「じゃ、じゃあ。センセはこの委員会の基本方針は、どのようにお考えで?」
「ど、どのようにツーたって。まあ、そうやねー。お気楽テキトーみたいな」
キッと睨みつけた委員の婦長さん、「まさかッ!」と来たのに慌てて。
「冗談はさておいて、そう言えば委員会の規程を作らなきゃイケンなー」
「他の委員会はゼンブ出来てるのに・・・」
「大丈夫イ、じゃあそれをパクリまくって作ればエエじゃん」
誰かものを言い出すのを待つ沈黙が、大嫌いなMIHIセンセ。
3分間の静寂の後、口を開いた婦長さん。
「ぱ、パクルって言っても・・・」
「誰かヒマな人は・・・。あ、みんなワシを見つめて。それってワシと思ってる?」
「ハイ、もちろん。んで、出来ればセンセに」
「分かりました、作ればエエんでしょ。作れば」
と言うことで休日当直の雑用が1つ増えて、30分仕事でやっつけた頃に呼ばれる病棟。
「おろ?婦長さん、なんばしよっとね?自分の家に帰る道を忘れたか?」
「管理当直の合間に、年末の勤務表作りなんですけど。変更希望が多くて・・・」
「希望を聞く前に勤務表を作るソフトでやっつけて、後は個人交渉で楽勝でしょッ」
「なかなか、そうは行かないのが世の常で」
「私が作りましょって、誰か言うヤツはオランの?」
「センセじゃないですからア、でも私もあと1年ですから」
「とうとう寿命が1年か、お世話しました」
「ちょっとオ、ヘンなこと言わないで下さいよ。定年まで、1年ですッ!」
「残念やなー」
「ナニが残念なんですかッ!聞き捨てならないことを仰っていただいても、涙も出ませんわ。
後進の育成のためにどうすれば良いかと、思案してるんです」
「エライなー。ワシなんか、医局が全員部長だから指導する必要がナインよ。ちいと反省」
「しかし、センセは1年に何回ぐらい反省するんでしょ?」
「そら婦長さん、108回じゃね。鐘をつきながら、もうちっと飲んどきゃエかったみたいな」
「センセのその一言を聞いて、思い出したんですけど。この間の委員会で仰ったこと。
基本方針はお気楽テキトーって言うのは、本気じゃ?」
「あーあ。またやっちまった」を残して撤収。
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