の扱いですが、現在の職場では、対策立案に使用する為に回答率を上げ、信頼できる情報を集める為には必要な前提かもしれません。しかし、目を省内のさまざまな統計情報などに移すと、匿名化し個別情報を除いて、研究目的の使用に対して公開・提供し、国民のために役立てることができるものが(やはり)多くあります。

前回のエントリを書いた後で、改めて行政の中で働く機会がありの今回です。…しかし、都心への通勤1時間30分はツライ…、徒歩5分のエディンバラ生活後なので特に。

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2009.03.28 05:48 |  研究  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  tarogo  | 推薦数 : 0

匿名データの提供サービスの開始

これは本当に画期的な出来事ですね。

総務省統計局が学術研究の発展や高等教育の発展に資するため、匿名データの提供サービスを開始するようです。

大竹文雄のブログ」からの情報です。以下引用。

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総務省が行っている政府統計のうち、全国消費実態調査(平成元年、平成6年、平成11年、平成16年)、社会生活基本調査(平成3年、平成8年、平成13 年)、就業構造基本調査(平成4年、平成9年、平成14年)、住宅・土地統計調査(平成5年、平成10年、平成15年)が、匿名の個票データで研究者に利 用可能になるそうだ。

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いつもイギリスのEconomic and Social Data ServiceUK Data Archiveを使っていたので、大規模データで、質の高いサーベイからのデータを入手できるメリット・デメリットは想像できますが、これで日本の社会科学的知見がぐっと飛躍するに違いありません。ああ、早くデータがみたい。加えて、今後、他のサーベイデータの質も政府統計を参照として、随分と問われてくるのではないでしょうか。いい方にも悪い方にも。とにかく素晴らしいと思います。ここに関わった方々、ご苦労様でした。

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2009.03.26 11:55 |  研究  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  tarogo  | 推薦数 : 1

4月に、帰国します。

イギリスでの医療政策学習に区切りをつけ、4月より日本で医療政策に関する研究と教育に従事することになりました。

働いていらっしゃる研究者の方々の政策への深い知見に加え、その人柄と研究への姿勢に魅かれ、私もそこで働きたいと考え決めました。地方や地域で実際に政策作成や実施に関わる方々の研修に関わることができることも魅力でした。なかなかない機会に、現在の所属には無理をいってお願いさせて頂いていますが、みんな「いってこい、頑張ってこい」と背中を押してくれました。

直前ですが、資源配分や医療供給推定の参考になるニーズアセスメントの相談について、GPの教授にアポイントを入れて、それが最後のイベントとなります。帰国直前には、英国GPの友人が(たまたまですが)うちに来てくれますので、素敵な日になりそうです。彼は先日、日本でも講演して来たようで、そのお土産話を楽しみにしています。思えば、この留学も、私が働いていた北海道の診療所に彼が来た時に、医局でじっくり私の話しを聞いてもらったのが大きなきっかけになっています。渡英して間もない頃に、ハイドパークを見下ろす彼のオフィスで、不安にちぢこまっていた私と家族を温かく迎えてくれたことを思い出します。

さあ、これから始まりです。精一杯頑張りたいと思います。今後ともよろしくお願い致します。

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父親が70代にして初めて花粉症になったとぼやいております。「すべての杉を切り倒せ」と鼻息も荒いです。

ジャミックジャーナル紙で、「医療制度を考える」シリーズの最終回を担当させて頂きました。テーマはイギリスの医療制度、です。以下一部引用です。

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…イギリスの医療制度をとおして日本の医療を考えるとき、個別の制度については歴史的背景や制度設計の違いで比較が難しいものの、ひとつだけはっきりと言えることがあります。それはどの国でも、医師がプロフェッショナルとして自律性を発揮することができるのは、医師という仕事の生得的な権利ではなく、法律や政治的・行政的判断による「特権」であるということです。もし、日本の医師がこの医療の混乱期に、医療の質維持・改善への明示的努力と患者の安全を守ること含めたプロフェッショナリズムを示すことに失敗し、人々の信頼を損なえば、イギリスの例からみても、医師に対する規制が強化されるのは避けられないでしょう。一人ひとりの患者さんを大切にするとともに、医師が公共の利益を追求する職業集団であることを、今一度、具体的な形で示す必要があると考えます。
(引用おわり)

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 是非手に取って読んで頂けたらと思います。

参考サイト:ジャミックジャーナル 3月号

 

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2009.03.11 10:07 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  tarogo  | 推薦数 : 1

エバンジェリストになるな

エディンバラもクロッカスの咲く季節になりました。まだ雪がちらつく中で、はっきりした色の花はいつも自分を元気づけてくれます。

日本からいらっしゃった研究者の方とお茶する機会がありました。みなさんの温かくも知的な雰囲気に、私もつい興奮して医療政策研究ということについて話しすぎてしまいました。

その中で私が強調したかったことは、 医療政策研究は研究者の立場standpointを明確にする必要があるし、研究者の主張を評価する時は、その人のstandpointをしっかり把握する必要がある、ということです。疫学等のいわゆるevidenceを作って行く立場と異なり、”政策”的側面を社会学的な理論・手法を用いて研究する場合、特にそれが政策提言などに繋がる場合には、利害の調整は避けられないものでしょう。Do no harmのような見た目の提言でも、必ずそこから影響をうけるWho gets, who loses?の視点は忘れてはいけないのです。

…、といいましたが、それはかなり困難なこと。どこから研究費をもらい、どこから給料をもらって研究するか…、に少なからず影響を受けるでしょう。というのが私の悩みであります。

しかしひとつ、自分の中で明らかな価値軸があります。岐阜の村の診療所で研修していた時に、指導医に言われた言葉「 エバンジェリストになるな」ということです。

私の理解では、「実践を通して人々に貢献することを怠りながら、一方でただ形や数字・理論だけの良さを吹聴し人を惹き付けたり利益を得たりすることをするな」ということを意味しています。確かにこの言葉を聞いてから8年近く経っていますが、指導医は継続的に地域への貢献を行なうとともに、研究や教育での実績を積み上げ絶大な信頼を得ています。

私も、批判や一部の関係者への貢献ではなく、より多くの人・社会へ貢献できる研究ができますよう、努力して行きたいです。年初の挨拶みたいですね。

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日本で英国:イギリスの医療が話題にされる時は、未だ「医療荒廃」「待ち時間が長い」「ゲートキーパー」「受診制限」の4点で引用されることが多く、ほとんどの場合、1990年代の古い情報をもとにしていらっしゃるようです。近藤克則先生の本「医療費抑制の時代」を超えて―イギリスの医療・福祉改革」 や、最近では森臨太郎先生の本「イギリスの医療は問いかける 「良きバランス」へ向けた戦略」などで、この10数年の英国医療制度の変化や現状についてくわしくそして分かりやすく報告されていますが、今回私は医療政策側面を軸に英国の医療改革について、日経メディカルに寄稿させて頂きました。夏に行なった講演内容の改訂版です。

----------(以下、引用です)

日経メディカル 1月号 p48-51

英国の医療改革に学ぶ

医療費を増やし、質の向上を目指す

英国の医療制度の根幹をなす国民医療サービス(NHS: National Health Service)は、2008年で満60周年を迎えた。NHSは「診療時点での患者の自己負担をなくし、英国に居住する誰もが、お金の心配をせずに診療がうけられる」という受診時の公平性を謳って1948年に設立された。

(中略)

08年にはNHS60周年を記念して、様々な記念行事が行われ、改めてその意義や効果が確認された。中でも、6月に公表された、今後の医療制度改革の方向性を包括的に示した報告書である『High Quality Care for All』(通称ダルジ・レポート)が、注目を集めた。ダルジ・レポートは、現役の外科医でもあるダルジ保健政務次官率いるチームが、1年間かけて完成させた報告書で、現場の医師や看護師は当然のこと、ほかの医療従事者、患者や住民との意見交換を経て完成させた、今後の英国医療政策の基本方針である。これは過去10年間の労働党政権による継続的な医療制度改革の成果の上になりたっている。 …(以降、たっぷりとつづく)

----------(引用おわり)

手に取って、読んで頂ければと思います。

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2009.01.07 02:00 |  研究  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  tarogo  | 推薦数 : 0

タバコ・ポリシー

タバコにまつわる医療政策は、医療政策研究の格好の題材だ。

多分、医療政策を学び始めた時に、真っ先にディスカッションの題材にされると思う。そこで、いろんな国の人がディスカッションに参加してる場合、日本人の参加者は必ずと言っていいほど肩身の狭い思いを経験していると聞く。「日本のタバコメーカーの筆頭株主は財務省だものね。その利益相反からくる政策決定への影響は免れないだろう。」と指摘されると、「歴史的な背景が…」なんて、あとから何を言ってもしらじらしくなってしまう。そういう時は、今後は神奈川県の話しをしてもよいかもしれない。

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全国初の禁煙条例に暗雲 妥協の分煙案も、反発強く


記事:共同通信社,【2009年1月6日】:m3.comより

神奈川県の松沢成文(まつざわ・しげふみ)知事が2月県議会で成立を目指している全国初の禁煙条例。知事は当初、全面禁煙の方針だったが、反発を受け一部 分煙の容認や猶予の対象拡大など"妥協"を重ねている。だが飲食などの業界や県議会の反対は依然根強く、成立には暗雲が垂れ込めている。…(以下、記事続く)

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後につづく、政策決定や計画・実施上の過程は要注目だ。

こういった、禁煙政策の効果について、アメリカの実例が最近報告されていた。職場や商業施設・公共施設での禁煙に関する法律施行後の3年間、継続して心筋梗塞による入院が減少しているというものだ。

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Reduced Hospitalizations for Acute Myocardial Infarction After Implementation of a Smoke-Free Ordinance --- City of Pueblo, Colorado, 2002--2006

MMWR weekly, January 2, 2009 / 57(51);1373-1377

Exposure to secondhand smoke (SHS) has immediate adverse cardiovascular effects, and prolonged exposure can cause coronary heart disease (1). Nine studies have reported that laws making indoor workplaces and public places smoke-free were associated with rapid, sizeable reductions in hospitalizations for acute myocardial infarction (AMI) (2--7). However, most studies examined hospitalizations for 1 year or less after laws were implemented; thus, whether the observed effect was sustained over time was unknown. The Pueblo Heart Study examined the impact of a municipal smoke-free ordinance in the city of Pueblo, Colorado, that took effect on July 1, 2003 (3). The rate of AMI hospitalizations for city residents decreased 27%, from 257 per 100,000 person-years during the 18 months before the ordinance's implementation to 187 during the 18 months after it (the Phase I post-implementation period).* This report extends that analysis for an additional 18 months through June 30, 2006 (the Phase II post-implementation period). The rate of AMI hospitalizations among city residents continued to decrease to 152 per 100,000 person-years, a decline of 19% and 41% from the Phase I post-implementation and pre-implementation period, respectively. No significant changes were observed in two comparison areas. These findings suggest that smoke-free policies can result in reductions in AMI hospitalizations that are sustained over a 3-year period and that these policies are important in preventing morbidity and mortality associated with heart disease. This effect likely is mediated through reduced SHS exposure among nonsmokers and reduced smoking, with the former making the larger contribution (4,6,7).…(以下、記事つづく)

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心血管疾患についてはアメリカと日本では罹患率など全く異なるので、解釈には注意が必要だが、一方でこういう政策実施とその政策によって期待される効果の測定・評価の実施・公開には本当に感心する。

神奈川県の条例も内容がどうなるとしても(上の記事で言う”落としどころ”:)、その後の市民への利益・不利益に関する効果を評価し、真の「全国初の成果」を示してくれるのではないかと期待している。

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:ご近所の公園

医療政策の話しをしていると、「イギリスの医療は待ち時間が長くて直ぐに医師にみてもらうことができない。日本の方が、平均寿命も長いし新生児死亡率も低い。かつフリーアクセスでWHOの評価では世界一じゃないか。イギリスの制度を日本に導入する必要はない。」という反発をよく頂く。

こういう反発を聞く時にいつも、うちのクリスマス前の会話を思い出す。

何気なく家族が「おとなりのお父さん、クリスマスのディナーを毎年料理するんだって!ターキーの準備をもうしているらしいのよ!」なんて言った時に、なんだかうちのお父さんとしては居心地わるくなって、「なんだうちも私が料理しろってことか」と勘ぐってみたり、「いつも皿洗いとゴミ捨てしてるじゃないか、お隣はしていない」、と強がってみたりしたくなった私。うちの家族としては、「そういうひともいるんだ」くらいの日常的な報告だったかもしれないのに、なんだか的外れな指標を引き合いに出して、自己防衛を図ろうとする。

ちょっと冷静に考えてみたら、お隣のおとうさんは料理人だったり、小さい頃から(なんらかの理由で)家庭でお母さんと料理をしていたりする、かもしれないなんて、お父さんの背景が違うかもしれない。もしくは、おとなりはお母さんが年末商戦のデパートの仕事で忙しく、泣く泣くお父さんが準備しているという家庭環境なのかもしれない。こういう背景や環境・歴史などが全く分からないじゃないか。もしかしたら、そのターキーはあまり美味しくなくて、料理好きのお父さんに家族はつきあっているだけかもしれない。

先の反発の最後の部分、「 イギリスの制度を日本に導入する必要はない。」には全く同感である。制度の盲目的「輸入」は馬鹿げている。

しかし一方で、だれも今の日本の医療制度や医療政策がうまくいっているとは思っていない、とも思う。じゃあ、どうするかという時に、日本と似たような国で、精力的に行われている医療政策とその評価を利用し、日本の医療の問題点を解決する方法を探る実証として採用することは、筋が通っていると思う。他国の成功例を分析し参考にし、失敗を冷静に眺めて同じ轍を踏まない。私達が考え抜くべきことは、他の国の医療政策の試みとその結果を踏まえながら、日本の現実にある医療問題についての解決法を賢明に探ることなのだ。

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うちのお父さんとして、「じゃあお隣で、そのターキー食べさせてもらおう!」という対応がよかったのか悪かったのかの結論は、まだでていませんが…。

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2009.01.04 00:10 |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  海外留学  |  tarogo  | 推薦数 : 0

フリーランチと救急医療

         

氷点下ながらも青空の続くエジンバラでのお正月は、キリリッと身が引き締まり、年の初めには最高です。早速、Holyrood parkを家族で一周。高台から見下ろす世界遺産の街はしっとりと落ち着いていました。

家に帰ってくると、友人一家が新年の挨拶に来てくれて、早速お茶する。私がNHKのDVDを観ていたのをネタに医療の話しをする。一般の医学や医療制度・政策の知識のすくない利用者からみた英国医療と日本の医療。 特に「カネ」と責任にまつわる話し。そのなかで、ちょっと関係ないのだが、日本で給食費を払わない親の話しになる。結構たくさんいるのですね、そういう親。本当にいるの?と信じ難い。西原理恵子の『この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) 』に書いてあったよ、と。

でも、理解できる。大きなシステムの一部として、みんなに提供されることになっているものに対する金銭的負担は、こっそりお金を払わずに頂いちゃってもまあそんなに誰の腹も痛まないのであれば、そうしたくなるもの。家庭の財政状況が理由で、払わない可能性もあるけれど、そんなこととは関係なく、フリーランチが目の前に転がっていたら、だれでも食べてしまって知らん顔もできるでしょ(最悪ですけどね、そういうの)。

あっ、救急医療もそうだよね、と友人に。 救急医療は金銭的には報われない医療だ。人件費や診療費用などがかかる割にはその診療によって得られる診療報酬や補助はそう多くない(要確認)。そうすると儲けが少ない分、普通の医療機関はすすんでやりたくなるような診療科ではないから、公立の税金をより多く使った医療機関が提供することになる。地域の救急診療を安定して提供するために。もしくは町や市、県が資源を投入して救急診療体制を整備する。その市民は安心だ。そうするとね、隣の町の住民も安心だ。       なぜ?隣町や隣の市の充実した救急を利用すれば良いから。そうすると負のインセンティブが働く。

その隣の町や市、県の行政は救急医療に資源を投入する気がおきない、かもしれない。

放置してだまっておけば、市民が医療のフリーアクセスをフルに生かし、隣の町に行ってくれる。その浮いた分の予算を教育や福祉や景気回復対策に投入できる(ならいいけど)。結局、日本のようにある意味、民間解放されている医療提供者環境では、儲けにならずかつ地域で必要とされる医療は公的医療機関がまかなわざるを得ず、そこにフリーランチを頂きにくる関係者が発生するのは避けられないことなのだ。じゃあ、どおするの、と友人。

さあ、どうするのだろう。理論的には、市町村をこえ、都道府県をこえた、全てをまとめた国が地方自治体と協力して資源を投入し行なうことは、効果が期待できる。しかし、現在のように地域のこころある民間医療機関が頑張っているので”機能している”ように見える、また一部の地方自治体で頑張って”機能している”ように見える救急医療の状況だと、国もさっき話したようなまやかしの負のインセンティブに動かされ、そっとしておく可能性がある、かな。一方で、急に国が頑張ったりすると、「地域で頑張っているのに(介入してきて)邪魔しないでくれ!」なんて声が現場からあがってきたりして、難しい。

ああ、ここまでくると思い切った政治的判断かな、と思う。完全な合意の形成にいたる道は長くて遠い。

追加:そういえば、このときの話しで、救急車が隣の町や県に搬送する、いわゆる”越境”がおきている話しを聞いた。本当に?私が働いていた北海道・室蘭では、救急車は近隣の伊達や登別、洞爺町などには越境搬送できなかったはず。記憶違いか、なにかかわったのか、はたまた見て見ぬ振りか。

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以前から、丹念に取材されているのを知っていました番組がついに放送されるようです。

医療再建
医師の偏在 どう解決するか
 

12月21日(日) 午後9時00分~10時48分 NHK総合テレビ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081221.html

日本の現状はもちろん、ヨーロッパ、特にイギリスの医療政策と実情も詳細に大きな労力を割いて取材されています。番組をつくっていらっしゃる方の、医療政策に関する知識・見識はとても深く、私も勉強させて頂きました。どのような報道になるのか、注目です。

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